「日記」カテゴリーアーカイブ

すべての人は兄弟になる ♪ ♬

オリンピックが始まりましたね。
わたしがオリンピックというものを知ったのは、前回の東京オリンピックのとき。
チャスラフスカさんの演技や、三宅選手の重量挙げ、マラソンのアベベさん、東洋の魔女、・・・心躍らせました。

「参加することに意義がある」

この言葉、はやりましたよ。
試験でもなんでも、「参加することに意義があるねん」といっては、結果は笑って忘れました。
いい言葉です。

でも、いま、テレビなんかでよく聞くやりとり、ちょっと違うんですね。
アナウンサー「メダル、期待していいですか?」
選手「はい。頑張って最高のメダルを持ち帰ります」
もしここで選手が、「いえ、参加することに意義があります」なんていったら、どうなるでしょうねえ。

国家の威信を背負ったりなんかするから、ドーピング問題なんかが起こるんでしょうね・・・

さてさて。
前回の東京オリンピックのとき、日の丸があがるのもうれしかったけど、それ以上に、さまざまな国の人たちのすばらしい競技に驚嘆しました。
そして、閉会式のとき、各国の選手たちがわいわいがやがや、ちっとも整列しないで入場してくるのを見たときのおどろき。
あの真剣な表情を見せた人たちが、嬉しそうに笑いあって、国も民族も肌の色も関係なく、肩をくんだり、踊ったり、歌ったり。まるで『せかいのひとびと』(ピーター・スピア)の最後のページのように、にぎやかで美しかった。これ、日本オリンピック委員会の心憎い演出だったんですね。
それを知ったとき、はじめて、日本という国を誇りに思いました。日本人のやることはすごいって。
小学生のときです。

あれれ?
そうそう、「すべての人は兄弟になる」です。
シラーの「歓喜によす」という詩の一節です。ベートーベン第九交響曲の歌詞です。
第九を歌うとき、あの閉会式のイメージと重なるんです。

今年も歌います。
世界じゅうの人々が、あの閉会式のように美しく、兄弟になれたらと、祈りながら。

日 時 12月17日(土)15時開演
会 場 京都ロームシアター メインホール
指 揮 高関健
管弦楽 京都市交響楽団
ソリスト 森麻季 竹本節子 清水徹太郎 三原剛

合唱団は9月16日まで募集していますよ~ → 京都ミューズで検索!

ヤン

 

 

 

 

夏のコンサート、無事終了♪

半年かけて練習して、舞台に上がるとアッというまに終わってしまいました。
いまちょっと虚脱感(笑)

新装なったロームシアター京都にて。
ヴェルディのレクイエム。
指揮 西本智実
管弦楽 京都市交響楽団
合唱 京都ミューズ・ヴェルディ・レクイエム合唱団2016 

自分のすべてを出し切って歌いましたよ。
西本さんのタクトと表情を見つめ、楽団の音楽に包まれて、至福のときでした。

ほかの人と声を合わせる喜びって、前に書きましたが、西本さんは「声を集める」と表現されました。
声を一点に集める。焦点は指揮者のタクト。
ひとりひとりが、各パートが、合唱団と楽団が、音を一点に集める。
ひとつの魂になる。

音楽は素晴らしい。

終了後、指導の小林先生がおっしゃったこと。
「たくさんたくさん練習を重ねて、本番はたった一度。それは、形には決して残らない。でも心の深くに残る。それが音楽です」
音楽と語りは同じだと思いました。

さて、冬の第九にむけて、がんばります。

聴きに来てくださったかたがた、ほんとうにありがとうございました。
一期一会。
あの日あの瞬間の出会い。
でも、またあしたからよろしくね。

 ヤン

子は育つ

その一

なぜかその生まれ年の子は個性的な子が多くて、クラスがなかなか一つにまとまらないってこと、よくありますよね。学年の特徴っていうようなことですけどね。
いまお話に行っている五歳児がそうなのです。
で、わたし、昔からなぜかそういうクラスが好きなのですよ。
わああって、みんながあっちこっち向いてるんだけど、ある瞬間にすううっとこちらに集中する。その快感!
そして、一致団結するとものすごい底力がある。

だが、それにしても、この子たちは手ごわかった(笑)

きょうのプログラム。
「ヤギとライオン」『子どもに聞かせる世界の民話』矢崎源九郎編/実業之日本社
「半分のにわとり」村上郁再話/語りの森ホームページ

なんか変でしょ?
もともと「ヤギとライオン」だけのつもりだったんですけどね。
子ども「みじか~~~~い」
わたし「もひとつしようか?」
子ども「どんぶらこっこはあかんで~」
子ども「おじいさんとおばあさんは、あかんで~」
わたし(心の中で)くそっ。このくそ暑いのになんも浮かんできいひんやん。
今思えば、「長い話」とか「きゅうくつ」とかすればよかったんだけど、ほんんんっとになにも浮かんでこなかった。そこで、
わたし「ちょっと難しいかもわからんけど聞けるかな?」
子ども「きけるう~~~」
はい、聞きましたよ、「半分のにわとり」
理解できなかったらぜったい聞かない子らやからね。

終わってから教頭先生とおしゃべりしてて、このことを話して、聞けるようになりましたね~!っていったら、すごく喜んでくださいました。担任にいっときますって。
先生がたも、心を砕いてられるのです。園をあげて子ども一人ひとりを育てているのですね。
そして、ちゃんと、子どもは成長するのです。

こういうことがあると、ああ、人間っていいなあって思える。

その二

図書館のおはなし会で。
男の子三人、6年生ひとりと1年生ふたりが楽しそうに一緒にやってきました。ちょっと変わった組み合わせ。
わたし「あんたら、どういう関係?」
6年生「ともだち」
わたし「へえ。ねえ、6年生と友達って、めっちゃいいなあ」
1年生「うん!」

この6年生、1年生たちに、ちゃんとクツはそろえるようにとか、世話を焼くんですよ。そして、1年生たちは、とっても嬉しそうに6年生にくっついてお話を聞くんです。
ほほえましくって気持ちの良い三人ぐみ。
「ギーギードア」も「どんぶらこっこ」も、ちいさい子向きの絵本も、楽しそうに聞いてくれました。

さて、プレゼントカードにシールを張る段になって、6年生が、1年生のころに来てたっていうので、それならカード保存してあるから探すね、お名前は?ってきいたら、
6年生「@@@」
わたし「えええ~っ!ちゃん!?」

かつて、常連さんの3姉弟がいて、Hちゃんは2歳ぐらいからお姉ちゃんたちにくっついてきていたのです。
それでね、プレゼントカードは10回来たらプレゼントがもらえるしくみ。プレゼントは昔話1話をコピーして色画用紙の表紙をつけてホッチキスで留めたもの。ひとりひとり違う話をプレゼントするのです。
Hちゃんのお姉ちゃんのAちゃんは17冊持っていて今までの最多で、TちゃんもHちゃんも10冊以上。そして、プレゼントの本は全部残してあるって!!!
涙が出そうになった。
Aちゃんは高校生、Tちゃんは中学生だって。
みそっかすだったHちゃん、とってもすてきなお兄ちゃんになっていました。
わたし「また来てね」
Hちゃん「(にっと笑って)もう来ないと思う」
わたし「(1年生たちに)またつれてきてほしいやんね?」
1年生「うん!!!」

あたりまえですが、子は育つ。
Hちゃんはとってもいい子にそだっていました。
ああ、うれしい。

子は育つ。
かみさま、ありがとう。

ヤン

「いやぁー、食べられてしもた~」by地蔵

お地蔵さん:あかん、あかん
鬼:そうかぁ、おれだけみせてもらえへんのかぁ

昨日で、1学期のおはなし会が終了しました。
メンバーの語り手さんが、1年生と2年生に、日常語にテキストを直した「しょうとんどの鬼退治」を語られたときの様子をお知らせします。
5月の勉強会ですでに語りを聞いていたのですが、実際に子どもの反応はというと、はじめワクワクドキドキ、後半は楽しいで、大変盛り上がり、はじめから終わりまで常に聞き手を休ませることなくハイテンションをキープしました。
1年生も楽しんで聞いてくれてましたが、2年生の方が不思議なほどのってきました。
1クラス目では、このクラスだけかなと思ってたんですが、3クラス全部が同じように大受けでした!(^^)!
たまたま、担当小学校の2年生が、こういう話が好きだったんでしょうかね?
よくわかりません。
前半、ひなが1匹ずつ食べられるところは、日常語による柔らかくもテンポ良い語りで怖さはなく子どもたちは「あか~ん!たべられるー」、「ああ、たべられたー」(ちくしょう、みたいな感じ)
後半は、「桃太郎や」「さるかにかっせんや」でわいわい、牛のうんこが出てきたらゲラゲラ、つられて次の石臼でもゲラゲラ。
また牛のうんこで最大の笑いの山場~!
みていて、(こんなに気持ちよく受けるんやな~)と思いました。
いっぽう、語り手さんの方は、さあ~と、語っていかれるので、それがまたテンポの良さを生み出して先へ先へとつながります。
(いつまでもゲラゲラわろてたらおいていくでー、みたいに私には見えるんですよ。それが私は超好きなんですけどね。)
この楽しい雰囲気が尾をひいていて、次に「3びきのくま」をしたんですが、「この話、2年生でこんなに受けるのか?」っていうくらい笑ってました。

担当小学校は、昨年度の3学期のおはなし会がなかったので、1年生の2学期から半年たって見た2年生は、まったく印象が違っていました。
1年生ではまだまだ幼稚園ぽかったのが、今ではれっきとした小学生で、もう一番下の学年ではない自信みたいなものでしょうか?
楽しかったおはなし会と2年生の様変わりの大きさに驚いたことを、1学期のおはなし会を終えてしみじみ~とかみしめています。

いちごくつ

息子の応援で体育館へ行った時、女の子がヒマそうにうろうろしていました。

年長さんで、Aちゃんという名前だそうです。しばらくおしゃべりしたり、お絵描きしたり、一緒に遊んでいるうちに仲良しになりました。私の横に座ってぴったりとくっついて、もたれかかっています。
おえかきも飽きてきたので「Aちゃん、おはなししよっか?」と言ったら「うん、いいよ〜」というので、
が「昔むかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいました」と始めると
Aちゃん「知ってんで〜」
「あら、知ってる〜?」
Aちゃん「おじいちゃんは山に行って、おばあちゃんは川に行ってん」
「そうか〜。よく知ってるな〜!
ほんなら川上の方から
どんぶらこっこ〜すっこっこ〜
どんぶらこっこ〜すっこっこ〜って…」
Aちゃん「知ってる!知ってる!ももが流れてきてんで。
ほんでな、ももたろうが出て来てな、
ほんでな、犬とか きてな、鬼 たいじすんねん。
ほんでな、宝ものもらうねん〜ほんでな、帰ってくんねん。ほんでな、おじいさんとな、おばあさんとな、たからものな、渡すねん」
「へぇ〜!Aちゃん、よ〜知ってんな〜!
幼稚園で絵本読んでもらったん?」
Aちゃん「ちがう〜!」
「じゃあ、おはなししてもらったん?」
Aちゃん「ちがう〜!Aちゃんはな、保育園やねん」
「???あ、そうか〜!
じゃあ、今度はおばちゃんがおはなししてもいい?」
Aちゃん「いいよ〜」
「川上からな、どんぶらこっこすっこっこ〜
どんぶらこっこ〜すっこっこ〜」
Aちゃん「どんぶらこっこ〜すっこっこ〜!」
「何が流れてきたと思う?」
Aちゃん「もも!」
「ちゃうねん〜」
Aちゃん「え?じゃあ、いちご?」
「ちゃうねん〜」
Aちゃん「じゃあ〜、ぶどう?」
「あはは、ちゃうねん〜」
Aちゃん「じゃあ、…」(…10こ位言うてもらって遊びました)
「じゃあ、聞いてみる?」
Aちゃん「うん!」
「おじいさんとおばあさんがいました。
(中略)どんぶらこっこ〜すっこっこ〜ってな、
おいもが流れてきてん」
Aちゃん「え〜〜!おいも?」
「うん。おいもやねん。ほんでな、(中略)
おばあさん、おっきいおならが
ぶ〜〜!ってでてん。
おじいさん、山で芝を刈らずに
草刈った、くさかった〜」
Aちゃん「ぎゃははは〜おなら〜!」
しばらく2人で笑ってから
「もいっこ、おはなししていい?」
Aちゃん「いいよ〜(^o^)」
「あんな、あるとこにな、川が流れててん。その川にな…」
Aちゃん「わかった!
ももがどんぶらこっこ〜すっこっこ〜」
「どんぶらこっこ〜すっこっこ〜って…
今度は、もも とちゃうねん。
くつ が流れてきてん」
Aちゃん「くつ!?」
「うん。ほんでな、そのくつ の中にな、
きゅうりが入ってな、
きゅう くつ、きゅうくつ、きゅうくつ
言うてんて。おしまい」
Aちゃん「きゃはは〜」
「もいっこあんねん。(中略)
たい くつ、たいくつ、たいくつ 言うてんて。
おしまい」
Aちゃん「きゃははー!」大爆笑してました。
するとAちゃんが突然
「 あんな、川があってな、
くつ があってな、
いちご が入ってな、
いちご くついちごくつ って言うてん。
きゃははー」

 

いちごくつ

かわいすぎです。

 

すみません。おはなし会でもなんでもない、おしゃべりですが、またまた、子どもにおはなししてもらって幸せな気持ちになったのでした。
一つ目のおはなしは前にヤンさんから聞いて、とっても面白かったので、とっさに話してしまいました。
語りの森 HP『日本の昔話』に載ってます「くさかった」こちら→です。
途中でAちゃんが「ももたろう」を話してくれました。
Aちゃんに類話との楽しみ方も教えてもらいました。

「きゅうくつ」「たいくつ」は必ず3つ目を子どもたちが自分なりに考えて、語り始めてくれます。
しかもみんな「たいくつ」が終わってひとしきり笑ったらすぐ間髪入れずに、です。
(5回やって5回ともでした!)
●前にお伝えしました「クサいおれのくつ
●「カンが入って、カンくつ!あれ?カンくつって言葉なかったっけ?」
●「ワニが入って、ワニくつ」(ちょうどワニの絵を描いていたのです)
●「○○(自分の名前)が入って、○○くつ!」
●そして今回の「いちごくつ!」

子どもとのおしゃべり、楽しくって仕方がありません。