月別アーカイブ: 2015年2月

お知らせ  by ジミー






講演会のお知らせです。

村上郁さんの講演会があります。


「語りの魅力をご一緒
に」PartⅡ

日時:5月28日(木) 10:30~12:00

場所:城陽市青谷コミセン(JR奈
良線 青谷駅の上にあります)

参加費:無料  

申し込み:不要

問合せ:青谷コミセン図書室
(0774-53-8273)


前回の講演が好評でしたのでその第2弾です。

前回行かれた方はもちろん、今回初
めての方もどうぞ万障お繰り合わせの上ご参加ください。

特に定員はないとのことですから、
お友達を誘って団体で行っても大丈夫です。


今すぐ手帳に書いといてくださいね。
みんなでいっしょに、楽しい時間を過しましょう。




2カ所で4つ byぽん

ぽんです。
今週も2カ所で4つのおはなし会に行ってきました。
まず、小学校。
ここは、2学期と3学期に1回ずつ行っています。
今年は2年生だけ、1学期にも行きました。
規模の小さい学校で、1学年1クラスのみ。30人弱でしょうか?
ろうそく、使います。
1年
語り 「赤ずきん」 『子どもに語るグリムの昔話5』こぐま社
語り 「ひな鳥とねこ」 『子ども世界の民話(下)』実業之日本社
絵本 「ほーら、これでいい!」 
      ウォン=デイ・ペイ&マーガレット・H・リッパート/再話
      ジュリー・パシュキス/絵 さくまゆみこ/訳  アートン
絵本 「あれこれたまご」 
      とりやまみゆき/文 中の滋/絵 福音館書店
2年
語り 「十二のつきのおくりもの」 おはなしのろうそく2 
                         東京子ども図書館
語り 「ねずみ浄土」 『子どもに語る日本の昔話3』こぐま社
絵本 「おまたせクッキー」
      パット・ハッチンス/作 乾侑美子/訳 福音館書店
絵本 「はなのあなのはなし」 やぎゅうげんいちろう/作 福音館書店
1年生では「赤ずきん」と絵本2冊
2年生では「十二のつきのおくりもの」を担当しました。
まあ、なんと言うか、いろいろ頑張らんとあかん状況でした。
でも、近隣の保育所にもおはな会に行ってて、
そこ出身の子ども達が数名ずついてくれるので、
語ってると、その子達が率先して聞いてくれて、その点ではやりやすかったです。
どこの学校に行っても、最近は先生がお若い。
先生が口をポカンと開けて、一番良く聞いて下さることがよくあります。
6年生などでは、顔を見てるだけでは、どれが先生か分からない感じの時もある
ほどです。
次、保育所
ここは、毎月行っています。
去年度から行き始めた所で、4才の秋から行っています。
ろうそくなし。4才は15名程度。5才は25名程度。
4才
語り 「ひな鳥とねこ」 『子ども世界の民話(下)』実業之日本社
絵本 「みんなでトイレ」 アンドレア・コーニックスロウ/作
               藤田千枝/訳   福音館書店
絵本 「ゆきのひのゆうびんやさん」
         こいでたん/文 こいでやすこ/絵 福音館書店
5才
語り 「ついでにペロリ」 おはなしのろうそく6 東京子ども図書館
絵本 「コッケ・モーモー」 ジュリエット・ダラス/コンテ文
           アリソン・バートレット/絵 たなかあきこ/訳 徳間書店
絵本 「どろんこハリー」 ジーン・ジオン/文
       マーガレット・ブロイ・グレアム/絵 わたなべしげお/訳 福音
館書店
4才は全部、5才は「ついでにペロリ」を担当しました
4才さん。
車を駐車場に入れる時から、窓で見ていたようで、
先生から「4才さん。お名前をコールし続けています」と言われました。
4才に「ひな鳥とねこ」
本当に真剣に聞いてくれます。
息してる?と聞きたくなる位に。
くしゃみをするところなんか大変。引きつってます。
壺が割れて、「ねこに見つかってしまうではありませんか」にゴクリ。
終わったら、「ああ〜よかった〜」と一言。
心の底から出た言葉でした。
今月のおはなし会はこれにて終了。
次は3月です。
     

2月 日常語勉強会 byぽん

ぽんです。
昨日、2月日常語勉強会がありました。
勉強会で取り上げたお話
語り 「猿かに合戦」
テキスト
「聞き耳ずきん」 
「捨て子と鬼」 
「頭の大きな男の話」 
「わらしべ長者」 
「ちょうふく山のやまんば」
以上、すべて「日本の昔話 全五巻」小澤俊夫/再話 福音館書店刊行より。
テキストは自分で納得がいくまで、何回か勉強会に持ってきます。
この日は、1回目の方が2名、2回目の方が3名でした。
今回テキストをされた方は、全員「次は語りね」と約束。
次回はたくさんお話が聞けそうです。
あっ、でも次回に全員が語るわけではないか・・・。
プレッシャーかけたらあかんね。
そう、いつ語るかも個人に任されています。
いつも思うのですが、お話ってテキストの段階で
そのお話を日常語に変えてきた方に読んで貰うんですが、
実際に語られと、前回読まれたときとは、全く印象が変わります。
語るってすごいなあ。
覚えることで、そのお話がどんどん自分の物になっていくんですね。
次回の勉強会から、教材の枠が広がりました。
今までは「日本の昔話 全五巻」小澤俊夫/再話 福音館書店刊行だけでしたが、
次回からは、当HPにアップされているお話と
「子どもと家庭のための奈良の民話 全三巻」村上郁/再話もOKとなりました。
「子どもと家庭のための奈良の民話」からされる方は、共通語のテキストを請求
して下さい。
花粉飛んで来ましたね。
嫌な季節のはじまり、はじまり。

地域の幼稚園で byヤン

2月。三日にわたったおはなし会が今日終わりました。
 
5歳児 「ジャックと豆の木」
あの小さかった、ハムスターのようにかわいかったこの子たち、幼稚園での最後
のおはなし会でした。
16分間、身じろぎもせずに聞いてくれました。きっと、分からない部分もあっ
たでしょうが。
話が終わると、ひとりの女の子が「(大男の)おかみさんは、これからどうする
の?」とききました。
わたしは、この子が胸を痛めてることに胸が痛みました。悪いことしたなって。
それで、「そうやねえ、かわいそうね」というと、「うん。でも、今までで
ジャックと豆の木が一番面白かった」といいました。
春になったら、小学校でも会えること、この子たちは知りません。
4歳児 「六匹のうさぎ」「大工と鬼六」「じいとばあ」
1月から日常語の語りを入れています。
先月はわたしの日常語に違和感があったようで、間(ま)が取れずに、2クラス
とも失敗。かなり落ち込みました。
今日はどきどきしながら行きました。そして、先に「六匹のうさぎ」で笑いあっ
てから、「ちょっと怖い話やけど、聞いてくれる?」っていって承諾を 得てか
ら語りました。そうしたら、「うん、うん」と相槌をうちながら聞いてくれまし
た。やっと日常語スタートです。
なぜこの時期から日常語かというと、もっと幼いときは、「あんな、むかし
な、……」と私が語りだすと、みんながそれぞれにいろんなことを話しかけ てく
る からです(笑)
おはなし会でなくおしゃべり会!
「じいとばあ」は一クラスだけのオマケ。子どもの「もうひとつ!」に応えまし
た。担任の先生が楽しんでくださるクラスでは、よくこういうことがあ りま
す。しかも、「じいとばあ」は先生にいちばんウケてました。
3歳児 「世界でいちばんきれいな声」
ハムスターみたいにかわいい子たち。
人生で2回目のおはなし会。
「あ、きのう来た人や!」
そうですね、先月でも昨日なんですね。
わたし「でもコガモが……っていえるでしょうか?」
子ども「うううん。むり!」 「だめ!」 「いえへん!」
これを4回繰り返した後、おかあさんガモの声をコガモが上手にまねをして、
「ああうれしい」。で終われるようになるまで、私は10年以上かかりま した。
というのも、子どもたちは、私の問いかけに「うううん、むり」と繰り返して答
えることが楽しくてしかたがない。だから、おかあさんガモの声を聞い ても
「うううん、むり!」
ストーリーをちゃんと理解してもらえるようなったのは最近です。
幼稚園では語りだけで絵本は読みません。
地域の大人が子どもたちと関わるよさを、先生方は大切にしてくださっています。
スーパーで「おかあさん。おはなしのおばちゃん!」と紹介してくれるのはとっ
ても恥ずかしいですが、若いママと世間話ができるのは楽しいです。
道の向こうから、「むらかみさ〜ん」とひらがなで呼んでくれるのも、うれしい
です。不審者対策になりますね、近所をうろうろ歩きます(笑)
  ヤン

昔話と音楽 つづき byぽん






ぽんです。

1/30に小澤先生の「昔話の音楽的性質」の講演を聴いてきました。

もう、結構前のことになってしまいました。
もっと前から書こう書こうと思っていたのに、なかなか書けませんでした。

なぜか・・・。

難しい。何をどう書いたらいいのか。

音楽も昔話も中途半端な、私。
思うことは沢山あるんですが、上手く説明できない。

もう、具体的に個別の事象については書けなくなりつつあるんですが、
全体の印象として、思ったことを書きたいと思います。

講演全体をざっくりいうと、「昔話と音楽には共通性がある」と
小澤先生がおっしゃっていたと思います。

私も、ずっとそう思っていました。
勿論今でも思っています。

ところが、先生のお話を聞いていると、疑問がわいてきました。

先生のいう「昔話」は、テキストという意味での「昔話」と
語りという意味での「昔話」の両方を指しておられるように思いました。
ところが、先生のいう「音楽」は、テキストという意味での「音楽」、
つまり「楽譜」とか「作曲された曲そのもの」という意味での「音楽」しか指していないように思われたのです。

もし「昔話」を「テキスト」と言う意味での昔話と「語り」の両方から考えるのなら
「音楽」も、「テキスト」としての作られた楽曲(楽譜)と
演奏家による「演奏」の両方を考えないといけないのではと思ったのです。

「音楽」は、メロディーとハーモニーとリズムで構成される。
昔話にはハーモニーは存在しない。
しかし、メロディーとリズムは存在する。
メロディーは話の筋(ストーリー)であり、リズムは昔話の中にある。
特にリズムは優れた語り手の語りを聞けば、一目瞭然である。
と、講演の冒頭で言われました。

ここで言われている「メロディー」「ハーモニー」「リズム」はすべて、
音楽の場合、楽譜上に表されています。
しかし、「リズム」は語りを聞けば・・・と、突然「語り」が出てきました。
この、耳から聞く語り手の「語り」を論点に入れるなら、当然演奏家の「演奏」も論点に入れて
比較していかなければならないのではないかと思ったのです。

「昔話はむしろ絵画的要素が強いと言われていた」と先生はおっしゃいました。
「しかし、実は、昔話には、音楽的要素も多く含まれている」
これが、先生の考えですよね。

私も、そのことについては、全くその通りだと思っています。

でも、先生はリズムは語りの中に・・・とおっしゃっていましたが、
テキストを目で見ても、そのリズムを感じられる箇所があります。

たとえば、『イギリスとアイルランドの昔話』の中の「三匹の子ブタ」。
「いやだよ、いやだよ、そんなこと。とん、とん、とんでもないよ」などは、
テキスト上ですでに、リズムを感じられます。
また、石井桃子さんには石井桃子さんのリズムがあり、
瀬田貞二さんには瀬田貞二さん独特のリズムがありますよね。

それとは別に、小澤先生が講演でおっしゃっていた鈴木サツさん。
語り自身にリズムがあり、聞き手が言葉を発して欲しいその瞬間に言葉を発せられていますよね。
(これも、先生が講演でおっしゃっていました)

そして、「バーフォーム」
これは、昔話においてはテキストの中に
音楽においては楽譜の中に、あります。
でも、このバーフォームすらも、
それを、無意識に語りの中に取り入れているから、聞き手にはそれが伝わってくる。
音楽も同じ。
演奏家が、このバーフォームをきちんと理解し、そう演奏することで、聞き手にそれが伝わってくる。

すばらしい語りとして。すばらしい音楽として。

昔話においての「テキストとしてのお話」と「語り」
音楽においての「テキストとしての楽譜(曲)」と「演奏」
この二つは絶対に切っても切れないもの。

昔話において語りは欠かせないものであり、
それは音楽においても同じ。演奏はかかせないもの。

あるプロの演奏家の方がおっしゃっていました。
「楽譜は記号です。どう演奏するか。それによって音楽となります」

暴論かもしれませんが、昔話もこれと同じだと思うんです。
「テキストは記号。どう語るか。それによって昔話になる」と。

なので、先生の講演の中で、この演奏という考えも合わせて、話して頂きたかったと思ったのです。

昔話にテキストと語りを取り入れて説明されるなら、
音楽にも、ぜひ演奏を取り入れて説明して頂きたかった。

こうして、ぐるぐる考え続けています。

書いてる人もわからん、読んでる人もわからん。
に、なりつつありますね。

すみません。