月別アーカイブ: 2017年11月

30周年 

いやぁ、人気歌手でもないのに、はずかしいのですがね。
まあ自分のホームページやし、自分のオメデトウやしね。
あのね、さっき息子から電話があってね。気付いたのですよ。おはなし始めて30年目だと。
あ、電話はいつものように野暮用、お金の話やったけど(笑)

30年前のちょうど今頃、息子におっぱい飲ませながらおはなし入門講座を受けていたの。
こんなに長く続けるとは思わなかった。
そのころ、市内では語る場が皆無だったのね。
それで、受講生たちでサークル作って、まず語りの場を作るところから始めたの。
そう、わたしたち、パイオニアだった(笑)

最初は地域文庫、次に図書館分館。
ほんと、その頃は子どもたち、聞いてくれなくてねえ(笑)
分館なんか、子どもがだれも聞きに来てくれなくて、わが子だけっていう日々が続いたなあ(笑)
その頃の仲間でまだおはなしを続けている人はひとりだけだけど、わたしにとっては特別の存在ですね。

え?
子どもが来ないって、諦めたかって?
いえいえ、月1回を月2回に増やし、それでもだめだから毎週に増やしたの。
そうすると、土曜日の午後に図書館に行けば必ずお話をしてくれるって浸透してね、少しずつ来る子が増えていった。
語り手も、回数が増えるとその分経験を積むわけで、だんだん慣れていったんだと思う。どんな話をどう語れば聞いてくれるかわかってくるの。
教えてもらうにも先生はいないし、先輩さえもいなかった。
そう、わたしたちはパイオニアだった!
若かったなあ~
まだ30代前半だった、信じられる?

いまでは、中央図書館ができ分館もふたつになり、3館ともおはなし会をしている。
幼稚園、小学校、学童保育。子どものいるところでは、たいていおはなし会がある。
「市内のすべての子どもにおはなしを!」ってひそかにささやかな決意を秘めてがんばったんだけど、もくろみ通りにいったぞ(笑)
たくさんの子どもたちと幸せな時間が過ごせた。
たくさんの良い出会いがあった。
だれに、何に、感謝していいかわからないほど感謝の思いでいっぱい 
いままでありがとう。これからもよろしく。

30年後、たぶん私はこの世にいないだろうけど、今年入門した人が、30周年を迎えてくれていたら、うれしいな。
それが何よりのご褒美かも。
いや、「おれは三段目を上っている、ピエトリン・ピエトルッチョ!」って叫びながら、入れ歯を飛ばしているかもしれない 

お~い、Kさ~ん。
わたしたち、30周年だよ~ 

また今週のおはなし会

シーズンは続く。

ー月曜日ー

小学校支援学級
絵本『ひゃくにんのおとうさん』譚小勇・天野祐吉/福音館書店
絵本『やさいのおなか』きうちかつ/福音館書店
絵本『ぶたがとぶ』 佐々木マキ/絵本館
ほんとうは5冊持っていったんだけど、先生やみんなと世間話していたら、3冊しか読めませんでした。こんな日があってもいいか、というゆる~い雰囲気がほっとします。
ある程度の長さのストーリーが楽しめるようになってきたし、クイズも楽しんでくれるし、なによりユーモアがあって、いっしょに読んでいて楽しいです。

ー火曜日ー

中学校2年生
詩「すてきなひとりぼっち」 『すてきなひとりぼっち』谷川俊太郎/童話屋
 「しぬまえにおじいさんのいったこと」 同上
おはなし「一足のくつ」 『木曜日はあそびの日』グリパリ作/岩波少年文庫

初めの詩があまりにすいこまれるような目で聞いてくれたので、「朝から死ぬ詩やけど」と言いながら、もうひとつ読みました。
「詩は、ページをぱっと開いて、さっと読めるけど、深いよね」っていうと、何人もがうなずいてくれてました。
「一足のくつ」は楽しかったみたい。ぐいぐい引っ張られて、スピードアップして、あっというまに終わっちゃった。中学生ともなると、外部のおばちゃんにはちょっと様子をするんですね。だから声に出しての反応はあまりない。でも、表情はくるくる変わるし、熱い目線で返してくれるので、この、あ・うんの呼吸がたまらない~!

ー水曜日ー

小学5年生  1クラスずつ2回 授業
おはなし「金の鳥」『語るためのグリム童話集』小澤俊夫編訳/小峰書店
おはなし「てきぱきシアンシアンのむこえらび」『子どもに語る中国の昔話』こぐま社  (仲間)
ブックトーク 「伝記」

ちょっと部屋を暗くしすぎて、子どもたちの目がよく見えなくて、失敗。
キャッチボールができないと、ちゃんと聞いてくれてても欲求不満が残るのよ・・・
あ、とっても素直ないい子たちで、じょうずに楽しんでくれたんですよ。
伝記は、5年生のブックトークにぴったりのテーマです。
「みんなも有名になってや。そしたら、みんなが、おんなじクラスやってんて言えるやん。先生やったら教え子やって言えるし」なんて冗談を言いながら、毛利衛さんから、レイチェルカーソン、モーツァルト、手塚治虫まで約30冊、紹介しました。

ー木曜日ー

小学5年生  1クラスずつ2回 授業
おはなし「金の鳥」『語るためのグリム童話集』小澤俊夫編訳/小峰書店
おはなし「てきぱきシアンシアンのむこえらび」『子どもに語る中国の昔話』こぐま社 (仲間)
ブックトーク 「伝記」

きのうの5年生の残りの2クラスです。
今日は少し明るくして、キャッチボールできるようにしました。
環境って、ほんと、大事ですね。
末の王子が失敗するところでは息を飲み、きつねが王子をしかるところでは笑い、繰り返しを楽しみながら聞いてくれました。
外を飾るのではなく、自分の中に金の鳥を持てという気持ちを込めて語りました。いや、語っているうちにそんな祈るような気持ちになりました。

幼稚園4歳児 1クラスずつ2回
手遊び 「ろうそくぱ」
おはなし「ホットケーキ」 『おはなしのろうそく』東京子ども図書館
手遊び 「ろうそくぱ」

わたし「はい、おしまい」
子ども「これ、おもしろ~い。だいすき~」
子ども「あしたも、ホットケーキしてね~」
わたし「はいはい。あしたもしようね(来月やけど)」
みんなとハイタッチして帰りました。グータッチする子もいるけど(笑)

あしたはババ・ヤガーの中級講座です。楽しみ~

全国のみなさま、風邪の季節です。気をつけましょうね~
おはなしおばさんは風邪ひけないからね~
といいつつ、ヤンは毎年2学期に風邪ひくの。いま、戦々恐々(笑)

11月5日ですよ!

こんにちは!あれよあれよという間に、夏が過ぎ、
最近は、年末年始の準備しなきゃ、なんですかねぇ。
わたくし、初めて「おせち」の注文しちゃいました……
もう、ガムシャラにおせち料理する元気がなくなってしまいました……
ちなみに、いま昭和のドラマ主題歌の特集流れてて、こんな題です。
さて、ちょっと遅くなりましたが、5日のご報告をいたします。

おはなしの題は、
 「りこうなまほうの鳥」『語りの森昔話集』 村上郁再話 語りの森
 「アナンシと五」   『子どもに聞かせる世界の民話』 実業之日本社  
 「やせたメンドリ」  『子どもに語るイタリアの昔話』 こぐま社
 「ユルマを海の神」  『かぎのない箱』 ボウマン・ビアンコ文 
 「頭の大きな男の話」 『日本の昔話4』 福音館書店 
 「かしこいモリ―」  『おはなしのろうそく1』 東京子ども図書館
 「ハヴローシェチカ」 村上郁再話(『ロシアの昔話』岩波文庫より)
きょうは、絵本の紹介もありました!
 「天女かあさん」「ねことこねこ」「へんしんテスト」
 「だじゃれ世界一周」「ぬけちゃった」などなど、たくさん!
 ねことこねこ、は、上から読んでも、下から読んでも、ですよ。

私の今日の一番は、
‵海の神かわいそう……神なのにやっつけられちゃう’
(ユルマと海の神)
どうしても人のかたちをしていると、
イケメンに描いてしまうから、でしょうか。
サルとか、やまんばとか、カッパなら、そうは思わないのに?
でも、思わなくてもやっぱり神的存在。
で、海の神もやっぱりやっつけられるわけです。
命をとる者の最後は、ねぇ……。

「アナンシと五」のあれこれは、とっても、とっても、
すごかった!ここにきている人は、「アナンシと五」の
答えを突き止めた!というかんじです。
またまたぁ、人それぞれの「アナンシと五」があるって?
いえいえ、私は、その話が持っている「姿」があると、
教えていただきましたので、子どもには、その「姿」で、
お話してあげたい、聞かせたげたい、と心にガッチガチに
刻んでいますのですよ!

「ハヴローシェチカ」は、グリムの一つ目、二つ目、三つ目と
同じ話ですが、ロシアのこの話は、
一つ目たちは一括りに悪で、
主人公のハヴローシェチカが幸せになる、という話です。
グリムよりだいぶ短いので、このお話が好きな方は、
とっても、いいかもしれません!

あ~、お話したいことはいっぱいあるのに、長すぎますよね~
このあたりで、失礼いたします。
次回は、12月17日、1月21日です。

それから、それから、お楽しみ!予告です。
「岩波文庫児童文学講読会」が開催されます!
 -「ホビット」「指輪物語」などなど、読んでおきたい本って
   たくさんありますよね。それらのほんとうの面白さを……
  つづき、詳細は、いずれまた、です!
 それでは、よろしくお願いいたします!

  

ICOCA買った 💳

マイカー代わりの路線バスがね、バスカードを廃止することになったの。
小銭がないときも楽だし、1000円で1100円ぶん乗れるし、昼間は3000円で3600円ぶん乗れるし、有難かったのにな~
あ、30年前は回数券やってん。紙製の。10回分の値段で11枚つづりのやつ。ビッてやぶって運賃箱に入れてね。
ああ、なんてアナログな世界やったんやろ。
でも、バスカードになったとき、何駅分でも一枚のカードでOKで、なんて便利なんやろって思った。

バスカードはなくなるけど、ICOCAかPiTaPaならポイント還元がありますってチラシにあったから、さあ、いよいよICOCAを買わんならん。

バス会社に行った。
わたし「あのう。ICOCAください」
おねえさん「ICOCAはお隣のJR窓口で買ってください」
わたし「バスに乗りたいんですけど」
おねえさん「はい、JRで買って、こちらに持ってきてくだい」
わたし「・・・・?」
すなおなわたしは???のままとなりのJR駅券売機でICOCAを買った。
わたし(バスに乗りたいのに)
わけわからんままに、とりあえず手続き完了。
ドキドキしながらバスに乗る。
ああ、これやな、この四角。
ピッ
やった! かっこいい!

そうだ、思い出した。
40年ほど前、JR駅改札で友人と待ち合わせていたときだ。
まだ自動改札が珍しかったころだ。
ひとりの紳士がおもむろに定期券を自動改札機に見せた。
がちゃん。無情にもひっかかった。
目撃者はわたしひとり。
うら若き乙女のわたしは笑いが止まらなかった。

ごめん、しょーもない話で。

今週のおはなし会 🐢

先週に引き続き、おはなし会のあっぷあっぷ。

ー月曜日ー
小学1年生 朝学習
おはなし「雌牛のブーコラ」 ホームページ《外国の昔話》村上再話
おはなし「いのちのろうそく」 同名絵本/渋谷勲再話/フレーベル館

「いのちのろうそく」は言葉が少し難しいかなと思ったんだけど、聞く力があると思ったのでやってみました。担任の先生にそういうと、「聞けます、聞けます。よう聞いてました。いい話ですね~」とおっしゃいました。

ー火曜日ー
中学1年生 朝学習
詩「すてきなひとりぼっち」 同名詩集/谷川俊太郎詩/童話屋
おはなし「羊飼いと噴水」 『兵士のハーモニカ』ロダーリ作/岩波少年文庫

少し体調不良。何とか無難に終わりました。というか、えらい早いこと終わりました(笑)
中学1年生は、6人の語り手が毎回順番に入れかわります。だから、生徒たちは、毎回違う語り手から聞きます。日本の昔話あり外国の昔話あり、創作あり。もう自分の好みが確立し始めている子どもたちなので、この形式のおはなし会っていいかもと思っています。前回は好みじゃなかったな、今回はすてき、って思えればいいかなと。

小学3年生 1クラスずつ2回 授業
おはなし「ハヴローシェチカ」村上再話
おはなし「まぬけなトッケビ」 『おはなしのろうそく30』東京子ども図書館
おはなし「おはなしかめさん」 『朝鮮の民話』瀬川拓男再話/偕成社
ブックトーク「世界の昔話」

一クラスの人数が20数名で、読書に力を入れている学校です。
お話の聞きかたがとても上手で、語り手にとって発見があります。子どもから受け取って、瞬時に再話しなおして言葉を返すことができます。聞き手とつくる楽しさです。これは、昨日の1年生「雌牛のブーコラ」でも起こった化学反応です。
先生にも余裕があり、いっしょに楽しんでくださいます。
体調不良も忘れそうでした。

ー水曜日ー
小学4年生 1クラスずつ2回 授業
おはなし「まほうの鏡」 『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』村上再話
おはなし「おさんぎつね」 『日本の昔話1』小澤俊夫再話/福音館書店
おはなし「九尾のきつね」 『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』村上再話
おはなし「飴だま」 『新美南吉童話集1ごん狐』新美南吉作/大日本図書
おはなし「二ひきの蛙」 同上 (仲間)
おはなし「でんでんむしのかなしみ」 同上 (仲間)

ー木曜日ー
小学4年生 1クラスずつ3回 授業
おはなし「まほうの鏡」 『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』村上再話
おはなし「おさんぎつね」 『日本の昔話1』小澤俊夫再話/福音館書店
おはなし「九尾のきつね」 『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』村上再話
おはなし「飴だま」 『新美南吉童話集1ごん狐』新美南吉作/大日本図書
おはなし「二ひきの蛙」 同上 (仲間)
おはなし「でんでんむしのかなしみ」 同上 (仲間)

この水曜と木曜の合わせて5クラスは同じ学校で同じ学年です。つまり、1学年を二日に分けてやったということです。
テーマは新美南吉だったのですが、事情でブックトークはありませんでした。そのかわり、新美作品を3作、語りで聞いてもらいました。6話は多いようですが、まったく雰囲気の違う話なので集中して聞いていました。
でも、一クラス30数人。先生がたの普段の苦労が見えてしまいました。

さてさて、きょうは図書館のおはなし会。
ヤンにとっては、一番ほっとするおはなし会です。
ほな、行ってきま~す👌