2月。三日にわたったおはなし会が今日終わりました。
5歳児 「ジャックと豆の木」
あの小さかった、ハムスターのようにかわいかったこの子たち、幼稚園での最後
のおはなし会でした。
16分間、身じろぎもせずに聞いてくれました。きっと、分からない部分もあっ
たでしょうが。
話が終わると、ひとりの女の子が「(大男の)おかみさんは、これからどうする
の?」とききました。
わたしは、この子が胸を痛めてることに胸が痛みました。悪いことしたなって。
それで、「そうやねえ、かわいそうね」というと、「うん。でも、今までで
ジャックと豆の木が一番面白かった」といいました。
春になったら、小学校でも会えること、この子たちは知りません。
4歳児 「六匹のうさぎ」「大工と鬼六」「じいとばあ」
1月から日常語の語りを入れています。
先月はわたしの日常語に違和感があったようで、間(ま)が取れずに、2クラス
とも失敗。かなり落ち込みました。
今日はどきどきしながら行きました。そして、先に「六匹のうさぎ」で笑いあっ
てから、「ちょっと怖い話やけど、聞いてくれる?」っていって承諾を 得てか
ら語りました。そうしたら、「うん、うん」と相槌をうちながら聞いてくれまし
た。やっと日常語スタートです。
なぜこの時期から日常語かというと、もっと幼いときは、「あんな、むかし
な、……」と私が語りだすと、みんながそれぞれにいろんなことを話しかけ てく
る からです(笑)
おはなし会でなくおしゃべり会!
「じいとばあ」は一クラスだけのオマケ。子どもの「もうひとつ!」に応えまし
た。担任の先生が楽しんでくださるクラスでは、よくこういうことがあ りま
す。しかも、「じいとばあ」は先生にいちばんウケてました。
3歳児 「世界でいちばんきれいな声」
ハムスターみたいにかわいい子たち。
人生で2回目のおはなし会。
「あ、きのう来た人や!」
そうですね、先月でも昨日なんですね。
わたし「でもコガモが……っていえるでしょうか?」
子ども「うううん。むり!」 「だめ!」 「いえへん!」
これを4回繰り返した後、おかあさんガモの声をコガモが上手にまねをして、
「ああうれしい」。で終われるようになるまで、私は10年以上かかりま した。
というのも、子どもたちは、私の問いかけに「うううん、むり」と繰り返して答
えることが楽しくてしかたがない。だから、おかあさんガモの声を聞い ても
「うううん、むり!」
ストーリーをちゃんと理解してもらえるようなったのは最近です。
幼稚園では語りだけで絵本は読みません。
地域の大人が子どもたちと関わるよさを、先生方は大切にしてくださっています。
スーパーで「おかあさん。おはなしのおばちゃん!」と紹介してくれるのはとっ
ても恥ずかしいですが、若いママと世間話ができるのは楽しいです。
道の向こうから、「むらかみさ〜ん」とひらがなで呼んでくれるのも、うれしい
です。不審者対策になりますね、近所をうろうろ歩きます(笑)
ヤン