なぜ年末になると大掃除しなくてはいけないのだ。
何十年もの習慣が、いや、何百年もまえからのご先祖さまたちのたましいが、おしりをムズムズさせるのだ。
この際だから、掃除の前に大かたづけをすることにした。
まずは、十年いじょうも前にどっかやってしもた携帯ガスコンロのボンベ探しだ。
わたしたちは捨てた記憶がない。買った覚えはある。
が、収納した覚えがない。
夫「いつか火事になるで」
わたし「いつか爆発するで」
何年も続けてきた夫婦の会話だ。
危機感がないのは危険だ。
きょう、早起きしてひとりで探し始めた。
ふたりでやると、けんかになる。
とりあえず階段下の物置だ。
ひとつずつ出していく。
掃除機。
もちつき機。あ、これ、出したままにしとこ。
そうじ用マップと棒とはたきが複数。なんぼ掃除用具をたくさん持っていたって、掃除しないと意味がないことに、気付かないわけではない。
買うときは、掃除意欲満々で買ったのだ。
おそらく使うだろう二つを残して、後は処分。
梅干しの壺がふたつ。果実酒用のビンが大中小合わせて8個。年代物だ。
おそらく使うだろう二つを残して、後は処分。
空の2リットルのペットボトルが四個。なんのつもりや?
18年前に期限が切れてる鮭の缶詰が1ダース。阪神淡路大震災のころがよみがえる。
ほうきの柄。先はどうした?
壁紙の端切れ。床材の端切れ。場所は取るが残しておこう。この人生でもう家を建てることはあるまい。つぎはぎしながら暮らすのだ。
あった!
あの段ボール箱だ!
開けてみたら、掃除機の先がいくつも転がっていた。
壊れた掃除機をすてたら、部品も捨てればいいのだよ。
ああ、こっちの袋には、壊れて捨てたミキサーやミルのふたや、はけが入っている。
懐かしんでいる場合ではない。
はけは使おう。
床をきれいにはいてふいてすっきりした物置。
充実感にひたっていると、夫が起きてきた。
あ、ボンベ、なかった!
また同じ不毛な会話を続けなければならない。
大掃除お疲れ様です~。
「なんでこんなの後生大事に残してたんやろ」ってもの、出てきますよね。
あー。私も片付けしなきゃ~。
ちなみに年末に大掃除をする理由は、きれいな家に歳神様をお迎えするためだとか、大仏様の煤払い行事が庶民にも広まったとか諸説あるようですが、少なくともカーテンの丸洗いは夏にすべし!となかなか乾かないカーテンを前に反省した去年のもっちです。
さっそくの反応ありがとう。
さきほど、夫が言った。
「この缶詰まだあったんか!
子ども小さいときな、まずいいうたらあかん思て黙って食べてたんや。いつのまにか出てこんようなってほっとしてたんや」
わたし「そやねん。まずかったなあ。 まだあるで」
18年前のでも食べられるんですね(;´・ω・)
たべられへん!