ぽんです。
ヤンさんがたっぷりたっぶり書いてはりますね。
では、こそっと今日のお話会の報告。
某小学校1年生2クラス。
1クラス30〜35名
ここは、ろうそくをつけます。
《プログラム》
語り 「七わのからす」 『子どもに語るグリムの昔話③』
語り 「ついでにペロリ」 『おはなしのろうそく6』
絵本 「てぶくろ」 福音館書店
絵本 「あれこれたまご」 福音館書店
私は、「七わのからす」と「あれこれたまご」を担当
2クラスに入りました。
クラスの雰囲気の違いってありますねえ。
その違いに合わせるように、私もペアの方も語りかた、読みかたが変わりました。
「変えた」のではなく、自然に「変わった」んです。
語る速さ、間、フレーズの取り方、声の出し方、大きさ
すべて、微妙に変わっていたと思います。
やっぱりお話会って生き物。
私はそう思います。
2回として同じ事は出来ません。
その時、その場限りのものやと思います。
だから、時間芸術である音楽と同じなんだろうなあと思います。
来週の金曜日は小澤俊夫先生の「昔話の音楽的性質」、聞きに行きます。
楽しみ。
ぽん
日別アーカイブ: 2015年1月20日
更新しました。語ってくださいね〜 byヤン
日記はランダムですが、ホームはだいたい1か月ごとに更新しようと思っていま
す。で、1月の更新。
≪語るために≫
段落分けまでして待ってくれていた人(っていないか―笑)、おまたせしました〜
おはなしはイメージが命ですよ〜ってことで、覚え方と語りかたを書きました。
お話を語ったことのないかた、だまされたと思ってやってみてくださ い。はま
る人ははまります。
≪日本のおはなし≫
まずは、寒さを吹っ飛ばすお笑い3話をお届けします。
「三人のどろぼう」
とんでもないファンタジーですね。初めて読んだときはひっくり返って笑いまし
た。これって語りで聞いたら面白いやろうなと再話しましたが、語るの はけっ
こう難しいです。まだ子どもには語っていないけれど、対象年齢はどのくらいで
しょうね。ぜひ語ってくださって、感想をお寄せくださいね。原 話は新潟の昔
話です。
「ぶいが谷のお酒」
いわゆる猿地蔵の話。日本全国に類話があるようです。「お香の袋」「お香の匂
い」ってみやびですね。極端にきたないものと極端に美しいもの。 昔話の語法
を思い出してくださいよ〜。 でも、子どもたち、お香ってわかるかなあ。原話
は島根県の昔話です。
「広岡の腰痛地蔵」
私はこのかわいいおばあさんが大好きです。
『子どもと家庭のための奈良の民話』は再話者の日常語で書いていますが、この
サイトでは共通語で書いていま す。、だから、関西弁わかんないってかたはこ
の共通語で語ってくだされば嬉しいです。また、この共通語をご自分の日常語に
直して語ってくだされば なお嬉しいです。もちろん、本の通りに語ってくだ
さっても嬉しいです。ちなみに、音声♪は、ほぼ本の通りです。
つぎは、ふうんと考えもんのお話をどうぞ。
「一休さんのきつね話」
虎の威を借る狐の故事を、一休さんが檀家の人に話しているという趣向です。こ
の故事 を高学年の子どもたちに知ってもらいたいと思って再話しました。
原話の出典『一休諸国物語』は、『一休噺』『一休関東噺』とともに、江戸時代
初期寛文年刊に刊行された噺本で、明治まで読み継がれた大ベストセ ラー。一
休さ んのエピ ソード満載の三部作です。
「くもと夢」
「夢の蜂」という話型の昔話かなと思うのですが、「宝化け物」かもしれないと
も思っています。ご存知の方は教えてください。「夢の蜂」では、人の 魂 が寝
ている間に昆虫になって体から抜け出し、宝を見つけてもどってくるのですが、
この「くもと夢」は、蜘蛛が人の体に入って宝のありかを教えます ね。「ふた
りの男ー昆虫―夢―宝」という点で「夢の蜂」と同じ、ストーリーもそっくり。で
も、テーマは違うような気がします。
今年は戦争が終わって70年。
「戦火の弘法大師」
現代の民話と言っていいのでしょうか。弘法伝説のひとつということですが、原
話の語り手の思いが切実です。語り伝えたいと思います。
来月の節分のためのお話をご紹介。
「豆まきの由来」
このストーリー、初めは猿婿か蛇婿みたいでしょ。とちゅうで鬼の子小綱になっ
て、そのあと難題婿みたいになって、……最後は氏神さんやったってオ チ。短い
話なのにモティーフがいくつも組み合わさっていて、おもしろいですね。
≪外国のおはなし≫
前回はヨーロッパの昔話ばかりだったので、今回はアジアの昔話をご紹介します。
「とらの恩返し」
韓国のお話です。この話は1923年に現在の全州市で語られています。原話の
出典の『朝鮮民潭集』は朝鮮半島が南北に分かれる前に編纂されていま す。そ
れで、テキストには「朝鮮半島」の話としました。
動物の恩返しの話は、日本にもたくさんありますね。鶴の恩返しとか、きつねの
恩返しとか、 変わったところではナマズの恩返しとか。「とらの恩返し」はい
かにもとららしい威勢のいい恩返しの仕方で、ユーモラスでさえあります。子ど
もたちはと らに親しみを感じて笑いながら聞いてくれます。それだけに、さい
ごの場面は胸を打ちます。
「りこうな魔法の鳥」
モンゴルのお話。話の中に話が3つも入っていて複雑です。語るのはちょっと難
しいと思いますが、ぜひ紹介したいと思って再話しました。とても不思 議な雰
囲気のお話です。大人向けのおはなし会なら語れるかな。
「洪水」
中国のお話です。船を作って動物たちを救ってやるのは、まるでノアの方舟です
ね。後半はこの動物たちが主人公の少年に恩返しをします。そう、これ も動物
の恩返しの話です。
「黒い髪の人間は助けてはいけない」というタブーを犯して、少年はろうやにぶ
ち込まれてしまいます。動物たちと対照的な人間の不誠実。考えさせら れますね。
「うそつきくらべ」
タイのおはなし。美しいおひめさまをめぐって、若者と大臣たちが争います。謎
解きに引き込まれているうちに、お、かしこいなあ!もちろんハッピー エン
ド、若者の勝ち。結婚式で、めでたし、め でたし。なんと知恵のある若者なん
でしょう!
4年生以上で語ろうかなあと再話しました。聞きなれた子どもたちなら3年生く
らいでも楽しめるかもしれません。
ということで、また来月。 ヤン