月別アーカイブ: 2025年2月

2月の大人のためのおはなし会

昼間の気温が少し上がり、日差しに暖かさを感じる日が訪れました。とは言え三寒四温、まだまだ寒い日がありますので、油断せずに温かくして過ごすのがよさそうですね。おはなし会テーマは鬼。7名の方が足を運んでくれました。

おはなし「地獄へ行った吉兵衛さん」『語りの森昔話集2ねむりねっこ』語りの森

絵本「ふくはうち おにもうち」内田麟太郎/作 山田孝/絵 岩崎書店

おはなし「まぬけなトッケビ」『おはなしのろうそく30』東京子ども図書館

おはなし「ミアッカどん」『イギリスとアイルランドの昔話』石井桃子/編・訳 福音館書店

絵本「つのはなんにもならないか おにのこあかたろうのほん」きたやまようこ/作・絵 偕成社

おはなし「鬼子母神とザクロ」『子どもと家庭のための奈良の民話一』村上郁/再話 京阪奈情報教育出版

絵本『おにたのぼうし』あまんきみこ/作 岩崎ちひろ/絵 ポプラ社

色んな鬼が出てきました~。地獄の鬼、節分の鬼、韓国の鬼、イギリスの鬼、鬼の子ども、鬼子母神。最後はあまんきみこさんと岩崎ちひろさんが描く優しい鬼でした。おにたが、「おにも色々いる」と悔しそうに言っていたのです。鬼の気持ちを考えたことはなかったなぁと思いました。中国では、鬼というと亡くなった人や魂のことをいうそうです。人の心が作り出したであろう鬼の存在ですが、京都の有名な伝説では「酒呑童子」のはなしがありますね。本当にいたんだよ~と語り継がれてきたものです。目に見えない恐ろしいものを存在しているものとして、語り、描き、おはなしの中で生き生きと動き回る鬼達。お祭りなんかでは実際に鬼が登場して、子どもたちが泣き叫ぶようなことも。そんな鬼達は、私たちの背筋をしゃんとさせてくれる、そんなありがたい存在なのかもと思いました。おはなし会では、「ふふふっ」と笑ったり、先輩の鬼っぷりが最高~と喜んだり、心が温まったりと、大人なのに情操を育むという表現がぴったりな時間でした。心に響くプログラムをがんばって準備していますので、どなたでも気軽にお越し下さい~。

次回:3/21(金)テーマ「桃の節句」

2月のプライベートレッスン

ここ近畿のまん中あたりの地域では、月曜日まではすごく寒かったのですが、その後一週間ほどは暖かくなるようです。
予想では一気に春の陽気になるような日も!
寒暖差があるのもつらいんですけど、文句ばっかり言ってても仕方がありませんね。

2月のプライベートレッスンは3話でした。
語り(日常語)「貧乏神と福の神」『日本昔話記録7香川県佐柳島・志々島昔話集』柳田國男/編 武田明/採録 三省堂
1月の再話クラスでテキストが完成したのでおぼえて語られました。
完成したテキストでしたが、プライベートレッスンではほぼ一対一で詳しく話をしますので、もっとテキストを突き詰められます。
この日もテキストの検討をしまして、よりイメージしやすいテキストになりました。

具体的に言いますと、貧乏神とおじいさんの位置関係をスムーズにイメージできるようにしました。
再話する作業はきりがないのかもしれませんが、テキストに取り組み、語りを耳で聞き、そしてまた検討と修正をする。
そしてよりテキストを磨いていくという過程を見せていただいて勉強になりました。

語り「美しいユーラリ」『語りの森昔話集5ももたろう』語りの森
残念ながら参加できませんでした。
ききたかったなあ~

整理「高野谷の狐」『遠州伝説集』御手洗清/著 遠州タイムス社
この話は、かなり再話して分かりやすくなっていますが、やはり読み物であるので耳で聞いて分かりやすいテキストにする作業をされました。
語るためにイメージを追って話を細かく見ていくと、イメージしにくいところが出てきて、それをどういう状態なのか確認しながら文章を整理していきました。
ご自分の地元の伝説集なので、生まれ育ったところの話は愛着があると思います。
そして伝えたいと思うだろうから、ずっと残ってきたんでしょうね。
きつねに騙される話なのに、きつねは全く登場しない、おもしろい話でした。

日本全国できつねに騙される人がいて、「おれはだまされない」と言い張る人がいる(笑)
「自分は、オレオレ詐欺には引っかからない」と思うのはやめにしたほうがよさそうです。

次は何を飲むの~👹

昨日の図書館は駐車場が大混雑で長い列になっていました。
図書館内は普段と変わらない人数のように思いましたが、寒いから車で来る人が多いってことですかね。

参加人数は、子ども12人、大人8人。
手遊び 梅の木じゃんけん
おはなし 「だんだん飲み」『日本の昔話5』おざわとしお再話 福音館書店
絵本  『はらぺこソーダくん』岩田明子/著 佼成出版社
 〃  『だんだんやまのそりすべり』あまんきみこ/作 西村繁男/絵 福音館書店
 〃  『ゆきだゆきだ』中村至男/作 福音館書店
 〃  『まどのむこうのくだものなあに?』荒井真紀/作 福音館書店
 〃  『まどのむこうのやさいはなあに?』荒井真紀/作 福音館書店
手遊び さよならあんころもち

お話会はオープンスペースでやっているので、途中から入ってくる子どもさんがたくさんいます。
昨日は、バスの大型絵本にひかれて何やらしゃべりながらやってきた小さい子どもさんがいて、おはなしの内容はたぶん分からないような年齢だったんですが、少ししたら、ぴたっとしゃべるのをやめたんです。
それまで絶えず動いて何やらしゃべっていたのに、語りの❝声❞に集中したんです。
その後の絵本でも、おそらくほとんど絵は見えない端っこにいたのに、じっと聞いているんです。
前に、ある講演会に行ったときに、子どもを膝にのせて読み聞かせをする態勢、すなわち子どもの耳の後ろから読んでいる肉声が聞こえるというのが子どもにとても良いと聞いたのを思いだしました。
きのうは子どもさんのあまりの変わりように、これが肉声の力なのかと感激しました。
貴重な体験でした。
担当だったウーカーさん、ありがとう~(*^_^*)

2月の語りクラス

1月はお休みでしたので、久しぶりの語りクラスでした。皆さんわいわいと言葉を交わす最中、ヤンさんが出欠を取ります。「○さーん!」「はいー!」「△さーん!」「見かけましたので来てますー!」など、そんな様子を眺めながらこの一時に小さな笑みを浮かべるのです。ここ数ヶ月は語りのエントリーをしていないからそんな余裕があるのか。他にもそんな方がいるかも?語る方はそれどころではありませんもんね。あいすいません。さてさて、今日も心地好い緊張と共に楽しい時が始まりました。

手遊び ごんべえさんのあかちゃんがかぜひいた

「目ん玉落とした医者様」『語れやまんば5』藤田浩子の語りを聞く会

「かしこい羊飼い」『おはなしのろうそく34』東京子ども図書館

「プレッツェモリーナ」 『語りの森昔話集6プレッツェモリーナ』語りの森

「世界でいちばんきれいな声」『おはなしのろうそく11』東京子ども図書館

「パティルの水牛」『語りの森昔話集6プレッツェモリーナ』語りの森

入門クラスを終えた方「眠り虫の次郎」『語りの森昔話集3しんぺいとうざ』語りの森 

ヤンさん「ホレばあさん」『語るためのグリム童話2』小峰書店

この度は入門クラスを終えた2名の方が、見学に来られました。そのうちお一人は、先月最後のクラスに参加できなかったとのことで、発表の場として語っていただきました。堂々としておられ、素敵な語りでした。新たな門出に立ち会った喜びを感じ、晴れやかな気持ちになりました。ご本人は先輩方を前にして、さぞ緊張されたことでしょう!聞かせていただきありがとうございました。ヤンさんは、「自分の内から出てくるものをそのまま語り、子どもたちの声を受け取っていけば語りが自然と変わっていく」と言われました。初心に返りました。子どもたちの声は、語り手を育ててくれる贈り物ですので、あんな反応してたなあ~で終わるのでなく、あんな反応があるってことはそうか!という気付きになるように、語りの姿勢を調えて臨みたいです。ですので、語りに向くテキストでない、語り手との関係が不十分、語り手が緊張して子どもたちも緊張している、イメージを届けられていなくて子どもたちがおはなしから離れている(恐ろしい状況です😱)というようなことになると、反応が表れにくくなる。今日の語りの中でも「おはなしの姿」を捉える話がありましたが、語り手が捉え損なうと、聞き手は笑いたいところで笑えない、なんか変だなという違和感が漂います。おはなしの姿については→こちら 語り手の感性で選ばれたおはなしは、その人のすき!共感!伝えたい!の気持ちがぴったりあったものですし、その人にしかできない語りとなるものです。(どなたかの語りを見てあんな語りがしたい!というのは別です。うまくいかない事が多いそうです)語る責任を心にほどよく留めて、確認をしてから取り組みたいです。今回も忘れかけていた事を思いだし、色んな偏りを戻すこととなりました。「語り この愉しき瞬間」にもすべて書いてありますし、手の届くところに置いておきます!私事ですが、今手元にあるのは宮部みゆきの「きたきた捕物帖」でして、3から読み出したおかげで1と2を読みたくて、さくさくと時間を費やしています。何でもそうですが、没頭する事って子どもも大人も大事ですね。届ける語りも、そんな最高の瞬間にできるように準備します。語りのエントリーもしま…一年を回せるだけのレパートリーを獲得したからか、プライベートレッスンで濃密な時間を過ごすことに甘えているのか、自分の都合のいいように怠けているのです(-.-)語りクラスで語られる皆さんの姿勢は素晴らしいです。いつも楽しみにしております。

次回は3/11(火)です

あったかくて、おいしくて、おもしろい

 寒い寒いといっていましたが、今週末はとっても暖かくて、図書館にもまたまたたくさんのかたがいらっしゃいました😊

子ども 12人 おとな 7人

手あそび 梅の木じゃんけん
おはなし 「おいしいおかゆ」『おはなしのろうそく1』東京子ども図書館
おはなし 「とうふとこんにゃく」『日本の昔話5』おざわとしお/福音館書店
おはなし 「にんじんとごぼうとだいこん」『日本・中国・韓国の昔ばなし集3』日中韓こども童話交流事業実行委員会
絵本 『おでんのおうさま』山本祐司/ほるぷ出版
絵本 『まいごのコールテンくん』B.G.ヘネシー作/原案ドン・フリーマン/ジョディ―・ウィラー絵/木坂涼 訳/好学社
絵本 『しりながおばけ』たなかひかる/文響社
手あそび さよならあんころもち

 おはなし好きな子どもさんが集まってくれるようになり、短いおはなしではありましたが、続けて3話も!
 それに日常語というのは語り手と聞き手の距離を近くするだけでなく、おはなしとの距離も近くしてくれますよね!
 すぐそこにとうふが寝ていて、そこにこんにゃくがお見舞いに来て、二人してあーだこーだ話しているのをそばで聞いている私がいて……というような不思議空間にいた気がします。
 そもそも、ヤンさんが日常語で「むかし、あるところに、とうふとこんにゃくがいた」といったときから、とうふとこんにゃくは食べものじゃなくなって、世間話するおばちゃんおじちゃんになっちゃうんだからホントすごいです!
 子どもたちだって冒頭の「ひどいけがをしました」で、もう気の毒がっているんですから!おもしろいですよねぇ😊
 おかゆ、とうふ、こんにゃく、にんじん、ごうぼう、だいこんのおはななしからの絵本『おでんのおうさま』!もう、あつあつおでんぜったいたべたいです~
『しりながおばけ』もとっても楽しそうにしていましたが、今日の絵本の中心は『まいごのコールテンくん』とのこと。いいおはなし伝えたいですもんね😊楽しいと美味しいを添えて💓