月別アーカイブ: 2015年3月

ヤンさんのお供  byぽん

ぽんです。
今日は、ヤンさんの講演会(講座)にひっついて、某市に行ってきました。
講座の題名は
「日常語で語るとは・・・」
約20名ほどの方が来られました。
このブログでも何度も出てきているように、
ババヤガーでは「日常語で語る」というのを、大きな一つの柱としています。
今日、ヤンさんが語られたお話
「かえるの王さま」   『子どもに語るグリムの昔話2』 こぐま社
「猿婿」          『日本の昔話1 はなさかじい』 福音館書店
「鳥のみじさ」     『日本の昔話3 ももたろう』 福音館書店
「鬼のひとり娘」    坂田静子/語り 村上郁/再話
「さるの海岸見物」  岩田美衛/語り 村上郁/再話
「雪娘」         『日本の昔話5 ねずみのもちつき』 福音館書店
「カメの笛」       『ブラジルのむかしばなし1』 東京子ども図書館
日本のお話は、すべて日常語に変えてあります。
外国のお話は、共通語のテキストなんですが、アクセントがすべてヤンさんのア
クセント
つまり、共通語のアクセントではありません。
ですので、そういう意味ではヤンさんの日常語と言える、とのことでした。
「日常語ってなんぞや」と、いうところから始まって、
伝承の語り手と現代の語り手の違い、
耳から聞くということ、
日常語で語る意味とは、
等々、短い時間ではありましたが、有意義な内容の講義を聴かせて頂きました。
当ホームページでも、きっともうすぐ、「語るために」で日常語の事がアップさ
れると思います。
その内容と、今日の講座の内容はリンクしているはず。
記事のアップ、こうご期待。

3年生に行ってきました

ぽんです。
今年度もそろそろ終わり。
ゴールテープが見えてきました。
来年度は・・・おぉ、早く計画をたてなくっちゃ。
お話会もあと数回となりました。
昨日、某小学校の3年生3クラスに行ってきました。
ここは、年に1〜2回。3・4年前から行き始めましたが、
初めのうちは1年生のみで、やっと3年生まで行けるようになりました。
1クラス30名程度、ろうそくあり、45分
プログラム
語り 「ジャックと豆の木」 当ホームページ外国のお話より 
語り 「ねこの名前」 かたれやまんば第2集
               藤田浩子の語りを聞く会刊行
絵本 「ぴっかぴかすいぞくかん」 
      なかのひろみ/文・構成 福田豊文/写真 ひさかたチャイルド
絵本 「おれはねこだぜ」 佐野洋子/作・絵 講談社
私は「ジャックと豆の木」を担当しました。
どうもこのお話、怖いみたいです。
怖いというか、緊張感がすごいというか。
そんなに怖がらせたりしてないんですよ。
ごく、ふつーに語ってます。本当に。
それなのに、終わった後の脱力感がすごいんです。
ちょっと次のお話を聞くのには時間がいるようです。
プログラムを立てるときに注意が必要かもしれません。
まだ、6回しか語ってませんので、これから変わっていくとは思いますが。
この出典で語ってくださっている方、いらっしゃいますか?
どうですか?どんな感じですか?
私だけかなあ?
昨日、松谷みよ子さんの訃報が発表されました。
心から、ご冥福をお祈り致します。        
                          byぽん

松谷みよ子さま  byヤン

いま手元に『龍の子太郎』があります。
紙はもうずいぶん焼けて黄色くなっています。
昭和39年1月15日発行。初版本です。
小学2年生の時に父が買ってくれました。
近くに図書館もなく、貧しくもあったから、新しい本を手に入れることはめった
にありませんでした。
だから、何度も何度も何度も読みました。
文章まで覚えるくらいに。それでも読むたびに心ふるえました。
彼の勇気と優しさと、哀しさに。
この物語で使われているモティーフは、昔話のモティーフだったのですね。
いま気づきましたが、挿絵は安野光雅さんですね。
この絵もなつかしく親しいものでした。
もう一冊、『いないいないばあ』があります。
破れたところをセロテープで貼ってあります。
昭和60年2月5日発行。初版から18年たっています。
娘が3か月のときに買いました。
ふたりの子どもたちに何度読んだことか。
そしてその後出会った数えきれないほどたくさんの子どもたちにも読みました。
いつか孫にも読んでやろうと思います。
もうひとつ、「さるかに」。
これは私の中にあります。
語りを始めて、最初に覚えたお話です。
かあさん蟹がつぶされて、泣いてばかりいた子蟹。
いちばん兄の子蟹がしゃんとして言った「こうしてはおれん」。
下の子が生まれたばかりで、上の子へのわたしからのメッセージでした。
わたしと文学との出会いの節目に、松谷さんはいらっしゃいました。
松谷さんの数多くの作品は、わたしの心の奥深くに生きつづけています。
ほんとうにありがとうございました。
心よりご冥福をお祈りいたします。 合掌
ヤン

土地言葉での語り  byぽん

ぽんです。
先週の土曜日に、奈良昔ばなし大学に行ってきました。
今回は第5回で、全6回のこのコース、終わりが近づきつつあります。
今回の語りの講義は、土地言葉よる語りの2回目で
福井昔ばなし大学再話研究会の方が講師として来られ、
福井弁での語りを聞かせていただきました。
前回の土地言葉による語りでは
講師が国分昔ばなし大学再話研究会の方だったので、
関西に住み、関西弁を自在に操る(いや、大阪弁しか使えない)私にとっては
今回の方が、お話のストーリーがよく理解できました。
この方は、ご自分達で再話されたお話の他に
『日本の昔話 全5巻』小澤俊夫/再話 福音館書店刊行の中のお話も
土地言葉に代えて語られているそうです。
この点においては、ババ・ヤガーとも共通点がありますね。
ただ、「土地言葉=日常語か?」と言われると、
「そうとも言える」し「そうとも言えない」わけで、
その辺のころは、「語るために」の中で、また、ヤンさんが書いてくれると思い
ますので、
細かいことは触れずにおいときます。
今まで、「テキスト通りに、一言一句・・・」と思って語ってきた方にとって
この土地言葉やら日常語で語るってことは、本当に受け入れがたいことだと思い
ます。
私も数年前までは、そう堅く思ってました。
なんせ、出典に手を入れるくらいなら、その出典で語るなと思っていたぐらいで
すから。
でも、「どうして語るのか」「何のために語るのか」「究極には何を目指して
語っていくのか」と考えたとき
初めて、この「日常語で語る」ことに意味を見いだしたのです。
この辺の事も、ヤンさんの「語るために」の日常語についてのアップを待って、
当ブログで、皆さんと意見を交換していきたいと思っています。
福井弁での語りは、たいへんリズムがよく、
その間とリズムでお話に随分厚みをつけておられたと思いました。
難しいことは抜きにして、「私」個人は福井弁での語りを
大変楽しく聞かせてもらいました。
この土地言葉での語りも、あと1回です。
どんな地方の方が来られるのか、本当に楽しみです。
この講義を聞かれた方、
当ブログのコメントは匿名ですし、
率直な感想をお待ちしています。    
                        byぽん

2年と3年 byぽん

ぽんです。
1週間ぶりのブログです。
今週も、2年生3クラス、3年生3クラスに行ってきました。
例の、月1の小学校で、30分程度、ろうそくなし、です。
プログラム
2年生
語り 「ジャックと豆の木」 ババ・ヤガー語りの森 外国のお話より
語り 「おんどりとひとかけらのダイヤモンド」
        『うたうかえで』コダーイ芸術教育研究所 羽仁協子/編 
                       東京・ことばと文学の会刊
絵本 「ちょっとだけまいご」 クリス・ホートン/作 木坂涼/訳 BL出版
3年生
語り 「おどっておどってぼろぼろになったくつ」
       『子どもに語るグリムの昔話①』  こぐま社
語り 「まめじかカンチルが穴に落ちる話」
       『おはなしのろうそく8』  東京子ども図書館
絵本 「ちょっとだけまいご」 クリス・ホートン/作 木坂涼/訳 BL出版
「ジャックと豆の木」は当ホームページに掲載しているお話を覚えました。
今回初だし。
どきどきしますねぇ。
1回目はどうしても探り探りになってしまって。ちょっと控えめな感じになって
しまいました。
2回目3回目は、私も楽しめるようになって、より子ども達にも楽しんで貰えた
と思います。
このお話、みんな「知ってる〜」と言ってて
お話の出だしは余裕しゃくしゃくな態度で聞いてるんですが
大男が入ってくるシーンになると・・・。
耳を押さえる子(特に女の子)が数名。
その後は、身じろぎもせず聞いてくれました。
終わった後は全員が「ふう〜〜」とため息。
語った私も、「ふう〜」とため息。
二つ目のお話、その開放感からか、子ども達のはじけてること、はじけてること。
同じ台詞が何度も出てくるんですが、そこはみんなで声を合わせて
「コケコッコー、らんぼうな王さま、わたしのダイヤを返しておくれー」
歌も何回も出てくるんですが、それも大合唱。
誰が語ってんのかわからん程でした。
前にも書きましたが、私、石井桃子さん苦手なんです。
このジャックも『イギリスとアイルランドの昔話』で何回も覚えようとして、そ
の度に挫折。
石井さんの独特の言い回しが・・・覚えられないんですよね。
もし、私と同じ思いの方がいらっしゃったら、
当ホームページのジャックを、どうぞ覚えてみてください。
3年生、
「おどって〜」の出典はこぐま社なんですが、
「おどる12人のおひめさま」 エロール・ル・カイン/絵 やがわすみこ/訳 
ほるぷ出版 を紹介したら、
3クラスとも数名の子が手に取って熱心に見ていました。
この学校、今年度はこれでおしまいです。
来年度もおそらくこのペースで行けると思います。
月1は厳しいけれど、子ども達がどんどん成長していくのがわかって、本当にや
りがいがあります。
来年も頑張るぜ。