月別アーカイブ: 2022年8月

自由研究には向かない殺人😮👻

もう立秋も過ぎたのに、暑いですねo(≧口≦)o
危険な暑さやから、ずっと家にこもってます。
運動不足になるしあかんと思って、夕方ちょこっとウォーキングに行こうとしたら、誰も考えることはおんなじで、道は、ウォーキングやらジョギングの人が行きかってるのよ。
とうぜん、熱中症予防でマスク外すでしょ。
けど、うちの市は、コロナ感染者数が毎日100人前後なのよね・・・

ん、もう!
いつになったらこのストレスがなくなるのよ!!!

それでさあ、おもしろいミステリー見つけたらねえ、昨夜は午前1時過ぎまで読んじゃった~
自業自得の寝不足。

『自由研究には向かない殺人』ホリー・ジャクソン作/服部京子訳/創元推理文庫 2021年

児童文学なんだけど、真っ向勝負の推理小説。
ほんと、最近の児童文学っていうか、ヤングアダルトは、本気で面白い。

ね、これ、題名だけで十分面白そうでしょ~
主人公は高校生の女の子。
明るくて(両親と弟もめっちゃ明るいのよ)、正義感が強い、というより公平性に敏感で、頭がよくて、行動的。
だから、殺人がふたつも出てくるんだけど、ちっともおどろおどろしくないの。夜中まで読んでても怖くない。

現代の高校生らしく、あらゆるネット情報を使って犯人を絞り上げていくのよ。
で、必要と思ったら、体当たりでインタビューに行く。
それを自由研究のレポート形式でまとめながらストーリーが進むのです。
うまい!

もうひとつ、いいところは、罪を憎んで人を憎まず。
犯人は、決して悪人ではない。
だから、希望があるのね。

それと、肌の色の違いで偏見を持つこととか、いったん犯人の家族だとされたらとことん白眼視するとか、そういう世間に対してまっすぐに抗議する主人公が気持ちがいい。

シリーズの新しいのが出たからリクエストかけたよ~

 

 

荒野にヒバリをさがして

『荒野にヒバリをさがして』
アンソニー・マゴーワン作/野口絵美訳/徳間書店2022年

「なにか、話をして」
一つ違いの兄ケニーは、いつもおれ(ニッキー)にお話をせがみます。
ケニーは、支援学校に通うようになってからはずいぶん落ち着いてきましたが、ニッキーは、物心ついた時からケニーを守らなければと思って生きてきました。

復活祭の休みで退屈していたニッキーとケニーは、気晴らしにハイキングに出かけます。
イギリスのノース・ヨークシャーにある国立公園の荒野は、父が、ぜひ行ってみる価値がある、ヒバリが鳴いていると言ったからです。
ところが途中で天候が悪化して、吹雪のなか、道に迷ってしまいます。

おれたちは、「愛してる」なんて言葉を口にしない。気持ちを表すには、こうやってうでがふれあうほどそばにいるだけだ。でなきゃ、ソファーに並んで座ってテレビを見るとか、コーンフレークを食べながら冗談を言いあうとか。父さんなら、大きな荒れた手でおれたちの頭をなで、「よーし、バカな小僧ども、ピザでも注文するか」とか言うところだ。

ケニーを気遣いながら吹雪の中を寒さに凍えながら歩いていきますが、ニッキーは崖から墜落して足の骨を折って動けなくなります。

ケニーに救助を呼びに行かせますが、むしろそれでケニーが命を落とすかもしれない。
ニッキーは、ひとりになると猛烈な痛みと寒さと飢えのなかで、恐怖と怒りの叫び声をあげます。

おれは、今感じている分だけではなく、今までの人生でいやなことがあるたびに感じてきた痛みや恐怖のすべてを、さけび声の中に注ぎこんだ。母さんにすてられたこと、父さんの生活が乱れていったこと、おれがケニーの面倒を見なければならなかったこと。腹をすかせて学校に行ったこと・・・家に少ししかパンがないときは、ケニーだけに食べさせた。自分がしていることはまちがっていないと思っていたけれど、腹はへった。お湯がでなかったので、体も洗わず学校に行き、だれもとなりの席に座ってくれなかったこと。

おそらくその年齢では背負いきれないものを背負っていたのですが、それでも、父を愛していたし、父も父の新しいパートナーも愛してくれたし、もうすぐ母親と会う約束もある。

もうろうとした意識の中で、ニッキーは、ヒバリが青空高く飛び上がるのを見ます。
地球の重力からもときはなたれ、そしてとつぜん、なんの努力もいらなくなったかのようにかるがると舞い上がる。
その時、ニッキーは目覚めます。そして、ヒバリはただのヒバリではなく「魂」だった、おれはひとりぼっちだ、美しいものはもうこの世には存在しないとさとります。

兄弟と一緒にハイキングに行った犬のティナも重要な役割を果たします。

それから40年後、ケニーの臨終のとき、ニッキーは、あの時ついた嘘をケニーに告白します。ケニーは最後に言います。
「なにか、話をして」

作者アンソニー・マゴーワンは、1965年マンチェスター生まれの作家。大人向けの小説からヤングアダルト、ノンフィクションと幅広く活躍しています。
『荒野にヒバリをさがして』は、2020年カーネギー賞受賞作。

第20回昔話の語法勉強会

首に巻いた保冷剤がすぐに溶けてしまう今日この頃。
今日も暑いです”(-“”-)”

昨日、オンラインで昔話の語法勉強会「仙人の教え」がありました。
第19回と内容は同じなんですが、今回は〝昔話の平面性〟を中心に講義が進んでいることに注目してわたしは聞きました。
昔話の平面性は → こちら

2回目の講義を受けて思ったことは、昔話の平面性も抽象性も、すべてが聞き手が耳で聞いて分かりやすいように考えてあるんだなということです。
内面がなく、奥行きもない、切り紙細工のような表現ということは、それだけ内容を瞬時に理解できるということで、文学作品の表現と違うことの意味がここにあるんだということが、いまやっと本当に分かったように思いました。
耳で聞いて分かりやすいためであるのは分かっていたけれども、そして速いテンポで進むためであるということは分かっていたけれども、すべては聞き手に分かりやすく語りたいという語り手の聞き手への愛が長い伝承の歴史の中でこういう形式を作って来たんだということが、ホントにやっとわかったような気がします。
昔話の語法というものを、マックス・リュティ先生が昔話の文法のように確立されて、それを今わたしは語りや再話に生かすために勉強しているわけです。
理解するためにいろいろな用語とパターンを覚えていかなければならないので難しいけれども、要は、伝承の語り手さんたちがしていた語りに近づける作業なんですよね。

それが、こんなふうに勉強しないとできないということなんだろうなと思いました。
地域や学校で子どもたちにおはなしを語るとき、いろんな考えの人がいると思いますが、わたしはこの伝承の語り手に近づけるというのは、子どもたちにとって一番いいんだろうなと思います。
わたしは、〝この時間は、勉強じゃないんだよ。楽しんで聞く時間なんだよ〟と思って語っているんで、やさしいふんわりした雰囲気を語りでかもし出したいんですよね。
今回分かったと思ったことはほんの一部なんで、まだまだこれからも勉強つづけますけど、少しでも前に進めたようで嬉しかったです(^^♪

8月は~🎵なっつや~すっみ~🎐

きょう、オンラインの昔話の語法勉強会があって、これで今学期のお仕事はおしまい!
あしたから、なつやすみ~~
のんびり、のんべんだらりと、すごします~

図書館の毎週のおはなし会も、コロナであらへんし。
家族のアニバーサリーも、コロナでどっこも行かへんし。
子どもらも帰省してきいひんし。
暑いし。

冷やしぜんざいやら、水ようかんやら作って、だら~っとすごすで~~~
半額アイスも買うとかな!

夕方図書館行って、本、がばっと借りてきたし。
ぼ~~っと昼寝したり本読んだり食べたりするで~~

やっと、そんなんできる歳になったなあヾ(≧▽≦*)o
歳とるのも悪ないな~~

そやけどな、やっとかなあかん事、あんねん。
再話がたまってるんや。
そやし、明日から毎日1話、HPにUPするで。
大放出や!!!
知ってる話を人にせえへんかったら話に復讐されるって、インドの話にあったやんな。こわいし。
まあ、暑さしのぎになるやどうや分からへんけど、見てくれはったら嬉しいわあ(❁´◡`❁)