月別アーカイブ: 2015年10月

10月更新  byヤン

今回はほんの少しお話を足しました。
読んでくださって、語ってくださるとうれしいです。
≪日本のおはなし≫
「くらいくらい」
入れ子細工のお話です。
いろいろなバージョンがあるようですが、わたしは、かつて所属していたおはな
しサークルの今は亡き仲間から聞き伝えたものを語っています。
「くら〜いくら〜い」と語り始めるので、子どもたちは恐い話だとすぐに分かっ
て乗ってきます、
音声は5歳児に語ったときのもの。聞いて下さったら分かるように、入れ子の面
積がせまくなるにつれて、笑いがクレッシェンドしています。こわいこ とを期
待して、はずされるので、笑うのです。
からだを寄せ合って、いっしょに怖がって、いっしょに笑う。まさに、愛と信頼
の語りの場です。
この話を伝えてくださった仲間に心から感謝しています。
この話、一回やると、次回も、またその次の回も、リクエストされます。何回
やっても同じように恐がって、同じようにびっくりして、同じように喜び ます。
ときには、道で出あっても、「くら〜い、くら〜い、やって!」って言われます
(笑)
でもまあ、おまけの話です。
ジャンピング・ストーリーなので、急に大きな音や声が聞こえると心身に変調を
きたす子が、いないかどうか、確かめてから語ってくださいね。
「こんな目か」
奈良の民話から。これもどこにでもあるこわくて面白いお話。「こんな顔」とい
う話型です。
ちょっとオーバーにやると楽しいですよ。
いまは、炭焼きという仕事もほとんどなくなってしまいましたが、かつては、山
の仕事で生計をたちる人たちがいました。
自然が日常的にそばにあった時代、自然の中で暮らしていた時代には、人間の知
では理解できない現象が起こったようです。魑魅魍魎ーちみもうりょ う。
奈良は山国ですから、山での怪談が結構残っています。
これもおまけの話です。
≪外国のおはなし≫
「九尾のきつね」
音声を差し換えました。
4年生に語っています。本気で恐がっているでしょ。
「まほうの鏡」
動物報恩+婿選びの話です。
動物たちが、うろこ一枚、羽一枚、毛を一本くれる。とても孤立的で、イメージ
がクリアですね。頭の中に像がくっきりと浮かぶ。
だから後半、聞き手の子どもたちはすぐに、動物たちからの贈り物を燃やせばい
いと気がつくのです。
また、魚は深い海の底へ、ワシは天の果てへ、狩人を隠してくれます。極端性は
昔話の大事な性質です。イメージがクリアであるだけでなく、想像の世 界が空
間的にぐうんと広がっていくのを感じます。
子どもたちは、どこに隠すのかなという謎解きの面白さだけでなく、このイメー
ジの広がりに驚嘆します。
しかも、最後はおひめさまのいすの下に隠れる。極端に近いところです。そし
て、この極端な近さのおかげで、狩人はおひめさまから隠れおおせたので す。
三回の繰り返しもあり、昔話の語法の面白さをとっても感じさせてくれるお話で
すね。
後半、くり返しの一回目は、魚が狩人を隠してくれる。2回目は、ワシが隠して
くれる。
3回目、きつねを呼び出した狩人は、みずから指示して、きつねにほら穴を掘ら
せていますね。
はじめの2回は受け身だけれど、3回目は自分の知恵でかくれます。そして、そ
の3回目に成功しておひめさまを手に入れる。
ここに、若者の成長が語られているなと感じます。
この話は、グリム童話の「あめふらし」と同じ話型ですが、この点で、わたしは
「まほうの鏡」のほうが好きです。
音声は、4年生のおはなし会。
  ヤン

10月日常語勉強会  byぽん






ぽんです。

昨日は日常語勉強会でした。

語り 「にぎりめしころころ」
    「飴は毒」
    「太郎の欠け椀」
    「夢見小僧」
テキスト 「知ったかぶり」
       「貧乏神」
以上の6話、出典は「日本の昔話 全5巻」小澤俊夫/再話 福音館書店刊 でした。

だんだん日常語のテキスト作りにも慣れてきて、サクサクと勉強会が進み、珍しいことに時間が余ってしまいました。
そんなこともあって、講師のヤンさんに絵本を2冊読んで貰いました。

「どんぐりころちゃん」 正高もとこ/作 鈴木出版
「おおいそがし こいそがし」 
  ユン・クビョン/文 イ・テス/絵 小倉紀蔵・黛まどか/訳 平凡社

「どんぐりころちゃん」は10/3付けの当ブログでヤンさんが取り上げている絵本です。
この絵本、残念なことに鈴木出版が出してる、『こどものくに月刊絵本たんぼぼ』で、幼稚園・保育園で販売されている年間購読絵本なので、一般の書
店では買えません。もし、個人で買おうと思ったら、個人で年間契約をしないといけないらしいです。だからいくらネットで調べても出てこないのよ
ね。理由がわかりました。
残念。福音館のこどものともみたいに、お店やネットで買えるといいのにねえ。年間購読となると、なかなかお話のおばちゃん達にはハードルが高い。
ハードカバーになるのを待つしかないようですが、値段も高くなるしねえ。図書館で月刊の方を買ってくれないかなあ。それも昨今の図書館事情を考え
ると、厳しいか・・・。本気で年間購読を考えちゃいます。

で「おおいそがし こいそがし」。これは、韓国の絵本。ほっこりとした秋の農村風景で、とっても良かったです。ただ、絵本のサイズは大きいのに、
絵が細かい。そこそこ人数のいる読み聞かせには、不向きかもしれません。ヤンさんも「韓国のお話を語った後に、紹介してね」とおっしゃっていまし
た。

おっと、絵本のことばっかり書いてしまいました。
日常語の勉強の方も充実でしたよ。特に今回語りのお話が面白かった。

で、結論。普段のおしゃべりでも話に必ずオチを求めるのは、大阪人だけでした。京都人は違うんだってさ。
(私は根っからの大阪人)

では、来月。              byぽん



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9&10月おはなし会

ぽんです。
サボってました。ダメな子です。(子じゃないか、おばさんやね)
9月後半と今日までのお話会のプログラムです。
〇保育所
3才
ろうそくなし 30名 20分
ろうそくのうた
お話「三びきのやぎのがらがらどん」 同名絵本 せたていじ/訳 福音館書店
絵本「いたずらこねこ」 バーナディン・クック/文 レミイ・チャーリップ/絵
               まさきるりこ/訳  福音館書店
絵本「ぼくじょうのうしさん」 笠野裕一/作 福音館書店
童唄「さよならあんころもち」
ろうそくのうた
ちょっとわくわく感が減って、落ち着いた普通の感じになってきました。
さて、10月は何にしましょうか?
5才
ろうそくなし、35名 30分
ろうそくのうた
お話「おいしいおかゆ」 『子どもに語るグリムの昔話①』 こぐま社
絵本「おさるのジョージ」 H・A・レイ/文絵 光吉夏弥/訳 岩波書店
ろうそくのうた
絵本はちょっと大型の方を使っています。
2年ほど前から、5才には毎年読んでいます。でも、今日はイマイチな感じ。
ジョージ、私、子どもの頃大好きで、何度も何度もそれこそ100回ぐら い読んだ
ので、お話が短いときに使ってたんです。今頃出版されてる新しいシリーズやア
ニメとは趣の違う、最初の頃の作品を、ぜひ、子ども達に知っ て貰いたいと
思って、お話会を何度も経験している子達に読んできたんですが。語り手の私の
思い込みやね。
知って貰いたいなんで、強く思うと空回りするっていうことね。
なんかちょっと、退屈そうにしてた子がいました。
〇小学校4年生
ろうそくなし 35名 30分 毎月行ってます
お話「赤鬼エティン」 『おはなしのろうそく15』 東京子ども図書館
お話「あたしがテピンギー、この子がテピンギー、あたしたちがテピンギー」
      『魔法のオレンジの木』  岩波書店
9月に前半として書いたブログの中の小学校と同じ所、残りの1クラスに行きま
した。
とっても良く聞いてくれて、語りやすい。
そして、後日談ですが・・・。
実はテピンギーを語った後、3クラスとも「魔法のオレンジの木」をちょっと紹
介しました。
中に載っているお話を二つほど、ほんのちょっとだけ、紹介したんです。
そして、最後に「この図書室のあそこの棚に入ってるよ」って言いました。
そしたら、なんと・・・。
只今、予約待ちの子が何人もいるんですって。
嬉しい限りです。
出典が子ども達の手に届くところにあるっていいなあ、実感。
〇小学校4年
ろうそくあり 30名ちょい 45分 2クラス
お話「おどっておどってぼろぼろになったくつ」 
      『子どもに語るグリムの昔話①』 こぐま社
お話「小石投げの名人、タオ・カム」 『子どもに語るアジアの昔話②』こぐま社
絵本「このよでいちばんはやいのは」
      ロバート・フローマン/文  あべ弘士/絵 福音館書店
絵本「ぞうの金メダル」
     斉藤洋/作 高畠那生/絵 偕成社
年に5回、ずっと通っている小学校。お手本となるくらい、ちゃんと聞いてくれ
ます。
ホントに子ども達のおかげ。
時間配分もばっちりでした。
〇保育所
ろうそくなし 30人 30分
4才
ろうそくのうた
お話「おだんごぱん」 同名絵本 福音館書店
絵本「びっくりまつぼっくり」 多田多恵子/文 堀川理万子/絵 福音館書店
絵本「お月さまってどんなあじ?」 
    マイケル・グレイニエツ/絵と文 いずみちほこ/訳 セーラー出版
ろうそくのうた
この保育所はいつも昼食とお昼寝の間の時間に行かせて貰っています。
今日はプログラムの最後が「お月さまってどんなあじ?」でしっとりほっこり終
われたので、みんな上手くお昼寝に移行できたかな?
この絵本、4才〜1年生ぐらいでよく使ってきました。
で、その結果、今、4才に使うのが一番いいなあと思っています。
この絵本を読むときには、極力、書いてある言葉以外の言葉は発しないように気
を遣って読んでいます。聞いてる子ども達に、この絵本の世界その ものを味
わって欲しいと思ってそうしています。
「どんな味かなあ?」とか「お月さま食べたことある?」とか「次は何が出てく
るかな?」とか、言いたくなりますが、ガマンガマン。
そっとそっと、読みます。
子ども達もその方が、すっと心に落ちて、満足してくれるように思えます。
ああしんど。10月分は近日公開。
                        byぽん

再話勉強会が動き出しました。   byぽん

ぽんです。
先週の金曜日、第2回再話勉強会がありました。
第2回とは言うものの、第1回は講義と勉強会の進め方の説明だったので、メン
バーが実際に再話をしてくるのは、今回が初めてでした。
まずは以下の書き方の説明
「○○○」・・・再話したお話に再話者がつけた題名
「」内の(○○○)・・・再話したお話の原話の題名
『○○○』原話の出典
となっています。
では、今回勉強会で検討した再話です。
「だんまりくらべ(原題だんまりくらべ)」
  『貴志の谷昔話集』和歌山県那賀郡貴志中学校刊
「きつねに化かされた若者(原題きつねに化かされた若い衆)」
  『新装日本の民話⑥東海・北陸』ぎょうせい刊
「味噌とくそ(納豆汁と糞)」
  『丹後伊根の昔話』京都府刊
「馬盗人(原題 源頼信朝臣男頼義射殺馬盗人語第十二)」
  『今昔物語集③』小学館
「かめの恩返し(原題ぐうずの恩返し)」
  『日本の民話⑪九州(1)』ぎょうせい刊
「こんな顔(原題こんな顔)」
  『日本の昔話⑬紀伊半島の昔話』日本放送出版協会刊
ううう、出典は漢字ばっかり。ああしんど。
いや、書くのもしんどかったんですが、当日もかなりハードな一日となりました。
朝10時開始。夕方も16時近くまでかかりました。
参加されたメンバーは、講師ヤンさんも含めて12名。
みなさん、本当にお疲れ様でした。
今回が初めてということで、主催するババ・ヤガーも手探り、参加して頂いた方
も手探り。
どうなるかと思いましたが、参加されたメンバの熱意のお陰で、無事勉強会を終
えることが出来ました。
次は、2月です。
次は今回再話したお話を語って貰うのと、新しいお話の再話もやります。
今回より、時間的にはさらにハードになるかな…。
                       by ぽん

ゴスペルを聴きに行きました  byぽん

ぽんです。
今日、地元のおはなしグループのメンバーが所属するゴスペルグループのコン
サートに行ってきました。
初めて聞く、ゴスペル。「どんなもんかなあ」と思いながら行ったんですが、い
やあ、素晴らしかった。
圧倒されました。感動して泣きそうになりました。
人の声って、すごいね。これほど素晴らしいものはないね。
表現する自由、歌う喜び、生きる喜び。溢れていました。
ゴスペルだもんね。もともと、そういうものだもんね。
演奏家(歌う人も演奏家かなあ?)は自分の感情の動きや思いを曲に合わせて、
観客の前に広げます。
そして「ねえ、聞いて。私と一緒に感じて。私のこの思いを受け止めて」と訴え
てくる。
歌の場合、それに歌詞がついてるもんだから、余計訴えてくるものは多い。
私達が普段しているお話ってどうだろう?と思ったのです。
語りも、歌と同じように、言葉にのせて、聞き手にそのお話の世界を伝えていき
ますよね。
でも、感情をそのまま聞き手にぶつけはしませんよね。
自分の思いをすべて聞き手に見せませんよね。
っていうか、それってダメって言われる。
淡々とってね。
でもね、本当にそれが正解?
淡々とが正解?淡々とストーリーだけを伝える、それが正解?
確かに、感情の動きや語り手の思いを前面に出すことはしません。
でも「語るお話を選ぶ」「プログラムを組む」、もうそれだけで、語り手の思
いって出てきませんか?
そして、語るとき、そのお話の世界を聞き手の前に広げるとき、自分の思いも一
緒に出てきませんか?
語り手の作るお話の世界は、それこそ、語り手のイメージになるのではないですか?
前面には出しません。でも、控えめながら、それってやっぱり語り手の思う世界。
それを、聞き手に見せるんですよね?
聞き手にそのおはなしの世界(ストーリーに沿って進む世界)を感じてもらうん
ですよね?
なら、これって、音楽や絵画と同じじゃないですか?
程度の違いだけじゃないですか?
音楽の演奏家の人達も、自分の音楽を聴いて貰ってる間、その場所と時間を共有
している聞き手と、一体感を持ってその時間を過ごすのではないです か?
語り手はどう?
私も、やっぱり聞き手の前に広げて見せた世界を、聞き手と一緒に見、一体感を
持ってその空間の中を漂い、お話の語られてる時間を過ごすことを、目 標にし
ているよね、と思うんです。
語りは、おはなしのストーリーを聞き手に見せます。
音楽も、その音楽の持つストーリーを観客に見せます。
どちらのストーリーも語り手や演奏家の思いの中で、展開されていってると思う
のです。
違うのはどれだけ出すかってこと。そう、程度の問題。
そんな風に思うんです。
本当に淡々とがBESTなら、いっつも一定に聞こえるように、その時の聞き手
の要求なんかお構いなしに、そのストーリーだけを進められるように、 生身の
人間が一回一回語るより、テープ(ああ古ーい)か何かに録音したものを流す方
がいいんじゃないですか?
生で音楽を聴く度に、繰り返される疑問。
   
        byぽん