「勉強会」カテゴリーアーカイブ

5月の日常語クラス

こんにちは。
当地では最近、曇天や雨が多くて肌寒い日々が続いています。
少し前は真夏のような日もあったのに、コロコロ変わる不安定な天気で心も沈みがち…。
なんてことはなくて、みんな元気に日常語クラスに集まりました(*^^)v

手遊びは、初級クラスと同じく🎵じゃーがーいーもー、芽ェ出したぁー🎵でした。
いつもながら、テンションの上がる明るい歌です!
手遊びは、テンションが上がるのがいいですね!

語り
「春の野道で」『語りの森昔話集3しんぺいとうざ』語りの森
「花さかじいさん」『語りの森昔話集4おもちホイコラショ』語りの森
「とほう」 語りの森HP日本の昔話 → こちら
「産神さまの運定め」『日本の昔話2』福音館書店
「和尚おかわり」『日本の昔話1』福音館書店
ヤンさん「若がえりの水」 語りの森HP日本の昔話 → こちら

テキスト
「腰おれすずめ」語りの森HP日本の昔話 → こちら

感想の中で、話自体には何の問題もないのだけれど、話の内容が悲しい事柄を連想させる場合は、やっぱり語るのが辛いし今はやめようかと思う、ということが出ました。
わたしがそうだっだように、案外聞き手のほうは気が付かない、あるいは気にしないものかもしれません。
だったら語ればいいじゃないかというと、それはそうでもないようです。
なぜなら、語り手の悲しい気持ちや、語ってもいいのかどうかという迷いが語りに反映されてしまうので、話ほんらいの姿やメッセージを膜で覆ってしまうような、隠してしまうようなことになってしまうからだそうです。
なるほどそうだと納得しました。
語り手というものは、自分の状態をベストに保って、というかベストに持って行って本番に臨まなければと感じました!
そうできない引っ掛かりがどうしても解消できないならば、次の機会を待つことを決断しなければならないんですね。
楽しいなかにも学びがあり、今回もいい時間でした(*^▽^*)

5月の初級クラス

今回は4名プラス2名の幼児さんの見学の方々も迎えての初級クラスでした。
小さい子どもさんはできるだけ語り手さんの近くで聞くのが好ましいとの事。
「身体的距離は心の距離」だからなんですって。本当にそうですよね!

〈 手遊び 〉

じゃがいも 芽ぇ出した
花さか ひぃらいた
はさみで ちょんぎるぞ
えっさか ほっさか
じゃんけん ほい

〈 語り 〉*ヤンさんからのコメント

1.ねこのしっぽ /  語りの森昔話集4/  語りの森
*連鎖譚はそのキーワードとなる言葉をしっかりイメージする事

2.世界の果ての井戸 /  語りの森昔話集5/  語りの森
*唱える言葉はきっちり語る事がとても大事

3.聞き耳 /  語りの森昔話集1/  語りの森
*前後の言葉に埋もれないように言葉を「立てる」

4.みつけ鳥 /  語るためのグリム童話3 /  小峰書店
*唱える言葉は同じ言葉で繰り返す方が良いので統一すべき

5.ルンペルシュティルツヒェン /  語るためのグリム童話3/  小峰書店
*聞き手は主人公になるのだから、脇役の思いにはとらわれないように

6.三枚のお札 /  語りの森昔話集2/  語りの森
*このお話は後半辺りから「演じて語る話」

7.三人兄弟 /  語るためのグリム童話6 /  小峰書店
*語り手は自分のアクセントは気にしないで語ればいい

8.黄泉平阪 /  語りの森HP日本の昔話 こちら→
*演じる必要はない、スピード感で話の山場を表現すると良い話

9.ヤンさんの語り ムズィカ /  語りの森HP外国の昔話 こちら→

今回の勉強会で、特に以下の3点についてのアドバイスがありました
●テキストの言葉が思い出せない→自分で言葉を作ってしまう語っていて自信がなくなってしまう
という事を避けるために、どう練習するか
①何度も何度も歌のように口に出す(頭の中で唱えるだけはダメ)
②大きな声で自分の耳に聞かせる
③一文を単語で切らずにひと息で読み、意味のある文として覚える
言葉を立てるとは
①大きな声を出す事とは違う
②ゆっくり言う
③立てるべき言葉の前に少し「間」を取る
④言葉を立てすぎて、一番肝心な言葉が埋もれないように
演じるとは
①演じなければおもしろくない話がある
②演じるとはそのキャラクターになる事でなく、聞き手の立場になり、聞き手の心を引き受けて語る事

たくさん語りを聞かせてもらって、じかにそこから学ばせていただく時間はまるで栄養ドリンク剤のよう。次はどの話にしようか、次はどんな風に語ってみようかと気持ちが前に前にと進む活力になりますね~♪

次回は6月14日(火)です。

 

4月のプライベートレッスン

ゴールデンウィーク、いかがお過ごしですか?
今のところ、当地では雨天と晴天が交互にやってきており、外出するには迷う日々です。

4月のプライベートレッスンは2件でした。
1日目
テキストを日常語に変える
「きつねの田植え」 語りの森HP → こちら
2日目
語り
「ペドロのふしぎな話」 語りの森HP → こちら

「きつねの田植え」は奈良県の話で、田植えの季節にぴったりですね。
かわいそうな話ですが、きつねは律義なところがあるんだと感心しました。
「ペドロのふしぎな話」はベネズエラの話です。
主人公が、ちょっとあちらの世界に行っていて、戻ってきたらすごい時間がたっていたというのと、反対に孫が生まれるくらい長くいたのに戻ったらほとんど時間がたっていなかったという話がありますが、この話は後者です。
あちこちに類話があるのなら、時間の経過について昔の人が抱いていた気持ちは人類の総意なんでしょうかね?
わたしは、こんな不思議な話が大好きです。

外国の昔話に続いて、日本の昔話もリニューアルされてました!
カテゴリーに分けられていて、同時にテーマ・キーワード・題名でも探せます。
ヤンさん、ありがとう!
そしてお疲れさまでした<(_ _)>

再話法勉強会

通常クラスのメンバーさんの複数の方からヤンさんに、〝再話〟を勉強したいので教えてほしい」とご要望があったんです。
それで、〝昔話を再話する〟というのはどういうことかという単発の講座をすることになり、日時を決めて他のメンバーさんにも案内を出したら、定員よりもたくさんのお申し込みがありました。
コロナのために部屋の定員が大幅に減少しているので、全員をお受けできなくて残念でした。
でも、〝再話〟というものにみなさん興味を持っておられるんですね。
再話するためにはいろいろ勉強しなくてはならないのですぐにできることではありません。
でも、語りをする者にとっては、遅かれ早かれ避けては通れないと思います。
(あ、これ、あくまで個人の感想です…)

勉強会のレジュメです。
Ⅰ 昔話の再話とは何か
Ⅱ 原話にする資料の見つけ方
  日本の昔話の場合…
  外国の昔話の場合…
Ⅲ 再話の仕方

ざっくりしすぎて、申し訳ありません<(_ _)>
こんかいはじめてAT番号やIT番号、話型とか、それらを調べる分厚い本とかを見たり聞いたりした人は、新しい知識に頭がいっぱいなんじゃないでしょうか?
そして、三時間の中でこれでもかとぎゅうぎゅうに詰め込んだ内容をとにかく説明しなくてはならなかったヤンさん、お疲れさまでした<(_ _)>
Ⅲの再話の仕方ですが、原話と複数の再話を読み比べてもらったんですが、再話の方向性が違うと、読んだ時に印象がかなり違うんだということがよく分かりました。
そしてわたしたちは語るために再話をするのであるからして、耳で聞いてイメージしやすいという視点を常に忘れてはいけないと再認識させていただきました。
ここ2年間、勉強会の縮小で特に再話クラスは開催が難しくなっているのを理由に、わたしはさぼっておりました。
ハイ、さぼっておりましたとも、他のこともですけども。
やっぱり、勉強は継続しなくてはいけませんね。
後退しているんじゃないかと、現状維持さえできていないんじゃないかと心配になってまいりました。

この後、希望されるかたには、再話入門講座(全3回)がございます。
まさに至れりつくせりですね(笑)
わたしも、世話係という立場を利用して ( ̄ー ̄)ニヤリ
一緒に勉強させていただきます。
再話の勉強の道は果てしなく遠いように思えるので(あ、これも個人の感想です)、機会を逃がさずついて行きたいと思います。
そして、語りや昔話に関係する勉強はいつでも楽しいです(*^▽^*)

4月の中級クラス

🎵  キャベツぅ~の、中かぁ~ら、青むし出・た・よ~~
  ニョキ ニョキ(両方の親指を出す)
  お父さん青っむしぃ~~

手遊びをしてくださったKさん、ありがとう。
わたし、この手遊び大好きなんですよね。
お父さん指から順に赤ちゃん指まで行って、最後は両手でちょうちょを作って飛んでいくんです。
ひらひら~~って。
小学校の時の理科の観察でキャベツ畑に行って青虫のたまごをを見つけたときの「あった!」という気持ちを思い出します。

蛙の王女 語りの森HP外国の昔話 → まほうの話 → こちら
水の精ネックと少年 語りの森HP外国の昔話 → まほうの話 → こちら
ありとこおろぎ 『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』
まほうの鏡 『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』
わたしがテピンギー 『女の子の昔話えほん ハイチのおはなし わたしがテピンギー』偕成社
ムズィカ 語りの森HP外国の昔話 → まほうの話 → こちら

「ありとこおろぎ」は累積譚です。
累積譚についてはこちらに説明があります。 → 語りの森HP昔話雑学
「わたしがテピンギー」は、今年出版された絵本です。
『魔法のオレンジの木』(岩波書店)に同じ話がありますが、テキストが少々変わっていて、絵本のほうが語りに向いていると思って覚えたと言っておられました。

こうして眺めてみると、すべて外国の昔話ですね。
上から順に、ロシア・スウェーデン・インドネシア・ギリシア・ハイチ、そしてウクライナ。
「ムズィカ」は、ミュージック、〝音楽〟のことです。
ヤンさんが語ってくれるのを聞きながら、いま、世界中でいっせいに、この昔話を聞くことができたらどんなにいいかと思いました。