暖かくなってきたと思ったら・・・マスクが手放せない花粉症の季節ですね。今年はいつもより飛散量が多いのでしょうか?!薬を飲んでもくしゃみに目のかゆみがひどいです(><)花粉症でない人が羨ましい限りです。
さて、今月の初級クラスの報告です。今回3名の方が入門講座で発表されたおはなしを語ってくれました~!
①おんちょろちょろあなのぞき 『語りの森昔話集1 おんちょろちょろ』/村上郁 再話
接続詞をテキスト通りに語れなかったり、主語を飛ばしてしまった、との反省でした。 けれど、入門講座から2回目の発表とは思えないほど、間違えた雰囲気を出さずに語られていました。本番では間違えてしまっても、言い直すことはせず、しれっとして語りすすめましょう。ただし、タイトルにもある通り「ねずみはちょろっと顔を出し」が正しく「ちょっと顔を出し」ではありません。大切な言葉ですので、間違えずに語りたいですね。
②おおかみと七ひきの子やぎ 『おはなしのろうそく18』/東京子ども図書館
Sさんも入門講座からの発表でした。語るときの目線をどこにもっていけばいいか?と質問がありました。全員が答えたのですが、ほとんどの方が聞き手と目を合わさない(合わせれない)とのことでした。聞き手が子どもの場合は、反応が気になりますし、問題なく顔を見れますが、大人ばかりの勉強会ではなかなか難しいものです。
ヤンさんからのアドバイスは語るときの姿勢について。足を床にしっかりつけましょう、その方が落ち着き、声もお腹から出せますよ。
③福田屋のプリン 『10分で読める名作二年生』/学研
入門講座からの3人目の発表です。約15分の創作で会話文が多いのですが、間もうまくとられ、福田屋のプリンが食べたくなりました!このおはなしは初級クラス用おはなしリストにはありませんので、次回はぜひリストから語ってくださいね。
④がちょうはくちょう 『おはなしのろうそく27』/東京子ども図書館
ヤンさんは語られる前に「がちょうはくちょう」と「ババヤガー」の説明をされているそうです。「がちょうはくちょうは、悪いいたずらをしたり、子どもをさらっていったりするといわれていました」とマーシャがイヴァーヌシカを追いかけていく前に書かれていますが、最初に説明しているので、この文は省くそうです。 細かな点では、パン焼きかまどのペーチカが立っていました、とありますが、ペーチカがありました、と変えるといいそうです。ペーチカを知らない子どもが聞くと、ペーチカが人の名前と勘違いするからです。また、金のまりとありますが、まりを知らない子どもがいるので、ボールに言い換えているそうです。
「にわとりの一本足の上に立った小屋がひとつ見えました~」のババヤガーの小屋の説明、糸紡ぎをしているババヤガー、この場面は、丁寧に聞き手がイメージをしっかりできるように語りましょう。また、後半のがちょうはくちょうから逃げる場面は「ミルクの川、ありがとう」までが一つのまとまりになりますので、ここで間をとりましょう。同じように「リンゴの木、ありがとう」の後で間をとるとよいとのアドバイスでした。
⑤小さな赤いセーター 『おはなしのろうそく8』/東京子ども図書館
数少ない、幼稚園児にも語れる小さい子ども向けのおはなしですね。創作ですので、一語一句変えずにきっちりと覚えましょう。「セーターは屋根をこえ、かきねをこえ、野原をこえ、とんでいきました」なのですが、野原を草原と思い違いをして語られました。草原ではもっと広いイメージになりますので、気をつけましょう。
⑥米山薬師 『語りの森昔話集2 ねむりねっこ』/村上郁 再話
今まで前半に力が入りすぎ、後半が練習不足の反省を生かし、今回は前半はあらすじを頭に入れ、まず後半から覚えられたそうです。盛り上がる後半を自信をもって語られていました。
怖いおはなしですので、語る前に笑顔で「今日はこわーいはなしをするよ」とアナウンスし、聞き手に心の準備をしてもらうといいでしょう。
☆ヤンさんによる語り 世界でいちばんきれいな声(三歳バージョン) 『おはなしのろうそく11』/東京子ども図書館
「〇〇と言えるでしょうか?」の問いかけに、「言えませーん」と言わずにはいられない、間の取り方、とても勉強になります。
次回初級クラスでは、「ノート式」の『おはなしの選び方』(P18~P23)を勉強しますので、各自読んできてください。 おはなし選び・・・私は覚えるより難しいです。ヤンさんはよく「定番のおはなしは何ですか?」と聞かれ、「定番はありません」と答えるそうです。今までこんなおはなしを聞いてきた子どもなら、この時期に、このおはなしなら聞けるだろうと考えておはなしを選ばれているからです。どんなおはなしも定番になりえる、聞き手を見て、自分なりの定番を見つけることが大切です。
なお、日本の五大昔話(桃太郎、かちかち山、さるかに合戦、舌切り雀、花咲爺)は室町末期から江戸初期にかけて成立した代表的な昔話ですが、決して定番のおはなしではありませんよ。