日別アーカイブ: 2018年8月4日

悪者になる ❕

いつもまじめで、一生懸命働いて、正直にくらしている。それなのに、いつも悪いやつらにだまされる。
なんとバカバカしい人生だろう。
が、世をはかなんで自殺なんてしない。泣き寝入りなんてしない。
あるとき、一念発起して、悪者になることを決意する。
さあ、それからは、報復と富の獲得に、悪知恵を働かせ、人を殺すことなんて屁とも思わない。

ナイジェリアに残っている昔話でね、次から次へと悪事を働いていくのが、めっちゃ痛快なの。
昔話はふつう、結末は主人公の幸せで終わるでしょ。この話もそうなのよ。悪いことをして、幸せになるの。
だから、スカッとする。

眉をひそめているあなた、あなたはほんとうに善人ですか?
悪いことをしたいと、まったく思ったことがない?
心の奥をじっと見つめてごらん。

あれえ、なんか宗教くさくなってきたぞ。
(とはいえ、宗教は人を救うもの、毛嫌いする必要はまったくない。)

昔話と現実とは別のもの。
現実は過酷で残酷なことが氾濫しているから、昔話ぐらい清らかであってほしい?
ヤンはそうとばかりは思わない。
やられたから思い切りやり返す、なんて性格上できないからね。
想像の世界でくらい、やったっていいじゃない。
しかも悪知恵なんて、このぼんくら頭では思いつかないし(この話の主人公は賢い!)。

昔話は極端に語るでしょ(昔話の語法)。
だから、一発お見舞いするかわりに殺すの。
ヤンは、一発お見舞いすることだってできないよ(笑)

心の闇を昔話の中で晴らす、それは昔話の効用。
いや、文学の効用。

でも、これは子どもには語れないな(笑)
反発必至(笑)

いま、大人向けの再話集を編もうかと考えてるの。それで、この話を見つけた。
ひと足先にホームページにアップしようか?
類話は日本にもある。落語の「算段の平兵衛」と似ている。
とっても長いけど、笑い話だよん。

幼い子のための再話集も作る約束してるし、どちらを先にしようかな~💖