日別アーカイブ: 2019年7月5日

絵本の読み聞かせ入門講座📙

今週、最後の絵本の講座がありました。
1回目~3回目がヤンさんの読み聞かせとお勉強。
4回目が実習。
最後の5回目も実習です。
4回目と5回目ですべての受講生が前に出て自分が選んできた絵本を読みました。
ひとりで2冊読めた人は一人だけだったので、受講生の人数と選んできた絵本の長さがちょうどよかったというのも驚きました。
みなさんが選んでこられた絵本も、例年に比べて有名作家の定番が多かったように思います。
定番や古典絵本は、やっぱりいいなあと思いました。
人に読んでもらって一定の距離から見ることで、作家さんが隅々まで見てほしいという意図をもって、装丁から何から何まで考えて決めているんだと分かりました。

今年は、はじめに簡単な自己紹介をしたので、幼い我が子に読むために受講されている人、ボランティアにかかわっているか、あるいはこれからやろうとしているとか、絵本製作にかかわっているとかの背景が分かっていました。
それもあわせて、聞かせていただいたこともよかったと思います。
どの絵本もよかったんですが、わたしはユリ・シュルヴィッツの『よあけ』を読まれたかたに感動しました。
『よあけ』は、いままでの絵本の講座でもヤンさんに何度も読んでもらっているとっても好きな絵本です。
絵も言葉も、とても素敵で何度読んでもらってもその都度心が洗われる気になります。
今回読んでくださったかたは、自己紹介の時から思っていましたが、とても静かな口調のかたで、お上品というか、「一生に一度でも、声を荒げるようなことがおありになるんだろうか…」と思わせるようなかたではありました。
そのかたが『よあけ』を読み始めると、まるで初めての世界に触れたような気持ちと、読み手の人柄や人生を感じるような雰囲気にあっとうされ、気持ちの動きが大きくなって泣きそうになりました。
読み手が「泣かせてやろう」とか、何にもないんですよ。
ただ、一生懸命に読んでおられるだけなんですよ。
でも、聞き手には絵本の持つメッセージが伝わり、読み手の背景まで感じられる。
あるいは、わたし自身が欲している心のどこかの部分と、この読み手さんの個性が、勝手にマッチしたのかもしれません。
なにはともあれ、わたしにとってはこんなにラッキーでうれしいことはありませんでした。
録音して、いつも持ち歩いていたいくらいです。

絵本の講座は、ヤンさんの読み聞かせ、お勉強、受講生の質問に答えるコーナー、実習と毎年もりだくさんです。
そして、毎年受講しているわたしですが、毎年発見とよろこびがあります。
また来年、どうぞありますように。