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3月の初級クラス

先日、京都・城南宮のしだれ梅と落ち椿を観てきました。異界に迷い込んだような美しさでしたよ~

椿の花の時期は早咲きは10月から春咲きは4月までと、とても長いのをご存じでしょうか。私は冬に咲く花だと思い込んでいました。
私の語りたいお話リストの中に「佐渡の白つばき」というお話があります。このお話の椿は春咲きです。

手遊びジャンケン
梅にうぐいす、たけのこ水仙
お日様かがやく、さんじょのじょ

語り
1.水晶の玉/語るためのグリム童話7/小峰書店 
2.しんぺいとうざ/語りの森昔話集3/語りの森
3.黄太郎青太郎/子どもに語るアジアの昔話1/こぐま社
4.小僧さんとねこの絵/語りの森昔話集5/語りの森
5.庄やん/子どもと家庭のための奈良の民話2/奈良の民話を語りつぐ会
6.十二のつきのおくりもの/おはなしのろうそく2/東京子ども図書館
7.小さな赤いセーター/愛蔵版おはなしのろうそく4/東京子ども図書館

ヤンさんの語り
いぬとにわとり/おはなしのろうそく31/東京子ども図書館

講評
・初級のうちはとにかくテキストのまま語る。ここはどうか?と思いながら、聞き手の反応を見ながら、色々考える時期。
・擬音語、擬態語はその言葉だけでなく、前後の文章から話の解釈を入れ込む。
・「覚えた話」を語るのではなく、「知っている話」を語るためには、テキストを完全に覚えた後の色々な語り方の積み重ねが効果的。
・色々な声の出し方、語り方を試してみると良い。
・セリフについて大きな声で言った、と書いてあっても、声を大きくして語るのではなく、「大きな声らしく」語る。
・似ているが違う「くり返し」箇所を覚えるのが大変な時、くり返しの部分だけ取り出して集中して練習する。
・実際に子どもの前で語ることで、学ぶ事が多い。

今月は2名のニューフェイスを迎えての初級クラスでした。来月の語りのエントリーに手が上がる、手が上がる!とっても活気に満ちた新年度を迎えられそうです♪

次回の初級クラスは4月11日(火)です。
『ノート式おはなし講座・語りこの愉しき瞬間』を持ってきてください。

12月の初級クラス

今回は入門講座を修了された方も迎えての勉強会となりました。この後3月、4月にも次々と初級クラスデビューしてくださるとのこと。毎年お仲間が増えることは本当に嬉しいです。それは一重に、ヤンさんが入門講座を継続してくださっている事、そしてジミーさんや諸先輩方がその環境を整えてくださっている事に尽きます。こちらの勉強会にご縁があったことに、心より感謝です♪

【 手遊び 】(とんとん、ひげじいさんのクリスマスバージョン)
とんとん、とんとん、星の夜
とんとん、とんとん、ベルがなる
とんとん、とんとん、となかいさん
とんとん、とんとん、そりを引く
とんとん、とんとん、サンタさん
みんなに届くよプレゼント

【 語り 】
1.「いばら姫」『語るためのグリム童話集3』/小澤俊夫監訳/小峰書店
2.「春の野道で」『語りの森昔話集3・しんぺいとうざ』/語りの森
3.「白ばらとばら赤」『語りの森昔話集4・おもちほいこらしょ』/語りの森
4.「お経をわすれた和尚さん」『語りの森昔話集4・おもちほいこらしょ』/語りの森
5.「しんぺいとうざ」『語りの森昔話集3・しんぺいとうざ』/語りの森

【 ヤンさんの語り 】
6.「こびとのおくりもの」『語りの森昔話集1・おんちょろちょろ』/語りの森

【 語った方の感想  】
・言い間違いを言い直さないように語った。言い直したい自分がいる。
・言い間違いをすると、次の言葉が出ない。
・言い間違えている事に全く気付かず語っていた。
・子どもが語りを聞いた後で触発されて、自分でお話を作った(これに関して、複数の方々が語りの影響による子どもの行動のエピソードをシェアしてくれました)
・自分の語りを講評してもらうこと、人の語りを聞くことから学びが多い。

【 講評より 】
・言い間違いを言い直すと「丸暗記」していると聞き手は感じる。
・語法につながる大事な言葉は、強調するのではなく「立てる」。
・聞いてわかりやすい言葉をテキストから学び、自分の語彙力を磨く。
・情景描写の場面は、語り手自身が見ている景色を、聞き手に伝えるよう語る。
・~と、いいました。のように「と」の後で切って語ると、文章を読んでいるように聞こえる。切らないで語ると「語りのリズム」が生まれる。
・大切な「場所」を表す言葉や、「矢」のような一語の言葉は意識して「立てる」。

【 ミニ研究クラス 】*ジミーさんの研究発表ブログ〈こちら→〉と関連して
今回の語りにあった「しんぺいとうざ」は話型でいうと「猿神退治」で、これはヨーロッパでは「竜退治」になるそうです。もともとは神さまだったものが悪者になって退治される存在になるのですね。山の神は山姥に、河の神は河童になるとのこと。話型から昔話をつきつめていくのも楽しそうですね。

ちなみに2023年1月17日(火)に予定されている語法の勉強会のお話「ホレばあさん」は自然をつかさどる女神様です。

1月、2月はお休みですので、次回の初級クラスは3月14日(火)です。

11月の初級クラス

爽やかな秋晴れが続いていますが、秋の味覚、堪能してますか~?
柑橘類が大好きな私は、青い早生みかんを山ほどいただきました。
ちなみにレモンの旬は冬から春にかけての寒い時期だとご存じでしたか?
お料理にもお菓子にも重宝されるレモンは脇役として優秀です。
語り手も、お話と聞き手をつなぐ脇役ですが、おひとりおひとりの解釈や想いや愛が語りにじみ出て、それがまたいいですよね。
今回の初級クラスも、語り手が引き立て役となり、お話の中にいざなってくれました。

<手遊び>*両手の親指と人差し指で三角形を作って
メリークリスマス メリークリスマス メリークリスマス トゥーユー
メリークリスマス メリークリスマス メリークリスマス トゥーオーオー


<語り>

三匹の名付け親 /  語りの森昔話集3 /  語りの森

やまたのおろち /  語りの森HP〈こちら→〉

ねずみのすもう /  日本の昔話5 /  福音館書店

小さいコマドリくん /  新編世界むかし話集より再話 /  文元社

吉四六さんの生き絵 /  語りつぎたい日本の昔話 吉四六さん /  小峰出版

お経を忘れた和尚さん /  語りの森昔話集4 /  語りの森

<ヤンさんの語り>
ホレばあさん /  語るためのグリム童話 2/  小峰書店


<講評より>

・切る必要のない所で切ると、言葉を探しているように聞こえる。
・くり返しのフレーズは毎回同じようにリズミカルに語る。
・不必要な動詞があると、聞き手が混乱する(再話の場合)
・初級クラス用の”語りのお話リスト”は「手を入れなくても大丈夫なお話」

・唱える箇所や歌は、語り手があまり上手にやるとしらけてしまう。
・覚えにくい言葉は誰でもあるが、なんとかねじこむ。容易に変えずテキストに合わせる。

私が今回、一番ハッとさせられたのは「語り手はそのお話の先を知っていて語っているけれど、聞き手はそうじゃないから」とヤンさんが(他の方に)おっしゃった言葉です。これ、あるんです、あるんです、あるんです!(あえて3回書きました)今回の私が正しくそうでした。その事で起こる問題に気づかないということは、練習の時に聞き手の立場になって、聞きながら語る練習ができていないということですね。質の良い練習なしにはそのお話への解釈も想いも愛もへったくれもナイんですよね~(前向きな自虐です、ハイ)
お話を選んで覚え始めるのが最初のスタート、私達のように勉強会という場に恵まれていたら、まずはそこで語らせてもらって講評や感想をいただいて、またリスタート。実際に聞き手に聞いてもらって、その反応から学びをいただいて更にリスタート。リスタートする度に「お話を語る」ということへの理解が深まっていくのですね。
『語りの場を持つこと』に前向きに!


次回初級クラスは 12月13日(火)です。

 

 

 

9月の初級クラス

まだまだ真夏のような暑さの中、色々なお話が勢ぞろいしました。
夏を感じさせるお話が2つ、秋を先取りしたお話が1つ、季節を全く無視した真冬のお話1つ(私です~)、季節に関係なくいつでも楽しめるお話3つ。


【 手遊び 】(両手でそれぞれの数字の指を立てて)

1と5でイチゴをたべて
2と5でおそばをたべて
3と5でケーキをたべて
4と5でカレーをたべて
5と5でおにぎり作ってピクニック、ゴー!


【 語り 】

旅の仲間  / 語りの森昔話集5「ももたろう」/ 語りの森

娘のくり拾い  / 語りの森昔話集5「ももたろう」/ 語りの森

うりひめの話  / 語りの森昔話集2「ねむりねっこ」/ 語りの森

小僧の歌くらべ  / 鼻きき甚兵衛・出雲の昔話 / 桜楓社

さるの海岸見物  / 語りの森昔話集2「ねむりねっこ」/ 語りの森

母の眼玉(まなくだま)/ 鈴木サツ全昔話集(母の目玉) / 福音館書店

ヤンさんの語り / マンガスと七人のじいさん  / 子どもに語るモンゴルの昔話  / こぐま社


講評の時間には、シンデレラの話型の一番最初が中国だという話や、ヤンさんが実際に語った時の子どものお話の受け止め方の深さと(HPにも紹介されています。〈こちら→〉時に大人の安易な解釈のズレについての話。
そして、今回の語り手さんの中に再話クラスで再話されたお話を語って下さった方がお二人いて、それについての学びもあり、いつもの事ながら盛沢山(*^-^*)
個人的にはヤンさんが語って下さったお話についても聞きたかったです。実は累積譚をもうひとつ覚えたくて探しています。ヤンさんが語って下さったお話、とてもおもしろかったです。そのお話は入っていないようですが、HPに累積譚のリストがあります。ご興味のある方はどうぞ!〈こちら→〉

次回の初級の勉強会は11月8日です。

 

 

7月の初級クラス

ここのところ降り続いている雨は「もどり梅雨」との事で、やっぱり祇園祭が終わるまでは梅雨は終わってなかったのではと、すっかり京都の人になりきったように言ってみる今日この頃です。


【 手遊びジャンケン 】*カッコ内は手の形

ちーちゃん(チョキ)ぱーちゃん(パー)おにぎり(グー)ちょうだい(チョキ)
紙に(パー)包んで(グー)おにぎり(グー)ちょうだい(チョキ)
ジャンケンポン


【 語り 】

1.こすずめのぼうけん /  おはなしのろうそく13 / 東京子ども図書館

2.息子とかみなりさま /  語りの森HP     こちら→

3.願いの指輪 /  話はめぐる /  リブリオ出版

4.ヤンさん / 金の鳥 /  語るためのグリム童話3 /  小峰書店

【 ヤンさんより 】
・お話に感情移入した語り方は避けた方が良い。何よりも聞き手が主人公になって能動的に聞く事が大事で、語り手が感情を入れると子どもが受け身になってしまう。
・創作のお話は聞き手にとってわかりにくい箇所がある場合がある。①時系列になっていない文がある②語尾がない③不必要な文がある、というような時は手を入れる必要(中級クラスでの学び)が出てくる。


【 昔話の語法の勉強 】*「金の鳥」からのメッセージ

小5~6年で聞いて欲しいお話
主人公の精神的成長、価値観の変化がよくわかる
援助者の主人公へのかかわり方は親や大人が学ぶべき姿勢


語りが少なかった分、昔話の語法の勉強もできて、私的にはとても得をした気分です♪ なぜかと言うと、語法の勉強もなかなかに奥が深く、何度聞いても難しく感じていたのですが、最近やっとほんのちょっとですが、昔話の語法と自分の語りをリンクさせられるようになってきたからです。色々なお話を語法と照らし合わせて解説していただく事で、そのお話のイメージがより色濃く鮮明になる。そうなる事で、覚え方が、語り方が変わる小さな瞬間があります。
今週の昔話の語法の勉強会「仙人のおしえ」も大好きなお話なので楽しみです。


次回の初級クラスは9月13日です!