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『宝さがしのこどもたち』📖

📘『宝さがしのこどもたち』📘

イギリスの児童文学者イーディス・ネズビットによって書かれた物語(小説)です。

バスタブル家には、お父さんと六人の子どもたちがいます。子どもたちが主人公です。
お母さんがなくなり、その頃からお父さんの仕事もうまくいかなくなります。以前は中流階級の暮らしだったけど、貧しくなって、子どもたちは学校にも行けなくなります。
そこで、なんとかしてお金を手に入れられないかと、子どもたちは自分たちが考えられるあらゆる手段を試みます。
庭のそこここに穴を掘って宝をさがしたり、ノエルの書いた詩を新聞の編集長に売りに行ったり、山賊になったり・・・
失敗の連続ですが、子どもたちは明るくめげず前向きです。
母親を失った悲しみは面に出さず、自立して生きようとしています。
現実は厳しいのですが、子どもたちのとんでもない空想にちゃんと応じてくれる大人たちが登場します。それが嬉しい。

はずかしながら、『宝さがしのこどもたち』を読むのは初めてなのですが、めっちゃなつかしかった。
きっと、子どもと周りの大人が、まっとうだからだと思います。
こんなにまっとうにものを考え、行動するなんてこと、ふだん身近で経験しなくなったなあと思います。
小説の中でもあんまりない気がする。
読んでごらん、気持ちがすうっとするから。

ネズビットは、1858年、イギリスのロンドンで生まれました。
生涯で100冊ほどの本を出しました。
小説は、「自分の中の子どもを楽しませ、喜ばせるために書いた」そうです。
『宝さがしのこどもたち』が出されたのは1899年。
だから、時代背景とか生活環境とか考えたら、時代劇のようなものだけど、内容は少しも古くない。むしろ、子どもたちの言動がすごく新鮮です。

吉田新一訳/福音館書店刊、で読みました。
彼女の他の作品も読もうと思います。

え?
なんで今ネズビットって?

ババ・ヤガーの『児童文学論』を読む会でね、3月に第9章ストーリーを勉強することになってるの。
でね、宿題(笑)
『宝島』『ツバメ号とアマゾン号』『シロクマ号となぞの鳥』『宝さがしの子どもたち』『若草物語』『トム・ソーヤ―の冒険』『ハックルベリー・フィンの冒険』を読もう~✨
みなさまも、どうぞ、読んでみて!
どれもおもしろいよ。わくわくするよ~😊

1月の研究クラス🌼

待ちに待っていた研究クラスの報告です(^o^)

レポート付き語り
「まほうの鏡」 『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』語りの森
語り
「半かけ男が神さまをさがしにいった話」 『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』語りの森
ヤンさんの語り
「七人さきのおやじさま」 『世界のむかし話』瀬田貞二訳 学研
昔話研究
呪的逃走モチーフの続き

今回は二話とも『語りの森昔話集1』からになりましたね。
わたしは、「半かけ男が神さまをさがしにいった話」を語らせてもらいました。
テキストについての質問があり、次のお話会までに間に合うようにしたかったので、この勉強会を待っていたわけです。
すでに6年生に語っている話ですし、子どもたちもよく理解して聞いてくれていたと思いますが、これでよかったか、改善する点はないかを研究クラスでヤンさんやみなさんに問いたかったわけです。
ヤンさんが再話されているので、テキスト自体に問題があるわけではないのですが、勉強会に一度も出さないまま語り続けることをわたしは良いと思いません。
ヤンさんやみなさんに聞いてもらって、オッケイが出て、また、前に進める気持ちでうれしいです。
ヤンさんが原話を用意してくださったので、これから再話と突き合わせてみて、さらに深く読み込めるように頑張ります。

そして、毎回何が出るか分からないヤンさんのおまけの語りですが、この日は「七人さきのおやじさま」!
キターーーーーー\(゜ロ\)(/ロ゜)/ (古い?)
わたしの大好きな話!!!
おまけというにはうれしすぎます♡
これは演じる話だそうで、ヤンさんはだんだん小さくなっていくおやじさまを、よぼよぼ度が分かるように演じて語られました。
わたしは途中で咳が出て止まらなくなり、涙や鼻水と戦いながら、全神経を耳に集中させて最後まで聞き漏らすまいと頑張りました(笑)
そんな執念で聞くほど好きなんです、おもしろいから。
演じる話といえば、「なまくらトック」もそうですね。
演じるといえば、今週の日常語による語りクラスのNさんの語りを思い出します。
Nさんはステージ型ですから(そんな語りの型があるのかどうか知りませんが)、ご本人は自然に語られているのですが思いっきり演じているように見えます。
反対にわたしは、思いっきり演じているつもりが「全然演じてない、もっとやってもいい」とアドヴァイスされるほうです。
これはわたしの永遠の課題であり、Nさんのエキスを少し分けてほしいと常々思っています。
人前で語るということは、自分がどんなふうな〝つもり〟や〝イメージ〟で語っていても、聞いているほうがどう聞こえてどう見えているかが正解なのだとつくづく思います。
課題山積みですが、また今年も頑張ろうと思った研究クラスでした(^^♪

2019年1月 日常語による語りクラス

2019年の『日常語による語りクラス』勉強会が始まりました。
皆さま今年もよろしくお願いいたします。
ヤンさんが先日のブログで『今年の抱負』は(も)「伝える」だといわれていましたが、私は「時間を上手く使う」にしたいと思います。
私事ですが、今年度は生活リズムが大きく変わりそうなので、自分に気合を入れるつもりで、大々的に発表させて頂きます。
公私混同甚だしいですね。年明け早々からすみません。

早速報告させて頂きます~。

 

<語り>
猿の肝」『ナーミンのためのならのみんわ』 村上郁/再話

きつねと熊」『日本の昔話4』 小澤俊夫/再話

こぶ取りじいさん」『日本の昔話3』 小澤俊夫/再話

和尚おかわり」『日本の昔話1』 小澤俊夫/再話

 

<ヤンさんの語り>
貧乏神」『日本の昔話5』 小澤俊夫/再話

 

<テキスト>
地獄に行った吉兵衛さん」『語りの森昔話集2ねむりねっこ』村上郁/再話

雪娘」『日本の昔話5』 小澤俊夫/再話

 

 

今日の勉強会はいろんな意味で非常におもしろかったです~!!
まず初めの「猿の肝」の語り手さんが!!
いわゆる型にキッチリはまったストーリーテリングというのではないのです。
いわゆる、椅子にキチッと座り、
いわゆるテキストの通りにキチッと語り、、、、ではなく!!
自由に!
感じるままに!!
心からおはなしを楽しんで!!!
見ている(聞いている)こちらもどんどん語り手さんの世界に引きずり込まれ、、、
気が付けばみんなが笑顔で終わっているという、、、。
『語り』というのはそもそも語り手の数だけあって、いろんなスタイルがあっていいのよ。自分のできるやり方で、伝えやすい得意なスタイルで。そうやってこれまでたくさんの人が、子どもに、孫に、近所の子に、語ってきたのだから」というヤンさんのお言葉に大きくうなずき納得するのでした。

テキストの「雪娘」では、前半の吹雪の晩、中ほどの女の人が話す緊迫したシーン、雰囲気が変わる赤ん坊を育てるところ、そしてラスト。
ヤンさんに細かいところまでアドヴァイスをいただき、修正し、もう一度読んでもらうと、みんな「ほぉ~~~」と、ため息がでるほど素敵なテキストに!
勉強になる~~!!

日常語のテキストを作るとき助詞や接続詞を抜くのは、「間」を活かすため。日常語だからこそ、自分の普段の語り口だからこそ、「間」を自在に操って、もっとも分かりやすく伝えられるように。

今日は「語り」について、「語ること」について、「日常語」について、などなど、興味深く、おもしろく、勉強になることがたっくさん見つかる勉強会でした!「今日、勉強しにきて良かった~~!」と言いながら解散しましたよ。

また、来月、よろしくお願い致します。

かぶ

児童文学を読む会📚絵本

今年初めての勉強会は、1月4日の児童文学を読む会でした。
曜日の関係ですが、今年は4日からスタートとともにダッシュ!!のつもりで気合を入れて、かつ楽しく勉強会が行われました。

前回に引き続き、リリアン・H・スミスの『児童文学論』第8章絵本を読みました。
本章に出てくる絵本、例えば今回はビアトリクス・ポターのピーターラビットのシリーズベーメルマンスの『マドレーヌ』マージョリー・フラックの『ピンのおはなし』エドワード・アーディゾーニの『チムとゆうかんなせんちょうさん』H・A・レイの『ひとまねこざる』ジャン・ド・ブリュノフの『ぞうのババール』を実際に見ながら読み進んでいきました。
絵本の章は確かに楽しいです。
でも、内容は難しい…。
よい絵本とは、〝しっかりしたテーマがあり〟〝はじめがあり、中間があり、終わりがある〟〝一人の主人公について語られ、その主人公は子どもが自分と同一視できる〟
なるほど、その通り、これは理解できました。
〝私たちの洞察力が敏感であればあるほど、子どもの目でその絵とストーリーを見ることになる〟
正直、わたしはまだそんなに洞察力はありません。
洞察力をもっと磨かないといけません。
前回の内容でその方法が出ましたね。
例えば、たくさんの絵画を見て、絵を見る目を養うことです。
〝その表現を通して子どもに与えなければならないのは、美と真実と想像の世界なのだということをさとるだろう〟
ひえ~~
洞察力でもう怖気づいていましたが、〝美と真実と想像〟が出てきて、もうーとんでもない先にゴールがある気分です。

絵本の章を読み進めて、改めて、その場限りの楽しさを求める絵本なのか、大人になっても心に残る絵本なのか、読み手として絵本を選ぶときにいつも心に置いて絵本を読まないといけないなと思いました。
子どもが喜んでくれる絵本を読むのがいいことだと思っているとあまり考えなくても選べますが、いい絵本を選んで子どもたちに見てほしいと思ったら、ああ…、並大抵の努力ではだめなのかも…。
と、いったんしおれましたが、それでもうしろは振り向かない(笑)
本章に出てくる絵本は、本当にどれも素晴らしいです。
その素晴らしさを本書に解説してもらい、実際にヤンさんに読んでもらい、英語のできるメンバーさんに原語部分を読んでもらって、いい絵本を堪能させていただき、これから自分の洞察力を磨くためのエネルギーをいただきました!(^^)!

次回は、第9章ストーリーに進みます。
児童文学を読む会のメンバーさんは、いますぐ語りの森HPの秘密基地の連絡事項を読んで3月の勉強会に備えてくださいね。
ではまた、2か月後に(^o^)/

入門講座終了🎊🎊🎊

がらがらどんのおはなし入門講座が終了しました。
12人の語り手が誕生しました🎉

9月から4か月間、みなさん、ようがんばらはりました。お疲れさまでした。
「え?覚えるんですか?」から始まったかたもおられます。
それでも、最後はちゃんと、みんなにお話を届けてくださいました。

初めて覚えたお話は宝物です。
きっと初めて読んだお話集。
きっと懸命に選んだ一話。
きっと絶望しながら覚えた日々。
汗をかきかき初めて語ったお話。
どうぞ、たいせつに、たいせつに、これからも折にふれ、語ってくださいね。

プログラムをこっそり教えてあげよ~
人数が多かったので、二日間に分けての発表になりました。
個性あふれる、すばらしいお話会でしたよ💖

12月18日
「おんちょろちょろあなのぞき」『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』語りの森
「福田屋のプリン」『10分で読める名作二年生』学研
「おおかみと七ひきの子やぎ」『おはなしのろうそく18』東京子ども図書館
「だんごころころ」『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』語りの森
「かめのピクニック」『語りの森昔話集2ねむりねっこ』語りの森
応援隊(笑)
初級クラスの先輩3人に語っていただきました。😍
「こねこのチョコレート」「やぎとこおろぎ」「アナンシと五」

12月25日
「魚と指輪」『子どもに語るイギリスの昔話』こぐま社
「三匹の子ブタ」『イギリスとアイルランドの昔話』福音館書店
「こすずめのぼうけん」『おはなしのろうそく13』東京子ども図書館
「かめのピクニック」『語りの森昔話集2ねむりねっこ』語りの森
「かきねの戸」『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』語りの森
「銅のなべ」『子どもに語る北欧の昔話』こぐま社
「古屋のもる」『子どもに語る日本の昔話1』こぐま社

ほとんどのかたが、初級クラスに入会、または次回見学されます。
語りの森の仲間が増えました。
みなさん、仲良くしてあげてくださいね👩‍❤️‍👩