月別アーカイブ: 2021年12月

12月 初級講座報告

12月が走っています。そして、あちこちでクリスマス会が行われていますね。子どもたちの笑顔が見られる一時です。大人が手作りした素朴な時間。大人も楽しい。一緒に楽しんでくれる大人がそばにいることが大事だな~と感じます。

ヤンさん手遊び メリークリスマス

前に立つヤンさんは、色んなツリーが出来上がる様子をとても楽しんでいました(笑)

1.かもときつねとからす『語りの森昔話集4/おもちホイコラショ』語りの森

楽しく語れた。長い時間テキストと付き合った。毎月新しいおはなしをしていたので、今回のように2カ月くらいかける方がよいなと思った。時間をかけると違ってくる(語りの変化・成長)と感じられた。このおはなしは、「あるとき」で始まる。また、前の自分は、小がもが食べられることに抵抗があり、どんな風に語ればいいかと思っていた。(迷いがあるうちは語らない方がよいことも聞いていた)ある時、絵本作家・手島圭三郎さんの思いを知った。それは自然の法則を伝えること。生き死にを伝えること。このことをきっかけに、おはなしに対しての引っ掛かりが取れ、大事な話と思うようになった。語りについては、出てくる擬態語をついつい強調したくなるので、すっといきたいと思っていたが、村上さんの語り(下記に記載)を聞いて、分かった気がした。

ヤンさん

このはなしのテーマは、弱肉強食・無駄にはしない自然の中で生きる生き物から人間は学んで生きている。その自然の法則が昔話に残っている。昔話の中のテーマを大きく3つに分けると…1人間の生き方 2自然とはどんなものか 3自然の中での人間の生き方 (小澤さん談)こちらは2番、かちかち山は3番。擬態語について、関西人は擬態語が好き。音のおもしろさを子供は喜ぶ。語りでは自然に入っていたと思う。言い直しについて、とっさに出てしまった違う言葉がストーリーに差し支えない言葉なら、言い直さずに語る。気にせず先に進む。リズムが変わることになるので、後が崩れる心配はある。本番のつもりで、言い直さないで語る練習もすると良い。言い直したり、つまったりすると、聞き手と距離ができてしまう。丸暗記ではなく、語りを自分のものにする。

2.こびとのおくりもの 『語りの森昔話集1/おんちょろちょろ』語りの森

娘が3年生の時におはなし会で聞いてきて、「げっつようび、かっようび~♪」と歌っていたので、いつか語りたいと思っていた。練習時間がもう少し必要だった、自信の無さが語りに出た。娘の宿題の音読の内容が…「私が座右の銘にしたい言葉は『日々の積み重ねが自信をつくる』だ。…私がこの言葉を選んだのは、自分の自信の無さをどうにかしたいからだ」というもので、聞いた時切実に受け取った。語りの途中、歌っているうちにちょっと自信が無くなってきた。

ヤンさん

言い直しがあったが、言い直さなくてOK。このはなしは、歌で進む話。『こぶとりじいさん』も歌だが、歌が上手いか下手かになっている。こびとのおくりものは、明るく、歌って楽しむ話になっている。竹原威滋先生は『こびとのおくりもの』の研究していた。(グリム童話と近代メルヘン 三弥井書店 『第四章・グリム童話と民間伝承の東西交流』)語りは楽しかった、大人は一緒に歌わないからね(笑)、子どもは一緒に歌ってくれる。

3.ちょっとでかけるよ『語りの森HP』語りの森

聞き手を巻き込む語りをすることを考えに考え、大変だった。繰り返す言葉のちょっとずつ変化するニュアンス、テンポの良さは、練習で身に着くものではないので、村上さんの録音、紙芝居(偶然出会ったツボがとことこ)、役者の演技、最終的に落語を、聞いたり、見たりして、自分に取り込む努力をして、もうわからん出たとこ勝負のものだと思った。そして、力を抜くことに努力して、最初ツボを手に入れるまでに一笑いしてもらったら、なんとかいくと思い切った。おはなしとしては、取り過ぎている人から貧しい人へ、富の分配をするツボの正しい行為がテンポよく描かれていて、深いテーマをおもしろく聞けると思った。第三世界の人たちに対して、自分も旦那さん側であることを気づかされるはなしだと思った。

ヤンさん

「値打の無いものと交換していく」話が冒頭に入っている。しあわせハンス、ヘレーじいさん、パティルの水牛、とりかえっこ(ロシアの民話下)、父さんのすることはいつもよし(アンデルセン)。類話によってオチが違う。→こちら(しあわせハンス) →こちら(類話)雇い主が利益の多くを独占している、聖職者でさえも。そして、自分も。語り手が気付くと聞き手に伝わる、深いところで気付く(後でも)。答えを早く教えなくていい、手渡しておいて、自分の中で育てていって分かる時が来る。普段も気付いて、そうやって自然に理解していく。テレビなどでは、搾取する人物像が映像で描かれ、それを受け身で見るので「私は違うわ」と思ってしまう。

4.仙人の教え 『日本の昔話5/ねずみのもちつき』福音館書店

プライベートレッスンを受けていて、力み過ぎなのが課題だった。人格の中にあるものが、人物の会話文に現れるように語ろうと思った。息子が母親の目を治してもらおうと、苦労して仙人世界へ向かう、その途中で三つの頼まれ事を引き受ける。仙人には三つまでと言われ、息子は困ってしまう。母親の目のことを一番にきいてほしい自分(語り手)がいたが、他の3人の切実な願いを受け止めて練習した。4年生に語る予定。

ヤンさん

今回が2回目の本番だったので、そうやってこなれていく。その間に自分の中での学びがあり、回数を重ねることで語りが変わる。違う子どもに何回も語ると良い。内面の成長段階では、5年生がぴったりの話。「頼まれたことを先に聞いて帰ろう」という事が納得できる精神年齢に合わせる。頼まれたことを先に聞いて帰ることが大事、だけど、そう覚悟していく本人は欠如している、困っている葛藤は聞き手の中にある。「あんたやったらどうする?」と問いかけるように語る。欠如が充足しないと終われない。それが最後に大きな喜びに繋がる。『母親は、「どれ、どれ」といって、手さぐりで石の玉をさわりました。』この、描写の無いところが難しい大事なところ。そして、目が見えるようになる。『みるまに天から黒雲がおりてきて、大蛇は火の玉となって天にのぼっていきました。』ここは、ダイナミックに、黒雲と赤い火の玉が見えるように、ゆっくり語る。可能なら4年・5年・6年と語る。どの学年に合うか、吸い込まれるように聞くかを探ると良い。

ヤンさん語り ヘンゼルとグレーテル 『語るためのグリム童話1』小峰書店

三枚のお札 (日常語) 『日本昔話百選』三省堂

魔女と鬼婆がとってもよく似ていました!そして、「こっちへおいで~」と誘われて美味しいものを食べさせてもらい、寝させてもらう、小僧さんとヘンゼルとグレーテルも。三枚のお札になるまでに、日本にやってくるまでに、何がどうなったのでしょう~?!後ろの呪的逃走は、どこの国でくっついたんでしょう~?各国のおはなしを読んで知っていくうちに真相に迫っていけるかもしれませんね。今回も楽しいおはなし勉強会でした。初級クラスは、しばらくお休みですが、その間はあったかペーチカへあったまりに行きたいです。そして、その長い冬休み期間中に読んでおきましょうと、おはなしの本リストを頂きました。読んだらチェックの欄もあります!語りたいおはなし探し。前に読んだ時はそうでもなかったのに、語りたいと思うおはなしに再び出会えるかもしれませんね。そういう事って、あると思うんですが、その時とは違う自分になっているってことですもんね。自分が変わったことをおはなしが教えてくれるんですね!リストはおはなし入門クラスの時に頂いたものと同じだそうですが、たくさんありますよ~読み進めるのが楽しみです♪

次回は3月1日(火)です。

こわごわ体調管理🏥

人間ドックに行ってきましたよ。
去年はコロナが恐くて行けなかったんだけど。
思い切って年度初めに予約しておいたの。
そしたら、たまたま今の時期、コロナおさまってたから、行ってきた。
健診センターは感染予防が徹底してるから、安心。

身長が約2センチ縮んでた!!!
そのかわり、腹囲が約2センチ大きくなってたもんね~
だれか上から押したな(ಥ _ ಥ)
ちがうな、下から引っ張ったんや。
万有引力の法則。

検査結果は1か月ほど先なので、それまでは、首を洗って待っておこう。

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今日は外国の昔話「金の杯」をUPしたよ~

 

 

すてきな贈りもの🎁

これ、な~んだ!

おいしそうでしょ~
どんぶらこっこ すっこっこ~

ももからうまれたのは、ももたろう~

ももたろうのお供は?

そ、いぬ、さる、だんご、あ、いや、きじ!

羊毛の針刺しなのです!
まち針たちも、ぜ~んぶ手作り!
金沢のお針箱ヒロの「針物語」。
一寸法師とかぐや姫もあるんだって。

とってもあったかな贈り物(❤´艸`❤)
ありがと~

素敵なメッセージもいただいたし、あったかなクリスマスカードもいただいたよ\(0^◇^0)/

とってもしあわせです💖

あ、『語りのメソッド』は剣持弘子先生からだよ。

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今日はおはなしひろばの日。
高知県の昔話「ぽったりもち」
聴いてね~

 

 

 

あったかペーチカ

12月8日(水) 9名参加

雪の降る夜は 楽しいペチカ~♪
ペチカもえろよ お話しましょ~♪
むかしむかしよ もえろよペチカ~♪

「三びきのくま」『語りの森昔話集4』
「星の銀貨」『子どもに語るグリムの昔話3』/こぐま社
「さかべっとうの浄土」『語りの森昔話集4』
「猫の嫁」『日本の昔話5』小澤俊夫再話/福音館書店
「ふたりのクリスマス」『けんいちとみけやのおはなし』より ねぎしたかこ/子どもの本研究所
「がちょう番の娘」『語るためのグリム童話5』小澤俊夫編訳/小峰書店
「ギーギードア」『おはなしはたのしい』田中康子編
「マーシャとくま」ロシアの昔話/福音館書店
「山伏とたぬき」『語りの森昔話集5』

合唱「ペチカ」

初級クラスと中級クラスの人がいっしょになって語りを楽しむ会です。
ぎこちない進行役でもみなさんが支えてくれるあったかい雰囲気です。
語りを聞いてみなさんと話をして心がほっとする時間を過ごせる集まりです。

語りが終わったら、ひとりずつ(語らなかった人も)、感想を言います。
もちろん世間話でも何でもいいんです。

松岡享子さんの語りを聞いたことがある。
もう一度語りを聞きたいと言われた方がいました。
「えっ、松岡享子さんは会える人なの?」と驚きました。松岡享子さんは本や雑誌の中でしか会えない人だとわたしは勝手に思い込んでいたのです。
文庫で聞いて大好きになった「番ねずみのヤカちゃん」、初めて覚えたおはなし「魔法のかさ」、大好きな「世界でいちばんやかましい音」も松岡享子さんの訳です。絵本『ものぐさトミー』(岩波書店)、『くまのコールテンくん』(偕成社)、『くまのパディントン』(福音館書店)など、いつのまにかわたしは松岡享子さんの作品(訳も含めて)に囲まれていたんだなあと思い、なんだかとても幸せな気分に浸りました。そして、松岡享子さんの語りを聞きたくなりました。

今回、初めてブログで報告を書きました。伝えたいことがなかなか文章がまとまらず、最後ブログにアップする勇気もなかなか出ず、報告が遅くなってしまいました。ゆる~りとお付き合いくださいね。

あったかペーチカ
次回は1月16日(日)です。

第3回おはなし入門講座

雨が降ると草木を潤して空気中のチリを落とし雨上がりの景色をきれいに見せてくれてうれしい気持ちになります。
さて先日の久しぶりの雨の日に第3回入門講座が行われました。ご報告します。

おはなしの覚え方・語りかた】

1.語り

「三匹のこぶた」
 (イギリスとアイルランドの昔話)福音館書店
   語り ヤンさん

2.おはなしの覚え方

A.ストーリーを覚える

①声を出して全体を読む
映画のように映像をイメージしながら読む
②テキストを見ずにあらすじを書き出す
→テキストと照らし合わせて抜けているところを補充する(自分の欠けているイメージを確かめる)
③意味段落に分ける
・場面が変わる
・時間の経過(次の日とか)
・人物の出入り

B.言葉を覚える

①一段落ずつ覚える
一段落ごと声に出して
その一段落を細かくイメージしながら覚えていく(どんな森?針葉樹?寒い?匂いは?など細かく)
自分の作ったイメージが定着するまで声に出してイメージする=訓練(早くイメージできるようになる)
②1つの段落の2〜3行ずつ暗唱していく
③その段落を覚えるまで繰り返し暗唱する
イメージ映像と一緒に
一日一段落とかすすめていく 何度も何度も 歩きながらとか
④全ての段落が終わってから通す
それまでは前の日までにやった段落を復習しない!
どの段落も同じ量の練習量にするため
⑤ヒマさえあれば語る
ひたすら語る→完成

C.大切なこと

☆覚えるのに時間をかけること
イメージを深めることは作品の解釈を深めること
☆正しくきちっと覚えること
あらすじだけ覚えて語っていると「えっと」とか言葉を探る不必要な間が入り声の力が弱くなる
おはなしの言葉だけで正確にきちっと語る
ストーリーテリングは言葉だけが道具‼︎

3.語りかた

☆「上手にやろう」と思わない
私たちはおはなしと聞き手を媒介する媒体に過ぎない。
ただし好きなおはなしのイメージを膨らませ理解を深めその背景までよく知っている語り手が語ると五感で感じているリアリティがおはなしに出てくる。子どもが「おばちゃんそれホンマ?」と言うほどに。
それはおはなしと格闘した時間によって生まれるもの。

☆途中で忘れても必ず最後までやりきる

 

♪♪♪
一番最初に覚えるおはなしは探す時間選ぶ時間もたっぷりとって何より「好きなおはなし」を選ぶこと。その伝えたい思いや情熱で突っ走って最後まで行くんだとのことでした。
これは一話目に限らずおはなし選びには大切なことだなぁと感じます。なぜなら『格闘』しなくてはならないですもんね。好きだからこそとことん向き合えるんだと思います。

次回1/18はいよいよ最終回発表です。みなさんが選ばれた好きなおはなしに会えるのが楽しみです♪♪♪