月別アーカイブ: 2018年5月

おんちょろアンケート🐭

みなさま、アンケートにご協力ありがとうございます。
一カ月たったので試みに集計してみました。HOMEにアンケート中間報告をアップしているのでみてね~💚

お応えいただいた13人のかた、ありがとうございました。
とっても興味深いご意見ご感想もいただきました。

関西、特に京阪神は、おはなしは共通語でやるのが主流。ヤンのように日常語で語る人は少数派です。
でも、山形のかたが書いてくださっているように、土地言葉の関西弁で語ると、同じストーリーでもふくらみが出ます。微妙な感情が押し付けでなく伝わるように思います。
バリバリの山形言葉、少しゆるめた山形言葉、共通語、どれも聞いてみたいなあ。

それと、メケー・ドマとか、人気はあるんだけどそのままでは分かりにくい部分があるという感想。これ、反省です。言葉の説明は仕方がないけど、ストーリーやイメージの説明をせんならんというのは再話者の責任ですね。

それにしても、みなさん、たくさん語ってくださってるんですね\(^o^)/
30話中、聞いたことある話が27話!
ヤンの知らない所でも語ってくださってるんだなあ。

がんばってよい再話をしますね。
ヤンは今、昔話資料を読むのがおもしろくてたまらない。
で、再話して語るのが楽しくてたまらない。
子どもが聞いて喜んでくれるのが嬉しくてたまらない。 
資料の著作権お持ちのかたがたからのエールも、泣きたいくらいに嬉しいし💖

アンケートまだ続けますので、これからもよろしく~

5月の研究クラス

今日は「母の日」、そして当地では朝から大雨…☔
小降りになるのをあきらめて先ほど買い物に行きました。
そしたら散歩中の柴ワンコが、なぜか飼い主に後ろからよっこいしょと抱きかかえられて移動していました。
4本の前足後ろ足を前方に突き出して「どうぞご自由にお運びください」みたいな表情(笑)
雨なのに散歩?
でも、むっちゃおとなしく運ばれる柴ワンコ(´・ω・`)
なぜ?
ちなみに飼い主さんはご高齢のおねえさま。
とにかく、面白いと不可解が混ざった気持ちを体験しました。

金曜日の研究クラスの報告をいたします<(_ _)>
・レポート付語り
「七羽のからす」
『語るためのグリム童話』をテキストに選ばれましたが、他のテキストとの詳しい比較をレポートにまとめてくださり、大変テキストのお勉強になりました。
・語り
「さるの海岸見物」
テキストは『語りの森昔話集2ねむりねっこ』です。

ふたつともいい話でわたしは大好きです。
(そんなこと言ったら、どれもいい話になるんですが…)
研究クラスは語り方のお勉強ですから、語り手さんに細かいアドバイスがあります。
その中で、心に止めておかないといけないと思った言葉が、〝子どもがおはなしを聞いて、おはなしの中で体験するのが大事。おはなしの中で教えようと思って語るのではない。″ です。
どうですか?
このブログを読んでいる語り手の方々、子どもに読み聞かせをしている方々、ビビッときましたか?
わたしは、ドンドン・ビリビリっときました!!
擬音語はどうでもいいんですが(擬態語かな? もっとどうでもいいですね、すいません<(_ _)>)、おはなしによっては、説話的というか、何かを教えたり諭したりするテイストを感じることがあり、わたしは嫌だなと思っていたんですが、それよりもまず語り手である自分が、〝子どもがおはなしの中で体験する″を意識すべきだと思った次第です。
語り手は媒体ですね。
お話を深く読み込んだうえで、媒体として語る。
分かりました、意味は…。
頑張ります(^o^)

そして、継続している呪的逃走譚はついにいよいよケルトにはいりました。
何がついにいよいよかというと、話が長いわけです。
1話が長いんです。
結局途中で時間切れでしたが、ホームページの外国の昔話の中にある「オーバーン・メアリー」の原話をよみました。
(「オーバーン・メアリー」の再話は → こちら
再話があの長さですから、原話はすごいです。
でも、再話の前後が分かりますから、今回は一粒で2度おいしいお勉強になりました(^^)v

次回は7月、楽しみです。

今週のお話会

5月7日(月)
支援学級 朝学習
『まあすけのぼうし』馬場のぼる作/ポプラ社
『しろさんとちびねこ』→こちら
『ぼく・わたし』→こちら
『うたってくださいことりさん』五味太郎作/偕成社
『だいすき』田島征三作/偕成社
6年生が決めてくれた順番で読みました。
子ねこの兄弟がゴロゴロ4匹、って雰囲気のあたたかいお話会でした。
たまたま担任の先生がいらっしゃらなかったんだけど、6年生がちゃんと仕切ってくれました。

5月9日(水)
小学2年生 授業 二クラス合同
おはなし 「ジャックと豆の木」『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』村上再話
じゃんけん「ちーちゃん、ぱーちゃん」
おはなし 「竹の子童子」『語りの森昔話集2ねむりねっこ』村上再話
絵本  『じごくのそうべえ』田島征彦作/童心社
直前に会場のことでちょっとごたごたしたので、わたしのほうに余裕がなく、ほんとうは「ホットケーキ」を語るはずだったのですが、『じごくのそうべえ』の読み聞かせに切り替えました。「ホットケーキ」で予想される彼らの反応に太刀打ちできるか、エネルギーに自信がなかったの(笑)
「ジャックと豆の木」はテッパンですね。
「竹の子童子」は、HP≪日本の昔話≫「竹の子童子」の音声をきょう語ったものに更新しておいたので聴いてください。子どもたちがいっしょにおまじないを唱えています。

5月10日(木)
幼稚園5歳児 一クラスずつ2回
てあそび 「ろうそくぱっ」
おはなし 「雌牛のブーコラ」 語りの森HP《外国の昔話》→こちら
てあそび 「ろうそくぱっ」
お弁当を食べる三回のくりかえしは、いつも人気のある場面です。きょうも、「なん回食べるねん!」とつっこみを入れていました。そう、関西の子は、幼稚園児でもつっこみを入れるのです(笑)
この子たちはじょうずに聞く学年で、後半は、目をまん丸くして息をつめて聞いていました。「三枚のお札」の逃走の場面と同じ反応です。

5月 おはなし初級クラス

ゴールディンウィークも終わりましたが、五月病になられていませんか?私は15年の専業主婦生活から抜け出し(苦笑)、ようやく働き始めました。

さて、火曜に5月の初級クラスがありましたので、報告させて頂きます。

(語り)

①「ミスター・フォックス」 『語りの森昔話集2』/語りの森

②「かにかに、こそこそ」 『おはなしのろうそく17』/東京子ども図書館

③「世界でいちばんきれいな声」 『おはなしのろうそく11」/東京子ども図書館

④「うりひめの話」 『語りの森HP』

⑤「大工と鬼六」 『日本の昔話2』/福音館書店

⑥「三枚のお札」 『おはなしのろうそく5」/東京子ども図書館

⑦「かも取り権兵衛」 『日本の昔話2』/福音館書店

☆ヤンさんによる語り 「カンチルとワニ」 『語りの森HP』

今回は特に「ミスター・フォックス」で盛り上がりました。

このおはなしは、若くて美しい女の人、レディ・メアリーがイケメンの恋人ミスター・フォックスとの結婚を決めます。にもかかわらず、彼女は一度もミスター・フォックスの城に招待されません。そこで、彼女はミスター・フォックスが不在の時に城を訪ねます。そこで目にしたことは・・・衝撃の事実。婚約の日、レディ・メアリーは城で見た出来事を夢のことのようにミスター・フォックスに話し始めます。そして・・・

このおはなしは前半と後半でシチュエーションが分かれているので、別々に覚えたほうがイメージがはっきりするそうです。

「大胆であれ 大胆であれ」という言葉が何度も出てきますが、門やとびらの上に書かれている「大胆であれ 大胆であれ」は声のトーンをおとし、3回の繰り返しは徐々にクレッシェンドすると、怖さが引き立つとのアドバイスがありました。ヤンさんに実演をして頂き、迫りくる恐怖がよく分かりました。

なお、このおはなしはとても怖いので、親しい関係が出来ている子ども&高学年以上でしか語れないそうです。高学年であっても、「血」という言葉に恐怖心があるような子どもの前では語れませんので、聞き手を選びます。

みなさんはおはなしをどのように選ばれていますか?この語り手さんは我が子が「読むのもやめて欲しい」と言ったそうですが、選ばれました。

「世界でいちばんきれいな声」を語られた方は、我が子が幼稚園でおはなし会のある日に休まれたそうで、家に持ち帰ったテキストを読んであげると、とても楽しそうな反応があり、覚えたくなったそうです。

おはなし選びは覚えるより難しいと思います。「かにかに、こそこそ」の語り手さんは3つのテキストを読み比べ、ろうそくを選ばれたそうです。類話なども比較し、ストーリー、言い回しなど自分に合うおはなし選びが重要ですよね。

子どもにひけをとらない、おとなのかがみ。

かこさとしさんが亡くなられた。

絵本作家は数あれど、かこさんは、最高の絵本作家。という思いは、わたしの個人的な好みにとどまらないと思う。
たしか絵本の会で最初に取り上げたのもかこさとしさんだったかな。

子どもにかかわる大人は、まず子どもから学ぶべしと、ヤンは、つねづね思っている。
かこさんの絵本を読んでいると、それがよくわかる。
子どもの遊びと科学者の眼で絵本が作られているんだけど、子どもにぴったり寄り添って離れない。

「子どもにひけをとらない、おとなのかがみ」の言は、今朝の新聞に載っていた中川李枝子さんのことば。
生きとし生けるものすべてに深い愛情をいだいていたかこさんのことを、中川さんがこのように追悼しておられたの。
読んだとたんに涙が止まらなくなった。
あ、中川さんもそうなんだと思った。同じ価値観。
昨日、たまたまある先生と、『ぐりとぐら』はどうしてあんなに子どもの心をとらえるのかと話していたところなのでね。

じつは最近、身近なところで、子どもにかかわる大人たちの無責任さと鈍感さと虚飾をまざまざと感じることが相次いで、情けなくって、腹が立って、でも何もできないし、よけい腹が立って、早朝に目覚めて眠れない日が続いているの。

で、けさ、中川李枝子さんの言葉!
分かる? 「子どもにひけをとらない」だよ! って叫びたい。
大人はもっともっと謙虚になって、子どもの中に光っている宝石をじっと見つめて、ああ、わたしはもうこれを持っていないんだ、と恥じ入るべきだと思う。

昨日、支援学級に絵本を読みに行った。
6年生になった彼が、新1年生をまるで弟のように膝に抱えて、いっしょに本を見ていた。
誰も強制しているわけではない。ごく自然に。
初めて学校に入って心細いはずの一年生だけど、こんな6年生がいてくれてよかった。
ね、子どもはすごい。
あたたかい、愛にあふれた朝のひとときでした。
それを保障する責任が大人にはあるはずでしょ?

かこさんの本で好きなのはいっぱいあるけれど、『ぼくのいまいるところ』が一番好きです。
あなたの一押しは何ですか?