「勉強会」カテゴリーアーカイブ

締め切りますよ~⌛

1月31日の昔話の語法の勉強会。

たくさんのお申込み、ありがとうございます。
寒いし、風邪はやってるし、気を付けてきてくださいね~

あ、申し込み忘れたぁってかた、どうしようか迷ってるかた、明日の夜が締め切りですよ~

「かしこいモリー」の秘密、いっしょに考えましょね~

1月の日常語による語りクラス

今年初めての勉強会は、1月10日の日常語による語りクラスでした。
このクラスのブログはいつもかぶちゃんが書いてくれるんですが、かぶちゃんはインフルエンザに罹患!!Σ(・□・;)
やむなくお休みということで代わりにジミーが報告します<(_ _)>

語り
「節分のお客」『語りの森昔話集3しんぺいとうざ』
「かねふき明神」語りの森HP → こちら
「おもちホイコラショ」ヤンさん再話・語り
テキスト

「だんだん飲み」『日本の昔話5』福音館書店
「北林家の狸」『ナーミンのためのならのみんわ』奈良の民話を語りつぐ会
「地獄めぐり」 語りの森HP → こちら
「三枚のお札」『語りの森昔話集2ねむりねっこ』語りの森
『ノート式おはなし講座 語り この愉しき瞬間』の勉強
日常語のテキストの作り方(P56~59)

最後に、参加者の一人が「共通語アクセントと関西弁アクセントが混ざってしまう。勉強会で、おかしいと言われた。」とおっしゃいました。
日常語の語りを勉強するクラスで、ナイスな提案ですね。
自分の日常語はどれかと考えるときに、アクセントの問題は同時に出てきます。
ヤンさんはこれについて、「アクセントが混ざることは問題ではない。なぜなら、聞き手はそんなことを気にしていないから。」でした。
聞き手にわかる言葉で語ることを考えるならば、あんまり強い土地の言葉、今は使われていないような土地の言葉を常に使って語るというのはよくないかもしれませんね。
自分が聞き手だったら、嫌かな~と思います。
だって、話のすじがわからないわけですからね。
でも、アクセントが混ざっても、意味が分かるなら話の筋は追えます。

かつてわたしは、ヤンさんの図書館のお話会に小学生の我が子を連れて行ってました。
ヤンさんは共通語アクセントは全く混ざってません。
コテコテといわれる関西弁でもありません。
ヤンさんの関西弁です。
そして、同時期だったと思いますが、おはなしを始めました。
そしたら、どの語り手さんも共通語アクセントと関西アクセントが混ざってました。
どっちに寄っているかだけで、みなさんが混ざってました。
共通語を日常語として語っている語り手さん以外はみ~んなです。
わたしは混ざっているのが奇妙に思えました。
で、おもったんです。
「わたしは、完全に関西アクセントで語っていいんだろうか? だって、でも、どうやってもそれしかできないし」
ながらく勉強会で語れませんでしたが、恐る恐るやってみました。
心の中で(だって、ヤンさんはオール関西アクセントやんか)と思って揺らぐ自分を何とか整えようとしながら(笑)
そしたら、何も言われませんでした。
わたしがオール関西アクセントだったということを気づかなかったという人もいました。
つまり、わたしが奇妙だと思ったのは、単に気になる側だったというだけで、気にならない側の人が大多数だったということなんでしょう。
そして、わたしたちの聞き手である子どもたちは、み~んなそんなこと気にしてなくて、おはなしの世界に入って物語のその先だけを注目しているのでした。
だから、『ノート式おはなし講座』にあるように、自分の日常語はどれだろうということを考えるのはもちろん必要ですが、アクセントが混ざることについては、再び声を大にして言いたい!
「アクセントが混ざっていておかしい、という大人の意見には負けるな!」
もしかして、気になるのは単に気になるだけかもしれないということに、気づいて欲しい(笑)
いろんなおはなしがあって、いろんな語り手さんがいて、それぞれに味があり、それぞれに面白い。
それがおはなしだといつも思います。

そして、かぶちゃん、インフルエンザにかかってしまい、年の初めに何と不運なんでしょうか。
早く良くなることを祈っておりますゾゾ!!!

中級クラス🎅

12月の中級クラスの報告をします(^^)

「岩の戸、開け」『語りの森昔話集2ねむりねっこ』語りの森
金の牛を手に入れられずに、おじいさん、惜しかったねえ~、というおはなし。
欲ばりはダメということでしょうか(笑)
擬音がイメージに合わないということが話題に出ました。
自分のイメージと合わないと語りにくいというわけですね。
それはどうしたらいいかということで悩まれたわけです。
日本の話でも土地が違うと言葉が違いますから擬音も全く違い、他の土地の者は分かりませんよね。
この話は外国の話ですから、もっと違うかもしれませんよね。
外国の言葉を日本語に翻訳してくれている人が、音の通りに訳されているのか、日本語のイメージに合わせて訳されているのか、もう全く分かりません。
いろいろ意見が出ましたが、「普通に語りましょう」ということで落ち着きました。

「ついでにペロリ」『愛蔵版おはなしのろうそく3』東京子ども図書館
連鎖話です。
聞き手と一緒に作っていくおはなしです。
(だから、中級クラスで語るのはやりづらいでしょうね。お察しします、語り手さん)
聞き手が話に参加したい小さい子なら、いっしょに言えるくらいゆっくりと、もう少し大きい子なら、語り手が早口言葉のようにダーッと「どうだ!」という感じで語るのも面白いそうです。
なるほどですね。

「チワンの錦」『子どもに聞かせる世界の民話』実業之日本社
不思議で、美しい物語でした。
語るときには、どうこう考えずに、よどみなく語るのが大事なおはなしです。
聞いていると、次にどうなるかとても引き込まれますから、間があったり、語り手の気持ちが言葉に見えすぎるのは邪魔になる可能性が大デス(笑)
語り手さんの個性にぴったりでした。

「雪女」『松谷みよ子のむかしむかし』講談社
松谷みよ子さんの同名の絵本があり、講談社のテキストに絵本の文章を追加して語られました。
絵本と読み物で、文章がちがうという例でした。
勉強になりますね。
今回は絵本のほうが文章が長いということで、説明が多いということでしょうか?
色々読み比べてみると、いろいろなことが分かるという例でもありました。
そして、雪女の世界に入るというか、閉じ込められた感がありました(笑)
この世界観は中級クラスだけではもったいないということで、つぎの総会でやってもらうことになりました。
楽しみになさってくださいませ。

「木のまた手紙」『子どもに聞かせる日本の民話』実業之日本社
日本の昔話で、字を書く代わりに絵をかいて手紙にしたというおはなしです。
母娘の情がやさしく胸にひびくおはなしでした。
昔話ですが、著者の大川悦生さんが実際に聞いた話をもとに創作されて完成させた話だそうです。
そういうことも本のなかに書かれているそうで、ていねいに読むということの必要性を感じました。
「とにかく、時間がないから読むだけ読んで~~」という自分を反省しました<(_ _)>

「まほうの鏡」『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』語りの森
これも「チワンの錦」同様に、話の次の展開がどうなるか、聞き手は話の筋に集中して聞き入るおはなしです。
語り手は、「この話、おもしろいよ~」という気持ちで語りたいところをぐっと抑えて、むしろそんな気持ちを全く込めないで語る方がいいそうです。
その方が、聞き手がいろいろに受け止められるから。
聞き手が自由に感じたことをふくらませられるからです。
耳で聞いて、イメージを持って、想像を無限に膨らませる、それがお話を聞くことのすごく楽しいところだと思います。
語り手が気持ちを込めることが、話によってはその妨げになるということを改めてお勉強しました。

中級クラスは、テキストの勉強もします。
自分が語るためにはテキストが大事ですが、語れるテキストが増えていくのがとてもラッキーだと思っています。
なかなか覚えられませんが、すぐに使えるテキストが手に入るのがとてもうれしいです(^o^)
ではまた次回(^o^)/

研究クラス🎄

今年度2回目の研究クラスの報告です(^^♪
研究クラスは年間で3回あり、当番にあたっている人があらかじめ1話決めて、その話についてレポートを仕上げます。
当日は、その話をみんなの前で語り、レポートの説明をしてみんなで語りやその話についての考察をします。
その後は、呪的逃走譚の読みあいをして、呪的逃走モチーフの中味、身代わりを置くのか、変身するのか、何かを投げるのかなどを突き止めていきます。

今回のレポートは「旅人馬」でした。
語りをするためのテキストは語りの森ホームページの中の日本の昔話の中にある「旅人馬」を覚えられました。
そしてレポートが、なんと、研究クラスはじまって以来ではないでしょうか!?
類話30話を表にまとめてくださったのですが、A4用紙を貼り合わせてどでかいサイズで作成してくださいました!
旅行に行くときの折り畳み地図みたいにしてくださっています。
え? 折り畳み地図が分からないとか?
Gマップしか知らないとか言わないでくださいよΣ(・□・;)
昔はスマホもカーナビもありませんでした。
(しばし時間トリップしてしまう中高年のワタクシ…)
とにかく、見やすい表を作成してくださいまして、ありがたかったです。

そして、その後は呪的逃走譚の読み合わせをしました。
今回は、ロシアの昔話で「魔法のルバシカ」を2話よみました。
同じタイトルですが、内容が違うのでございます。
読みあわせた結果、この2話は呪的逃走ではないということになりましたが、おはなしが面白くて、読んでいる最中にも突っ込みが入りまくりでした(笑)
おばちゃんたちが、国語の授業みたいに一人が読んであとの人が聞いているんですが、笑ったり、「えーっ!」と言ったり、突っ込みを入れたり、ワーワーいいながら進んでいきます。
勉強なんですけど、おはなしの楽しさがあふれかえっていて、研究クラスは緊張と緩和のアップダウンが一番きついかもしれません(笑)
次回もまた楽しみです!(^^)!

12月度 初級クラス

今月は入門講座を終わられた方も見学に来てくれた中での初級クラスでした。

まずは、手遊び「メリークリスマス」をヤンさんが教えてくれたのですが、上手くできない大人続出・・・親指を上にあげて、人差し指あげてを左右で繰り返す単純なことなのに、途中で「あれれ・・・?!」子どものほうができるかもしれませんね(笑)

さて、今月もバラエティ豊かな発表でした。

(語り)

①がまんの石と刀  『子どもに語るトルコの昔話』/こぐま社

初めて20分超えのおはなしにチャレンジされました。気になる言葉もあり、練習しているうちに納得のいかない言葉は自分で変えられたそうです。また、語るときに問題のない接続語も省かれました。どこまで手を入れていいのか不安だったそうですが、ヤンさんがチェックしてくれ、ほぼ問題ありませんでした。

長いおはなしは子どもの集中力が続かないので、ストーリーが理解できるなら、無駄な言葉は省いて、ストレートな文にしたほうがいいそうです。

このおはなしは、子どものいない夫婦のもとに、神の使いである老人が現れ、子どもが欲しいという願いをかなえてくれます。しかし、せっかく授かった娘は7年の間、眠っている若者の見張り番をしなければならない、と言われます。7年が過ぎ、若者は目を覚ましますが、このおはなしはそれだけでは終わりません。

後半になって、深い悩み事を打ち明けるたびに膨れ上がり、しまいに粉々に砕けてしまう「がまんの石」ができています。娘がお風呂に入っている間に旅芸人の娘が衣装をうばい、娘になりすますのです。若者に娘は「がまんの石と刀」を買ってきてほしいと依頼します。そして、今までの出来事を「がまんの石」に打ち明け、刀でつきさして死んでしまうところを若者が助けます。その瞬間、魔法がとけ、若者は王子にもどり、結婚するという幸せな結末で終わります。魔法にかけられて眠り続ける王子を待つおはなしで「いばら姫」を思い起こさせますね。

②馬方やまんば  『日本の昔話5』/福音館書店

タイトルを言った時点で「馬方」の説明をしましょう。馬方にとって馬が生活の一部であり、いかに大切であるかを理解させると、最後の「だいじな馬まで食われたかたきうちだ」の意味を深く理解できます。

前半の馬の足をぶったぎり、やまんばから逃げる場面は低学年の子どもでも楽しめますが、後半の火の神さんやかたきうちは高学年にしか理解できないそうです。

語り方のアドバイスとして、やまんばの繰り返しのセリフ「おかざあ、おまえをとってくうぞ」の「おかざあ」が分かりにくいと指摘を受けました。「うまかたやまんば」(おざわとしを再話/福音館書店)の絵本では、「おかなきゃ」と書き換えており、語るときに変えてもいいそうです。

③桃太郎  『子どもに語る日本の昔話3』/こぐま社

このおはなしを知らない子どもはいないのではないでしょうか。しかし、桃太郎には松居直さん(福音館書店)の絵本に代表されるような優等生バージョンと、このおはなしのように、毎日ごろごろして寝ているばかりの劣等生があります。子どもたちは優等生バージョンを知っていることが多いと思いますので、違いを楽しめる小学3、4年までのおまけとして語れるそうです。

細かな点としては、となりにいる若い男が桃太郎を山に誘う場面「今日は、山へいきましょうやあ」では「今日は」を立てて語るようにしましょう。

④だんごころころ  『語りの森昔話集1』/語りの森

句読点で切れないことを意識されて語られました。

お地蔵さまとおじいさんのやりとりは、誰が言っている言葉なのかをしっかりイメージして、助詞「が」と「は」も間違えないよう確実に覚えましょう。

⑤お経を忘れた和尚さん  『語りの森HP』語りの森

和尚さんと小僧さんの笑い話です。お葬式に行く途中、和尚さんはかえるを踏んづけたと思いました。後ろを歩いている小僧さんはかえるではなく、なすびだったことに気づきます。お経を読むときになって、和尚さんは忘れてしまったので、かわりに「かえるを踏んだら、キュウと鳴いた」、小僧さんはそれに続けて「よく見ればなすだった」と読み上げます。

短い笑い話は難しいですが、Nさんは上手に語られ、爆笑した人が数名いました。ぜひ、子どもに語って下さいね!なお、このおはなしは「語りの森昔話集4」に掲載予定だそうです。

⑥いうことをきかないうなぎ  『おはなしのろうそく7』/東京子ども図書館

イタリアの昔話ですが、チョギアという町は実際に存在するそうです。ベニスが水の町であることや運河、ゴンドラなどの言葉も理解する必要があり、高学年のおまけのおはなしです。

⑦ミアッカどん  『イギリスとアイルランドの昔話』/福音館書店

他人に助けられたのではなく、自分で自分の危機を乗り越えたトミー。すでに小学1年生に語られたそうですが、終わってから「トミーは賢いな~」と言った子がいたそうです。

≪ヤンさんの語り≫

こびとのおくりもの  『語りの森昔話集1』/語りの森

次回の初級クラスは2月4日(通常の第2ではなく、第1火曜)になります。1月はありませんので、間違えないようお気をつけください。

クリスマスまであと1週間、早くクリスマスプレゼントの準備をしなければと焦っているジェニィでした。では、少し早しですが、皆様よいお年を!