6月の初級クラス

梅雨の曇り空の日、初級クラスが行われました。
たまたま今月、子ども達の集まりで簡単に作れるクラフトを頼まれて、かたつむりを作る予定をしていたら、この日の手遊びが「でんでんむし」で嬉しくなりました♪ちなみに「でんでんむし」はもともと方言で「出出虫」(ででむし)で、殻から出よ出よとはやし立てた事が語源と言われているそうです。


手遊び歌・でんでんむし

でんでんでんでん でんでんむし どーこだ
るんるるんの るんるるん るんるるんの るんるるん
葉っぱの上に ニョキ!

葉っぱ葉っぱ葉っぱ 葉っぱは どーこだ
るんるるんの るんるるん るんるるんの るんるるん
木の枝に パッ!

語り
1. 牛飼いと織姫/語りの森昔話集5/語りの森
2. こすずめのぼうけん/おはなしのろうそく13/東京子ども図書館
3. ふるやのもり/おはなしのろうそく4/東京子ども図書館
4. ホレばあさん/語るためのグリム童話集2/小峰書店
5. 弓の名人/奈良の民話1/奈良の民話を語り継ぐ会
6. かにかに、こそこそ/日本の昔話/福音館書店

ヤンさんの語り
7. ミアッカどん/イギリスとアイルランドの昔話/福音館書店

講評
・最初に出て来る大事な言葉は特に気を付けて「立てる」。
・「くり返し」は聞き手である子どもにとって安心、期待、推測。同じようなくり返しを聞き手が飽きないように語ることは大事。
・お話を自分なりにしっかりイメージすること、実体験と重ねることはお話を覚えること、語る上で必要。
・再話者のテキストの言葉の使い方を好きで馴染みがなければ、覚えにくいこともある。

今回はイメージについてみなさんのご意見が色々と聞けておもしろかったです。私なりにまとめてみると、イメージをするということは、まずはひとつひとつの場面に自分の五感をフル活用させることがいかにできるか。お話の丸覚えになっていないかという事が大事。もちろん、そのお話への解釈や語る事に迷いがあれば、それも聞き手に影響してしまうので、自分の中で納得し解決する事は必要です。それとは別に、例えば水の音が聞こえたり、森の匂いがしたり、涼しさを感じたり、水の深さや冷たさなどをひとつひとつの場面にいかに重ねられるかということなのかなと。
ちなみに私は、暑い夏場に冬の話を覚えるのが好きです。お話の中にしばしの「涼」を求めるわけです。

次回の初級クラスは7月11日(火)です。

7 thoughts on “6月の初級クラス

  1. フルーツさん、はっやい!
    報告をありがとうございます。
    イメージするというのはとっても個人的なこと、というか、他人には見えないことなので、情報共有はなかなか難しいですね。
    ヤンは、五感を使ってできるだけ細かくイメージする段階を楽しんでるんだけど。
    この日、メンバーのなかで、情景より動きをイメージするって言っていた人がいましたね。情景は大事よ。でもね、動きはもっと大事。どちらの方向からどちらに向かって、どんな速度でどんなリズムで動くか。それをバチっとイメージする。なるほど、彼女の語りの説得力は、そこから来てるんやな。

  2. ヤンさん、コメントありがとうございます。

    確か昔話では「基幹動詞」(この字で合ってますか?)が使われていて、これらは本当に基本の動詞なんでしたよね?だからこそ、語り手が、主人公がどう動いているのかを自分なりに理解し、イメージしながら語る事がその人の語りに大きく影響するのですね。
    情景よりも動作の方がくっきりとイメージできる気がします。

    目に見えない事を言語化するのは難しいのですが、みなさん日頃から「お話」に向き合っている方々ばかりなので「そう、そう、そんな感じ!」と感覚が近い瞬間や新しい発見があって、やっぱり仲間って大切ですし、必要ですし、貴重ですね(^^)

  3. 情景をイメージすると見当違いな方向に進んでいってしまうので難しかったのですが…

    五感をフル活用~暑い時に涼を求める~!
    イメージの方向性がわかりました!

    フルーツさん、有難うございます。

    毎回、色んな語りも楽しめて、何かしらの気付きもあり、よい時間、有難いです。はい。

  4. よ。さん、コメントありがとうございます。

    動きをイメージする語りは、主人公がより生き生きとするでしょうし、つまりは聞き手がより生き生きとお話の中を経験することでしょう!よ。さんの語りの魅力の理由の秘密が明らかに(^^)

    五感の中でも優劣があり、年齢を重ねる毎に視覚に偏りがちなのですって。「海」と言われた時にまず何を思い出すか、というようなテストをすると、多くの大人は「青い海が見える」とおっしゃるとの事。身体を動かす感覚に長けた方なら、「泳いだ時の水を掻く感じ」などでしょうか?ちなみに私は「海の匂いと波の音がする」と言いました。はい、レアな答えの人です 笑

    子どもはその五感も、大人よりも自由なはず。子どもの優れているところですね〜。

  5. ヤンさん、さすが!ステキ!
    ババヤガーの匂いを考えただけで、ババヤガーの家の中、洋服、鍋から出ている湯気などが色濃く見えます!

    好きと言えるようになるには、私はもっともっとババヤガーとお話の中で出会わなければいけない気がします。

    ヤンさんはババヤガーとはもうすっかりお馴染みなのでしょう。いや、ヤンさんもすでにババヤガーなのか?

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