前回の7月は、久しぶりに対面の勉強会でしたが、8月末から始まった緊急事態宣言のために9月はまたしてもオンラインでの勉強会になりました。
メニューは以下の通りです。
「パティルの水牛」 語りの森HP → こちら
「たにし息子」 語りの森HP → こちら
「ブレーメンの音楽隊」『語りの森昔話集4おもちホイコラショ』語りの森
「手なし娘」『子どもに語る日本の昔話3』こぐま社
ヤンさんの語り
「カメの笛」『ブラジルのむかしばなし1』カメの笛の会編 東京子ども図書館
今回の語りの中にあった「手なし娘」は、日本中に類話があり、世界中にも類話があります。
このように類話がたくさんある場合、初めて読んだテキストや、初めて聞いた語りが素敵で自分もやりたいと思ったとき、その最初の一つだけに注目せずに他の類話やテキストをあたってみるのが良いということでした。
比べる途中で、自分にとってもっと魅力的な「手なし娘」が見つかるかもしれませんし、より良いテキストに出会えるかもしれません。
そのためにいろんな類話を読むのはそれ自体も勉強になります。
「手なし娘」の重要なモチーフ〝ウリアの手紙〟についての説明はHPの昔話雑学にあります → こちら
それともう一つ印象的だったのは、素敵な語りを聞いたときに「自分もあの人のように語りたい」とお目々キラキラで感激したとしても「しばし待て!」と言われたことです。
しばし待って、ちょっと考えてみろというその理由は、「あの人のように語りたいと思った時点で、あの人の語りを超えることはできない」からです。
まったくもって、そのとおりかもしれません。
過去を振り返ってみると、わたしは心を打たれた語りを聞いたときは、決してその話に手を出せませんでした。
挫折することがわかっていたんでしょうね(笑)
ですから、「自分は自分の語りをしよう!!!」が正解だと今日教わって、「おおお~~~☆☆☆!」と思うとともに、これなら(目標低く自分なりに)できそうだと思ったのでした。
確かに、本日聞いた5話の中にひとつ、わたしはこの話は語れないと思う語りがありました。
それは、自分は主人公の素直さや素朴さがとうてい今日の語り手さんのようには出せないと分かってしまったからです。
魔女や山姥なら何とかなりそうですが、素直さなんてどうやって出せばいいのか全く分かりません。
もちろんどんな話も素直に語ってるつもりですが、話によってはそれとは別に、にじみ出る語り手さんの素直さが話の内容に絶妙にあらわれていて聞き手の心に直撃するものなんですね。
そういう語りを聞いてしまって、「ああ、無理無理、絶対ムリ~~」とあっさり諦めました(笑)
ということで、本日のだいじな言葉は、「自分は自分の語りをする!」です(`・ω・´)ゞ
来月は、対面で勉強会ができるかもしれませんね。
そうなることを願っています。