月別アーカイブ: 2016年5月

5月のがらがらどん

トップページにカエルが~~!
カップルがずらーっと並んで相合傘さしてます~~!
しかも雨が傘に落ちて跳ね返ってるしー( *´艸`)

興奮したところで、5月のがらがらどんの報告です。
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「ばら」
『世界の民話14ロートリンゲン』小澤俊夫/編・訳 ぎょうせい
「ミアッカどん」
HPの秘密基地
「星のさだめ」
『子どもに語るアラビアンナイト』西尾哲夫/他再話 こぐま社
「石になった狩人」
『子どもに語るモンゴルの昔話』蓮見治雄/他再話 こぐま社
「かえるの王さま」
『語るためのグリム童話1』小澤俊夫/監訳 小峰書店
「半分のにわとり」
『世界の民話14ロートリンゲン』小澤俊夫/編・訳 ぎょうせい
and 絵本の紹介

昨日は参加者が少なかったですね。
だから時間がある、というわけではないし、「やってよ、やってよ~」と言われたわけでもありませんが、全員が語りました(^_^)/
トップバッターの「ばら」は、ヤンさんが講師の再話勉強会の受講生である語り手さんが、再話グループで再話されたものでした。
(説明が、くどいですね。お許しください。)
再話したテキストをおぼえて語られたわけです。
後半のお茶の時間では、語ってみて後に分かった、さらなるテキストの修正を中心に、ヤンさんにアドバイスしていただきました。
ジミーも再話の勉強をしておりますので、大変参考になりました。
やっぱり、再話の完成というのは、語ってみてそれからまた修正を加えてという作業が必要なんでございますねえ。

そして来月のがらがらどんは、幼稚園のおはなし会プログラムに焦点を当てて行います。
幼稚園のおはなし会に行っておられる語り手さんたちのそれぞれの現場の声を聞かせていただけるのが楽しみです(*^-^*)

 

ああ人生、ああ語法~

みなさん。
今週、昔話の語法を更新したのはご存知ですよね~
こちら→外的刺激
読んでくださいましね。

わたし、リュティさんの昔話についての理論が、大好きです。
今週アップしたのは、特に好きな考えかたのところです。

「主人公は本質的なものと出会うために旅に出なければならない」

主人公って、わたしであり、あなたですよね。
♫じぶんの じんせいのなかでは だれもが みな しゅじんこお~♫

人生という旅をしていると、めっちゃリアルにいろいろな事件が起こって、心が奈落に落ちたりピヨピヨ空を飛んだりしますよね??

でね、そのあざなえる縄のごとき様々な出来事は、すべて本質的なものと出会うための必然なのだ、と考えてみる。
すると、泣いたり笑ったりした後で少し平静になって、つらい時は、「大丈夫」って思えるし、舞い上がりそうなときは、「OK、地に足つけよう」って思える。
前向いて生きられる。

わたしたち、ひとりひとり個々別々、違う人生歩いてますよね。当たり前だけど。
でも、昔話って内面を描写しないから、主人公に個々の顔がありません。でね、だからこそ、主人公はわたしでありあなたであり得る。
同時に、これはわたし、だけど、あなたでもある、って直観できます。
絶対的に平等なんです。
だから、孤独とは無縁なのです。

昔話の平面性。
これを発見した先生に、乾杯!

はい、きょうは哲学でした~

ヤン

これはまさに伝承の現場?

春休みが終わり新学期が始まって、久しぶりに子ども達と会った4月某日。
私「みんな元気やった?」
「うん!」
「田舎のおばあちゃんとこ行ったで!」
「バーベキューした!」
わいわいガヤガヤ
私「新しいクラスはどう?」
Aちゃん「仲良しの〇〇ちゃんと同じクラスになってん!」
「ぼくの先生、めちゃ太ってんねんで〜」
「うちの先生、運動苦手って言うてた」
「えーうちの先生は体育大好きやで」
わいわいガヤガヤ
B君「ぼくなぁ〜、国語の教科書の(下)をもらってな、物語全部読んでんやんか〜。ほんならな、あめだまっていう話があってな、あるお母さんが小さい子ども二人つれて渡し舟に乗ってな、その渡し舟にな、腰に刀さしたひげ面の怖そうなお侍が乗ってきてんな。お侍はいねむりしててん。一人の子がお母さんに「あめだまちょうだい」って言うてんやんか。ほならもう一人も「ちょうだい」言うてん。ほんでお母さんがあげようと思ってあめだまの包み出してみたらな、一個しかなかってん。
(しぃ〜〜ん。みんな聞いてる)
ほんでな、お母さんが「舟が向こうに着いたら買ってあげるから、待ちなさい」って言うてんけどな、二人とも「食べたい〜」って言うて泣き出してんやんか。ほんならな、それまで目ぇつぶって寝てたお侍がじい~って見ててん。お母さんはな、寝てたのに起こされたから怒ってはると思って子どもに「静かにしなさい!」って言うててん。ほんならお侍が急に大きい声でな「そのあめだま貸せ」って言うてん。お母さんがおそるおそるあめだま渡したらな、お侍が急に刀取り出して…
(しぃ〜〜ん。みんな固まって聞いてる)
あめだまを刀で2つに切ってくれてん。ほんで子どもにあめだま分けてあげてん。ほんでまたいねむりし始めてん」

私、感動しました。
子どもからお話ししてもらっちゃって、しかもなんていいお話!!(新見南吉「飴だま」)
(;_;)涙出そうでした。
私「B君めっちゃええ話教えてくれてありがとう〜!」
B君「そうやろ?」
私「また、いいのん見つけたら教えてな!
なぁ、私も短いおはなししよっか?めっちゃ短いねんけど(^-^)」
B君「やって、やって!短いってどれくらい?もしかして1分とか?」
私「うーん、もしかしたら1分ないかも」
みんな「やって、やって!」
私「あんな、あるとこに川が流れててん。その川に くつ が流れてきてん。ほんでそのくつん中にな、きゅうりが入ってん。ほんでな、
きゅう、くつ
きゅう くつ
きゅうくつ
言うてんて。おしまい」
みんな「あはは、みじか〜!」
「だじゃれやん〜」
「45秒くらいちゃう?!」
「45秒や!」「45秒!」
私「もいっこあんねん。
あんな、あるとこにな、川が流れててん」
みんな「さっきと一緒やん!」
私「うん。ほんでなその川にな、くつが流れてきてん。」
みんな「同じやん!」
私「うん。ほんでなそのくつん中にな…」
みんな しぃ〜〜ん
私「たい(鯛)が入ってな、
たい、くつ
たい くつ
(みんなも一斉に)たいくつ!
言うてんて。おしまい」
みんな「あははは〜みじか〜!やっぱ45秒やん!」大笑いしてました。
すると、突然C君が「あんな、あるとこに川があってな、くつが流れてきてな、その中にな、たこが入ってな、そのくつがオレのくつでな、あまりにも臭かったからな、くっさ〜〜!!って言うてな、倒れて死んでん!がはははは」

もう、全員大笑いです。
あまりにもみごとな三段落ちです。
もう、おかしくっておかしくって、本当に全員お腹抱えて大笑いです。

そして私は思いました。
初めのB君のえー話もそうだし、C君の大爆笑ばなしもそうですが、大昔からお話ってこうやって伝承されてきたのかなぁ…って。
えー話を知ったら「誰かに教えてあげたい」って思うし、面白い話聞いたら、自分なりにアレンジして「更に面白くして誰かに伝えたい」って思うし。
(あれ?これは関西人だけですか?)

そして、「くつ」 の話で確認できたこと。
子どもは3回の繰り返しが好き。
子どもがそういった形を求めている。
→昔話の形式意思
まさに語法やん〜

ちょっと違いますか?

おはなし会でも、勉強会でもない報告ですが、子ども達としゃべってて、めちゃくちゃ幸せになったので、ここに書かせて頂きました。

そして、またまた長くなってしまいました。
4月の抱負はどこへいってん…

日常語の語り勉強会の報告

5月17日の報告をさせて頂きます。
あっという間に1週間がたってしまいました(;^_^A 遅い報告で申し訳ないです…

今回は語り5話、テキスト4話でした。
語り
みいさん」「語りの森」日本の昔話
はしごそうめん」『丹後伊根の昔話』京都府立総合資料館  より再話
鳥のみじさ」『日本の昔話3』
豆と炭とわらの旅」『日本の昔話2』
しょうとんどの鬼退治」『日本の昔話2』

テキスト
だんだん飲み」『日本の昔話5』
天福地福」『日本の昔話2』
産神さまの運定め」『日本の昔話2』
かっこうとほととぎす」『日本の昔話2』
※『日本の昔話1〜5』は福音館書店の 小澤俊夫/再話 です。

今回も色んなおはなしが聞けてとても楽しかったです(^O^)

ヤン総監督のご指導の中で
①日常語のテキストにする際の「助詞」の扱い。
②「かっこうとほととぎす」のようなきびしい話の場合は、なるべく難しい言葉は使わないようにして、分かりやすい言葉でさらっと語る。
という点が、特になるほど!と思いました。

そして、日常語の場合、同じおはなしでも語る人が違うと、全然違う味わいが出て、ほんとに面白いです!
今回は、自分も語るおはなしがいくつかあり、その味わいの違いを味わいました〜

また来月、よろしくお願いします~(*^_^*)

嬉しかったこと。

語りの森に集うみなさんの活躍の場はそれぞれだと思います。
もっちは主に地域の図書館で数人のお仲間さんと交代でおはなし会をしています。

このあいだ、休日に図書館以外の場所で小学生の女の子がもっちの顔を見て、
「あ、おはなしのおばちゃんや」
と、声をかけてくれました。

「はーい、こんにちは。またおはなし会来てね」
なんだか照れくさいやら嬉しいやら。
そういうことが、ちょこちょこ増えてきたこの頃。

次はどんなおはなしを届けようかな。