3月7日に日常語の語り勉強会がありましたので、報告させて頂きます。
気が付けば2週間がたっておりました。
知らぬ間に玉手箱を開けてしまったようです・・・
大変遅くなり申し訳ありません<(_ _)>
今回は語り6話、テキスト2話でした。
語り
「猫の嫁」(特別出演)『日本の昔話5』
「染八ぎつね」『子どもと家庭のための奈良の民話三』京阪奈情報教育出版
「洪水」『世界のメルヒェン図書館12』小澤俊夫編訳 ぎょうせい刊 村上郁再話
「犬と笛」『子どもと家庭のための奈良の民話一』京阪奈情報教育出版
「海のはて」『日本の昔話4』
「木魂の嫁入り」『日本の昔話1』
テキスト
「浦島太郎」『日本の昔話1』
「サトリ」『日本の昔話5』
※『日本の昔話1~5』は おざわとしお再話 福音館書店 です。
今回もたくさんおはなしが聞けて楽しかったです。
いつも思いますが、日常語の語りはほんとにほっこりして楽しいです。
人の声っていいなぁ~って思います。
心地いいなぁ~って。
トップバッターは特別出演の方です。緊張されたことと思いますが、優しいお声でとても聞きやすいおはなしでした。
この日、出た話題は・・・
●語るたびに言葉が変わってしまう、というお悩みには、
言葉が安定するまで繰り返し練習あるのみで、練って練って、練って練って、もう、自分とのたたかいですよね~と、アドバイスがありました。
●「猫の嫁」・・・ごろごろー、ごろごろーと、ひき臼をひく音が聞こえました。
以前にも話題になりましたが、オノマトペは「副詞」です。
「副詞」は名詞以外を修飾する言葉です。「副詞」は修飾する言葉の直前におくと場面を想像するのに、とても分かりやすくなります。ですが今回は猫の話です。猫の話で「ごろごろー」と言えば、猫が鳴いている場面を想像してしまいます。「・・・と、ひき臼をひく音が聞こえました」と言われて、あ、猫じゃなくてひき臼の音だったのね、とイメージを瞬時にしなおさなくちゃあなりません。
ですのでここは順序を入れ替えて「ひき臼をまわす音が、ごろごろー、ごろごろーと・・」に。
私は以前にヤンさんから
「子ども(聞き手)に負担をかけさせてはいけませんよ。一度イメージしたものを壊して、新たにイメージしなおすのは、とても負担になりますよね」とお聞きして「ほんとにその通りだわ!」といたく感銘を受けたのです。ヤンさんはいつでも「子ども(聞き手)」の味方なのです。
いやぁ、日常語の報告が、私の作文みたいになってしまった・・・
ちょっと戻ります。
●主人公のやさしさなどの性格は、言葉であらわすのではなく、行動であらわす。
語法ですねぇ~
●テキストをきちんと覚えてから語る。そうすれば、スピード・間などを自在に操れるので、聞き手の要求に応えられ、聞き手に伝わりやすい。聞きやすい。結果それが、その人オリジナルの語りになる。
→テキストをしっかり覚えることは、たいへん重要ということですね。
●日常語の語りのテキストと格闘していると、自分の普段の話し言葉がなんだかよく分からなくなってきます。
→がんばって話数をふやしましょう。すると自分の好きな言葉や言い回し、自分がよく使う言葉や言い方やくせがだんだん自分でわかってきます。
今回もいろいろアドバイス頂き、たいへん勉強になりました。
日常語の語りは、自分(の言葉)とのたたかいでもあるし、自分の言葉だからこそ、
何を?どう?伝えたいのか?と考える時間にもなります。自分と向き合う時間にもなります。
あ、共通語の語りでもおなじですか。そうですよね。そうでした。
年度末のばたばたに加え、新年度の準備も始まり、加齢による疲れやすさ、目のかすみ、うっかり・ぼんやり(この辺りは加齢は関係なし)おまけに花粉・・・
報告が遅くなってしまったことの言い訳です。たいへん失礼いたしました<(_ _)>
報告、ありがとうございます。
かぶさん、健在!
自分とのたたかいね。
ほんとの。
ある意味で、言葉=自分
玉手箱開けたらおばあさんになってしまうよ、かぶさん。
竜宮城からおかえり~
日常語のテキスト作りは自分(の言葉)と向き合う時間ですね。