月別アーカイブ: 2023年12月

12月の中級クラス

1.つるの恩返し 『語りの森昔話集3』語りの森

ある日…何か物事が起こる時は、日を特定する。それを意識することで、聞き手が集中する。機織りとは何かということは、テキストで「布を織る」と表現を変えて言われているので、聞き手は理解しながら聞ける。イメージできる範囲でストーリーが分かれば大丈夫。「キイトン バタバタ キイトントン」という機織りの音の原話…変えずに、こちらを尊重するのがいいのでは。→小澤先生氏曰く、「語り手は語りを思い出すときに、体で覚えている音楽的な部分から思い出す」らしいとのこと。リアルな状況ではなく、大事なこととイメージだけ伝えられればいい。機織りを覗いてしまう場面に焦点を合わせて語る。みんなで一緒に覗くといい。こちらを語られるOさんからもたくさんアドヴァイスありました。

2.かも取権兵衛 『日本の昔話2』おざわとしお再話 福音館書店

ふんどしってわかる?聞き手が分かる必要があるワードはたずねる。「お相撲さんがしてるようなの!」と子どもたちが答えてくれることが多いそうです。権兵衛が大屋根にいて、下の村の人らと会話する場面、聞き手は権兵衛になっているので、村の人らの声との違いを出すと距離感が出る。

3.夢見小僧 『日本の昔話1』おざわとしお再話 福音館書店

和尚さんとのやり取り、鬼たちとのやり取り、二人の長者とのやり取り、三段階になっているので、この構造を活かす。長い笑い話。長者の娘が生き返る場面の面白さは、語り手の考えた間でいって、聞き手はのせられたら笑う。こちら私の語りでしたが、練習中もおかしくて楽しくて、こんな弾んだ調子で娘を生き返らせていいのかと思いましたが、いいそうです!そして、いい夢は人に喋らない、そのテーマをしっかり押さえつつ、笑える語りを目指します。

飛び入り だんまりくらべ 『子どもに語るトルコの昔話』こぐま社 面白すぎました。

ヤンさん スウォハムの行商人 『More English Fairy Tales』Joseph Jacobs より再話 みなさんでヤンさんの課題を検討しました。

風邪を引いて報告が遅くなりましたが、年末に間に合いました。風邪のおかげで、色んな事をせずに、最低限のことをして過ごしています。みなさま、よいお年をお迎えください。

次回は3月19日㈫

プレッツェモリーナ👧予告編

年末ぎりぎりになっちゃったあφ(゜▽゜*)♪
語りの森昔話集第6巻にむけて準備をしててね、やっと選話と目次ができた!

書名は『プレッツェモリーナ』(*^▽^*)(*^▽^*)(*^▽^*)

ページ数は第5巻『ももたろう』と同じなんだけど、話数が少ないの。29話。
入れたい話を突っこんだらめっちゃページ数が増えちゃって、ばんばん削らないといけなくなって(っ °Д °;)っ

作業は今年はこれで終わり。
注や「おわりに」や奥付は、年が明けたら新たな気持ちでがんばります。

それがすんで本に書くべきことが全部できたら(初稿っていうのよ)、こんどは校正の仕事。
これがたいへん!
ここからはヤンひとりではできない。間違い探しだから複数の眼が必要なのです。
いつも7回くらい原稿の書き直しをするのよ・・・
ジミーさん、Oさん、今回もよろしく~

校正と同時進行で、絵描きのかぶさんが、表紙や挿絵、装丁に猛進です。
たのしみですねえ。

ねえねえ、どんな話が入っていると思う?
クイズです。半分当てたら賞品があるよ~(ほんまかいな)
日本の昔話が14話。外国の昔話が13話でね、
ヒント1,日本の神話が2話。
ヒント2、めっちゃポピュラーな外国の昔話が2話。
ヒント3,日本の昔話に、逃竄譚1話、隣の爺譚1話。

今回は、この本のために書き下ろしたのは1話だけ。
あとはぜんぶホームページにUPした話です。

来年は再話にもっと時間をかけて毎日を過ごしたいなと思っています。

さあて、大掃除、大掃除!
あ、貧乏神の話も入ってるよ~

 

 

そんなに、おじいさん~?!

 クリスマスイブ前日の12月23日土曜日の図書館おはなし会は、
子ども3人 おとな3人 …… クリスマス会とか、年の瀬も押し迫り忙しい時期ですものね😢

手あそび メリークリスマス
おはなし 「七人さきのおやじさま」『世界のむかしばなし』瀬田貞二 訳/のら書店
絵本 『くろうまブランキー』伊東三郎 作/堀内誠一 絵/福音館書店
絵本 『ゆうぐれ』ユリ・シュルヴィッツ/さくまゆみこ 訳/あすなろ書房
絵本 『ふゆはふわふわ』五味太郎/小学館
絵本 『ぱんですよ』大森裕子/白泉社
手あそび さよならあんころもち

 女の子3人がちょこんとベンチいすに座ってきいてくれました。どんどんおじいさんになっていくところが、ほんとおもしろいですよね~。
 ヤンさんが、おはなしの冒頭に「おやじさまってわかる?お父さんのことね。」といってからはじめていたのですが、そういえば、最近は古臭いとか年取ったという意味でしか「オヤジ」を聞いていないなぁと思いだして、ちょっと寂しくなりました……
 さて、図書館のおはなし会は今年7月に再開され、あっというに間半年がたちました。みなさま、いろいろお世話になりました。ありがとうございました!来年もよろしくお願いします。どうぞ、良いお年をお迎えください😊

クリスマスマーケット🌃

ヨーロッパの街のクリスマスマーケットって、あこがれません?
クリスチャンでもないし、町の歴史が懐かしいわけでもないし、お金もないのに、行きたいなあって、昔から思ってたの。
で、今年、この絵本に出会った!

『クリスマスマーケット~ちいさなクロのおはなし~』
降矢なな文・絵/福音館書店/2023年

降矢ななさんは、『めっきらめっきらどおんどん』や『きょだいなきょだいな』の作者ね。たくさんの名作を出しておられる。
スロバキア在住だから、ね、クリスマスマーケットの描写がいいのよ~

ストーリーは、捨てられた子犬と、子犬の欲しい女の子が出会う話。
子犬の賢さやさしさと女の子の純真さ、お母さんや店のおばさんたちのやさしさ。クリスマスにぴったりの絵本です。

なーちゃんの赤いコートと黄色のマフラーと緑の靴、お母さんの緑のコートと赤いマフラー、ね、クリスマス色でしょ。
とってもおしゃれです。
クリスマスマーケットの一軒一軒をじっくりのぞくだけでも楽しいよ~

図書館のおはなし会で使うには、ちょっと長かったので、ここでご紹介しました(*^▽^*)

12月のプライベートレッスン

ほんとに寒くなりましたね。
そして年末、その前にクリスマス🎄
毎年毎年、無駄になにかに追いかけられるような気分になる時期ですが、それとは関係なく今年最後のプライベートレッスンの報告をします。
今回は一日で2話でした。
2話とも、日常語にテキストをなおす作業をしました。

1話目
「夢見小僧」『日本の昔話1』福音館書店
2話目
「貧乏神」語りの森HP → こちら

「夢見小僧」はわたしなんですが、同じ週の中級クラスで他のメンバーさんが同じ話で講評を受けておられるので、それがとても参考になりました。
それでも、会話だけで話が進むようにしていいかどうか迷う箇所があり、それについてアドヴァイスしていただきました。
もちろん、気づいていないところもありましたし、アドヴァイスいただいたあとは、この話が笑い話寄りというか、「そんなあほな~!」という終わり方に持っていけるように語ればいいと分かってすっきりしました。
重婚の話ですし、不思議な話というエッセンスが入っているんだろうかと思っていたんです。
中級クラスでこの話を出した方がその時教えてくれたんですが、類話がコーカサス地方(黒海とカスピ海に挟まれた地方)とアルバニア(東南ヨーロッパ、ギリシャの上)にあるそうで、どちらも重婚で、朝日長者と夕日長者に当たる登場人物が月と太陽だそうです。
おんなじじゃん!
全然違う場所に同じような話があるんで面白いですよね~。

「貧乏神」は類話がたくさんありますが、この「貧乏神」は自分から進んで家を出て行ってくれるのが面白くていいですね。
貧乏神というのはどこかユーモラスなものですが、この話の貧乏神もわらじを編んだりするんで、神様というよりその辺のおっちゃんみたいで親近感をかんじる神様です。
お正月らしくて、楽しくて、ほんわかしている話を日常語で聞いているとほんとに幸せ~~な気分になりました。
語りを聞かせてもらえたらうれしいな~

今年ももうあと少し、とはいえ、特に大掃除をするでもなく普段とほぼ変わらない年末を過ごすのですが、なぜか急がなければいけないような気がしてそわそわしてしまう(笑)
落ち着いて、忘れ物や失敗をしないように、急がば回れで生きていきたいと思います。
では、みなさま、どうぞよいお年をお迎えくださいね。