日別アーカイブ: 2017年2月15日

2月 おはなし初級講座

春ですね。
まだまだ寒い日が近づきますが、梅が咲いたという声をちらほらきいて、お出かけしたくなっているもっちです。
初級講座は2月始まりの講座でして、新しいメンバーを2人お迎えしましてスタートしました。

今回の語りは…

「三びきのくま」『語りの森HP』【リンクはここから】
「貧乏神」『語りつぎたい日本の昔話5笠地蔵』(小峰書店)
「まめたろう」『おはなしのろうそく19』(東京子ども図書館)
「馬方やまんば」『日本の昔話5ねずみのもちつき』(福音館書店)
「地獄に行った吉兵衛さん」『語りの森HP』【リンクはここから】
「おおかみと七ひきの子やぎ」『語るためのグリム童話集1ヘンゼルとグレーテル』(小峰書店)
「屋根がチーズでできた家」『子どもに語る北欧の昔話』(こぐま社)

9月の初級講座の時も思いましたが、ひと月講座が空いた次の講座は、おはなしがたっぷり聴けてとても楽しいです。みなさん勉強熱心ですよね。

さてさて、今回の初級講座では【助詞】について話題にでました。
初級講座ではテキストをそのまま覚えて語り、そこから色んなことを学んでいくのも課題の一つです。
テキストによっては言葉が舌に乗らなくて、ちょっとした接続詞や助詞が覚えられなくて、
「ここは【へ】!、こっちは【が】!!あ~、覚えられへん!!もうどっちでもいいやん!!」
とテキストに印を付けたりしたことありませんか?他にも【そして】とか【ところが】とか覚えにくい接続詞も〇したり、マーカー引いたり・・・。

本当はどっちでもよくはなくて、再話された方がちゃんと一文字一文字言葉を選んで書いてくださったテキストなんですけどね。分かってはいるんですが、ついね。

今回はそんな物語のストーリーに直接関係ない助詞と接続詞に振り回された方続出でした。もっちも例外ではありません。
あまりに助詞や接続詞を気にするあまり、そこを語るときに間違えまいと肩に力が入ってしまうんですよね。で、次は間違えまいとテキストに印を入れて・・・!
でも本来、ストーリーに大事なのは誰が何をしたという主語と動詞。
でもテキスト通りに覚えてと言われたら、一文字の間違いも気になるのよぉ~。

もうね、みんな一度は通る関所なんじゃないかと思います(笑)

この助詞、接続詞覚えにくい~と思ったら、心に留めるだけにして、テキストに印をつけるのはやめましょうというアドバイスをいただきました。
子どもたちの前で語るときにはテキストは持てませんからね。
視覚に頼らず、自分を信じよう。
自分を信じられるまで練習しよう。つまりはそういうことかなと。
テキストに印をつけるとそこばっかり目に入りますからね。
そりゃ力入っちゃいますよね。
そして本番、子どもたちの前で間違ったら、間違えた顔をしない、言い直さない、ほうがいいそうです。
諦めて先に進んでください。もうちょっと上級者の方はしらっと即興で辻褄合わせをなさるそうです。

すごい(;´・ω・)

あと、「馬方やまんば」には聞く子どもの年齢にもよりますが、子どもたちの分からない言葉がたくさん出てきます。
このおはなしのミソは、馬方が自分の財産の馬を山姥に食べられて、山姥をやっつけるところなので、どうして恐ろしい山姥に仕返しをするのか、そのまま逃げなかったのかを分かってもらうためには、馬方という職業、馬に対する考え方と愛情をね、理解してもらう必要があります。
どこまで言葉を説明するのか、どのタイミングで説明を入れるのか。
子どもたちの前で語る機会が増えてきた方には、また一つ関所ですよね。
タイトルから派生して説明できることは、語りの前に。
途中のワードは子どもたちの顔を見て、分かってないなと思ったら一言で説明できるように用意していって臨むのがいいようです。
子どもの顔色を読む余裕ができればできるようになるんでしょうね。
そのときも視覚的に伝えるとイメージが固定してしまうので、手振りや絵本、図鑑や現物は見せない方がいいようです。
あとで何かの拍子に「それ」に出会って、「ああ、これのことか!」という気づきが語彙の獲得や成長に繋がるのだそうですよ。
そう考えると、おはなしのボランティアって責任重大だなぁと思いませんか。
もっちは以前、「説明(の言葉)が硬すぎる」と言われたことがあります。
ほんま、おはなしの勉強は一朝一夕にはうまくいかなくて楽しいわぁ~。