今週火曜、初級クラスがありましたので報告します。
語りの発表の前に、、、
毎年ヤンさんは高校に絵本の読み聞かせの授業に行かれていますが、その授業を受けた高校生からの感想を紹介してくれました。
「ページをめくってから一呼吸置き、絵を見せてから文を読む」、「絵を手で隠さない」、「聞きやすい大きな声で」、「子どもは次がどうなるか楽しみなので、読んだ後はさっとめくる」などが大切だと書かれており、読み聞かせの基本的なことばかりです。みなさん現場で確実に実践されていますか?慣れてきて自分の癖が出ていませんか?ヤンさんから「初心忘れるべからず」ということでした。
さて、今回の語りも盛りだくさんです(^^)
①「足おれつばめ」 『子どもに語る日本の昔話3』/こぐま社
・丁寧に語られていましたが、最初から最後まで同じ調子ではなく、メリハリをつけて語るともっといいですね。
意地悪(欲ばり)じいさん(ばあさん)が出てくるおはなしでは、「さて、となりの・・・」と「さて」の前に十分な間を取り、もうおはなしが終わったかと思わせてから語るといいそうです。
②「チモとかしこいおひめさま」 『おはなしのろうそく14』/東京子ども図書館
・姫ー娘、王国ー国、お城ー宮殿、番兵ー兵隊 など、同じ人(もの)なのに、場面によって言い方が違うため、覚えにくかったそうです。どちらかに合わせましょう、とのことです。テキストに手を入れなければいけませんが、初級クラスのみなさんは自分で勝手にするのではなく、ヤンさんに確認してくださいね。
私は語り始めて4年目になりますが、ようやくこの部分が語りにくいので手をいれたいと思うようになりました。それまでは何の疑問もなくテキスト通り、1語1文通り覚えていました。4年もかかりましたが、少しずつ成長していると思いたいです。
③「サイデン、サイデン、小僧、小僧」 『語りの森HP』
・おはなしの中に「一朱銀の精、小判の精、穴開き小判の精」が登場するので、語る前に昔のお金の説明をしたほうがよいそうです。「昔のお金ってどんなのか知ってる?」という風に、決して「このおはなしはお金の精の話だから、説明するね」とは言わないようにしましょう。
④「おおかみと七ひきの子やぎ」 『おはなしのろうそく18』/東京子ども図書館
・この語り手さんは初め『語るためのグリム童話1』/小峰書店のほうのテキストを覚えようとしたそうですが、口に乗らず、ろうそくに変更されました。「人間なんてそんなものですよ」「人間のお母さんが可愛がるように・・・」「お母さんがそれを聞いてどれだけ泣いたか分かるでしょう」など昔話の語法から言えば、不要なものが付け加えられており、聞いている子どもはおはなしの世界から現実の世界に戻されるので省いたほうがよいそうです。
⑤「かめのピクニック」 『語りの森昔話集2 ねむりねっこ』/語りの森
・「空腹」という言葉が小さい子どもに分かるのかな?と質問がありました。このおはなしは「缶切り」を知っておく必要がありますし、18カ月や1年また1年と年数を理解しなければ面白くありませんので、高学年のおまけとして語るといいそうです。高学年であれば、「空腹」の意味も分かるということでした。
⑥「三匹のくま」 『語りの森HP』
・これはジェニィです。くまは大げさに演じましょう、とのアドバイスでした。そう思っていたのですが、大人を前にして思いきれませんでした・・・(笑)
最後の「それからおばあさんはどうなったでしょう」の場面で、子ども達が「〇〇」と反応があればその言葉通りに語ってあげればいいそうです。テキストにある「森ににげる」「おまわりさんにつかまって牢屋にぶちこまれる」という答えがかえってこなければ、最後にそれを付け足して語りましょう、とのことでした。
☆ヤンさんによる語り 「なまくらトック」 『おはなしのろうそく3』/東京子ども図書館
今月に語る予定で、戻したいので練習させてと言われました。一度覚えたおはなしを戻すときの手順は、先にテキストを見ず一度語る。語ってから抜けていた部分をテキストを見て確認する。おはなしを戻すときは始めにテキストを見ないようにしましょう。
今回のクラスは場所を間違え、会議室でなく集会室であり、いつもと違う場所だと緊張するという声がありました。しかも集会室は総会のある場所・・・語り手は場所が違うだけで緊張しますよね。聞き手もそうかもしれません。いつもの場所のいつものおばちゃんの声のおはなしが心地よいのかな。以後間違えなよう気を付けます!