月別アーカイブ: 2015年4月

ヤン・ぽんメール  byぽん

(ぽん)
・・・前略・・・最近の「テキストに手を入れる」どう思います?
(ヤン)
どうって?
(ぽん)
いやね、このままやと
「テキストに手を入れるためにはヤンさんレベルの勉強が必要」
→「それが出来ない人はやってはいけない」
になってるなあと思って・・・。
「勝手にやってはいけない」→「ヤンさんに頼む」→「引き受ける」→「しんどな
る」(笑)
まあ、「しんどなる」は別としても、「頼む」じゃないと思うんですよね。
「やってはいけない」も違うような気がします。
「あかんからやらない」じゃなくて「あかんから頼む」でもなくて、
「自分でやれる力をつける」やと思うんです。
そのためのババヤガーやと・・・。
(ヤン)
そうやん。その為に三つも勉強会やってるんやん。
(ぽん)
そうなんです。
三つもやってるんですよね。
「日常語」「中級」「再話」、どれも目指すところは同じ。
独立した語り手になること。
どの勉強会でも、「正解を教えてもらう」ではない。「正解は自分で探す」
その探すためのヒントを学ぶ場がババヤガーやと思うんです。
いろんな刺激を受けて、お互いに学び合って、自分の語りにいかす。
そんな集団を作りたくて、ヤンさんに講師をお願いしたし、私も遠くまで通う決
心をしたんです。
(ヤン)
そやねん。だから、「テキストに手を入れる」の是非なんか言い切れないって書
いてん。
そして、あの私のやり方は、私のやり方であって、その通りにやらんでもいい。
ひとつのヒントとして考えてほしい。
私を祭り上げたらあかん。
わたしが「いい」って言うたら、ええのんかい!?ってこと。
(ぽん)
そうそう、そうなんです。
ヤンさんの許可を貰うための集団やないんです。
ひょっとして、ひょっとして、ですよ。
勘だけで、素晴らしいテキストを作れる人がいるかもしれない。
そしたら、そんな天才的な人は、自分でどんどんやってええんですよ。
残念ながら、私にはそんな天才的な勘はありませんけどね。
みんな一律やないんです。千差万別。
それぞれが自分のやり方を見つけて欲しい。
私の目指すところは、メンバー全員がいずれは自分で判断できるようになること。
(ヤン)
えらい、熱いなあ。
実際に、私よりセンスのいい人、なんぼでも見てるよ。
私はセンス・資質がないから、あのやり方でやってるだけ。
遠回りやけど確実なやり方やと思ってる。
資質がないから遠回りしている。
語法も再話も類話比較も、めっちゃ遠回りやん。
けどね、その遠回りが他の人の学びのヒントになると思う。
「まなぶ」は「まねぶ」やからね。
そこから出発してどんどん自分らしい方向をつくっていってほしいねん。
(ぽん)
「まねぶ」ねぇ。
それはそれで大変なんですけどね。
あっ、お風呂溜まった。
お風呂入ってきまーす。
(ヤン)
えらい、あっさりやね。
ま、ええわ。おやすみ〜。

いよいよ再話勉強会が始まりました byぽん

ぽんです。
報告がすっかり遅くなってしまいました。
4/23(木)
ババ・ヤガーで、いよいよ再話勉強会が始まりました。
今回は第1回ということで、再話する際の注意点などの講義がありました。
①原話と再話について
②再話の手順
   *口承資料の見つけ方
   *原話の選び方
③再話する際の注意点 
  *昔話の語法
  *場面が見えること
  *時間の順序を把握すること
  *視点の位置
④その他の注意
  *人物の名称
  *昔話の語法の活用
  *主格の用い方
  *会話文の扱い
  *句読点の付け方
その後、グループ発表と勉強会の進め方についての説明があり、
最後に説明会で出された宿題の講義がありました。
宿題の講義では、「田植えぎつね」の原話と再話を比較して
実際に、どのように再話されているのかを具体的に説明して貰いました。
次回からは、グループ毎に再話したお話を1話もってきて
全員で検討しながら再話を完成させていくことになります。
次回は10月。
メンバーの皆さん、力を合わせて頑張って行きましょうね。

現代の語り手 byヤン

4/21「語りを始めるお手伝い」へのごぶさんのコメントにお応えします。
伝承の語り手は過去の記憶の中から語る。
たぶん、語れる人だけが語り手になる。
昔話の言葉を自在に操れる人がよい語り手になる。
現代の語り手は、本に書かれている「テキスト」から覚えて語る。
わたしも含め、我も我もと語り手になる。
昔話の言葉も知らず、日常会話も不得手なままに。
あ〜恐〜〜(笑)
そやからね……
現代の語り手にとって、テキストは絶対です。
だから、よい語りをするためには、よいテキストを手に入れなくてはいけませんね。
では、よいテキストはどこにあるか?
ストーリーテリングの本拠地(笑)東京子ども図書館が「おはなしのろうそく」
を出していますね。
ほかに、「語るための〜」「子どもに語る〜」等々。
けれども、東京子ども図書館の「レクチャーブックスおはなし入門」シリーズに
も書かれているように、実際に語りをすると、テキストの文章に変更を 加える
必要性も出てくるのです。
語り手の個性は百人百様だし、テキストの作者・再話者も姿勢が様々だから。
つまりテキストに手を加えていいのです。
けれども。
そうです。さらに「けれども」です!!!
テキストが本になって出版されるまで、才能ある方たちがどんなに苦労しはった
と思いますう?
一言一句、血と汗と涙の結晶ですよ!
かんたんに変えていいはずがない。
テキストに手を入れるなら、それと同等、とは言えないまでも相当の努力と苦労
が必要です。
と、私は自分に言い聞かせています。
では、どのような努力か?
創作は原則変えてはいけないと思っているので、「昔話」について、私がしてい
ることを告白します(笑)
1、昔話の資料集と再話集を限りなく読むこと。
ひとつひとつの話はすぐ忘れるけどね、でもいいのです。見えてくるものはあり
ます。
ときどき、類話比較します。
2、『昔話の語法』を読みます。
その理論を自分が語ろうとする話に当てはめてみます。
昔ばなし大学を受講されている方は、文法指摘というあれに近いかな。
受講されていない方はHP≪語るために≫の用語集に書いてある本を読んでみてね。
3、語って語って語って、自分の耳に聞かせます。
口がOKというのではなく、耳がOKというかどうかです。
そのあと、申し訳ないけれど、聞き手が実験台です。
上記2と3の工程を経ていれば、たいていは聞き手もOKですが。
4、おなじ話でも、何年も語っていると、細部の言葉が変わってきます。
聞き手の要求によって変わる。
でも、自分の怠慢によって変わることもある。だから、テキスト確認。エンドレ
ス(笑)
なんでそこまでやるう〜って?
当たり前やん。
昔話は人類の文化遺産ですよお〜
聞き手の子どもたちは人類の未来ですよお〜
わお〜
たのしいよ〜♪
ごぶさん
わたしは、他の語り手に、変えてはいけませんと言い切ることも、変えてもいい
ですと言い切ることもできません。
ただ、わたしの講座に来てくださっている初心の方々にはこういいます。
「練習していてどうしても覚えられないことろがあったら、いうてね。テキスト
を変えられるかもしれないから」
こたえになったかな?
ごめん、なってないね……
  ヤン

語りを始めるお手伝い  byヤン

市外のあるサークルに、入門講座の講師としてお伺いしています。
今日は2回目、お話の選び方。
「きつねの恩返し」 『日本の昔話3』福音館書店刊
「とりのみじさ」 『同3』
「手なし娘」 『同2』
「良弁杉」 『子どもと家庭のための奈良の民話1』京阪奈情報教育出版刊
4話語った後、講義の前に、「わたしとおはなし」と題してみなさんに自己紹介
して頂きました。
たいてい入門講座で出てくる「覚えるとは知らなんだ」の新鮮な発見!、ここで
もやっぱり出てきました(笑)
でも、前回いっぺんだけ見てみよかと思ってきた方も含め、全員が出席。
「不純な動機なんです」と言いつつ、楽しげでまんざらでもない様子。
よかったです。
「地域の交流を求めて」という方が何人かいらっしゃったことが、心に残りました。
そうですね、不純な動機でご縁ができて、昔話を語り合う。近所の子どもも巻き
込んで。
いいなあ。
年齢に関係なく前向きに生きている方たちと出会えることが、とっても幸せです。
次回までに語る話を選んできてもらいます。
どんな話が集まるでしょうか、楽しみです!
  ヤン

新年度 始動〜!   byヤン

家の前で
「あ、むらかみさん!!!」
「こんにちは」
「ここむらかみさんの家?」
「そやで」
「おぼえとこ〜〜。バイバ〜イ」
「はい、ばいばい」
覚えてどうするねん。夜討ちか?
道で
あちゃ、集団下校や。
「あ、おはなしの!」
一年生が先頭で、次々ハイタッチ。
「おかえり、おかえり、おかえり」
5年。
「おかえり」
「めでたし、めでたし」
へ?
新学期、まだまだ新鮮、でも不安は去った、というような4月後半。
行ってきました最初のおはなし会。支援学級の朝学習。
担任の先生が変わって、自分たちのほうが先輩のような顔をしての読み聞かせ。
先生は、「へえ」「ふうん」って、その間合いが子どもたちをニコニコさせる。
今週はひとつ大きい組になった幼稚園の子たちのところへ。
来週は、新一年生のところへ。
先生たちとの打ち合わせが終わったら、7月まで、授業のおはなし会の連チャン。
5月は高校。
ほぼ2日に一度のおはなし会は、うきうき、どきどき。気分のみ若し。
子どもたちのぴかぴかの笑顔からは、エネルギーを吸い取っても吸い取っても、
なくならない。
ひっひっひっひ……
  ヤン