月別アーカイブ: 2019年2月

今週のおはなし会😘

2月4日(月)
小学1年生 授業 一クラスずつ3回
おはなし「三びきの子ブタ」『イギリスとアイルランドの昔話』石井桃子訳/福音館書店(仲間)
おはなし「アナンシと五」『子どもに聞かせる世界の民話』矢崎源九郎編/実業之日本社
じゃんけん ちーちゃんぱーちゃん
おはなし「ひなどりとねこ」『子どもに聞かせる世界の民話』矢崎源九郎編/実業之日本社
絵本『うしはどこでも「モ~!」』エレン・スラスキン・ワインスティーン作/すずき出版
ミニブックトーク「動物の物語」
「ひなどりとねこ」のあと、子どもたちが、「ねこはどうなったん?」って聞くの。
ヤンは、そんなこと考えたことなかったけどね~
わたし「どうなったんやろねえ」
子ども「ぶっとんでった」
子ども「ほんで地球を一周した」
子ども「ほんでな、宇宙までいってな・・・」
ああそうか、ひなどりのくしゃみが大きかったからやね。なんと愉しい想像力。

5日(火)
中学1年生 朝学習
おはなし「酋長カイレ」『語りの森昔話集2ねむりねっこ』村上再話
中一で最後のおはなし会でした~

6日(水)
6年生 授業 一クラスずつ二回
おはなし「忠実なヨハネス」『語るためのグリム童話1』小澤俊夫監訳/小峰書店
おはなし「地獄に行った吉兵衛さん」『語りの森昔話集2ねむりねっこ』村上再話(仲間)
ミニブックトーク「谷川俊太郎」
「忠実なヨハネス」は、2月7日のブログを見てくださいね~

7日(木)
6年生 授業 一クラスずつ二回
おはなし「忠実なヨハネス」『語るためのグリム童話1』小澤俊夫監訳/小峰書店
おはなし「地獄に行った吉兵衛さん」『語りの森昔話集2ねむりねっこ』村上再話(仲間)
ミニブックトーク「谷川俊太郎」
「地獄に行った吉兵衛さん」は、仲間の日常語による語りです。
笑い話なので、間が命(笑)
だいたいが高学年ってあんまり反応を見せてくれないので、笑いも少なくって、語りにくかったと思います。
来年の話をしたら鬼が笑うという言い伝えをどう子どもに伝えるかもネックやね。

8日(金)
支援学級 朝学習
絵本『ひみつのカレーライス』井上荒野作/田中清代絵/アリス館
絵本『ぼくはフクロウ』フィリップ・バンティング作/木坂涼訳/BL出版
絵本『ちいさなエリオット おおきなまちで』マイク・クラトウ作/福本友美子訳/マイクロマガジン社
絵本『ことばのこばこ』和田誠作/瑞雲社
心のやさしい子どもたちです。
『ぼくはフクロウ』は言葉遊びを楽しむ本です。
もちろん、わらって何やかやいいながら聞いていましたが、「ビッグ&スモールダロウ」のところで、1年生が、大きなフクロウを6年生、小さなフクロウを自分にそっくりだといって笑いました。6年生もまんざらでない様子(笑)
あとは、出て来るフクロウを、〇〇君や!△△君や!といいあって、ほんとに楽しそう。
『ちいさなエリオット』では、最後に手に入ったのがカップケーキだけでなくて、ねずみ君と友達になったのを、とっても嬉しそうに感心して聞いてくれました。

小学3年生 授業 3クラス合同(子どもたちと保護者)
おはなし「七羽のからす」『おはなしのろうそく』東京子ども図書館
おはなし「こびとのおくりもの」『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』村上再話
じゃんけん「ちーちゃんぱーちゃん」
おはなし「雪おなご」『日本の昔話5』小澤俊夫再話/福音館書店(日常語で)
おはなし「アナンシと五」『子どもに聞かせる世界の民話』矢崎源九郎編/実業之日本社
前半は、子どもたちがお話を語って発表し、保護者が聞き、昔話についての考えを深める時間でした。
え?
子どもたちが語るって?
そうなんです。よく頑張りました。とっても楽しかった。
語ってくれたのは、「ありとこおろぎ」「六匹のうさぎ」「半分のにわとり」「だんごころころ」「この世の光」
そう、ぜんぶ語りの森昔話集から。再話者として、こんなに嬉しいことはありません。
ひとりか、またはふたりペアで、グループに分かれて発表です。
後半、わたしが語りました。食い入るように聞いてくれましたよ。
キリスト教系の学校なので、「七羽のからす」の冒頭、洗礼に使う水が間に合わないことの重大さが、子どもたち、とてもよくわかるのです。洗礼の水が間に合わないことと、父親が呪うことと、息子たちが真っ黒なからすになること、この三つのことがらが同等の重みで、ずっしりとのしかかってくるのです。そこへ、美しい妹が登場、世界の果てまで兄さんたちをさがしに出かけます。
「七羽のからす」はあちこちで語りますが、毎年、ここの学校で語るのが、一番好きです。手ごたえがあります。
最後に保護者のかたからの質問。
なぜこの4話を選んだのかということ、わが子に読み聞かせるには、どんな話をどんなふうに読めばいいのかということ。
短時間でしたが、とっても大切なことを聞いてくださってうれしかったです。

はい、一週間、おしまい。

あしたはとしょかんであそぼ~📔📚📕

忠実なヨハネス🤴

グリム童話は、だいたいが、重いです(笑)
ドイツ人の民族性なのかどうか、国際感覚のない私にはよくわかりませんが。

そのなかでも、「忠実なヨハネス(忠臣ヨハネス)」は、題名からして重いです(笑)
で、その重い部分が、私自身の重い部分と共鳴し合うのです。
それで、「忠実なヨハネス」は、グリムの中でもいちばん好きな話のひとつです。
(うん、いちばん好きな話が、複数あるの)

生きていると、知らないうちに人を傷つけることってあります。
だから、せめて、できる限り誠実でありたいと思っています。
それでも凡人だから傷つけてしまう。
また、逆に、誠意が伝わらないこともあります。
いや、むしろ、手痛いしっぺ返しを食らうこともよくあります。

わたしたちの心は、じつは満身創痍で、この世の中に暮らしているんじゃないかと思います。

きのうときょう、6年生に「忠実なヨハネス」を語って来ました。
長いのでね、聞いている子どもたちも大変だと思うんだけど(笑)
私自身も、序盤の、王女を船に乗せるところまでが、しんどい。
カラスがしゃべりはじめると、後は流れに身をまかせ~🚢

ヨハネスが馬を殺す、婚礼衣装を燃やす。子どもたちは、ヨハネスの運命を息をつめて聞いています。
王さまが、「だまれ。あいつのじゃまをするんじゃない。何かわけがあるかも知れないじゃないか。あいつは私の忠実なヨハネスなんだ」というと、子どもたちはホッとします。
そっと拍手をしている女の子もいましたよ。
この王さまの言葉、わたしも祈りを込めて語ります。

人を信じることは、とても難しい。

結局、ヨハネスは死刑台に立たされます。
「王さま、わたしの受けた判決は間違っております。わたしはいつもあなたに忠実でした」
この言葉を語るとき、わたしはいつも涙をこらえます。
身につまされ、胸がつまるのです。
いままで何度、こう叫びたい、人生の一コマがあったことでしょう。
みなさんの人生ではいかがですか?
子どもたちも、どうでしょうか?

王さまがわが子を犠牲にするとき、聞き手にとって、それは衝撃ではあるけれども、納得できるものでなくてはなりません。そのように語らなければならない。
誠実であるとはどういうことなのか。
昔話だから極端に語っているけれども、実人生の中での大切な心性です。

現実は、昔話のようにはいきません。
でも、昔話は、闇夜の灯のように、道を照らしてくれるものではないかと思います。

この話が、これからの人生のどこかで、子どもたちの支えになってくれればと、祈っています。
6年間、聞いてくれてありがとうといって、お話会を終わりました。
片付けているとき、子どもたちが、6年間ありがとうと言ってくれました💖

2月の日常語による語りクラス

ブログ担当のかぶさんが体調不良で無念の欠席をされました。
かわりに、ジミーが臨時担当を務めさせていただきます<(_ _)>

語り
「雪娘」 『日本の昔話5』福音館書店
「地獄に行った吉兵衛さん」 『語りの森昔話集2ねむりねっこ』語りの森
「大工と鬼六」 『日本の昔話2』福音館書店(ヤンさん)
テキスト
「蛇からもらった宝物」 『日本の昔話3』福音館書店
「つるの恩返し」 語りの森HP → こちら

この日の語りもテキストも、それぞれ楽しい思いとお勉強と、程よくマッチした内容でした。
が、個人的に大変ラッキーだったのは、じぶんがおぼえたてほやほやの「大工と鬼六」をヤンさんが日常語で語るのを聞けたこと✌(‘ω’✌ )三✌(‘ω’)✌三( ✌’ω’)✌
わたしは、本のままをおぼえました。
わたしの脳内で、ヤンさんの日常語の語りと、『日本の昔話2』のテキストが同時進行し、まるで〝この放送は同時通訳でお送りしております〟状態になります。
そしたら、どこがどうヤンさんの日常語に変わっているのか一目瞭然で、これをラッキーと言わずしてなんとする!!
おぼえている話がもっと多ければ、こうなる確率は当然高いわけですから、喜んでいる自分が同時に悲しくもありますが…
そして、「大工と鬼六」を語るときは、「お前の名前はー」で、ちょっと伸ばして、子どもたちの「言うぞ」「来るぞ」という気持ちを考えて繰り返すといい、というヤンさんのアドヴァイスも聞けました。
ラッキー、グッドタイミング、今月の年中さんに語ります!(^^)!
さあ、練習だ(^o^)/

1月度 初級クラス

報告が遅くなりましたが、先週火曜に2019年一回目の初級クラスがありました。入門講座を修了され、初級クラスに入会された方や見学の方なども来られ、約20名と大人数での勉強会になりました。お部屋もいつもの会議室ではなく、集会室になり、語り手さんはいつもとは違った雰囲気で緊張しながら語りました。

では、今月の語りです。

①「世界でいちばんやかましい音」   『おはなしのろうそく10』/東京子ども図書館

10分以上のおはなしを覚えたのは初めてだったそうです。好きなおはなしで覚えやすかったが、長いので最後まで集中して練習するのが難しかったそうです。             「これからどうなるか」と後半が盛り上がりますので、毎回全部を通してではなく、後半部分だけの練習をするといいとアドバイスがありました。

「ある日のことでした」の前ではしっかり間をとり、違うことが起こるんだ、と子ども達に印象づけることが大切です。

「だれもかれもが、仕事はほかのひとにまかせて~」は説教っぽくならないよう、さらっと語ることが大切です。

②「心臓がからだの中にない巨人」   『おはなしのろうそく22』/東京子ども図書館

一番ダメだと言われている末っ子が、彼岸の存在に助けられながら成長するおはなしです。このテーマを十分に理解する必要があります。みんなから馬鹿にされいている末っ子エスペン、力が強いだけで頭の弱い巨人、しっかり者のお姫さま、イメージをしっかり持てば、演じようとせずとも、素直に語れば子ども達には通じるそうです。

これは私が語ったのですが、この点を理解せずに言葉だけを覚えてしまいました。そのため、HPにアップされているヤンさんの音声を聞いてみると、特にエスペンの語り方に違和感を感じました。理由が分からなかったのですが、エスペンの人間性の違いであることをヤンさんから指摘されました。

HP『昔話の語法』に「劣っている子がやがて逆転して力を出していくという力学をもっており、これは昔話の根本的なもの」と書かれています。にもかかわらず、私が語るエスペンはしっかり者で旅に出る前に成長していました・・・これでは、聴いている子ども達は主人公のエスペンと同化することはできませんね。

20分を超える本格的昔話を初めて覚えたのですが、テーマの読み込み、語法が大切であるかを痛感させられました。

細かなアドバイスとしては

(1)オオカミがエスペンを背中に乗せて、巨人の屋敷へ向かう場面。「こんなに軽く、こんなに速く走ったことは初めてでした。たちまち、巨人の屋敷に着きました。」を間髪入れずに語ることで、オオカミがとても速く走っているイメージができる。

(2)子ども達がもっとも集中して聴く、巨人が心臓のありかを言うときは、子ども達がしっかりイメージできるように、でもゆっくり過ぎてはいけない。

(3)島に着いてから、大ガラスやサケを呼ぶ前の場面。「どうすればいいでしょう?」の後に子ども達の反応を見ながら、一瞬だけ間をとるとよい。ただし、子ども達が口々に「〇〇」と言っていても、長くは間をとらず、次を語るとよい。

③「もちは金仏さま」   『日本の昔話1』/福音館書店

和尚さんと小僧さんの知恵比べが楽しいおはなしです。                     まきで金仏さまをたたいた音「くわーん、くわーん」は、テキストには2回しか書かれていませんが、子どもが「食った」と分かるまで、繰り返していいそうです。

④「ファン・タン西天へいく」   『子どもに語る中国の昔話』/こぐま社

ファン・タンは、米八合分しかないという自分の運に納得できず、仏さまに確かめにいきます。途中でファン・タンに質問を託す三人と出会います。仏さまが答えてくれるのは三つだけ、頼まれたことを優先し、自分のことをあきらめたファン・タン。けれでも他の人を救うことによって、自分の運命を乗り越え、最後は幸せになります。

「約束は約束だ、やぶるわけにはいかない。自分のことはあきらめよう」とありますが、教訓くさくならないよう、さらっと語りましょう。

「三つのねがい」/子どもに語る 日本の昔話3(こぐま社)、「仙人のおしえ」/日本の昔話5(福音館書店)の類話です。ただし、このおはなしは、「仏さまから3つの答えをもらうと、帰りの道をいそぎました」としか書かれていません。語法の観点から言えば、仏さまが具体的に言葉で答えをファン・タンに伝え、三人にも同じ言葉で繰り返す必要があります。          読み比べ、良いテキストを選ぶのも勉強ですね。(分かっているのですが、これが難しい・・・語法の勉強会に参加して学びましょう!)

☆ヤンさんによる語り   「酋長カイレ」   『語りの森昔話集2 ねむりねっこ』/村上 郁再話

次回、2月12日(火)はいつもと違い、中央公民館になります。もし、公民館までの交通手段のないかたはご連絡ください。また、『ノート式おはなし講座 語り この愉しき瞬間」を忘れず持参ください。休まれる場合は、『おたすけメールフォーム』を利用して、連絡しましょう。

このころには、インフルエンザの流行も治まっていますように~!

2月も常連さん!

今日のお昼間は少し暖かかったですね。
おはなしの部屋に入ると…………
います、います、常連さん、毎週毎週来てくれてありがとう!!

手遊び  おもちやいて
おはなし 「大工と鬼六」
おはなし 「こびとのおくりもの」
      語りの森昔話集1おんちょろちょろ 村上郁再話 語りの森
絵本   「ひみつのカレーライス」 井上荒野作 田中清代絵 アリス館
絵本   「ぼくはフクロウ」  フィリップ・バンティング作 BL出版
手遊び  「さよならあんころもち」

6歳4人を中心に2歳から10歳の子ども14人、大人8人みんなニコニコでした。
「ひみつのカレーライス」、楽しんでましたねぇ。
おなべのカタチの「カレーの種」謎の踊りで大きくして…………という
2009年の本ですが、お父さん、お母さんが着物、かっぽう着で、この
ひと昔前の背景がまた良いんです。

おはなしの部屋を出る時には、
子どもたちのほっぺたがまっかっかになっていました。