日別アーカイブ: 2019年1月17日

『宝さがしのこどもたち』📖

📘『宝さがしのこどもたち』📘

イギリスの児童文学者イーディス・ネズビットによって書かれた物語(小説)です。

バスタブル家には、お父さんと六人の子どもたちがいます。子どもたちが主人公です。
お母さんがなくなり、その頃からお父さんの仕事もうまくいかなくなります。以前は中流階級の暮らしだったけど、貧しくなって、子どもたちは学校にも行けなくなります。
そこで、なんとかしてお金を手に入れられないかと、子どもたちは自分たちが考えられるあらゆる手段を試みます。
庭のそこここに穴を掘って宝をさがしたり、ノエルの書いた詩を新聞の編集長に売りに行ったり、山賊になったり・・・
失敗の連続ですが、子どもたちは明るくめげず前向きです。
母親を失った悲しみは面に出さず、自立して生きようとしています。
現実は厳しいのですが、子どもたちのとんでもない空想にちゃんと応じてくれる大人たちが登場します。それが嬉しい。

はずかしながら、『宝さがしのこどもたち』を読むのは初めてなのですが、めっちゃなつかしかった。
きっと、子どもと周りの大人が、まっとうだからだと思います。
こんなにまっとうにものを考え、行動するなんてこと、ふだん身近で経験しなくなったなあと思います。
小説の中でもあんまりない気がする。
読んでごらん、気持ちがすうっとするから。

ネズビットは、1858年、イギリスのロンドンで生まれました。
生涯で100冊ほどの本を出しました。
小説は、「自分の中の子どもを楽しませ、喜ばせるために書いた」そうです。
『宝さがしのこどもたち』が出されたのは1899年。
だから、時代背景とか生活環境とか考えたら、時代劇のようなものだけど、内容は少しも古くない。むしろ、子どもたちの言動がすごく新鮮です。

吉田新一訳/福音館書店刊、で読みました。
彼女の他の作品も読もうと思います。

え?
なんで今ネズビットって?

ババ・ヤガーの『児童文学論』を読む会でね、3月に第9章ストーリーを勉強することになってるの。
でね、宿題(笑)
『宝島』『ツバメ号とアマゾン号』『シロクマ号となぞの鳥』『宝さがしの子どもたち』『若草物語』『トム・ソーヤ―の冒険』『ハックルベリー・フィンの冒険』を読もう~✨
みなさまも、どうぞ、読んでみて!
どれもおもしろいよ。わくわくするよ~😊