生まれて初めて語りを聞いたのは30年近く前。
ストーリーテリングがどんなものか、松岡享子さんの本では知っていたのですが、聴いたのはその時が初めてでした。
「ふしぎなオルガン」
リヒャルト・レアンダーの創作童話です。
先生のすんだ美しい声を聴きながら、情景と心情がまざまざと心に浮かびました。
最後の場面では、美しいステンドグラスの教会いっぱいに、オルガンの音が鳴り響きました。
そのときの先生の講座が、語りを始める入口でした。
わたしは、いつかきっと、あんなふうに「ふしぎなオルガン」を語ろうと思いました。
先生に語ることの喜びを教えていただき、ずっと走ってきました。
おはなしで出会った人とは深くわかりあえると信じて、でも、そんなことはないのだということも、人から教えられました。
人生の半分近く語りつづけて、つらいこともいろいろありました。
それでも、子どもに語ることは、何よりも幸せでした。
先生と出会わなければ、この幸せはありませんでした。
先生、ありがとうございました。
最後に聞いた先生のおはなしは「じろはったん」でした。
関西弁がうれしかったです。
今、私の目指すところは、口承の復活です。
そんな話も、いつか聞いて頂けるような気がしていました。
風樹の悲しみ。
「ふしぎなオルガン」は何度か挑戦しましたが、まだ語れません。
もうあきらめて、いつか、雲の上で、もう一度聞かせていただける日を楽しみに待ちます。
先生、わたし、おはなしを続けますね。
ありがとうございました。
合掌
私も初めて 語りを聴いたのは 20数年前、「しんせつな地主さん」でした。
とても感動して 帰ってから 家族に こんなお話を聞いてきたと話したのを覚えています。
まさか私が 語るようになるなんて 思いもしなかった。しかも こんなに長く続けてるなんて…
途中で止めようかと思った時期もありますが
先生と最後にお会いしたのは
8年前位かしら 「今度、『小さいお嬢さまのバラ』を語ることになってるんだけど 昔話にしておいたら
良かったわ」とこっそり話して下さいました。
また 先生のお話も 聴かせてもらいたかったし 私のお話も聴いてほしかった。
先生、ありがとうございました。
合掌
「小さいお嬢さまのバラ」、先生にぴったりの話だと思う。
キリリさん、わたしたち、姉妹だったんですね。
先生は、たくさんの種をまかれましたね。
がんばろー
ヤン
私は、2回ほどお話をお聞きしたことがあります。
覚えているのは「貧しい島の奇跡」で、あとのお話ははおぼえていません。
きれいな声の方でした。
地理的に近いところにいながら、なかなかお話を聞き機会がない方でもありました。
彼女を知る年代は私がぎりぎりくらいではないかと思います。
ヤンさん、キリリさん、お二人ともなかなか聞く機会のない貴重なお話を聞かれて、うらやましいです。
お話は残っていくものなのですね。
私も一度だけおはなしをお聞きしたことがあります。
「じろはったん」でした。すずやかなきれいなお声で、とてもながいおはなしを語られていました。
おはなしを始めて間がなかった私は、ただただすごいわぁ~っと感動していました。
おはなし会の導入に「今日はたんぽぽを見つけたので持ってきましたよ」と言って、みんなの前で綿毛を「ふ~っ」っと飛ばされました。
「子どものところにおはなしに行くときにも綿毛や落ち葉を持っていったりします」と言われていて、季節感、自然にふれあうことをすごく大切にされているんだなぁと思いました。素敵でした。