月別アーカイブ: 2025年12月

なかよく半分こ

 今年の漢字は「熊」だそうですね。先日娘に誘われて京響の定期演奏会に行ったのですが、2曲目がハイドンの「熊」で、それがとっても楽しかったんです。
 終わり掛け「休符」が多いのか、お客さんが間違えて拍手しかけると指揮者が、振り返って「まだだよ」ばかりにお茶目にウインクして、また続きをはじめる……いつ終わるのかハラハラしてしまいました😊 
 そしてしまいには中央のS席あたりのお客さんがいるところから、
「うぉー!うぉー!」と熊の声が……!あれは仕込みなんでしょうか?
そう思うくらい楽しくて、会場中が暖かい一体感でいっぱいになりました。
 さて、12月になりました。12月最初の土曜日、6日の図書館おはなし会はジミーさんの担当です。

子ども7人 おとな3人

手あそび どんぐりころちゃん
おはなし 「半分のにわとり」『語りの森昔話集1』村上郁/語りの森
絵本 『サルのいる森』菊間かおる 文/木村しゅうじ 絵/新日本出版社
絵本 『いつもちこくのおとこのこ』ジョン・バーニンガム/谷川俊太郎 訳/あかね書房
絵本 『あばれねこ』キューライス/KADOKAWA
絵本 『それはひ・み・つ』エリック・バトゥー/石津ちひろ 訳/講談社
絵本 『とこちゃんはどこ?』松岡享子 作/加古里子 絵/福音館書店
絵本 『ごはん山』はらぺこめがね/白泉社
手あそび さよならあんころもち

 図書館にはたくさんの人がいるのですが、年末だから?クリスマスだから? 
みんな何かソワソワしている感じで、じゅうたんコーナーに座ったり、立ったり、付近に集まりかけてはまた散らばったり……というような感じで、あっちも、こっちも「あれ?」「あれ?」 追いかけようか? 声をかけようか?と、ウロウロしてたら、おはなしが終わってしまったというおらふですで。
 じゅうたんコーナーに上がってくれたみんなは楽しんでくれていたのですが、なんとも残念😓 
「王さまと九人のきょうだい」などは長いのでたっぷり楽しむという感じですが、「半分のにわとり」は幼児さんでも楽しめて、しかもせこい金持ちから「貸したお金を返してもらいに行く」という正義も盛り込まれているので、痛快ですよね。
 「半分のにわとり」でいつも思い出すことがあるんですけど、大昔、小学校1年生の時に一番仲の良かったお友だちが、マフラーをしていたのですが、そのマフラーは、姉妹で1本のマフラーを取り合いをして、真ん中で半分に切ったものと聞いて、「へぇー(そんな解決方法があるんか)」とその時はそう流したのですが、ずっと引っかかっていて記憶に残っているんでしょうね😊
 じゅうたんコーナーで最後までがっつりがつがつに楽しんでくれた3人の女の子、「楽しい」は記憶に残りにくですが、おはなしはすきとおった食べもの、心の中にたくさん蓄えてくださいね!
 

11月のおはなし会🐐

すっかりわすれていた11月のおはなし会の報告です(っ °Д °;)っ

14日(金)
こども園 4歳さん 1クラスずつ2クラス

ろうそくぱっ
おはなし「おおかみと七ひきの子やぎ」『語るためのグリム童話1』小澤俊夫/小峰書店
おはなし「暗~い、暗~い」『語りの森昔話集4』村上
ろうそくぱっ

おはなしの題をいうと、「しってる~~~」
昔は、知ってるといわれると、ちょっとビビってしまったものですが、今では、「よしよし、知っているな」と、ちょっとわくわくしながら語ります。
子どもの期待に応えつつ予想外に裏切っていくという、語り手としての楽しさを知ってしまったもので・・・笑
どちらのクラスも、たいへんたいへん、盛り上がりました。
子やぎたちがかくれるところなんか、べつに叫ばなくてもいいのにねえ。

17日
こども園 5歳さん 1クラスずつ2クラス

ろうそくぱっ
おはなし「三枚のおふだ」『日本昔話百選』稲田和子・稲田浩二
ろうそくぱっ

長めの日常語のおはなし。
1クラス目では、劇遊びの出し物が「三枚のおふだ」だったので、おふだとか、いろりとか、雨だれとか、全然ことばの説明しなくてもよくって、とってもやりやすかったです。
ところが、あとのクラスでは、それをぜんぶ説明しながらだったので、いつもよりやりづらかったなあ。

知っている話をちょっと違った言葉やストーリーで聞くことは、余裕や好奇心を引き出せて、いいなあと思った11月のおはなし会でした。

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今日のHP更新は、《日本の昔話》「さるの婿さん」です。
語ってくださいね~

 

 

はじまりの話💫

《外国の昔話》に新しいコーナーを設けました。
〈はじまりの話〉です。
〈動物たちの話〉〈まほうの話〉〈人間たちの話〉〈おかしな話〉のあとに〈はじまりの話〉というバナーを入れたので、そこをポチっとしてみてください。⇒こちら
すると、「はじまり話リスト」のページが開きます。⇒こちら

すると、まずは台湾の「太陽を射る」が掲載されています。どうして月が生まれたかという話です。
つづいて、アラスカの「ワタリガラスが星と月と太陽を盗んだ話」があります。空に星と月と太陽が生まれたわけが語られます。
次にインドの「月のうさぎ」が載っています。
「月のうさぎ」は、お月さまでうさぎがお餅をついている話のもとになった話です。このうさぎは、お釈迦様の前世のすがたです。

というわけで、この世が生まれたころ、地球に人が住み始めたころのことを物語る話を集めています。世界じゅうの民族が、そんな原初の話を持っています。
人びとのとても豊かな想像の翼を感じます。

日本じゅう、世界じゅうに、貴重な美しい物語がちりばめられています。
この世での時間が許される限り、届けていきたいと思います。
願わくば、みなさんの手で次の人たちへ語り継いでくださいますように。

 

貧乏神大会

11月30日の日曜日、素晴らしく良いお天気の中、語りの森総会・貧乏神大会が行われました。
2019年までは、毎年行っていた語りの森総会ですが、コロナになってからは開催しませんでした。
しばらくやらないとなるとエネルギーがチャージできてきて、再開しようかという気持ちになってきました。
そんなところへ、貧乏神のおはなしにはまっていた方がたくさん読んで勉強されていて、またそれに興味を持った人や共感した人がいて、ヤンさんがたくさんの貧乏神の話を再話してくださって、「もうこれは貧乏神大会やな」という話になったのが、いつかのあったかペーチカの会のことでした。
そして、やるとなったら近隣の方々にも声をかけまして、当日はたくさんの方に来ていただきました。
はじめに、いつものようにみんなで「アンパンマンのマーチ」を元気よく歌って始めました。
そしていよいよお話会の始まりです。
プログラムは、以下のとおりです。

1 びんぼうこびと(ウクライナ) 『おはなしのろうそく26』 東京子ども図書館
2 貧乏神の土産(山梨)  『甲州昔話集』 土橋里木(再話)
3 腹を立てた貧乏神(山口)  『語りの森昔話集6』 村上郁
4 貧乏神(兵庫)  語りの森ホームページ 《昔話雑学》→こちら
5 貧乏神(岩手)  『日本の昔話5』 おざわとしお
6 なまけ神(山梨)  語りの森ホームページ 《昔話雑学》→こちら
7 相撲をとる貧乏の神(福島)『おはなしおばさんのおはなし春夏秋冬』藤田浩子
8 貧乏神と福の神(香川) 『香川県佐柳島・志々島昔話集』 武田明(再話)
9 貧乏神とかた袖(広島)  語りの森ホームページ 《昔話雑学》→こちら
10 貧乏神(宮崎)  語りの森ホームページ 《昔話雑学》→こちら
11 貧乏神(東京)  語りの森ホームページ 《日本の昔話》→こちら
12 びんぼう神の小僧(新潟)  『雪の夜に語りつぐ』 笠原政雄(再話)
13 貧乏神(兵庫)  『語りつぎたい日本の昔話5』 小澤俊夫
14 腹を立てた貧乏神(山口)  『語りの森昔話集6』 村上郁
15 貧乏神(鹿児島)  語りの森ホームページ 《昔話雑学》→こちら
16 何がこわい(京都)  『石のカヌー』 昔ばなし大学再話コース
17 貧乏神(岩手)  『日本の昔話5』 おざわとしお
18 なまけ神(山梨)  語りの森ホームページ 《昔話雑学》→こちら
19 なんにもないさん(ロマ)  『世界のメルヒェン図書館6』 小澤俊夫
20 福の神と貧乏神(リトアニア)  『世界の民話33』(再話)
21 東風夜雨(中国)  語りの森ホームページ 《外国の昔話》→こちら
あの子ものがたり(広島)  『広島県の民話』 日本児童文学者協会

ね! すごい数でしょう!!
日本の貧乏神だけでなく、世界の貧乏神もあります。
再話と書いてあるのは、勉強会や、勉強会を経たメンバーが原話から再話した話です。

いろいろな貧乏神がいて、そして日本と外国に同じような貧乏神の話があるんです。
2時間にわたるノンストップのお話会でしたが、あっという間というか、飽きないというか、同じ話も入っているのにすべてが違う話として楽しめるというなんとも幸せな時間でした。
お話会の最後には、本の紹介と共に、幼いころに戦争を体験された語り手さんが、広島で原爆の落ちた日のことをお話ししてくださいました。
今年は昭和100年、そして戦後80年の節目の年です。
長年いっしょに勉強してきた仲間の語り手さんに、今回原爆の日のことをお話していただき、改めて考えさせてもらってよかったと思います。
実際に目にしたことを語ってもらうということはこんなにも人の心をつかむのだとよくわかりました。

お話会のあとは、交流会でした。
お弁当を食べながら、ワイワイガヤガヤの時間です。
いつも勉強会でお会いしている人びと、こういう時でないとめったに会えない人びと、お話会の感想や日ごろの活動、日々の生活のことまで、お話は尽きません。
それでも時間は過ぎて行く。
いつまでもしゃべっていたいけれども、遠くから来ておられる方もおられますし、晩御飯の用意もしなくてはなりません。
15時に終了・撤収・解散となりました。

準備から当日の役割担当まで、たくさんの仲間の方にお手伝いいただきました。
イスならべなどはそれこそ来ている方全員でやっていただきました。
みなさん、本当にありがとうございました。
すべての設定をしてから開場するのではなく、来てくださる方といっしょに入っていっしょに設定をする人使いの荒い、いやいや、参加者が一体となっておこなう語りの森総会でした。
みなさん、お疲れさまでした~~