月別アーカイブ: 2017年5月

お話の勉強会 🐌

講評するって、難しいんですよ。

いっちばん大事なのは、講評する人間は自分の好みで相手の語りを聴いてはいけないってことね。
自分がいちばん、というか、相手より上って思うと、自分を基準にしてしまうのね。
だから、選びも、声も、語りかたも、無意識に好き嫌いで判断してしまう。
それはとっても不遜なことなの。

そんな講師や先輩が必ずいうこと。
1、どうしてその話を選んだの?
2、以前、ほかの人が語ったのを聞いたときは、~~~だった。

わたし、若いころ、これでけっこう惑わされてね。迷って迷って(笑)
仲間にも悩んだ人もいるし。まああっけらかんと、ふう~んてやり過ごした仲間もいたけど(笑)

で、じきに開き直ってね。こんなふうに考えるようになった。
1、好きやからに決まってるやん。ほっといて。失礼な!
2、そんなん私、聞いてへんから知らんがな。再現できるんやったらやってみて。

だから、わたしは、こんな講評はしない。
もちろん、中級講座では、同じ話で違う再話や類話はなかったか、どうしてそのテキストにしたのかを説明してもらいますけどね。「ちゃんと他のテキストも見てから選んだんやろね。安易に飛びついてないやろね」ということね。ちゃんと調べる努力をしてから選びましょうということです。

初級講座はね、ふふふ、楽しいのよ。
とにかく語り手としての最初の話を聞いてますからね。おぎゃ~って生まれたときの。
途中からの人でもね、ピカピカの話を聞かせてもらってるから。
その人たちが、一話、一話、と成長するのを見るのが、ほんっとに楽しい。
語り手が100人いれば100の語り。
声の出し方や話し癖も、自分で気づきながらそれを味(個性)にしていく。

日常語講座は、もちろん、あなたの語りを追求しましょうって方向で、アドヴァイスします。
答えはあなたの中にある。

それでも、たった一つだけ、自分の中にきびしい基準を作っています。
「見えること」です。
わたしは聴くとき、じっと「見る」ことに集中しています。顔とちゃうよ(笑)
語り手が描き出す世界を、です。
その世界がぼやけるとき、そこはこうすれば見えるんじゃないかな、と思うことをアドヴァイスします。
それもその人の語りの中で、こうすれば、なんです。私ならこう語る、は、めったにいわない。
だから、相手によって言うてることが違うやんってよく言われます。
でも、せんじつめれば同じことを言っているわけです。

ババ・ヤガーでは講師のヤンがいて勉強するけどね、それ以外の勉強会では、みなさん、どんな感じかな?
おすすめは、お互いのいいところを言い合う会にすること。
10人いたとして、それぞれがよくない所を教えあったら、その人は10個の欠点をなおさなくてはいけない。ああしんど。
いいところを教えあったら、このままでいいってところが10個もある。次もがんばろうって思わない?

子どもたちに善意で奉仕している者同士、気持ちよく、楽しく、きびしく、成長したいですね。

『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』反響は・・・🐭?

みなさま。
『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』、語ってくださってますか~?
え? 気が早いって?
そうですね、出版してまだ2カ月にならない。
どうやってそんな短期間で覚えるねんって?

でも、覚えやすくないですか?
「覚えやすい」だけがじまんの再話・・・
いやいや、そんなに卑下しなくってもいいだろう。
聴きやすい、はずです。
子どもの反応はどうですか?

語りやすい、はずです。
くせのない、ストレートだけど柔らかい文体を目指しているので、素直に語れば伝わるはずです。
接続語は最小限だから、間(ま)は、語るあなたが決めればいい。
それが難しいって?
いやいや、それこそがその話を自分のものにするってことなのですよ。
これは、初心者でもベテランでも同じです。
心情表現も最小限だから、あなたの気持ちで語ればいい。
説明的な個所も極力省いているので、先へ先へと語っていける。
情景描写も必要最小限、キラッと入れているだけなので、自由に想像できるはず。

と、まあ自画自賛(笑)

じつは、すでに語ってくださっているかたたちがいて、それを聞かせていただくのがうれしくて仕方がないのです。
わが子をたいせつに育ててもらっているって思いがするのです。
100人いれば100の語りがあるように、わたしはひとつ再話しただけなのに、たくさんの子どもになって、手を振ってくれているような、そんな気持ちです。

それから、ホームページを通じてお求めくださっているたくさんのかたがた、ありがとうございます。
手に取ってくださって、いかがでしたか?
満足してくださったら嬉しいのですが。
北は秋田や山形から、南は九州まで、全国のかたが連絡くださっています。

さらに精進して、おもしろいと思っていただける再話をめざします。
感想や批判もいただけると嬉しいです。

PS.
何がうれしいって、子どもたちが「え~~~っ! おばちゃん作者なん!」ていったとき。
わたし「いや、作者ではなくってね。昔話っていうのはね、もごもごもご(照れ笑い)」

おはなし会ご報告 💧

このサイトは、おはなしのサイトであった。
けっして勉強ばっかりしているわけではない。
みな日々子どもの集まるところへ出かけてはおはなしを語っているのだ。
頭でっかちであってはいけない。

ほんで、報告ね。

🌷4月🌷

幼稚園 4歳児
🎵ろうそくぱ
おいしいおかゆ 「おはなしのろうそく」東京子ども図書館
🎵ろうそくぱ

幼稚園 5歳児
🎵ろうそくぱ
さんびきのくま 村上再話 ホームページ
🎵ろうそくぱ

小学1年生
さんびきのくま 村上再話 ホームページ
だんまりくらべ 村上再話 ホームページ

学童保育
かえるの上方見物 『日本の昔話』小澤俊夫再話/福音館書店(仲間)
ひなどりとねこ 『子どもに聞かせる世界の民話』矢崎源九郎編/実業之日本社
絵本3冊

🎏5月🎏

幼稚園 5歳
🎵ろうそくぱ
うりひめのはなし 「おはなしのろうそく」
🎵ろうそくぱ

小学1年生
さんびきのくま 村上再話 ホームページ
だんまりくらべ 村上再話 ホームページ

小学3年生
金剛山のとら 村上再話 未公開
屋根がチーズでできた家 『子どもに語る北欧の昔話』こぐま社(仲間)
こびとのおくりもの 『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』村上再話
お話の大好きな王さま 『山の上の火』渡辺茂男訳/岩波書店
📖ブックトーク「身近な自然」

小学4年生
ルンペルシュティルツヒェン『語るためのグリム童話』小峰書店
金剛山のとら 村上再話 未公開
うそつきくらべ  『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』村上再話
📖ブックトークあまんきみこの本

学童保育
竹の子童子(仲間) 村上再話 ホームページ
うりひめのはなし 「おはなしのろうそく」

図書館の毎週のおはなし会は、省略~

さていよいよ来週から7月上旬にかけてほぼ毎日おはなし会が続きます。
吸血鬼のように子どものエネルギーを吸いとってやるう。

ええと、話変わって、12月に語りの森忘年会せえへん?
ほら、総会の時に、またやりたいってみんな言ってたやん?
交流語りの会で年忘れ。どない?

忙しいときに限って、さらなる行事を考えてしまうヤンであった。

新緑を求めて 🌳

滋賀県余呉町の菅並へ行ってきました。
美しい静かな山里です。

山里らしく栃餅と山椒が産品です。下の写真は栃の花。

洞寿院の六体地蔵さま。お顔がいいでしょ。禅宗の道場です。

静かな里のなかの道を歩いていたら、見つけました。
これもお地蔵さまです。
真新しいお花が供えてありました。

丹生川です。
カッパが棲んでいそうです。

菅並からバスでJR木之本駅にもどりました。
1時間に一本の電車を待つあいだ、北國街道をすこし歩きました。

ちょっと命の洗濯をしました。
いつか木之本に引っ越して来ようねって夫と話しました。

5月のがらがらどん

パソコンを変えたら、「がらがらどん」が、「がらがら丼」に変換されてしまう。
まもなく覚えてくれると思うけれどその間笑えます( *´艸`)

こんにちは。
昨日のがらがらどんの報告です(^^♪

「絵に描いた嫁さん」 『読んであげたいおはなし 松谷みよ子の民話』上 ちくま文庫
「おつきさま」 『ふくろうくん』アーノルド・ローベル 文化出版局
「ネギをうえた人」 『ネギをうえた人 朝鮮民話選』 金素雲編 岩波少年文庫
「かにかにこそこそ」 『日本の昔話2』 おざわとしお再話 福音館書店
「歌をうたうねこ」 『けものたちのないしょ話 中国民話選』 君島久子編訳 岩波少年文庫
「てんとうさま金(カネ)のくさり」 『日本の昔話3』 おざわとしお再話 福音館書店
「かえるの王さま」 『語るためのグリム童話1』小沢俊夫監訳 小峰書店
「金剛山(クムガンサン)のとら」 『朝鮮民譚集』 孫晋泰 勉誠出版 ヤンさん再話
絵本の紹介

「かにかにこそこそ」は日常語で語られました。
語り手さんは、おばあさんの意地悪なところが聞き手に伝わっているか心配されていました。
日常語で語ると角が取れて丸くなり、悪い人が悪い人のようでなく聞こえるかも…と思われたようですが、ヤンさんは、「おばあさんが、かにを食べたい!欲しいーっという気持ちがよく伝わっていた」と言われたのがとっても参考になりました。

そして、怖い話をするときの子どもの様子について。
怖い話をきく子どもたちの怖がり度を語り手は確かめないといけないという話がありました。
それは、子どもたちを前にして語っている語り手が、その場で子どもの様子を確認するしかありません。
怖い話を楽しんでいるのか、本当に怖がっているのか。
もし本当に怖がっていたのだとしたら、話が終わった時にどうしたらいいのか。
ヤンさんの場合はどうするっていう説明をしてもらいました。
それを聞いて、またしてもなるほどと納得し、お勉強になりました。
が、しかし、ここでは書けません。
なぜなら、わたしが文章でうまく書けないから(´;ω;`)ウッ…
ごめんなさい、リアル友人・知人のかたはライブでお伝えします<(_ _)>

それと、今日紹介していただいた絵本
『ちいさなあなたがねむる夜』ジーン・E・ペンジウォル文 イザベル・アルスノー絵 西村書店
素敵な絵本で感動しました。
各ページが2色刷りになっていて、ページを開くごとに黒とペアになる色が違うんです。
その、ページごとに変わるほうの色の使い方がいいんです!
北欧風の絵もわたし好みで、ハートをわしづかみにされました。

楽しい時間が終わり、帰りにジミーご用達の地域最安値(ジミー主観)スーパーで買い物をしていると、見覚えのあるかたを精肉売り場で見つけました。
「絵に描いた嫁さん」を語ってくださった大先輩語り手さんです!
お疲れさまでした、と挨拶をしますと「ほんとに楽しい時間だった」と言ってくださり、またしてもうれしい楽しい気持ちになりました。
そして、二人の語り手は、夢の時間から現実に戻って、おかずを買ってうちに帰ったのでした。

ああ、長くなってしまいました。
どうだ、かぶちゃん、長くなったゾ(*`艸´)ウシシシ
では、また来月(^^)/