「おはなし会のプログラム」カテゴリーアーカイブ

貧乏神大会

11月30日の日曜日、素晴らしく良いお天気の中、語りの森総会・貧乏神大会が行われました。
2019年までは、毎年行っていた語りの森総会ですが、コロナになってからは開催しませんでした。
しばらくやらないとなるとエネルギーがチャージできてきて、再開しようかという気持ちになってきました。
そんなところへ、貧乏神のおはなしにはまっていた方がたくさん読んで勉強されていて、またそれに興味を持った人や共感した人がいて、ヤンさんがたくさんの貧乏神の話を再話してくださって、「もうこれは貧乏神大会やな」という話になったのが、いつかのあったかペーチカの会のことでした。
そして、やるとなったら近隣の方々にも声をかけまして、当日はたくさんの方に来ていただきました。
はじめに、いつものようにみんなで「アンパンマンのマーチ」を元気よく歌って始めました。
そしていよいよお話会の始まりです。
プログラムは、以下のとおりです。

1 びんぼうこびと(ウクライナ) 『おはなしのろうそく26』 東京子ども図書館
2 貧乏神の土産(山梨)  『甲州昔話集』 土橋里木(再話)
3 腹を立てた貧乏神(山口)  『語りの森昔話集6』 村上郁
4 貧乏神(兵庫)  語りの森ホームページ 《昔話雑学》→こちら
5 貧乏神(岩手)  『日本の昔話5』 おざわとしお
6 なまけ神(山梨)  語りの森ホームページ 《昔話雑学》→こちら
7 相撲をとる貧乏の神(福島)『おはなしおばさんのおはなし春夏秋冬』藤田浩子
8 貧乏神と福の神(香川) 『香川県佐柳島・志々島昔話集』 武田明(再話)
9 貧乏神とかた袖(広島)  語りの森ホームページ 《昔話雑学》→こちら
10 貧乏神(宮崎)  語りの森ホームページ 《昔話雑学》→こちら
11 貧乏神(東京)  語りの森ホームページ 《日本の昔話》→こちら
12 びんぼう神の小僧(新潟)  『雪の夜に語りつぐ』 笠原政雄(再話)
13 貧乏神(兵庫)  『語りつぎたい日本の昔話5』 小澤俊夫
14 腹を立てた貧乏神(山口)  『語りの森昔話集6』 村上郁
15 貧乏神(鹿児島)  語りの森ホームページ 《昔話雑学》→こちら
16 何がこわい(京都)  『石のカヌー』 昔ばなし大学再話コース
17 貧乏神(岩手)  『日本の昔話5』 おざわとしお
18 なまけ神(山梨)  語りの森ホームページ 《昔話雑学》→こちら
19 なんにもないさん(ロマ)  『世界のメルヒェン図書館6』 小澤俊夫
20 福の神と貧乏神(リトアニア)  『世界の民話33』(再話)
21 東風夜雨(中国)  語りの森ホームページ 《外国の昔話》→こちら
あの子ものがたり(広島)  『広島県の民話』 日本児童文学者協会

ね! すごい数でしょう!!
日本の貧乏神だけでなく、世界の貧乏神もあります。
再話と書いてあるのは、勉強会や、勉強会を経たメンバーが原話から再話した話です。

いろいろな貧乏神がいて、そして日本と外国に同じような貧乏神の話があるんです。
2時間にわたるノンストップのお話会でしたが、あっという間というか、飽きないというか、同じ話も入っているのにすべてが違う話として楽しめるというなんとも幸せな時間でした。
お話会の最後には、本の紹介と共に、幼いころに戦争を体験された語り手さんが、広島で原爆の落ちた日のことをお話ししてくださいました。
今年は昭和100年、そして戦後80年の節目の年です。
長年いっしょに勉強してきた仲間の語り手さんに、今回原爆の日のことをお話していただき、改めて考えさせてもらってよかったと思います。
実際に目にしたことを語ってもらうということはこんなにも人の心をつかむのだとよくわかりました。

お話会のあとは、交流会でした。
お弁当を食べながら、ワイワイガヤガヤの時間です。
いつも勉強会でお会いしている人びと、こういう時でないとめったに会えない人びと、お話会の感想や日ごろの活動、日々の生活のことまで、お話は尽きません。
それでも時間は過ぎて行く。
いつまでもしゃべっていたいけれども、遠くから来ておられる方もおられますし、晩御飯の用意もしなくてはなりません。
15時に終了・撤収・解散となりました。

準備から当日の役割担当まで、たくさんの仲間の方にお手伝いいただきました。
イスならべなどはそれこそ来ている方全員でやっていただきました。
みなさん、本当にありがとうございました。
すべての設定をしてから開場するのではなく、来てくださる方といっしょに入っていっしょに設定をする人使いの荒い、いやいや、参加者が一体となっておこなう語りの森総会でした。
みなさん、お疲れさまでした~~

おきてばんばのつ〜らみろ

「おはなし会はじまりまーす」と呼びかけて回るのですが、1年生の女の子2人が一緒に回ってくれました。11/29(土)図書館のおはなし会は子ども9人、大人7人でした。

手遊び どんぐりころちゃん

おはなし「三枚のお札」『日本昔話百選』稲田浩二・和子/講談社

絵本「おやさいめしあがれ」視覚デザイン研究所/作 髙原美和/絵

絵本「ばばばあちゃんのやきいもたいかい」さとうわきこ/作 福音館書店

絵本「これは、わにです。」ヒース・マッケンジー/絵 岩崎書店

絵本「よくみると…」shimizu/作・絵  Gakken

手遊び さよならあんころもち

秋も終わりの頃ですね〜。みなさん栗やサツマイモはたくさん食べましたか〜?「三枚のお札」で栗拾いに行った小僧さんは、誘われるがまま、おにばばの家にあがってしまいました。雨だれの音が「おきてばんばのつ〜らみろ」と小僧さんに警告します。そこの緊張感がたまりません!走って逃げて、最終的に豆粒程に小さくなったおにばばを、和尚さんがお餅にはさんでパクッ、ガリッ。「はーこわかった」で子どもたちからは「ながいー!」の声。そうなんです、おはなし会時間は残り半分に差し掛かっていました。小さい子も少し大きい子もみんなよく聞けました。最後の2冊の絵本、見る事をばっちり楽しむ絵本ですね!子どもたちは、食い入るように見てました。あれこれ声もあがって楽しみました。最後、あんころもちを作って締めるのがお決まりですが、常連の女の子が「あきたー作らへん」となると小さな子も真似して同意(笑)そして、子どもは誰一人あんころもちを作らないという事態になり、ちょっと面白かったです😂明日から12月ですし、だんだん寒くなるけど、みんなおはなし会に遊びにきてね〜!

11月の大人のためのおはなし会

冬の寒さにやっと身体が慣れてきました。風邪も流行っているみたいですので、睡眠をしっかりとって、温かくして過ごしたいですね。大人のためのおはなし会は、3名の常連さんが来てくれました。

テーマ〈猿〉

絵本 「おさるがおふねをかきました」 まど・みちお/詩  東貞美/絵  国土社

おはなし 「猿婿」日本の昔話1 おざわとしお/再話  福音館書店

絵本「ぽっかぽかだいすきおさるさん」福田幸広/文・写真 ポプラ社

絵本「おさる日記」和田誠/文 村上康成/絵 偕成社

手遊び さるかにかきジャンケン

絵本 「さる・るるる」五味太郎/作 絵本館

おはなし「さるかに合戦」語りの森昔話集4/おもちホイコラショ  語りの森

絵本「さるさるおさる」乾栄里子/作 髙畠那生/絵 金の星社

おはなし「さるの海岸見物」語りの森昔話集2/ねむりねっこ 語りの森

猿のありのままの姿や性質、人間が感じてきたさるの本質が詰まったプログラムとなりました。「かわいいな〜」と「猿はやっぱり猿だな〜」という両面を堪能しました。自然に近い村里では、猿と人間は近しい関係であったことを昔話からも感じました。また、町中に出た猿と横断歩道を渡った事を思い出した参加者さんの話も飛び出しました。綺麗な毛並、穏やかな猿だったそうで、食べ物が豊富にあると動物も人間も争わずに暮らせるな〜と言われていたのが印象的でした。昔は、動物と人間とのほどよい関係が保たれ、親から子へ継承されていたからよかったのですが、村里が無くなったり、限界集落が増えることで、人間を知らないお腹を空かせた動物達が町へ出てきています。お互いに「大変だー!」とびっくりしている状況です。新しい関係を作ることができるだろうか?と思いを巡らせました。猿のことをもっと知りたくなりましたし、人間は本当に猿から進化したのだろうか?!と疑問も湧きました。姿は似てますが、中身が全然違います。でも、最近は(いや、ずっと)人間も凶暴化していて猿らしい一面を露出しているなとも思います。おはなしを純粋に楽しみつつ、テーマを決めたプログラムだからこそ、撒いた種が深く根付くんですね。充足した余韻を数日経っても味わうことが出来ています。子ども達にもこんなふうに手渡したいです。

さて来月は、12/19(金)テーマは〈音楽〉です。楽しみですね〜。みなさま、ぜひ遊びに来てくださいね☺️

ありがとうじゅうたんスペース

11/22土曜日の図書館おはなし会、久しぶりの当番でした。今日はなかなか大変な日でした!子ども14人、大人8人。

手遊び どんぐりころちゃん

おはなし「舌切りすずめ」『語りの森昔話集4/おもちホイコラショ』語りの森

絵本「くちばしだーれ?」穂高順也/作 サトウマサノリ/絵 今泉忠明/監修 岩崎書店

絵本「こんとあき」林明子/作 福音館書店

絵本「バンバンバンバンバンソウコウ」いとうひろし/作 ポプラ社

修行の修行、もー大変、どーしたらベストなの?!という私には困難な状況でしたし、先輩方のサポートのおかげでなんとかできました。おはなしを語りながら目から耳から色んな情報が入ってきますし、でも語りは続けながら、頭と口を切り離していた感じです。男の子は何かをしゃべり続け、その口を押さえるお父さん、赤ちゃんはかわいいハイハイで目の前を横切り、それを追いかけるおねえちゃん。それを見守る聞き手たち。今誰かおはなし聞いてるかしら(笑)?と思いながらも語り続ける。本来の囲炉裏端!?疲労困憊…というのが素直な言葉でもあり、テキストの言葉以外の事も、なんやかんや挟みながら、聞いてもらうために手を尽くしたところは勉強になりました。おはなしは雀が舌を切られてから、ぐっと惹きつけられて聴いてくれている時間をしっかり持てたので、よかった〜と安堵しました。すがりついていた常連の女の子が本を読み出した時にはとっさに「本読まんともうちょっとだし聞いて〜!」と言ってしまいましたが、常連さん2人にはほんと助けてもらいました。おじいさんとおばあさんの違いがとても興味深かったようです。絵本は読んでみたかった「こんとあき」、やっぱりよかったです。バンソウコウで締めて、結果的に楽しいおはなし会でした!私の遠州弁の語りは大丈夫だろうか?という心配も忘れるくらいの刺激的な時間でした。もうちょっと人間の器を大きくできたら、余裕を持って難なく面白がる事ができたらな〜と思うのですが、場数ですね。このオープンスペースには色んな可能性がありますし、私のような年数の浅い語り手には、貴重な時間です。ちょうど居合わせたみなさんにも感謝です。

ニョッキとフォカッチャ

秋晴れの暖かい土曜日。
図書館は、大人や子どもがゆるやかにおだやかに本をめぐって過ごしています。
そこへいつものおばちゃんたちがお話をしにやって来ます。
図書館のアナウンスが聞こえると、三々五々、子どもが、おとなが、じゅうたんコーナーに集まってきます。
平和やなあ。
ありがたいなあと思います。

11月15日

子ども8人、大人4人

プログラム
てあそび どんぐりころちゃん
おはなし「はらぺこピエトリン」
絵本「おちば」おーなり由子・文 はたこうしろう絵 ほるぷ出版
絵本「かべのすきま」中西 翠・文 澤野 秋文・絵 アリス館
絵本「よくみると・・・もっと!」shimizu 学研プラス
てあそび さよならあんころもち

先週と比べると、こじんまりしたおはなし会(*^▽^*)
こういうのも、落ち着くから好きです。

小学生がいなかったから、ピエトリンはちょっとむずかしかったかなと思いながら語りました。
でも、ここに来る子どもたちは本好きだから、むずかしい言葉があっても聞けるんですね。
わたし「こわかった?」
こども「こわくなかったあ」
わたし「長いおはなし、よく聞けたねえ~。けど、汚かったねえ」
こども「汚かった~」

「おちば」は、秋にははずせない美しい絵本です。
「かべのすきま」は、新しく見つけました。こたつが出てくるので、読んでみました。大阪のおばちゃんが3人登場。これがまたいかにも大阪のおばちゃんなんですよ。
「よくみると・・・もっと」は、「よくみると」の第2弾。子どもたち前に出て来ておしあいへしあいして探していました。こういうの、好きですねえ。いつ終わったか分からん感じで、さよならあんころ餅に突入ました。
第3弾「よくみると・・・さらに」も出ているようです。
三冊とも、みんな借り手がつきました(笑)
読んでもらった本を借りるっていうのは、オープンスペースになってから人気になりました。
じゃんけんしたり、あたらなかったらリクエストしたり。
「かべのすきま」が当たらなかった子のお父さんお母さんが、とっても残念そうでしたよ(笑)もちろんリクエストして帰られました。
こういうのっていいなあ。

締め切ったおはなしの部屋のおはなし会は濃密でいいけれど、オープンなおはなし会もみんなで創る・楽しむ感じがいい。
結局は、あたえられた場所で、その場所を活かせるようにせいいっぱい考えればいい。
目的さえはっきりしていれば、通じる。
なあんて、おだやかな秋のゆうぐれ、帰りの肉屋の前で考えていました・・・