月別アーカイブ: 2019年9月

9月のおはなし会🎑🎑

9月17日(火)
幼稚園4歳児 一クラスずつ2回
ろうそくぱっ
おはなし「ギーギードア」『おはなしはたのしい』たなかやすこ
ろうそくぱっ
先生「吉本みたい!」
わたし「うっ!」
いやいや、わたしの語りかたが吉本新喜劇みたいなのかと、一瞬思ったのですよ。いや、そんなはずはないってね。
つぎの瞬間、分った。わたしのくりかえしに反応して、子どもたちが、どてっと転ぶの。
確かに、吉本みたいやね。
けど、先生、お話している最中におっしゃらないでね。どきっとするから(笑)

9月18日(水)
学童保育
おはなし「おんどりときつね」語りの森HP 村上再話 (仲間)
おはなし「アリョーヌシカとイワーヌシカ」『まほうのうま』岩波書店
絵本『ルラルさんのにわ』
「おんどりときつね」は、語りかたが難しいですね。そういうことって、語って、聞いて初めてわかるのね。
最後のお楽しみ、おまけの話にいいなと思いました。
おはなしが二つとも1年生には難しいと思ったので、絵本は軽いものにしました。大きい子もそれなりに楽しんでいましたよ。

9月25日(水)
学童保育
おはなし「がちょうはくちょう」『おはなしのろうそく』東京子ども図書館
じゃんけん「ちーちゃん、ぱーちゃん」
おはなし「大工と鬼六」『日本の昔話』福音館書店 (ジミー)
おはなし「六匹のうさぎ」『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』村上再話(ジミー)
絵本『いったでしょ』五味太郎
この子たちは、めったにおはなしを聞く機会のない子どもたちです。
1年生から5年生まで。
まるで、吸い取り紙のように、集中しておはなしの世界に入りこんでいました。
「がちょうはくちょう」は恐いくらいでしたよ。
それで、息抜きにじゃんけんをしました。
「大工と鬼六」もほんとに嬉しそうに聞いていたので、ジミーさん、「六匹のうさぎ」を強行。
アタリでした。
初めての子たちに3話は無理かと思って絵本を余分に持って行っていたのですが、ちゃんと聞けました!

それにしても、いつまでも暑いですね。
寝不足で、朝からぼ~っとしてる。
昼間もぼ~っとしてるし。
夜もぼ~っと・・・
ああ、あしたは朝から中学校。
起きられますように

再話クラス🍐🌰🎑

今年度2回目の再話クラスの報告をします!(^^)!

語り(耳で確認)
「しじみの三兄弟」『日本昔話通観第15巻三重・滋賀・大阪・奈良・和歌山』同朋舎
しじみの兄弟が竜宮に行ことしますが末っ子しか行くことができなかったというおはなしです。
どうして兄ふたりは行けなかったのかの種明かしが、この話の面白いところです。
繰り返し部分が出てきますが、〝繰り返し部分をそろえるかクレッシェンドさせるかは、話によって違う〟というのが、お勉強のポイントでした。
「人と動物の寿命」『昔話―研究と資料―第四六号』日本昔話学会
これは、前回のテキスト検討の時もおもしろくてみんな笑いながらでしたが、語ってもらうとやっぱり面白いんですよね。
人の寿命に関するはなしで、人間は動物たちの寿命をもらっているから長生きだけれども、その分辛いこともあるよ、というような内容で、子どもが聞いたら「ふ~ん……」で終わりそうです(笑)
で、老人施設で語られたそうです。
案の定、爆笑!
テキストとしては、原話の後半は世間話の様相であることと、人間の人生のとらえ方が少々前時代的で現在の状況に合わないんじゃないかということと、加算していく数字が間違っているんじゃないかとか、原話の問題が出ました。
原話というものは、こういうことがあるんだと改めて考えさせられました。
テキスト検討
「岩泉の桃太郎」(原題:桃太郎の岩泉がたり)『まわりまわりのめんどすこ―続・岩泉の昔ばなし―』熊谷印刷出版部
岩手県のおはなしです。
前半は桃太郎が、犬・さる・きじにきび団子をやって鬼退治に鬼が島に向かいます。
続いて、針・牛のふん・かに・臼がでてきて、桃太郎の家来が増えます。
鬼が島についてからは、あとから増えたご家来衆が活躍して、さるかに合戦のクライマックスと同じです。
戦闘配置は、桃太郎が指図します。
最後は桃太郎と全ご家来衆が宝物を持っておじいさんとおばあさんの元に帰ります。
ふたつの話が合体したような、こんなおはなしがあるんですね。
原話探しはたいへんだけど、お宝発掘に似ています。
原話では、牛のふんにだけ、〝どの〟がついていて、〝牛のふんどの〟になっているんです。
テキスト検討では、他と統一して〝牛のふん〟にしましたが、原話の語り手さんはきっと、牛のふんにだけ〝どの〟をつけることによって笑いを取ってたんだろうな、とヤンさんが言われました。
はあ~~、なるほど、言われてみれば納得です。
そこまで読み取るなんてさすがです!
自分もたくさん原話を読み込んで、語り手さんの息吹というか、語られたときの雰囲気を読み取りたいもんだと思いました。
原話の中には、語りのテキストにはない躍動感が残っているんですね。
「ぼた餅と豆腐の伊勢参り」『日本昔話通観第14巻京都』同朋舎
これは、わたしの知る伊勢参りシリーズのなかで、最短で「ぷっ」と笑わせてくれる、さらっと上質の一話のように思います。
ぼた餅と豆腐が伊勢参りをする道中の話ですが、形体の違いから進み方が違うから差が出るという、こんなまとめ方をしたら何にも面白くないんですが、それがとっても面白い話なんですよ。
擬態語と擬音語が何ともいえず効いています。
聞いたことのあるもの・聞いたことのないもの、両方入っているんですが、様子をよく言い表していて笑えます。
擬態語・擬音語があると、語るときに工夫というか、気持ちが入るというか、何か素通りできないわたしですが、この話ではむしろ何も考えていませんという風に、そのまま語るのがほんとにはまって面白いと思いました。
次回、語っていただくのが楽しみです。

原話を探すのは、とにかく原話を読むことが必要で、時間に追われている身では読みだす一歩がなかなかなんですよね。
そして、読みだしたら時間がかかります。
夢中になってしまって、途中で止められませんからね。
原話の世界に入ったら、洗濯とかご飯の用意とかがどんどんできなくなりますから(笑)
でも、原話本一冊とか、話型を調べて類話を集めてみるとか、やっぱりやらなくちゃ再話はできないわけですから、お宝発掘に精を出そうと改めて思いました。
今回、見学のかたがおられまして、うれしいことに入会を決定されました。
みんなで再話、楽しく頑張りましょう!!

9月度 初級クラス

ババ様方が次々と勉強会を報告をされている中、遅れてすみません。7月度に洗濯機が潰れた我が家ですが、パソコンもダメになってしまい(><)、新に購入しました。そろそろヤバイかもと思っていたので、バックアップはしていましたが、、、壊れ年の1年です(泣)

さて、夏休みが終わり、初級クラスも2学期が始まりました~まずは手遊びから。

「子どもと子どもがけんかして♪ 薬屋さんが止めたけど♪ なかなかなかなか止まらない♪ 人たちゃ笑う♪ 親たちゃ怒る♪ プンプンプン♬」

①はらぺこピエトリン  『子どもに語るイタリアの昔話』/こぐま社

「間」が命のおはなしです。テキストが求める間と語り手が仕掛ける間がありますが、このおはなしは後者、聞き手が求める間が必要であり、子どもに語ってしか取れません。何度も語って、育つおはなしです。本番で最適な間をとるためには、テキストが寝ても言えるぐらい、しっかりと覚えたうえで、子どもたちの表情や気持ちを見極めなければいけません。

これは私が語ったのですが、以前から覚えたいと思っていたおはなしの一つで、ようやくチャレンジしました。覚えているときも楽しく、バッボルコの迫りくる恐怖、特にドアを開けた瞬間にバッボルコの大きな口があり、ピエトリンが飛び込んでしまう場面がお気に入りです。語り手がおはなしを楽しみ、イメージすることは重要ですが、子ども自身が自分のイメージで楽しむこと大切なのです。そのためには語り手は一歩引いて、冷静に語らなければいけませんが、私は興奮気味に早口で語ってしまいました。

②おおかみと七ひきの子やぎ  『語るためのグリム童話1』/小峰書店

以前、こぐま社のテキストで覚えて発表されたのですが、テキストを見直され、今回再発表されました。

おおかみが子やぎ達の家にやってくる3回の繰り返しは、言葉を変えて言っているので、声を変えて演じる必要はありません。また、子やぎ達が隠れる場面は、聞き手がしっかりイメージできるようにしましょう。おおかみが迫ってくる中、必死に場所を探して隠れるのですから、淡々と語らないようにとのアドバイスでした。

細かな点では、テキストでは「ところがおおかみは子やぎたちをみんな見つけだし、次つぎに飲みこんでしまいました」となっていますが、七匹目の子やぎは食べられていませんので、みんなという言葉を削除したほうがいいでしょう。

また、「お母さんやぎははさみでおなかを切りひらきました」の文で、はさみが抜けてしまったのですが、子やぎが家に取りに帰っており、抜けてはいけない単語ですので、気を付けましょう。

③ホットケーキ  『おはなしのろうそく18』/東京子ども図書館

間の取り方が分からないので、ゆっくり丁寧に語ることを意識されたそうです。このおはなしも間が重要であり、何度も子ども達の前で語ってみましょう。

④ブレーメンの音楽隊  『村上郁 再話』

日曜のがらがらどんで一度発表され、その時に年老いた動物達を元気よく語りすぎたと思い、今回は年寄りを意識されました。このおはなしは年老いた動物達がブレーメンで一旗揚げようと奮起しますね。年老いた動物達が主人公でも、このおはなしはお年寄り向けでなく、子どもが聞いて喜ぶおはなしですので、元気よく語ればいいでしょう。

⑤三枚のお札  『語りの森昔話集2 ねむりねっこ』/語りの森

練習不足が原因か、後半は接続語の後の「、」で間ができてしまっていました。終わりの1/3は特に盛り上がる場面で、次はどうなる?と子ども達は気になるので、特に気を付けましょう。

⑥クルミわりのケイト  『おはなしのろうそく10』/東京子ども図書館

久々のSさんの語りでした。このおはなしを選んだ理由が、長いおはなしにチャレンジしたかったのもあるし、登場人物の名前「アン」と「ケイト」が覚えやすかったからだそうです。おはなしを選ぶ理由は人それぞれですね~

最後の場面は「病気の王子」ではなく、「病気だった王子」でなければいけません。間違えてしまっても問題のない言葉もありますが、最後は王子の病気は治っていなければいけませんので、言い間違えないようにしましょう。

⑦トーレ・ッペの幽霊  『語りの森昔話集3』/語りの森

かさかさにひからびてミイラになった幽霊、トーレ・エッペを上手く演じながら、語られていました。高学年のおまけのおはなしとしていいそうです。

ヤンさんの語り  ものをいう卵  『語りの森HP』

ヤンさんもブログで報告されていますが、先日年長さんに語られたそうです。幼稚園の担任の先生が「集中して聞いていた」とコメントするぐらい、子ども達はおはなしの世界に入っていたそうです。

このおはなしは、HPの外国の昔話に掲載されています。母親は悪いローズばかりを可愛がり、ブランシにはつらい仕事をさせます。ブランシが井戸へ水汲みに行ったとき、一人のおばあさんに会い、おばあさんの言う通りにしたブランシは最後にダイヤモンドや馬車などを手に入れ、母親を喜ばせます。母親はローズにも行かせますが、おばあさんの言うことを聞かず、蛇やかえるなどを手に入れ、母親に家の中に入れてもらえなかった、というおはなしです。

親は兄弟、姉妹平等に接しようと心がけていると思いますが、子ども自身はどこかしら「お兄ちゃん、お姉ちゃん(弟、妹)ばかり可愛がっている」という思いがあるものでしょうか。子どもが親から認められたいと思っている年齢(小学校低学年ぐらいまで)にぴったりのおはなしと説明がありました。

「ノート式~」の勉強をする時間はありませんでした(残念)

次回初級クラスは10月8日(火)です。『ノート式~』の「おはなしの覚え方」(P23)を読んできてください。

いっつも、ちがう

月がきれいですね😊 十五夜も満月もバッチリでしたね!
そして、里芋も梨もおいし~い😋
9月14日土曜日の図書館おはなし会の報告です。
秋になってきたんですね、子ども10人、大人2人、
おはなしにぐっっっと入ってました!
 
 手遊び   「どんぐりころちゃんじゃんけん」
 おはなし  「七羽のカラス」  おはなしのろうそく10 東京子ども図書館
 おはなし  「ちいちゃい、ちいちゃい」 イギリスとアイルランドの昔話
 絵本    「どろどろ」 せなけいこ ポプラ社
 絵本    「おやすみサム」 メアリー=ルイーズ作 光村教育図書
 手遊び   「さよならあんころもち」

ヤンさん、集まった子どもたちの顔を見て「今日のお話はぁ………七羽のカラス」
 10中9人が女の子ってこともありましたが、ほとんどが常連さん。
骨のあるはなしができますよね☆ どんどん引き込まれて、子どもたちが、
ヤンさんの顔越しに別の世界を見ている……というその時、
「~娘は親切なお星さまの贈りものをなくしてしまったのです。 ~
 やさしい娘は、ナイフを取りだし、自分の小さな指を一本切り落として、戸に」
そこで、「ヒィッ」の声。 ん、なに? いま、いいところなの。
 子どもは集中していて聞こえてすらいないようです。
大人の感覚では、そんなことはあり得ないですが、これは昔話ですから、
ここで大切なのは、兄さんたちのために、そうまでする思いだったということ😭
 たっぷり、おはなしの世界に入ったあと、ヤンさん「つぎ、なにしようか?」
「長~いはなしがいい!」(……あまのじゃくだなぁ)
「ブレーメンの音楽隊は?」「えー」(………なぜ?初めてよね、ききたーい!)
「じゃ、ちいちゃいちいちゃい、しようか?」「それがいいー!」
 まあ、盛り上がったこと、盛り上がったこと! それもとっても、
質のいい~、見ていてうらやまし~い感じの、和気あいあいとした楽しさ。
 ヤンさんも、めっちゃノリノリで、おもしろかった!!
ほんとに、毎週毎週、毎回毎回、いっつもちがう、たのしい!があるんですね😊

9月 日常語による語りクラス

9月13日の日常語による語りの勉強会の報告をさせて頂きます。
さてさて今月から待望の(?)新メンバー加入に加え、更に入門を受講される方が3名も来てくださり、今まで以上に活気ある楽しい勉強会になりました。

前半は、ヤンさんの語りのテキスト『ノート式おはなし講座』を使っての基礎講座です。
新しい方たちのため、とは言いながら、子どもたちにおはなしを届けるにあたって、大切なこと、基本的なことを思い出し、自分の頭の中をリセットする貴重な時間となりました。

今回は、「第二章 日常語で語る」の「日常語とは」を勉強しました。

日常語とは、「土地言葉」とも、「〇〇地方の方言」ともちょっと違います。
「あなたが聞き手である子どもたちに普段話しかけている言葉」です。
あなたが普段使っているその言葉は、生まれ育った土地の言葉や、親など肉親の言葉、テレビ、公の場で使われる共通語、などの影響を受けています。

だから、日常語は一人ひとり違います。

「土地言葉」や「〇〇地方の方言」のようにひとくくりにはできないのです。

それに「純粋な土地言葉」も変化しています。
昔は交通手段も少なく、その土地から人の移動があまり無かったため、それぞれの地域に「土地言葉」として残っていたものが、現代は人の移動が盛んに行われ、ミックスされたり、途絶えたり、薄まったりしています。
もちろんそれぞれの日常語の中には「土地言葉」や「〇〇地方の方言」がところどころ含まれていることでしょう。

ですから、あなたが使っているその言葉は「その土地の言葉」というより、「あなたの日常語」と言えます。

さて、「日常語」がどういうものか分かったところで、次は「伝承の語り手」について考えます。
「伝承の語り」つまり囲炉裏端でおばあちゃんが孫におはなしを語っているような場面が多かったのではないかと思いますが、そんな時、語り手のおばあちゃんは、聞き手の孫に通じる言葉、イメージがしやすい、日常生活で使っている分かりやすい言葉、つまり「日常語」で語っていたに違いありません。

「日常語で語る」ということは、「おはなしを囲炉裏端に戻す」ことなんじゃあないかと私は感じています。
だって日常語で語ったら、子どもとの距離が囲炉裏端なみにめちゃめちゃ近くなるんですもん!
さあ、あなたもぜひ!レッツ、日常語!!

後半はいつものように勉強会です。

<語り>
油取り」 『語りの森昔話集3しんぺいとうざ』 再話/村上 郁
逃げ出した小僧さんが助けを求めた汚い小屋のおじいさん➡援助者。
昔話では援助者が助けてくれます。
なのに、どうして失敗する(追手に見つかる)のか?➡これは夢の中のエピソードだから!

しんぺいとうざ」 『語りの森昔話集3しんぺいとうざ』 再話/村上 郁

三枚のお札」 『語りの森昔話集2ねむりねっこ』 再話/村上 郁
5歳児さんに語ったら、「最後おにばば死んだん?」と確認されたそうです。「三枚のお札」は色んなテキストが出ていますが、最後のところでは、聞き手が安心できるようにしっかりと「おにばばはいなくなった」ことをイメージできるテキストを選ぶ、またはそのように語ることが重要です。でないと子どもたち心配でぐっすり寝られないよ~~~

<テキスト>
かも取り権兵衛」 『日本の昔話2』福音館書店

<ヤンさんの語り>
さるの海岸見物」 『語りの森昔話集2ねむりねっこ』 再話/村上 郁

次回は2ヶ月後の11月です。
さあ、テキスト『ノート式おはなし講座』を忘れずに持参して、(今回忘れてしまったことは棚に上げて)
レッツ、日常語~~~~~!!!!

かぶでした(^.^)/~~~