月別アーカイブ: 2016年6月

楽しかった♪ 3年生

今回のお題は「今森光彦」と里山。
昨年度から教科書に登場しているのです。
いつものごとく、まずはお話を楽しんでから本の紹介をしました。

プログラム
「アリョーヌシカとイワーヌシカ」 『まほうの馬』岩波書店
「捨て子と鬼」 『日本の昔話2』福音館書店 日常語で。
「なまくらトック」 『おはなしのろうそく愛蔵版なまくらトック』東京子ども図書館
「アリョーヌシカとイワーヌシカ」は、しい~んとして、たまーにため息が聞こえるだけ。
このはなしは、いつも、深く深く入りこんできます。

「捨て子と鬼」「なまくらトック」は、音声をUPしてるので、さがしてくださいね~。右上三行です。

「捨て子と鬼」は、終わってから、「子どもが山に捨てられる話、多いなあ」って感想言っていましたね。
鬼がとんまに見えたようで、笑っていました。

「なまくらトック」の音声は、めちゃくちゃ面白いですよ。自分で聞いても笑うくらい~
語りながらも笑ってるんだけど、なぜかっていうとね、
わたし「トックは返事をするのも面倒な気がしましたが、首だけはこっくりしました」
こども、繰り返しのたびに、みんなで体を揺らして大きくこっくり。

今森光彦さんの本を20冊ほど紹介。
虫好きの子も、写真好きの子も、けっこういますね。
理科でも身近な生き物を学んでいるらしく、とても食いつきがよかったです。
写真、きれいですもんね。

子どもたちが特に興味を持ったのは、つぎの二冊。

『神様の階段』偕成社
これは、バリ島の棚田とそこに暮らす人々の写真絵本です。
日本の里山と変わらない風景にびっくりしたり、牛で田を耕しているのにびっくりする子と、昔は日本でも牛でスキをひいて耕してたと説明してくれる子がいたり。
子どもたちが竹馬で遊んでいる写真に、「うわ~、高い~」って。すでに仲間なのです。

『川をのぼって森の中へ』偕成社
ボルネオの人々の生活が描かれる写真絵本。
え? ボルネオ?
そうです、なまくらトックの舞台です。
ちゃんとドリアンも出てくるし(笑)
市場の写真もあるし。
「あ、トックのかごがある!」

おはなし会が終わると、子どもたち、先を争って本のとりあい。でもけんかせずに、嬉しそうに本を抱えて教室に戻っていきました。

はい、おしまい

ヤン

6月のがらがらどん

今月のがらがらどんは、「小さい子ども向けのおはなしを語る」をテーマに開かれました。
集まったおはなしは…

「半分のにわとり」 「語りの森」外国の昔話 テキストは→こちら
「おはなしのだいすきな王さま」
『山の上の火』ハロルド・クーランダー他 岩波書店
「ひなどりとねこ」
『子どもに聞かせる世界の民話』矢崎源九郎 実業之日本社
「雨こんこん」
『ちいさいモモちゃん』松谷みよ子 講談社
「はんてんをなくしたひょう」
『大きいゾウと小さいゾウ』アニタ・ヒューエット 大日本図書
「蛙の嫁さん」 たなかやすこ再話

「雨こんこん」は先に『のはらうた』の詩を読んでから、「はんてんをなくしたひょう」の前には、『どうぶつしりとりえほん』でみんなでしりとりをしてから、おはなしが始まりました。
おはなしの後はいつものようにお茶をしながら、子どもたちに語ったときの様子を言い合い、感想や疑問に思っていることなどを話し合いました。
その後は、がらがらどんメンバーの昨年度の幼稚園おはなし会プログラムの資料を見てのプログラムについてのお話となりました。
その話の中で、いろいろ学びがありました。子どもたちを見つめ、お話を選び、子どもたちの聞く力をつける・聞く力がつくのをじっと待つ事の大切さがわかりました。ジミーも、これまで以上に、そして心を入れ替えて、頑張ろうと思いました。

勉強会とは関係ありませんが、Aさんがみんなに持ってきてくださったよもぎだんごがとってもおいしかったので、今日買ってきました。(ちゃんとお店を聞いていた!えらいぞ、自分!)遥かなる昔、祖母が作ってくれたものと似ている素朴な外見にもひかれたのですが、なんと、おいしいはずです、賞を取っていたのですね!

そしてもう一つ書いておきたいことが…
ヤンさん、Aさん、みんなが語っているときに幼稚園児のまねをして、え~~っっとかなんでぇー?とか言うのはやめてください。
言う方は楽しそうですが、語っている方には試練です(T_T)
お前も一緒に言ってただろう(一一”)って!?
それはですね、がらがらどんのナンバー1とナンバー2がなさっているのですから、下っ端はしないわけには…
すいません、楽しんでました<m(__)m>

とにかく、おいしくて楽しい、いやいや、お勉強になった一日でした(*^-^*)
次回は7月31日です(^_^)/

伝える

始めて入門講座を開いたのは19年前。おはなしを始めてまだ10年目でした。

わたしが教わった方法で、見よう見まねで、一生懸命、語ることの意味と方法を伝えようとしました。
おかげで新しい仲間が増えました。
おはなしでつながった人とは、たとえ何かが起こっても信頼しあえると、信じていた頃でした。

その頃の語りに対する考え方は、基本的に今と同じです。語りの森の「おはなし入門」や「日常語で語ろう」に書いてることとなんら変わりません。
ただ、そののち、たくさんのたくさんの子どもたちに教わり、小澤俊夫先生から昔話の何たるかを学び(不詳の弟子ですが。あ、自称弟子です)、新たに見えてきたことも多々あります。

いま、それらのすべてを、惜しみなく、次の語り手に伝えたいと思うのです。
また、子どもの周りにいる大人たちに、語り手になってほしいと思うのです。

わたしは、じょうずな語り手ではありません。
・・・音声を聞いたら分かる、って?~笑
でも、おはなしは、じょうず・へたは問題ではありません。
大事なのは心です。
だって、目の前にいる子ども、抱きしめることのできる子どもに語るのですから。

子どものために、この子のことを思って、お話を選び、覚える。
それにどれだけの時間がかかってもよい。
自分のためだったらできないことでも、愛する者のためならできる。
そして、子どもはどの子もみな愛される権利を持っている。

これはわたしの考えです。
だれに押し付けるつもりもありません。
だから、そっと、そっと、チラシを配ります。
いつも、何百枚もの入門チラシを刷ります。
応えてくださるのは、いつも数パーセントです。
でも、いつも数パーセントのかたが、応えてくださるのです。
この出会いは奇跡です。

これが、入門講座を続ける理由です。
あら、わたし、ひっかかっちゃったわって、言うてるのだれや?

昔話を伝える。
「語り」を伝える。
どんなにメディアが変容しても、あなたとわたしのあいだで伝え合う。その力の強さは、絶大だと思います。

ヤン

 

あと3週間 ♬

きょうもヴェルディのレクイエム、練習に行ってきましたよ。

暗譜したはずなのに、ふっと、間違えてしまう・・・
他人と違うこと言うたり、他人のあとからあわてて出たり。
でも、先生はおっしゃいました。
YDK!」

みなさん知ってます?
areba iru !

そうだ、がんばろう、いつでもなんでも、YDK!

さてさて、それでも少しは正確に歌えるようになってきたなって思う。というのも、歌いながら、旋律の美しさに涙が出るからです。
他のパートの声を聴いて、ハーモニーの美しさにうるっとするからです。

お話を語るとき、聞き手が主人公・主体ではありますが、私自身はひとり孤独に語り手の役割を果たさなくてはならない。
勉強会のとき、受講者が主人公・主体ではありますが、わたしはひとり孤独にセンセの役割を果たさなくてはならない。
そして、6月はほぼ毎日お話会と勉強会が、あざなえる縄のごとし~

でもね、合唱のときは、ひたすら指揮者に身も心をゆだね、他の人たちと声を合わせることに専念する。
合唱では、だれひとり個人が突出してはいけないのです。
だから、己を無にして歌う。
昼間の星のように。
週一回は振り子の反対側に振れる快感!

ヤン

 

1学期のおはなし会

地元小学校のおはなし会の真っ最中でして、今、4学年が終わりました。
私は、今回初めて語る話が2つありました。
3年生に「かしこいモリー」(テキストはHPの秘密基地)、5年生に「水晶の玉」(『語るためのグリム7』)です。
どちらも4クラス連続でした。

私は、いつも勉強会で大人の前で語って練習してから本番を迎えるのですが、「かしこいモリー」は大人の前で練習せずに本番を迎え、本番で子どもの様子を見ながら間を取っていく、練習の時点で間を自分で作らない、というのが今回の課題でした。
課題は天から降ってきたのですが、素直なわたしは不安を感じながらも言われれば「そうですか?ではそうしましょう」(byトック)と思うのでした。
それに、テキストはHPの秘密基地のものですから、安心でした。
案の定、3年生さんたちはよく聞いてくれました(*^-^*)
私は念願の「髪の毛一本橋」を言えてうれしかったです。
(語ってる最中はうれしいも何も必死ですが…)
でも、どんな時でも“よかったです”で終わることは私の場合ありません(-_-;)
大男が髪の毛一本橋を渡れないと言ったら、一人が「なんでー?」と聞いたんです。
でも、私は止まれませんでした。
他の子どもたちはくぎ付けだったし先に行きました。
もう一つのクラスでも「なんでー?」と一人が言いました。
その時は、間髪を入れずに隣の子が自分の髪の毛をつかんで見せて「細いから渡れへん」とかなんとか説明してくれてましたので、やっぱり止まらずに先に行きました。
そして終わってから一人反省会です。
「なんでー?」は、なんでなんやろうか?
次にまた同じことがあったら、「細いからや!」とかなんとか説明を用意しとかないといけない、とか…。
私の語り方では、大男が軽かったんかな、とか…。
次回は、大男のイメージを巨大化した力士かプロレスラーにして語ろうと思います。