「勉強会」カテゴリーアーカイブ

6月の中級クラス🐠

19日は中級講座でした。

お題
「黄色いリボン」『ホラーセレクション語られると怖い話』赤木かん子編/ポプラ社
「ろばの数」『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』村上再話
「矢のくさり」『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』村上再話
「やまんばと桶屋」『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』村上再話
「水さがし」『読んであげたいおはなし 松谷みよ子の民話上』筑摩書房
「たにしとたぬき」『語りの森昔話集2ねむりねっこ』村上再話

さすが中級、みなさん、安心して聞けます。でも、それぞれに冒険もしている。それがとってもいいなあと思います。

「黄色いリボン」は、こわい話なんだけど、語った人の声質や個性のおかげで、陰湿にはならなかった。
あのね、子どもは恐い話が好き(きっと大人もー笑)だけどね、ひとりで本で読んだりひとりでビデオで見たりする怖さって、心の奥深くにぐさっ、じわって入りこむような気がするの。でも、よく知ってるおばちゃんが子どもの「恐い話して!」にお応えして「しゃあないなあ」といいながらかたったら、もちろん怖いんだけど、ぎゃあ!って共感することで心は傷つかないとおもうのね。だから、恐い話、語ればいいと思うよ。
それにこの話は愛の話だものね~

「ろばの数」は、笑い話。主人公がろばを数える所が三回あるんだけど、ぜんぶ同じ調子なので、「なんで?」ってきいたら、この男の人はそういう人なんだって(笑)
あ、そうか、だからろばの頭なんだ~!
それなら、もっととぼけたほうが、そのことがはっきりするし、おかみさんをもっとチャキチャキさせたら対比になっていいなと思った。
でもまあこれも愛の話ね。

「矢のくさり」は、本格昔話。アメリカインディアンのはなしで宗教観や自然観や風俗が独特だし、出てくるアイテムがなじみが薄い。語るのに難しい話です。こんなはなしは、自分が深くイメージすること、メッセージを深読みすること。語るときは、きちっとイメージさせること。かな?彼女には合っていると思う。

「やまんばと桶屋」は、一応怖い話。一応、というのは妖怪だからね。でも内容はそんなに怖くない。あ、やっぱり、何もかも悟られるのは怖いかも。桶とタガの説明がいるよね。ただ、短い話なのに、説明が長いと子どもは離れてしまうし、難しいところですね。わざわざ怖がらせないでとっても普通に語ってくださったけど、それでいいと思いました。
あ、そうそう、句読点は、文字を読むためのものだよ。語るときは無視しよう。

「水さがし」も本格昔話。ふつうに語るだけで十分楽しめます。松谷節やけどね。まあそれがダメだとは思わないし(笑)
しっとりした語りで、よかったんだけど、もうちょっと大きめの通る声をだしたほうが、内容が聞き手に良く届きます。個人的には、原話が知りたいと思った。

「たにしとたぬき」は動物話。「にし」「ぬき」って言いにくいかも(笑)。この話は会話で活きる話なんだけど、テンポよく語れてたと思います。お年寄りに語るときと、子どもに語るときとでは、「間」のとり方を変えないといけないから難しいですね。

今回みなさんにおはなししたのは、一度自分の語りを思い切って崩してみませんか?ということでした。長いこと語りをやってると、いつの間にか自分の間とかテンポが、決まってくると思うんですね。それを、ガラッと変えて練習する。試してみる。
そうやってそのお話の姿にぴったりの語りかたを模索するといいと思います。

あ~、おもしろかったあ💙

6月度 初級クラス

今週火曜、初級クラスがありましたので報告します。

語りの発表の前に、、、

毎年ヤンさんは高校に絵本の読み聞かせの授業に行かれていますが、その授業を受けた高校生からの感想を紹介してくれました。

「ページをめくってから一呼吸置き、絵を見せてから文を読む」、「絵を手で隠さない」、「聞きやすい大きな声で」、「子どもは次がどうなるか楽しみなので、読んだ後はさっとめくる」などが大切だと書かれており、読み聞かせの基本的なことばかりです。みなさん現場で確実に実践されていますか?慣れてきて自分の癖が出ていませんか?ヤンさんから「初心忘れるべからず」ということでした。

さて、今回の語りも盛りだくさんです(^^)

①「足おれつばめ」 『子どもに語る日本の昔話3』/こぐま社

・丁寧に語られていましたが、最初から最後まで同じ調子ではなく、メリハリをつけて語るともっといいですね。

意地悪(欲ばり)じいさん(ばあさん)が出てくるおはなしでは、「さて、となりの・・・」と「さて」の前に十分な間を取り、もうおはなしが終わったかと思わせてから語るといいそうです。

②「チモとかしこいおひめさま」 『おはなしのろうそく14』/東京子ども図書館

・姫ー娘、王国ー国、お城ー宮殿、番兵ー兵隊 など、同じ人(もの)なのに、場面によって言い方が違うため、覚えにくかったそうです。どちらかに合わせましょう、とのことです。テキストに手を入れなければいけませんが、初級クラスのみなさんは自分で勝手にするのではなく、ヤンさんに確認してくださいね。

私は語り始めて4年目になりますが、ようやくこの部分が語りにくいので手をいれたいと思うようになりました。それまでは何の疑問もなくテキスト通り、1語1文通り覚えていました。4年もかかりましたが、少しずつ成長していると思いたいです。

③「サイデン、サイデン、小僧、小僧」 『語りの森HP』

・おはなしの中に「一朱銀の精、小判の精、穴開き小判の精」が登場するので、語る前に昔のお金の説明をしたほうがよいそうです。「昔のお金ってどんなのか知ってる?」という風に、決して「このおはなしはお金の精の話だから、説明するね」とは言わないようにしましょう。

④「おおかみと七ひきの子やぎ」 『おはなしのろうそく18』/東京子ども図書館

・この語り手さんは初め『語るためのグリム童話1』/小峰書店のほうのテキストを覚えようとしたそうですが、口に乗らず、ろうそくに変更されました。「人間なんてそんなものですよ」「人間のお母さんが可愛がるように・・・」「お母さんがそれを聞いてどれだけ泣いたか分かるでしょう」など昔話の語法から言えば、不要なものが付け加えられており、聞いている子どもはおはなしの世界から現実の世界に戻されるので省いたほうがよいそうです。

⑤「かめのピクニック」 『語りの森昔話集2 ねむりねっこ』/語りの森

・「空腹」という言葉が小さい子どもに分かるのかな?と質問がありました。このおはなしは「缶切り」を知っておく必要がありますし、18カ月や1年また1年と年数を理解しなければ面白くありませんので、高学年のおまけとして語るといいそうです。高学年であれば、「空腹」の意味も分かるということでした。

⑥「三匹のくま」 『語りの森HP』

・これはジェニィです。くまは大げさに演じましょう、とのアドバイスでした。そう思っていたのですが、大人を前にして思いきれませんでした・・・(笑)

最後の「それからおばあさんはどうなったでしょう」の場面で、子ども達が「〇〇」と反応があればその言葉通りに語ってあげればいいそうです。テキストにある「森ににげる」「おまわりさんにつかまって牢屋にぶちこまれる」という答えがかえってこなければ、最後にそれを付け足して語りましょう、とのことでした。

☆ヤンさんによる語り   「なまくらトック」 『おはなしのろうそく3』/東京子ども図書館

今月に語る予定で、戻したいので練習させてと言われました。一度覚えたおはなしを戻すときの手順は、先にテキストを見ず一度語る。語ってから抜けていた部分をテキストを見て確認する。おはなしを戻すときは始めにテキストを見ないようにしましょう。

今回のクラスは場所を間違え、会議室でなく集会室であり、いつもと違う場所だと緊張するという声がありました。しかも集会室は総会のある場所・・・語り手は場所が違うだけで緊張しますよね。聞き手もそうかもしれません。いつもの場所のいつものおばちゃんの声のおはなしが心地よいのかな。以後間違えなよう気を付けます!

絵本の読み聞かせ講座

関西も梅雨に入りました☂
ワタクシは時々、気圧の影響で頭や体が重くなります。
ですから、この時期は辛い…
まるで張りぼてのように繊細なんでございます(笑)
ちょっと横になろうものなら、起きあがるのに重量挙げ選手のような雄たけびをあげないと勢いが出ない。
そんなワタクシですが、読み聞かせ講座には普通に行けます(笑)
昨日は、ヤンさんが講師をされる図書館主催の「絵本の読み聞かせ講座」第1回目でした。

前半はお話会形式に並べた椅子に座って、ヤンさんがみんなに絵本を読んでくれます。
これがとっても楽しい✌(‘ω’✌ )三✌(‘ω’)✌三( ✌’ω’)✌
自分一人で読むのとも、学校で子どもたちに読み聞かせをするのとも全く違います。
読んでもらうと、まず絵の全体がよく見えます。
(そのためにいつも真正面の一番前の席に座る)
横長の絵本であろうと全部が一目で見えるのって、ほんとに絵の芸術性を感じられます。
ページをめくって次へ行くときの瞬間が何とも言えず楽しいです。
自分が小さい時は、親に「次はこれ読んで」というほどの絵本はありませんでした。
今、ヤンさんに「つぎはこれ」って言ってみようかと思うくらい、我を忘れるひとときです。
(じっさいには言ってませんよ、念のため。あたりまえか……)

後半は机に座って、資料に従ってお勉強です。
第1回目は、1.絵本とは何か2.どんな絵本があるか3.絵本の歴史、でした。
日本の絵本はヨーロッパよりはるかに古く、仮名で書かれた『源氏物語絵巻』などの絵巻物は、絵と文章が交互に書かれていてまさに絵本だそうです。
ということは、平安時代!!
おそるべし日本の絵本!!
写本が大変だったでしょうねえ~~
いままで絵巻物とは、教科書に出てくる歴史的価値がある物、博物館で見る物と思っていましたが、ぐっと身近に感じられました(^O^)/

再話クラス、みなさんお疲れさまでした🌼

金曜日、今年度第1回目の再話クラスがありました。

メニュー
「腹ぺこきつね」『世界の民話3北欧』ぎょうせい
前回再話したはなしを耳で聞いて確認しました。
語りをされたかたは、すでに子どもたちにも語っておられました。
子どもたちの反応とこの日の語りの印象を合わせて考えて、みんなでテキストを修正していきました。
次回、修正したテキストで再度語ってくださいます。
「黄金の斧」『山城和束の昔話』京都府立総合資料館
再話完了。
次回、語ってくださいます。
「なんでもない者」『フィンランドの昔話』岩崎美術社
長い話なので、途中で時間切れでした。
次回、残りを再話します。

再話するときに、ヤンさんは感嘆符[?とか!]を使わなくても分かるようにしていると言われました。
そういえば、原話の中には、感嘆符をかいてあるものがありますね。
おはなしを覚えようと手にした本の中にも、感嘆符がかいてあるものがありますね。
でも、耳で聞くおはなしは、クエッションマークがついているから疑問の意味だとか、ビックリマークがついているから衝撃を受けているのだとか分かるのではありませんね、考えてみれば。
そうと分かるように再話しなくてはなりませんね。
だから、ヤンさんの感嘆符を使わなくても分かるようにというのは、その通りだと思いました。
言われなくては分からない、考えなくては分からない、そんな自分も良しとして、今後ともどうぞよろしくお願いいたします<(_ _)>

そして、参加者のみなさんに大事なお知らせです。
各自一話ずつ原話を提出しましたが、次回の原話が決まりました。
秘密基地の再話クラスのところに書いてあります。
「原話はこちら」の、「こちら」をクリックして原話を出し、プリントアウトしてください。
(出来ないときは、ジミーに連絡してください。)

今年度は、残念ながらご都合がつかずにお休みされるかたがおられるのですが、復活されるかたと新しく参加されるかたがおられまして、人数は増え、それゆえ活発な発言が続きまるで白熱教室?!(笑)
そして終了後、どっと疲れが…
ヤンさん、みなさん、お疲れさまでした。
でも、楽しかったです(^O^)/

児童文学を読む会 初回報告📚

昨日はあんなに暑かったのに、今日はとっても寒い”(-“”-)”
この気温差が体にこたえるお年頃やというのが分からんのか!と、だれに言ったらいいのか分からないから、腹いせに家事の手を抜くジミーです<(_ _)>
記念すべき第1回「児童文学を読む会」が昨日行われましたので報告します(^^)v

最初簡単な自己紹介をしてから、全員に〝卒業証書〟が配られました。
いきなり何?!
中身は、15項目の児童書のリストで、全部読めたら提出し、ヤンさんが証の印をドンと押してくれるというもの。
どれも聞いたことのある有名な児童書ばかり、なのにジミーは三つしか丸ができませんでした。
が、期限なし、どんだけかかってもいいので地道に頑張ります。

それからテキストの『児童文学論』リリアン・H・スミスを読みました。(声に出して読むのはヤンさん)
まず、本の最後にある斎藤惇夫氏による解説〝非常用の錨〟を読みました。(読むのはヤンさん)
感動する内容でした。
どんな心境の時であっても、気持ちが引き締まる内容です。
「整列!!」と号令をかけられたような感じでした。
そして次にまえがきを読みました。(読むのはヤンさん)
どの本を読めばいいのか本のリストを挙げているのではなくて、児童書を選ぶ目を養うための本であることが書いてあります。
帯に書いてある通り、まさにバイブルの予感!
(つまり、わたしはまだ本文を読んでいない)
これから始まる勉強会への気持ちを否応なく盛り上げてくれる文章でした✌(‘ω’)✌
今後は各章に入りますが、次回は〝第四章昔話〟です。
そこで、以下の昔話の中で知らない話があれば事前に読んでくるようにと宿題が出ました。
(勉強会ではひとつひとつ読む時間がないからです)
①いばら姫
②三びきのやぎのがらがらどん
③おばあさんとブタ
④へニー・ペニー
⑤三びきの子ブタ
⑥お酢だんなとお酢おくさん
⑦ブレーメンの音楽隊
⑧ルンペルシュティルツヒェン
⑨かえるの王さま
⑩長靴をはいたネコ
⑪ミスター・フォックス
⑫ノロウェイの黒牛
分かる範囲で出典を書きますので参考にしてください。
①②は、『児童文学論』四章の中にあります。(他の話はほんの一部しか入っていません)
③『おはなしのろうそく7』東京子ども図書館
⑤⑥⑫『イギリスとアイルランドの昔話』福音館書店
⑦⑧⑨グリム童話
⑩『完訳ペロー童話集』岩波文庫
⑪『語りの森昔話集2ねむりねっこ』

わたしは子どものころからいつも何か本を読んではいましたが、児童文学・純文学をほとんど読んでいませんでした(´;ω;`)ウッ…
『児童文学論』解説に「10歳の時に読む価値のある本は、50歳になって読み返しても同じように価値があるものでなくてはならない」という言葉が引用してありました。
自分が50歳をこえて初めて児童文学を読むことを残念に思いながらも、勉強会に参加してこれからいろいろな本と出会うことにワクワクしています。