日別アーカイブ: 2015年8月8日

聞き手が来るなと思ってるところに来る byぽん

ぽんです。
以前(2/19のブログ)、小澤俊夫先生の「昔話の音楽的性質」の講演を聞い
た後に、「昔話と音楽」という題でブログ記事を書きました。
その後、皆さんからコメントを頂いたんですが、その中でジミーさんが「聞き手
が来るなとおもってるところに来る」と書いておられます。
これは勿論、講演会の中での小澤先生の言葉でもあるのですが、語っていると、
または、聞いていると実感することって度々ありますよね。
先日、大学生の息子のクラブの発表会(ピアノ)を聞きに行きました。
二日間にもわたって、延々とやっておるわけですが、そんなん聞いてられません
ので、息子の出る部だけ聞きに行きました。
9名、その部には出ていました。
その中で、ベートーベンの某ピアノソナタを弾いた男の子(って言ったって大学
生なんだけどね)、何を思ったのか、この「聞き手が来るなと思ってる ところ
に来る」を全部外して弾いてしまいやったんです。私だけがそう感じたのかと
思ったりもしたんだけど、同行した主人に聞いても同じ感想。
つまり、
「聞き手が来るなって思ってるときには来ず」「聞き手が来るなって思ってない
ときに来る」
テクニックはお上手なのに、全部のタイミングを外してる。少なくとも私には外
れてる。
「えっ?」って。「えっ、今?」って。「あかん、あかん。待って」って。
奇をてらおうとしたのでしょうか?超有名な曲なので、自分独自の何かを表現し
たかったのでしょうか?それとも、ただ、ただ私とはタイミングが違う 人だっ
ただけなんでしょうか?真相はわかりません。
でも、たった一つ言えることは、私にとってはよく知っている結構好きな曲だっ
たのに、何一つ受け入れることが出来なかったということ。
転じて、考える。
語り手の間と聞き手の間。違ったままやり通すと、聞き手に伝わらない。
弾きながらは感じられないかもしれないけど、語りながらは感じられる、ハズ。
体中の毛穴を全部開いて、感じようよ。     
                        byぽん