月別アーカイブ: 2017年11月

なんのための読書か?📕

さっき、学校図書館アドヴァイザーのかたの講演を聞いてきました。

読書量の多い児童は学力が高いという話でした。
だから、学校教育の中で本を読む子に育てましょうと。

❓❓❓
お勉強のできる子を作るために本を読ませるの❓
学力ってさ、学力調査でわかるんでしょ。数字で。これって、相対的なものだから、いわば競争でしょ。
読書体験って、競争するもの?
ま・さ・か!
ああ、だから何冊読んだかとか何ページ読んだかかとか競争させるんだ!

そのためには学校図書館を充実させて子どもにどんどん利用させましょうと。

うん、それはいいよな。
でも本を買う予算は❓
いうだけだったら誰でもいえるよな。
新美南吉、アーノルド・ローベル、などなど。ヤンは小学校でブックトークしてるけど、ほとんど市立図書館から借りてくるよ。学校の図書館にないんだもの。図書館司書も常駐していないし。あれもこれも無い中で、何とか工夫してやっている。ほんと、充実させてほしいよ。

お母さんボランティアの読み聞かせ、100年やっても子どもは本を読まないんだって!
それより先生が読めってさ。

先生の読み聞かせ、ヤンも子どものとき好きだった。
でもね、今の先生ってとっても忙しい。
良い本の選び方を学び、実際に本を選ぶ、その時間を確保することから始めないといけないと思う。先生のお仕事の環境作りからね。それなくして、先生読んであげてって、言うだけならだれでも言えるよな。

ボランティアの読み聞かせ、100年やっても意味がないんだって❓❓❓
親たちが子どもたちといっしょに本を読む。
それほどの良い読書環境が他にあるだろうか。
そして、親や地域の住人が学校に入ることの重要性は❓
地域ぐるみでの子育て。本の好きな人は本で関わる。その人と人の温かみが大事なんじゃない❓

本は、お勉強のためにあるのじゃない。
本は、物語であれ、知識の本であれ、人の全人格的な成長を促すものだと思う。
先生も含めまわりのたくさんの大人が関わる意味がそこにある。

そして、本質的に、読書は孤独な営みであり、同時に世界とつながるものであり、自尊の心を育てるものだと確信している。

なんか情けなくて泣けてくる😢

腹立ちまぎれに書きなぐってしまったよ~ 👹

京都の紅葉 

今年はまだ紅葉観てなかったなあ。
そろそろ終わりかなあ。
行こか。
ということで、葛根湯を飲んでから、近くの紅葉の名所までウォーキングしてきました。

酬恩庵一休寺
一休さんが晩年を過ごしたお寺です。

手水鉢にももみじが。


 この扉の向こうに一休さんのお墓があります。

 一休さんです。
近寄ってみましょう。
こちらは子どもの一休さん。


庫裏のいろり端。
屏風のとらは、一休さんが追いだしてくれって言った
あのエピソードにちなんでいます。


ウフフ。おぜんざい。一休寺納豆が二粒。
こちらはお薄とらくがん。

やっぱり最後は食欲の秋でした~

週末 📖

じつはこのハードな一週間の直前、先週の土曜日に熱出してねえ。
風邪ひけないよ~って、ちょっとパニクってたのです。
カイロはりまくり。蒸気しまくり。うがいしまくり(笑)
なんとかもってよかったあ🌸

今日は久しぶりに図書館のおはなし会の報告します。

子ども16人(3歳~10歳)、大人3人

てあそび 「どんぐりころちゃん」
おはなし 「七羽のカラス」『昔話絵本を考える』松岡享子著
おはなし 「カメの笛」『ブラジルの昔話』カメの笛の会
絵本 『たまらんちゃん』つぼいじゅり/金の星社
絵本 『へろへろおじさん』佐々木マキ/福音館書店
絵本 『こねことこねこ』東君平/広済堂あかつき
てあそび 「さよならあんころもち」

「七羽のカラス」は3歳がひとりおかあさんに抱きすくめられてたけど(笑)、他の子たちは集中して聞いていました。
「カメの笛」は、ほんとに分かったかどうか??だけど、踊ってる子がいましたね(笑)
絵本はすべて新刊。がらがらどんの例会でMさんが紹介してくださったもの。古典として残るかどうかはわからないけど、幼児には難しめのおはなしふたつの後だから、ちょっと遊んでみました。

さて来週の木曜日までおはなし会は無し。
いっぱい食べて鋭気を養おう。
あ、あかんわ、脂肪を養ってしまうじゃないか。

またまたおはなし会の報告 🎂

まだまだ続く、おはなし会シーズン\(^o^)/

ー月曜日ー
小学5年生 1クラスずつ2回 授業
おはなし 「金の鳥」 『語るためのグリム童話』小澤俊夫編訳/小峰書店
おはなし 「ありとこおろぎ」 『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』村上郁再話/語りの森
ブックトーク 「伝記」
子どもに向けての伝記文学は、5年生で読むのが年齢的にいちばんいいというのが、児童文学や国語教育での常識なのね。さまざまの人間の人生を知ることで、自分の将来を考える。だから、「伝記」がテーマの時に「金の鳥」を語るの。何度失敗しても主人公を助けるきつねの存在を知ってほしいなと思って。恐れずに夢を見つけてほしいって思うので。
『ファーブル』を紹介しながら、「虫の好きな子いる?」って尋ねたら、男の子が2、3人手を挙げた。「私の息子は、この学校の卒業生だけど、やっぱり虫が好きでね、いま、仕事にしているよ」っていったら、ぱあっと顔が輝いた(笑)

幼稚園5歳児 1クラスずつ2回
てあそび 「ろうそくぱ」
おはなし 「三枚のお札」
てあそび 「ろうそくぱ」
ぜったいにはずさない「三枚のお札」。
これが聞けるようになったら、あとは卒園に向けて一直線~笑
この日は焼き芋の日で、お相伴にあずかりました。
やっぱり枯葉で焼いたおいもは最高🙌

ー火曜日ー
中学3年生
詩 「すてきなひとりぼっち」 同名詩集/谷川俊太郎/童話屋
おはなし 「ボタンインコ」 『ムギと王さま』ファージョン/岩波少年文庫
創作だからね、途中までは、「ふう~ん」って感じで聞いてるんだけどね、創作、しかも短編は、最後の落ちが命なのね。ほら、オーヘンリーの「最後の一葉」とか、そうでしょ。「ボタンインコ」もそう。そういう短編小説をたぶん初めて体験する子が結構いると思うの。
しーんと、でも余裕を持って聞いていた子たちが、「濃いピンクの運勢」ではっとするのね。急にうるっと来る。
よしよし、な、小説、おもしろいやろ。と、ほくそ笑むヤンでした。

ー水曜日ー
学童保育
おはなし 「うりこひめ」 『おはなしのろうそく』東京子ども図書館
おはなし 「カメの笛」 『ブラジルの昔話』カメの笛の会
絵本 『たまらんちゃん』つぼいじゅり/金の星社
絵本 『へろへろおじさん』佐々木マキ/福音館書店
わたし「うりこひめをします。」
子ども「知ってる~。前に聞いたあ~」
わたし(心の中でーいや?そんなはずはない。こっちにはデータがある)
終わってから、「知ってた?」
「ううん。知らんかった~}
「カメの笛」、これも絶対に外さないおはなし(笑)
終わってからもずうっと、フィンフィンフィン🎵

ー金曜日ー
小学校4年生 1クラスずつ2回 授業
1クラス目
おはなし 「まほうの鏡」『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』語りの森
おはなし 「きつねの玉のとりあい」『日本の昔話1』小澤俊夫再話/福音館書店
おはなし 「おおかみときつね」『語るためのグリム童話』小澤俊夫監訳/小峰書店
手遊びじゃんけん「どんぐりころちゃん」
おはなし 「九尾のきつね」『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』語りの森
ブックトーク「新美南吉」
2クラス目
手遊びじゃんけん「どんぐりころちゃん」
おはなし 「まほうの鏡」『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』語りの森
おはなし 「おおかみときつね」『語るためのグリム童話』小澤俊夫監訳/小峰書店
おはなし 「きつねの玉のとりあい」『日本の昔話1』小澤俊夫再話/福音館書店
おはなし 「九尾のきつね」『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』語りの森
ブックトーク 「新美南吉」
あ~、おもしろかった~🎊
ノッた、ノッた~🙌
聞き手同士と語り手と担任の先生とが一体になっておはなしの世界を旅したような充実感でしたね~
こういう日があると、いろんな苦労も吹き飛ぶね!
ふたつのプログラム、すこ~し、違うでしょ。
ヤンがもともと用意したのは1クラス目のプログラム。
でもやってみたら、「おおかみときつね」の結末でおおかみが殴り殺されるところでね、子どもたちの反応が「そこまでやらんでもええのに、かわいそう」だったのね。もちろんこれはわたしの語りかたがダメだったんだけど、この素直なクラスには、きっとこの狐のような経験をした子がいないって気がついたの。それで、次のクラスでは、さきに「おおかみときつね」をして、「きつねの玉のとりあい」でお口直ししてもらったの。これ、正解だった。
それから、じゃんけんの位置が違うでしょ(笑)
2クラス目はとっても早くおはなしの部屋に入ってきてたの。さっと、いつでも始められる態勢になったのね。すごいね、自分たちで自主的にだよ。で、担任の先生がなかなか来ない。いきなりひとりの女子が、「じゃんけんしょ~」って。
で、「どんぐりころちゃん」を4回やって(笑)、5回目でやっと先生がチョキを出しながら入ってこられた~笑
ヤンはおはなしひとつ終わるたびに、「続けてやっても聞ける?」って尋ねたんだけど、🙆だって。で、連続で4話語った。
1時間をひとりでやる楽しさを堪能しました。

お話はいつ完成するのか?

長いことやっていると、おはなしを始めたころに覚えたおはなしたちも、まだ現役でプログラムに登場します。
たとえば、さっき子どもたちに語ってきた「うりこひめ」。先週図書館で語った「三枚のお札」。
そのおはなしたちは、語るたびに新鮮です。

それは、聞き手が違うから。そして、私が人として成長し続けているから。
おはなしは、人間の魂と関わるもの、人の心の深いところと関わるものです。

30年前と今とで、わたしは人として、ちっとも変っていないものを持っているし、ずいぶん変化進化したと感じる部分もあります。そのどちらにも、おはなしは深くかかわってきます。
おはなしは、まるでチャイナマーブルのように、バウムクーヘンのように、層をなして成長していきます。
あ、木の年輪ですね。

もう語らなくなったおはなしもたくさんあります。それらは地面に堆積して肥料となり、他のおはなしの栄養になります。
現役のおはなしは、いま250話ほどあります。
250本ではまだ森とは言えませんね。林です。
この林はまだまだ大きくなるはずです。植えたい木がいっぱいありますから。

そして、一本一本が成長します。太く、高く。

みなさん、これでこのおはなしは完成したって思うこと、ありませんか?
そう思ったとたん、テクニックに堕してしまって、その木はそれ以上大きくなれません。

おはなしを上手に語ろうと思わないこと。
上手なわたしを見て!といっても、だれもそんなもの見たくもありません。
子どもたちはおはなしの世界を見たいのです。

なんのためにおはなしを語るのか。
その根本をつかんでいないなら、いくら「上手」でも、語り手失格です。
子どもの前に立ってはいけません。

精進している限り、おはなしは完成しません。

なんでいまさらこんなこと書いてるんや~?
はい、もの想う晩秋です。