12月の初級クラス

師走とは思えないような暖かい曇り空の中、今年最後の初級クラスが行われました。

手遊び
123の2の4の5
312の4の2の4の5
*最初片手、次に両手、その後は年齢に合わせて、どんどん早くして遊ぶ。


語り

1.人に悪いことをしなければ自分にもされない/語りの森HP(世界の民話18・イスラエル/ぎょうせい)
2.金の子牛/語りの森昔話集2/語りの森
3.岩の戸、開け!/語りの森昔話集2/語りの森
4.蚕のはじめ/語りの森HP〈こちら→〉

ヤンさんの語り
5.神の顔/世界の民話18・イスラエル/ぎょうせい


講評  *
語り手の課題:黒字 ヤンさんのアドバイス:青字

1.課題:男性が複数登場するので聞き手に誰か区別がつくか。/一人一人の登場人物をどう語り分けるのかは、①テキスト選び②テキスト理解③聞き手の立場でテキストを整える、が必要。
登場人物がどこで誰と会話しているかがわかるように語る。
2.課題:①句点の多いテキストはどう語れば良いのか。②意地悪な姉のくり返しの部分の言葉が違うのが覚えにくい。/①句読点は読むためのもの。語る時には気にしなくて良い。②同じような場面のくり返しにも、その回数や前後の関係性でテキストの言葉は変わる。
テキスト中の自分が覚えにくい言葉や間違えてしまう箇所に印をつけない。
3.課題:①最初は文章と文章の間に接続詞を入れたくなった(練習しているうちに気にならなくなった)②岩の「戸」を「口」と表現しているのは?南からの男とは?/①読むためなら接続詞は必要だが、語る時はいらない。②「戸」と「口」が同じであることを聞き手は話の情景から理解する。南から来た男は特別な職業で、あがめられつつ、時には虐げられるような存在。
4.課題:一文の中の言葉の順番を変えることについて。②言葉そのものを同じ意味のものに変えることについて/①先に来る言葉の方が印象に残るので、聞き手の感情を考えることが大事。②その言葉が言いにくい場合、同じ意味なら変えても良いが、なるべく漢語でなく和語を使うように心得ると、響きが優しい。
初めて出てきた言葉は立てる(この場合、ひとつひとつの音を長めに言うと良い)

日常語に変えることについて
課題:日常語ゆえに語尾が定まらないがどうしたら良いか/まずはテキスト作りに時間をかけて、語尾についても自分で納得して決める。しっかり覚えた後、本番でも変わるようならそちらを採用する。

どんな課題も行き着くところは「聞き手の立場になって」がキーワードになっていたように思います。テキストそのものの解釈に対しては、それがヤンさんの再話なら、どんどん質問して疑問を晴らしていきましょう♪ それがヤンさんの再話でなくても、どんどん質問してお知恵をいただきましょう♬ 語り手の迷いはそのまま聞き手に伝わってしまいますし、子どもこそがそこを敏感に感じ取る賢い存在ですから!


次回の初級クラスは本年度最後、3月12日(火)です。エントリーは2月12日までです。定員になり次第締め切りになるようですから、お早めに~~。

4 thoughts on “12月の初級クラス

  1. フルーツさん、さっき終わったばっかやのに、もう・・・╰(*°▽°*)╯
    的確な報告をありがとうございます。

    楽しかったですね~
    自分の課題を言語化するのって、分かってないとできないから難しいんですよね。でも、みなさんそれぞれに課題を提供してくださって、興味深かったです。
    語りを始めたころは、「どうやってちゃんと覚えるか」「覚えたのをどうやって間違えずに語るか」に気持ちが集中するもんなんですね。でも、そろそろ、どうやったらよく伝わるかって考えてもいい段階に来てるんじゃないかなと思います。
    少しずつ少しずつ、進んでいきましょ。

  2. ヤンさん、コメントをありがとうございます。
    覚えて人前で語る事そのものがまだまだ「課題」である場合も多い初級クラスですが、ヤンさんが最後に語られた後、ご自身の「課題」はこうだと具体的におっしゃって下さったので、私を始め、みなさんに“ピピン“と響いたように感じました。

    初級のうちは、練習しているうちに「疑問」が出てきて、その後「発見」するという段階なのではないかと思います。今回も、接続詞が必要なのでは?と思いつつ、練習を重ねると必要無い事に気がついた、とおっしゃった方がいらっしゃいましたよね。テキストについて、自分自身について、語り方について、そして聞き手についてもただ「読んでいた」「丸覚えして暗唱していた」時とは違うことに気づき始めるんです。
    さまざまな「疑問」の後に「発見」があって、でもどうしてもうまく行かないという「課題」に行き着く気がしています。

    とにかく、実際に語ること、現場から学ぶこと、そしてそれを話せる仲間や導いてくれる大先輩が大切で必要ですね〜。

  3. フルーツさん、詳しい報告をありがとうございました。
    色分けしてくれていて読みやすいです。
    わたしは残念ながら途中参加で、みなさんの語りをまったく聞けていなかったので、講評のあいだ中こころの中で、「う~、聞いていないからわからんがな~」でした(;’∀’)
    さみしかった(笑)

  4. ジミーさん、コメントありがとうございます。
    あの日は朝からお話会に出かけておられたのに、その足で初級クラスに駆けつけて下さってありがとうございました。

    実は私は、ジミーさんのお話会がどんな様子だったのか、何を語られたのか、など先月に引き続きお聞きしたかったのですが、時間が無くて残念でした。

    私も来年は語りの場をもっと増やすべく、動きたいと思っています(^^)

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