ペーチカとお風呂♨

ロシアの昔話を読んでいると、よく登場するのがペーチカ。
例の「がちょうはくちょう」にも出てきますね。
マーシャが野原に立っているペーチカに、がちょうはくちょうの行方を尋ねます。
ペーチカ。どんなものかご存じですか。

私も実物は知らないけど、子どもの時からなんとなく知っていました。

童謡のペチカ
ゆきのふるよは たのしいペチカ~
北原白秋のあの歌から、レンガ造りの暖炉を思い描いていました。

10歳ごろにロシアの昔話の挿絵で、リアルになりました。
みなさんもどうぞ。ご存じかと思いますが。

ラチョフ画「わるいがちょう」
マーシャとイヴァーヌシカが隠れています。
けっこう大きいですね。


同「かますのめいれい」
こんなふうに上に乗れるんですね。大きいです。
これを別の方向から見たのがこれ。

エメーリャを乗せたまま家の外へ飛び出していきます。めっちゃ大きい。
同じ場面をマーヴリナの絵で見てください。

大きくて力強いですね。

これがペーチカです。
料理と暖房が主な利用ですが、ベッドとしても使われていたのですね。
そして、面白いのが、お風呂利用です。

料理の後、熱くなったかまどの中に、裸になって入り、中で水をかぶって、木の枝のほうき(ヴェーニク)で体をたたきます。
ひえ~~~~
熱いやん`(*>﹏<*)′

ところで、ロシアの昔話では、旅人がお風呂に入れてもらう場面がよくあるでしょ。
ババ・ヤガーの小屋に着いて、ごちそうとお風呂を所望するとか。
ああそうそう、「がちょうはくちょう」のババ・ヤガーは、マーシャに糸つむぎをさせている間にお風呂を沸かしますね。
あのお風呂は、日本のお風呂とちがって、蒸気風呂なのです。
サウナみたいなものね。サウナより少し温度が低くって、バーニャというそうです。
で、白樺の木の枝とかで作ったヴェーニクで体を打つ。

ロシア人社会全体に知られているように、寒い長旅の後で熱い蒸し風呂に入るのはじつにすばらしい。これもロシア人社会全体に知られていることだが、ロシアには日曜日や大きな祭日の前夜に蒸気浴をし、下着を取り替えるという、古くから伝わる、りっぱな習俗がある。
『悪魔には2本蝋燭を立てよ』齋藤君子著/三弥井書店より

はい、ペーチカは、バーニャ代わりにも使われてたんですね~

このバーニャ、現代でも人気だそうで、ロシアに旅行する際は体験するとよいそうです。
こんどいっしょにいきまひょか~

 

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今日のレパートリーの解凍
「いぬとにわとり」石井桃子作
きのうの続き。完成!

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