講評するって、難しいんですよ。
いっちばん大事なのは、講評する人間は自分の好みで相手の語りを聴いてはいけないってことね。
自分がいちばん、というか、相手より上って思うと、自分を基準にしてしまうのね。
だから、選びも、声も、語りかたも、無意識に好き嫌いで判断してしまう。
それはとっても不遜なことなの。
そんな講師や先輩が必ずいうこと。
1、どうしてその話を選んだの?
2、以前、ほかの人が語ったのを聞いたときは、~~~だった。
わたし、若いころ、これでけっこう惑わされてね。迷って迷って(笑)
仲間にも悩んだ人もいるし。まああっけらかんと、ふう~んてやり過ごした仲間もいたけど(笑)
で、じきに開き直ってね。こんなふうに考えるようになった。
1、好きやからに決まってるやん。ほっといて。失礼な!
2、そんなん私、聞いてへんから知らんがな。再現できるんやったらやってみて。
だから、わたしは、こんな講評はしない。
もちろん、中級講座では、同じ話で違う再話や類話はなかったか、どうしてそのテキストにしたのかを説明してもらいますけどね。「ちゃんと他のテキストも見てから選んだんやろね。安易に飛びついてないやろね」ということね。ちゃんと調べる努力をしてから選びましょうということです。
初級講座はね、ふふふ、楽しいのよ。
とにかく語り手としての最初の話を聞いてますからね。おぎゃ~って生まれたときの。
途中からの人でもね、ピカピカの話を聞かせてもらってるから。
その人たちが、一話、一話、と成長するのを見るのが、ほんっとに楽しい。
語り手が100人いれば100の語り。
声の出し方や話し癖も、自分で気づきながらそれを味(個性)にしていく。
日常語講座は、もちろん、あなたの語りを追求しましょうって方向で、アドヴァイスします。
答えはあなたの中にある。
それでも、たった一つだけ、自分の中にきびしい基準を作っています。
「見えること」です。
わたしは聴くとき、じっと「見る」ことに集中しています。顔とちゃうよ(笑)
語り手が描き出す世界を、です。
その世界がぼやけるとき、そこはこうすれば見えるんじゃないかな、と思うことをアドヴァイスします。
それもその人の語りの中で、こうすれば、なんです。私ならこう語る、は、めったにいわない。
だから、相手によって言うてることが違うやんってよく言われます。
でも、せんじつめれば同じことを言っているわけです。
ババ・ヤガーでは講師のヤンがいて勉強するけどね、それ以外の勉強会では、みなさん、どんな感じかな?
おすすめは、お互いのいいところを言い合う会にすること。
10人いたとして、それぞれがよくない所を教えあったら、その人は10個の欠点をなおさなくてはいけない。ああしんど。
いいところを教えあったら、このままでいいってところが10個もある。次もがんばろうって思わない?
子どもたちに善意で奉仕している者同士、気持ちよく、楽しく、きびしく、成長したいですね。
いいところを教えあうのはいいですね!
子育てでも、会社でも、人の悪いところを見つけるより、良いところを見つけて褒めるのって案外難しい。
良いところを認めたまま、さらに良くなるようにアドバイスするのは難しい。
ヤンさんいつも育ててくれてありがとうございます。
ヤンさん、改めまして、いつもありがとうございます
おはなしを始めた時から、ヤンさんに上記のように指導してもらっているのでそれが当たり前というか、私のスタンダードになっていました。
始めて少したったころに、いろんな人の語りを聞くのが楽しくて近隣サークルのお話会や勉強会に行き始めました。
そのころ、指導と感想の違いを考えることがありました。
そして、「そんなん言われても…」と落ち込むこともありました。
結構的を射てるとはわかるんですが、「それだけ言われてもすぐには無理です(涙)」みたいな…。
(例えば「あなたは語りが暗いから、明るい雰囲気にしたほうがいいわよ」という内容のことを言われた。トホホ)
でも、「分からんことはヤンさんにきいたらええわイ!」と思っていたので、がらがらどんの日にきいてたと思います。
ほんと、ヤンさんを使い倒してますね。
申し訳ないことでございます。(気持ち注入~)
気持ちで思い出しましたが、気持ちを込めて語るより、物語を深く読み込むのが大事ということを教えてもらったのもヤンさんからでした。
もう、中堅になってきているのにいまだに好きな話しか覚えられないので、いえ、はっきり言いますと覚える気がないので、実際語るときにはその好きな気持ちが出ないように肝に銘じております。
それは聞き手にしたら邪魔だからね。
ということを教えてくれたのもヤンさんでした。
(「時々、いらん気持ちが出とるぞっ!」て突っ込まれそうですが)
いつのころからか、指導は胸に刻み付け、感想は聞き流すことができるようになりました。
ひとつ何かが分かると、それによって一つ疑問が見えてくるので、その答えを探す、これの繰り返し。
だからババ・ヤガーの各講座や勉強会があってほんとによかった。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします
ヤンさん
いつも私たちの指導に心をくだいて下さり、誠にありがとうございます。
ジミーさん、(語り手として)生まれた時からヤン総監督のもとで、とは、なんて幸せ者なのでしょう。
私は語りはじめて10余年経ってからのヤン総監督との出会いでした。
子どもも少し大きくなり手が離れつつあったあの時、
(あのときはまさに「状況の一致」だったのね、としみじみ考えます)
ヤンさんに出会えたことで、感動し、今も足しげく通わせて頂いています。
ヤンさんのご指導は、キチンと『ことば』で言って下さるので大変解りやすいです。
自分の感覚だけで「こんなかんじかなぁ~?これでいいのかなぁ~?」と思っていたことを、
分かりやすい『ことば』をつくして教えて下さるので、
「そう!そう!私はそれが聞きたかった!」と大いに納得します。
ヤンさんの中には、きちんと指導要綱ならぬ、指導基準?ポリシー?みたいなのがちゃんとあるから、
分かりやすかったのか~(*^_^*)と今日のブログを読んで分かりました。
(あれ?なんか上からになってませんか?大丈夫ですか?そんな えらそうなつもりはまったくありませんです・・・)
いつも本当にありがとうございます
聞いて下さい~~!!
今、おはなし会シーズン、まっさかりです。今日も3年生3クラスに行ってきました。
中級講座でたっぷり勉強した「みつばちの女王」を語っています。
このおはなし、私の語りだと、3年生にとっっ~てもフィットするようで、語り初め(1回目)の頃からとても良かったのですが、22回目の今回はさらにさらに良かったんです!
おはなしの冒頭から子どもたち、グッと入ってきてくれます。
二人の兄たちが動物たちをいじめる所では、神妙な顔になり、
二人の兄が石にされてしまった場面では、となりと顔を見合わせ「うわっ、どうしよ・・・」
末の王子が困った時に、アリの王さまが5千匹のアリを連れてきてくれると「おお~すげえ!」
そして、2番目の問題では「あ!カモが来るんちゃう?」→「やっぱりな~!」
私「3番目の問題が一番難しい問題でした」と言うと「え?」という顔で集中して し~ん・・・
私「眠っている3人の王女の中から一番末の王女を探し出すこと、です」→「うわっ!ほんまや、これは難しいな・・・」とみんなで困った顔になります。
私「探し出す手がかりと言えば、~~、、3番目の王女ははちみつをスプーンにひとさじなめたこと、、、」
→「あっっっ!!!!みつばちや!!!」一瞬ざわっとしますがすぐに「それで?!続きは?」っとしーんとします。
みつばちの援助で、魔法がすべて解け、~~~
~~~兄さんたちも元の姿を取り戻し、末の王子は末の王女と結婚しました。~~~
兄さんたちも王女の二人の姉さんと結婚しました。・・・と最後まで語ると、
みんな、ほ~~~~~~~っと息をつき、
「すっげ~・・」
「よかったなぁ~」
今日の3クラス目は終わってから
「めっちゃおもしろかった!」
「また、来てな!」
と言ってくれ、一人の男の子が拍手をしだすと全員で拍手してくれ、なぜかスタンディングオーベーションのような退場となりました・・・(みんなやりすぎだよ~・・)
廊下に出て歩いて行っても見えなくなるまで窓から手を振ってくれて、
もう本当に、
末の王子と一緒に旅をして、難しい問題に挑み、正解を勝ち取った仲間との別れ、
のようでした。
あ~~~楽しかった(*^0^*)/
それもこれも、中級講座でしっかり勉強し、ヤンさんにアドバイスもいただいたからだと思います!!
ありがとうございます!!!
すみません。
久しぶりに超ロングコメント・・・(^_^;)
わあわあわあ
もっちゃん
コメントありがとうございます。
子育ての極意は、子どもの育ちの邪魔をしないこと(笑)
ジミーさん
すごいコメントありがとうございます。まるでかぶさんやね(笑)
そうやね、わたしもいろんな語りを聞きたくて出歩いた時期がありました。外に目を向けるのはとってもいいことだと思う。
でも、語って、講評してもらって、かえってわけわからなくなって、めっちゃ苦しんだんよね。
何でじきに開き直れたかって言ったらね、評価の基準を子どもに置いたから。
答えはちゃんと子どもが返してくれた。それと、松岡享子先生。
そうそう、ただの感想を真に受けるのはつまらないです。
かぶさん
コメントありがとうございます。
あ~~~本家本元のかぶさんですね(笑)
なんか、ふたりとも、身の上話かあ~? (爆笑)
あの「ミツバチの女王」が、子どもたちの心の宝物になったんですね。おめでとう!
ジミーさんが書いてくれたように「物語を深く読み込」んだからだと思います。
そして、誠実に語ること。
えっと、それと、かぶさんがほめてくれたんだけど、こそばゆいんだけど、でも、じつは、『ことば』で説明すること、わたしは何より大切にしているのです。
分かってくれてありがとよ
状況の一致にバンザイ \(^o^)/
私たちがやっていることは、言葉だけで世界をつくりあげることでしょ。
言葉だけで、見えるように伝えないとダメなんですよね。しかも相手は語彙の少ない、経験の少ない子どもたちです。
分かりやすく、わかりやすく。
気がつくと、わたし、子どものときから、ずうっと、『ことば』と『物語』のことを考えてる。
長~
かぶさんのおはなし会の報告にぐいっと引き込まれて読みました。
ええ~私も聞かせてほしい、みつばちの女王。
ジタバタ ジタバタ
「ミツバチの女王」のスタンディングオベーション、かぶさんのお人柄もあるでしょうね\(^o^)/
でもね、そんなふうに昔話を聞けるのは、子どもだからです。
読み物に慣れてしまったおとなはいちど自分の想像力とか感性とかをリセットする必要があると思います。
本が好きな大人は特にね。
だから、わたし、小学3年生になって「ミツバチの女王」ききたいよ~~~
ヤンさん、ありがとうございます!!!!
子どもたちの心の宝物になった・・・
ほらぁ~~うれしすぎる~~~!!
もっちゃん、
大人の前では語るの苦手だからなぁ……
吐きそうになるんだもん~~…
ジタバタジタバタ