月別アーカイブ: 2020年3月

世界の児童文学みちしるべ🏕

 

『瀬田貞二 子どもの本評論集 児童文学論 上・下』(福音館書店刊)を読んで、報告の続きです。

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第1章 子どもに本を手わたすこと
その2 世界の児童文学みちしるべ 1960年発表
-マスコミ下の子どもによい文学をー

子どもが子どもとして扱われなかった時代、つまり児童文学がなかった時代にも、子どもは物語を楽しもうとしていました。
『水滸伝』『ドン・キホーテ』『天路歴程』『ロビンソン・クルーソー』『ガリヴァー旅行記』
大人の文学を子どもが自分たちのものにしてしまったと、筆者は言います。

最初に子どものための本が作られ売られたのは、ロンドン。
その本屋は、ジョン・ニューベリー。

その後歴史を経て、ディケンズやアンデルセンやグリムが登場します。

そして19世紀後半、子どものための文学がいっせいに花開きます。
写真で張り付けますね。みなさん、読んだことありますか?なければ、ぜひ読みましょうね。

20世紀に入って、ますます広がっていきます。

いいリストですね~
ぜひ読んで、子どもたちにも勧めようね~

ここまでが児童文学の歴史的な流れです。

現代は、子どもの発達段階に沿った本を、と考えるようになっているそうです。

小学校にいはいるまで:絵本で表現される物語や昔話
小学1,2年生:もう少し複雑な昔話や童話
小学3,4年生:神話伝説や空想物語(ファンタジー)
小学5,6年生:日常生活の小説やロマンス
中学生:それプラス、伝記や科学読み物

ふうむ。なるほどね。
小学校でのお話会、絵本の読み聞かせが中心になっていいものかどうか。
この文章が書かれてから60年たつから、絵本も進化はしているだろうけれどね。
高学年に読む絵本がないっていう悩み、当然ですね。

最後に、感動的な引用をします。

すぐれた本を読むことによって、子どもの子どもらしさが保たれ、はぐぐまれ、伸ばされる安定錨(いかり)の役目は、時代に比例していよいよ大きくなります。
眼に見えるような具体的な描写による論理や情感の整理、愛しあう者のグループの結びあう力、動物への同情と愛、眼に見えないもののうしろにある真実を洞察し共感する力、空想の楽しみ、値打のあることはゆずらずたゆまず貫く精神、美しさの好みというもの・・・・こういう種々な価値が、すぐれた児童文学には理屈ぬきで端的に示され、子どもたちはおもしろさにつられて読みすすむうちに、意識するしないにかかわらず、心地よさ、安らぎの形で、それらを心の奥深くに落ち着けていくのです。

瀬田貞二の児童文学論📚

図書館に本を予約していてね、用意できてますよって、メールもらっててね、きのう3日に取りに行こうと思ってたの。
そしたら、いきなり閉館!
24日まで!
うえ~~~ん。
読む本がない!

が、しかし、積読のくせが功を奏して、本棚の隅に見つけた!

『瀬田貞二 子どもの本評論集 児童文学論 上・下』 福音館書店刊

児童文学の大御所瀬田貞二先生の評論やエッセイ、講演録が集めてあって、約千ページ!
うほほほ

ちょっと紹介するね~

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第1章 子どもに本を手わたすこと
その1 もっとも美しい「教科書」  1976年発表

瀬田先生が、児童文学の仲間たちと、イギリス~フランス~デンマーク~ドイツと旅して、最後にチューリッヒに到着。そこで、「ハイジ」の村などを訪れ、奇跡のように、欲しかった国語の教科書を手に入れます。
2年生と3年生の教科書。
挿絵はハンス・フィッシャー! アロイス・カリジェ!
フィッシャーは、『こねこのぴっち』(岩波書店)『たんじょうび』(福音館書店)を書いた人。『ブレーメンのおんがくたい』『ながぐつをはいたねこ』(福音館書店)も読んだ人が多いですね。
カリジェは『ウルスリのすず』『大雪』『アルプスのきょうだい』・・・!
あの人たちが、教科書に絵をかいてるんですよ!
すごいねえ。見たいなあ。
でね、その教科書の中身なんだけど、引用するね。

ほぼ60篇中、半数は伝承童歌で唱え言や謎かけを含み、時にやや前代の詩人の詩(童謡)もまざる。物語は短い創作があしらわれるなかに、グリムの2編、「赤ずきん」と「ブレーメンの音楽家たち」が要となって前後に据えられている。・・・・

・・・子どもの教科書は、教科書でなくて、本であり、絵本であっていいのだから。

今の日本の教科書、説明文や実用向きの文章の理解に、どんどん傾いていきますよね。
いいのかな?
わたしたち、もっと勉強して、子どもたちにいい本を手渡そう。

ほんとに、大きくなったんだよね😊

春ですねぇ…ひな祭りですねぇ…なんて、世の中それどころではないのです😭
幼稚園、小学校、中学校、高校も急にお休みになりました。
仕方がないとはいえ、何もかもが突然で、別れの準備もできないまま卒業なんて、
今年の卒業生さんは本当に気の毒なことです。
あぁ…遅くなってすみません!図書館お話会がまだ開催されていた
2月22日土曜日、おはなし会の報告です!
子ども12人、大人5人。何やらそわそわした空気……。
 
 手遊び  「梅にうぐいす」
 おはなし 「スヌークスさん一家」 おはなしのろうそく2
 絵本   「バナナです」 川端誠 文化出版局
 絵本   「よじはん、よじはん」 ユンソクチュン 福音館書店
 絵本   「じゃぐちをあけると」 しんぐうすすむ 福音館書店
 絵本   「のせてのせて」 松谷みよ子 童心社
 手遊び  「なかなかほい」
 手遊び  「さよならあんころもち」

ほとんどが初めてのお子さんでした。だから、ということは、ないのですが、
‘みんなでおはなしを聞く‘という空気に、はじけてしまう子どもさんだったり、
主張の強い「しってる、しってる」だったりで、なかなか手強かったですね😁
それにしても、2歳からほとんど毎週おはなし会に来てくれている
女の子がいるのですが、来年度はとうとう小学三年生。
もしかしたら、お別れが近いのかな?私はさみしいなぁ。
ヤンさんは、これはさみしいじゃなくて、喜ばしいこととおっしゃるのですが💦
毎週おはなしの部屋へ、まるで羽を休めにくるみたいに来てくれて、
わずかな時間ではあるけれど、一緒に過ごせたことは、きっと忘れられないです。
どんな女の子になるのかな?元気に楽しく毎日を過ごしてくれますように‼

図書館もお休みだあ😱

リクエストかけてた本、きょう取りに行こうと思ってたのに~
こまったなあ~

子どもたち、図書館へも行けないよ~
宿題とかゲームとかで時間つぶすのはもったいないよね。
昼間は可能なら、戸外で遊ばせてあげてね。

で、夜にはおはなしひろばに来させてあげてね。

ヤンはちょっと頑張ってます。
ひろば、毎日新しいおはなしをUPしていきます。

ふだんは、バチっと目を見て語っているから、ネットはほんとは、とっても不安なの。
まるで、闇夜に石を投げてるみたいな心細さ。
録音してる時も、絵を描いているときも、音声処理しているときも、YouTubeにアップデートしてるときも。HTMLに書き書きしてるときも。
どうせ誰も聞かないかもって。
絵が動かないしね。
プロの語りじゃないしね。

でもね、ひとりでも楽しんでくれたら、それで十分やって、思って、やってる。
どうぞ、身近な子どもたちに聞かせてね。

耳からの読書って、たいせつだよん。

こちら→

 

おうちにいる子どもたち、おはなしひろばへおいで😍😄

「おはなしひろば」は、子どもたちに耳からの読書を届けたいと思って始めました。
今年の8月から始めて、いま69話です。

この臨時休校をうけて、おはなしおばちゃんとしてできることはないかと、考えた末、話数を増やすことにしました。

語りの文章は、著作権切れ、著作権が私にあるもの、作権者がOKしてくれたものです。

YouTubeを使っていますが、動画ではありません。
静かに耳をすませて物語の世界を楽しんでほしいと思います。

こちら→おはなしひろば

どうぞ、子どもたちに勧めてくださいませ。