2月のお話会2⛄⛄

2月17日(月)
幼稚園5歳児 一クラスずつ2回
ろうそくぱっ
おはなし「がちょうはくちょう」『おはなしのろうそく』東京子ども図書館
ろうそくぱっ

幼稚園での最後のお話会でした。
3歳の冬から聞き始めて、よう成長しました!
先生方、親御さんたちの、並々ならぬ苦労のたまもの。
(え?親はなくても・・・?
たしかに、一人ひとり人間として、成長するエネルギーを感じますけどね)

A君は、はじめ、お部屋に入ろうとしませんでした。
廊下や園庭で、こちらからちょこっと話しかけるだけで、お返事ももらえませんでした。
それが、いつのころからか、部屋の中をうろうろするようになりました。
そして、いつのころからか、おはなし会の最中は、隅っこで絵本を読むようになりました。ときどき、目が合いました。お話が終わってから、膝に乗ってくるようになりました。

今日は、感動的な奇跡の日でした!
すっと絨毯の上に座って、ぴたっと目を合わせてくれたのです。
「がちょうはくちょう」は10分以上の話です。
彼の目がそれないことだけに集中して緩急をつけて語りました。
彼のおかげで、すばらしい「がちょうはくちょう」が語れたと思います。

ありがとうね。みんな、小学校に行っても会いたいね。

2月18日(火)
中学1年生 朝読書
おはなし「まほう使いの弟子」

1年生最後のお話会だったので、昔話について、ちょこっとコメントしました。
ほんと、気だての良い聞き手たちでした(笑)

2月19日(水)
学童保育 1~5年
おはなし「こんびたろう」『語りの森昔話集3』村上再話
おはなし「スヌークスさん一家」『おはなしのろうそく』
絵本『パンダともだちたいそう』いりやまさとし/講談社
絵本『ケーキやけました』彦坂有紀・もりといずみ/講談社

ここの子たちは、すごい集中力で聞いてくれます。
絵本はリラックスね。幼児絵本を、とっても楽しそうに聞いてくれました。

2月20日(木)
幼稚園4歳児
おはなし「大工と鬼六」
絵本『ケーキやけました』

大工と鬼六、「知ってるう~」といいながら、ハラハラして聞いていました。
名前当ての所は、いつも喜びますね~
おはなしが短かったので、絵本も読みました。

2月21日(金)
小学3年生 授業 一クラスずつ2回
おはなし「心臓がからだの中にない巨人」『おはなしのろうそく22』東京子ども図書館
おはなし「捨て子と鬼」『日本の昔話4』小澤俊夫再話/福音館書店
おはなし「お経をわすれた和尚さん」語りの森HP こちら→

この学年は三分の二ぐらいが男子。しかもめっちゃ生意気、あ、いや、口の元気な子たちです。
それで、このプログラムにしました。
それも、めっちゃ早口で(笑)
ちんたらやっていてはちゃんと聞いてくれない。
あ、お経をわすれた和尚さはんは子どもたち喜んで、あとでお経を唱えてました~

学童保育 1年生
おはなし「つるの恩返し」『語りの森昔話集3しんぺいとうざ』村上再話
おはなし「ホットケーキ」『おはなしのろうそく』東京子ども図書館
絵本『だっぴ!』北村直子/こぐま社
絵本『てぶくろ』ラチョフ/福音館書店
絵本『たぬきのおもち』せなけいこ/金の星社
絵本『ケーキやけました』

今日が最後のおはなし会でした。
ほんと、じょうずにおはなしが聞けるようになりましたね~
絵本も、「もっと~」っていうので、時間の限り、持って行っただけぜんぶ読んでしまいました~

2月のがらがらどん

コロナウイルスがじわじわと侵略してきていて、特にこの時期は受験生さんなんかは恐々としておられるのではないかと思います。
みなさんは、予防されていますよね?!
語り手は常に喉には気を使っているものですが、特にこの情勢では気が抜けませんね。
そんななか、風邪やインフルエンザやコロナウイルスをものともせず、がらがらどんがありました。

「ありとこおろぎ」 『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』語りの森
「熊の皮を着た男」 『子どもに語るグリムの昔話1』こぐま社
「三枚のお札」 『子どもに語る日本の昔話2』こぐま社
「はらぺこピエトリン」 『子どもに語るイタリアの昔話』こぐま社
「ラプンツェル」 『子どもに語るグリムの昔話3』こぐま社
「かねふき明神」 こちら
「ものをいう卵」 こちら
「世界でいちばんきれいな声」 『おはなしのろうそく11』東京子ども図書館
「てぶくろ」 福音館書店の同名絵本
「ねこのおんねん」「犬のいんねん」
「おいしいおかゆ」 グリム童話
新刊絵本の紹介

いつもにもましてたくさんのおはなしの数でした。
そのなかで、「ねこのおんねん」ですが、これはヤンさんが学生のときに家庭教師をしていた男の子から聞いたんだそうです。
ヤンさん:あのなぁ、短い話しようかぁ~ ねこがぁ~、おんねん おわり(笑)
世界最速じゃないですかね。
そして、「犬のいんねん」は、子どもたちに「ねこのおんねん」を語ったとき、子どもたちがその場で思い付いたんだそうです。
子どもたち:そんなら、〝犬のいんねん〟も~~! あのなぁ、犬がぁ~、いんねん おわり(笑)
やり取りが見えるようですね(*^▽^*)
そういえば、かつてこういうのが流行りましたね。
わたしはこれよりはちょっと長いですが、「悪の十字架」というのを高校生くらいで聞きました。
ヤンさんの持ちネタで、もう一つ思い出しました。
〝昔あるところに、おじいさんとおばあさんがおってん。おじいさんは、じーっとしてはってん。おばあさんは、ばーっとしてはってんて。〟
どれも一度聞いたらすぐ覚えられるのですが、わたしはこれらを子どもたちをまえにして語る勇気はまだありません(笑)
これこそ、子どもたちとの信頼関係ができていなくては、まったく面白くありませんからね。
「このおばちゃん、何言うてるの?」みたいな、しんと水を打ったような雰囲気になるのが目に見えて、たいへん恐ろしいのです。
長くやっていても、まだまだ道は遠いです。

そして、人づてにおはなしが聞けると聞いて、わざわざ来てくださった方がおられました。
自分では語られないそうですが、おはなしを聞くのが好きということでわざわざきてくだり、大変うれしかったです。
がらがらどんはもちろんこんなふうに、聞きに来るだけでもオッケイなんですよ(^_^)
みなさんお気軽にどうぞいらしてくださいね。
次回は、3月15日です。
みんなでおはなしを楽しみましょう(^o^)/

再話クラス 🐞

先週の金曜日に今年度最後の再話クラスがありました。

耳で聞いて確認
➀「岩泉(いわいずみ)の桃太郎」(桃太郎の岩泉がたり) 『まわりまわりのめんどすこ続岩泉の昔ばなし』高橋貞子編著 熊谷印刷出版部
➁「ぼた餅と豆腐の伊勢参り」 『日本昔話通観第14巻京都』責任編集稲田浩二他 同朋舎
再話検討
➂「虫めづる姫君」 『日本古典文学全集10』校注・訳者三谷栄一他 小学館
➃「こわさ知らずのフアン」 『エスピノーサ スペイン民話集』 三原幸久訳 岩波書店

➀➁は、前回再話検討をした話を、原話を出した担当さんが覚えて語られました。
➀は、すでに小学校の1・2年生で語られたそうです。
➁は、おもしろい擬音語・擬態語がたくさん出てきます。
原話のままを生かして再話され、語られました。
原話の中には、その土地の人でないと意味が分からない擬音語や擬態語が出てくることがあります。
みんなで「これ、どういう意味やろね~」と頭を突き付けて相談してもどうにもなるものではないので、さらに調べないとその場では何ともなりません。
でも、自分が使わないとしても、話によっては様子をよく言い当てていて、意味がよくわかることがあります。
➁の場合は、それに近いのではないかと思いました。
豆腐が川に“どぼちん”と飛びこむのなんか、ほんとに笑えました。
この原話を語ってくれた伝承の語り手さんの声を聞いてみたいなあと思いました。

➂は、古典の「堤中納言物語」の中の1話です。
かなり長いお話なので全体を再話するのではなくて、一部を再話することになりました。
貴族のお嬢さまは、蝶や花を好むのが普通で可愛らしいのに、なんと毛虫や爬虫類を好きなお嬢さまが、周りの人の反対をものともせずに我が道を突き進むという、現代の「個性を伸ばす教育!」にうってつけの内容(笑)
原話担当さんがそう思われたのかどうか、とにかくわたしはそんなふうに感じて、おもしろい話だと思いました。
でも、古典の原文と口語訳とにらめっこしながらの再話ですから、次回引き続いてやることになりました。
古典を再話する難しさを改めて感じたのですが、個人的には、古典のみやびさというか、貴族社会の雰囲気を少しでも残るようにという気持ちがあると、再話は大変困難になるように思いました。
姫君は庶民とは違いますが、超個性的な女子生徒、あるいは小ギャル(古い?)のイメージであれば、再話しやすいのではないかと思いました。
➃は、恥ずかしながらわたしです。
原話は恥ずかしくないのですが、何が恥ずかしいのかと言えば、原話の不整合を見抜けなかったことでございます。
つまり、わたしはこの話をよく知っているために、話の流れになんの疑問も持たなかったのでございます。
この原話を決める前に、わたしは研究クラスでグリム童話の4番「怖がることを覚えるために旅に出かけた男の話」のレポートを書いたわけです。
この話は、タイトルも長いですが、話がとにかく長~い長~い。
でも、とても気になる話なので一度調べたかったわけです。
そして、類話を集めた中で、わたしの語りたい、これなら語れるんじゃないかという気持ちを満足させてくれる原話が『エスピノーサスペイン民話集』だったのです。
だから、飛びついて、よく知っているから再話したいという気持ちが先に出てしまっていたのでありましょう、大切なことが見えていませんでした。
勉強会で指針を出していただきましたので、おかしなところをなおして次回に臨みます。
うお~~っと燃えています(笑)
まだまだ、原話選びが甘いということを感じるとともに、大変お勉強をしたとおもう一日でした!

おりこ~さん💓

梅の花にめじろが何羽もいて、まあ、その黄緑のあざやかなこと!
きれいなもんですね~。春なんですね♥
しかし、南極では9日に20度を記録したとか……。地球、大丈夫なんでしょうか?
そんな、2020年2月15日土曜日、今日も今日とておはなし会にの始まりです!
子ども14人、大人8人、お部屋のうしろにひっついて静かに始まりました。

 手あそび 「梅にうぐいす」
 おはなし 「がちょうはくちょう」 おはなしのろうそく27 東京子ども図書館
 絵本   「ありのおでかけ」 西村敏雄さく 白泉社 
 絵本   「こねこをひろったけどそだててみたら」 新井洋行さく BL出版 
 絵本   「かぜひいちゃった日」 キム・ドンス作・絵 岩崎書店
 手あそび 「さよならあんころもち」

7歳、8歳が3人ずつで、幼児2人、3歳3人、0歳~2歳が3人と、
図書館といえば、このバラエティに富んだところがウリですから。
ですが、今日お集まりの面々はとってもいいかんじ‼
8歳から0歳の子どもたちに(0歳までが、おとなし~くにこにこ聞いてたって!)
「がちょうはくちょう」のおはなしがすーっと入って物語の世界の中にいるよう。
くりくりした目、時々入るささやかな反応、よく聞いてましたね!
ホント、今日のおはなしきいてくれた子どもたち、
「おりこうさん」っていって、赤いスカーフあげたかったよ!
いえ、きっと、ちゃんともらったでしょうね😊
さあ、おはなしがしっかり入ったら、絵本はたのしいもの!
みんなで毎度「えー!?」とか言ったり、次を当てたりとかで盛り上がりマシタ‼

子どもたちの語り👩

2月13日、きのうは、他県まで遠征してのお話会でした。
小学3年生3クラス合同。

3年生ではたいていどこでも、国語で昔話を学びますね。ほら、「三年峠」とか。
ここの小学校では、子どもたちが昔話を覚えて語ります。
その学習のために、年2回お邪魔します。
1回目は2学期、授業で昔話を語ります。子どもたちには、ほとんど初めての語りを聞く体験です。
それを土台にして、『語りの森昔話集1~3』の中から、全員が一話選んで覚えます。

2回目は、子どもたちが語る日。昨日です。
保護者を招いての語りの会。
グループごとに、保護者の方たちとひざを突き合わせて、語り、感想を言い合い、おはなしの世界を深めるのです。
ね、いいでしょ!
わたしも、各グループを回って、成果を聞かせてもらいます。

子どもたちは、選んだ話の背景や国について、がっつり調べてノートにまとめてあるの。
すごい!
(ねえ、みんなそこまでやってお話を選んでる?それが大事なんだよ~って、あなたにいってるのよ~笑)

子どもたちの語った話
・ありとこおろぎ
・半分のにわとり
・岩の戸ひらけ
・かめのピクニック
・トロットリーナとおおかみ
・カンチルとわに
・トーレ・エッペの幽霊
・メケー・ドマ
・6ぴきのうさぎ

みんな、ほんとに生き生きと楽しげに語っていました。
子どもたちの感想
「覚えるのも大変だったけど、間をとったり感情を表すのが難しかったです」
ね、すごいでしょ。
家でも学校でも一生懸命練習したんやね。それを親御さんが見てきたっていうのが、いい!

私の語りを聞いた感想
「自分もストーリーテラーとして、目標にしたいと思いました」
小さな語り手の誕生、涙が出るほどかわいくってうれしい。

あ、私の語ったのは3話です。
・七羽のカラス
・馬方山姥
・アナンシと五

小さな語り手たち、吸い取り紙のように聞いてくれました。
保護者の方々も、子どもを通じて語るということを学ばれたと思います。だから、やっぱり、吸い取り紙のように。
濃厚なひと時、幸せなひと時でした。