月別アーカイブ: 2019年6月

絵本読み聞かせ入門講座📙

第二回目の絵本の講座がありました。
まず初めはいつものようにヤンさんの読み聞かせからはじまります(^o^)/

『いないいないばあ』松谷みよ子/文 瀬川康夫/画
これはとても有名な赤ちゃん絵本ですね。
赤ちゃんに絵本をプレゼントしてくれる自治体ではこの絵本を採用しているところもあちこち聞きます。
単純なんだけど繰り返しがかわいくて、読んだあとに手で顔を隠すじっさいの「いないいないばあっ!」をみんなやってるんじゃないかな?
『しろいかみ』谷内つねお作
白い紙がいろいろに変化する…
それだけ。
以上だと全く面白くありませんね(笑)
でもこれは手に取らないと分かりません。
ほんとにおもしろい絵本です。
この2点は赤ちゃん絵本です。
赤ちゃん絵本は、特に非日常を感じられます。
というか、わたしとしては、自分の気持ちも絵本の持つ力も合体して、非日常にブンともって行ってくれる感じがします。
おそるべし赤ちゃん絵本!です。
『だるまちゃんとてんぐちゃん』加古里子/作・絵
だるまとてんぐ、登場人物をしっかり理解できる絵本は今少ないんじゃないかと思います。
その意味でも貴重だと思いますが、なんといっても細かいアイテムが楽しいですし、繰り返しと起承転結もあって、子どもの心をわしづかみシリーズです。
ユーモアもあるし、わたしは加古里子をほとんど知らなくて最近まで来たことを後悔しております。
『もこ もこもこ』谷川俊太郎/作 元永定正/絵
これはどうやって読んだらいいのか分からなかったんですが、ヤンさんが読んで大騒ぎで盛り上がる子どもたちを見て、なんと楽しい絵本なのかと分かりました。
この絵本の講座では、大人が勉強しようとしてきているわけで、みなさんまじめにしんとして聞いておられます。
わたしとしてはまるで〝笑ってはいけない…〟テレビのようでつらかったです(笑)
この2点は幼児絵本です。
『時計つくりのジョニー』エドワード・アーディゾーニ/作 あべきみこ/訳
前半は、まったくジョニーを理解しない両親に怒り、ジョニーをいじめる友達に怒りながら聞いていました。
でも、理解してくれる友達の登場にホッとし、協力してくれる大人(かじやさん)が出てきて嬉しくなりました。
ストーリーのある長い絵本です。
一冊の児童書を読んだごとき読後の満足感のある絵本です。
昔も今も、一見理解されにくい存在、もともとマイナー側にいる子どもの苦悩の問題はあって、それを回りがサポートできるのか、本人の努力だけを求めて済ませるのか、なんか大人になってから知る絵本なので、いろんなことを考えました。
でも、まったく押しつけがましいところはないんで、その辺見事だと思います。
『ぼくのいまいるところ』加古里子/著 太田大輔/絵
これも加古里子さんですが、科学系の絵本といっていいんでしょうか?
知識欲をまんぞくさせるというか、かきたてる絵本でした。
科学絵本は、ほんとにいろいろな知識を与えてくれるから、どれも楽しいと思います。
いまの子どもたちはいろいろな科学絵本があってうらやましいですが、絵本に多少ともかかわっているのに自分に知識がありませんでした。
押さえておきたい絵本でした。
自分という人間が大きな宇宙の中の一員だなんて、なんて壮大なスケールでしょう!!

読み聞かせの後は、お勉強です。
絵本の絵を愉しむ
子どもにとって絵本とは何か
受講者の質問に答えるコーナー
・子どもを本すきにするにはどうしたらいいか?
・絵本を読むときに子どもがページを先にめくってしまう…
・読むときは声色を使う?使わない?
などなど

ヤンさんは今回も、絵本について言わなければならないことが多くて最後は早口(笑)
リストには何倍もの絵本が挙げてあるし、いろんな角度から絵本についてしゃべらなくてはならないし大変でした。
受講している身としてはそんなことも考える隙間もあるのですが、ヤンさん、大変お疲れさまでした。
次回もよろしくお願いします<(_ _)> (←結局は労をねぎらっていない)

高校生と絵本 📚📚

保育の授業での絵本の講義の報告のつづきね。

今年は、幼児向きではない絵本の紹介もしました。
ほら、怪談絵本を持って来た人がいたって言ったでしょ。
それを放っておくことはできなかったからね。
ふだん子どもたちに読まないような本です。
『おおきな木』シルヴァスタイン作/村上春樹訳/あすなろ書房
『アンジュール』ガブリエル・バンサン作/ブックローン出版
とくに、『アンジュール』は食い入るように見ていました。図書室の本だって言ったら、後で借りようっていう声が上がってましたよ。

でも、曲がりなりにも保育の授業だから、子どもにとって絵本とは何かをガッツリ話しました。
⓵好奇心を満足させるもの(知識をあたえるもの)、⓶想像力をはぐくむもの(思考力とおもいやり)。
このふたつは、生徒たちにとっても、常識として納得してくれたと思います。
⓷読んでくれる人の愛情を確かめるためのもの。
この三つ目は意外だったようです。
最後の感想文(絵本の授業を通じて得たこと)に、今まで考えなかったことまで教わったと、書いてくれてました。
絵本はあまりにも存在に慣れていて、侮るわけではないけれども、ちょっとそんな気持ちがあったのかな。
実習もしたので、ほんとにたくさんの本を使いました。
楽しかったようですよ。

はい、おしまい。

長ぁ~い常連さん

今年の梅雨入りは遅くなるとか、ならないとか……
お空のことはわかりませんが、土曜日の図書館のおはなし会は、
なんだか、みなさん、とても落ち着いて、子ども13人、大人6人、
とっても爽やかな空間でしたねぇ😊
ホント、ツッコミもせず、穏やかな、にこやかなおはなし会でした。

 手遊び  「ちいちゃんぱあちゃんじゃんけん」
 おはなし 「元気な仕立て屋」
 おはなし 「とりのみじいさん」 
 絵本   「ルラルさんのバイオリン」 いとうひろしさく ほるぷ出版
 絵本   「大きくなったら…」 ハイディ・コーネルさく ほるぷ出版
 絵本   「アリのおでかけ」 西村繁雄さく 白泉社
 手遊び  「さよならあんころもち」

「元気な仕立て屋」は、ヤンさんが常連さんのために、
あんまり聞いたことのないお話をと、用意されたお話です。
ふたを開ければ、予想的中、みごとに常連さん!
しかも、この常連さんたち、2~3歳の頃から来てくれている超ツワモノ。

しかし、しかし、「ズン、ズン、ズン」と、ばけものの頭がでてきて、
胸が出てきて…………。 やっぱり怖いのですね、
いつもなら、「え~~、またぁ!」
なんて声がきそうな、二つ目のおはなし「とりのみじいさん」なんですが、
まあ、かわいらしく聴くのね~~。
では、来週もお楽しみに!

絵本読み聞かせ入門講座📗

昨日は暑くて暑くて、アイスを食べていたのに今日は大雨で寒いです。
体調がついてきません。
しかし、休みなく働くヤンさんは、昨日絵本の講座の第1回目でした。

いつものように最初はヤンさんの読み聞かせからはじまります。
読んでもらったのは以下の絵本~~
『おじいちゃん』ジョン・バーニンガム
温かいのに悲しい、悲しいけどやっぱり温かい、救いが満杯の読後感。さすがジョン・バーニンガム!
『アイドルベア』ロバート・イングペン
クマの絵が、「かわいい~~」
二匹が向かい合ってる構図が多いんですが、小首をかしげている角度と目が何とも言えません。

人形好きではないわたしですが、たまらないかわいさです。もちろん、文章もきれいです。
『ふしぎなナイフ』中村牧江・林健造
ご存知、アレです。知らない人のために中身は書きません(笑)
『まどのそとのそのまたむこう』モーリス・センダック
美しい絵です。中世のフレスコ画を思い出しました。
おとぎの国の不思議がただよいます。みているこっちも宙に浮きそうです(笑) 

これもファンタジーに分類されるんでしょうか?
『ねむれないひつじのよる』きたむらさとし
これ、ページがめくられるごとに数えるのが楽しいんですよねぇ~
キンドル本とかだと、この愉しさがかなり減ってしまうと思うんですよね。
キンドル版があるのかどうか知りませんけど(⇐無責任)
『なみにきをつけて、シャーリー』ジョン・バーニンガム
お腹の中で大爆笑しました。(みんながお行儀よく聞いているから…)
親としての自分を振り返ると辛いですが(笑)

きっと、子どもたちならワーワーいろんなことを言って大騒ぎになるんでしょうね~
やっぱりさすが、ジョン・バーニンガム!
『かいじゅうたちのいるところ』モーリス・センダック
何回読んでもらってもいいですねえ~
行くときも帰るときも1年かかる大冒険なのに、一人の世界でそれができてしまうなんてすごいです!

もっと読んでぇ~ (⇐読んでもらっている者のお気楽な発言)
『しろさんとちびねこ』エリシャ・クーパー
これもよかった!
かわいい、たのしい、そして命について、心に残りました。
最初と最後を「命」でまとめる、これはヤンさんの目論見ですか?!

リストをもらいまして、その中のいろいろな本も紹介してもらいました。
このリストがお宝物です~~(^o^)

今年初めてなんですが、この後受講者の自己紹介をしました。
ひとことのつもりが、みなさん少し受講の背景をしゃべりたくなるんでしょうね。
結構しゃべりましたね(笑)
でも、目的がお互い理解できてよかったし、「みんな、意識高いーーー」と思いました。
初級クラスのかたがお二人参加しておられました。
わたしと同じ小学校のメンバー(読み聞かせ担当)も、より勉強しようと2回目の参加でした。
みんな、意識高い系で良きかな!!

次回は来週です。
休みなく働くヤンさんには申し訳ない限りですが、楽しみです。
連続参加のわたしは、もうはや絵本選びを始めております(笑)

6月のおはなし会🐸

6月4日(火)
中学2年生  朝の15分
おはなし「まほうつかいの弟子」『語りの森昔話集3しんぺいとうざ』村上再話/語りの森
ブックトーク『クラバート』プロイスラー
中学校のおはなし会も、生徒たちに定着してきた感がありますね。
時間前に廊下で待っていると、こちらを見て笑ったり、そっと手を振ったりしてくれます。
わたし「おはようございます」
生徒「・・・もごもご・・・」
わたし「あれ?だいじょうぶかあ?おはよーございます!」
生徒「おはようございます」
わたし「(心の中で)お、声変わりかあ?」
ここの子たち、とっても無口なのです(笑)
わたし「2年生になったのに、また4階やねえ」
生徒(黙って、しきりに頷く)
だいたい、うちの子がお世話になっているときから、伝統的に4階は1年生の教室だったの。だから、きっと不満だろうなと思ってふと言った。でもね、ここの子たち、とっても無口なのです(笑)
この日は窓の外から、草刈りのぶーんぶーんという音が。
わたし「外、うるさいけど、窓閉めたら暑いしねえ・・・」
生徒に下駄を預けるずっこいおばちゃん(笑)
生徒(窓際の数人が、黙って、さっと立って窓を閉めた)
お、かしこいなあ。とっても無口やけど(笑)
かわいい中学2年生です
このはなしは、前半魔法使いの家からうまく生還するところまで、ぐっと集中して聞きます。あと市へ行く3回のくりかえしの部分は、気を抜いて聞きます(笑)。で、宿屋の小僧とのやり取りあたりから集中して、変身合戦の所は、めっちゃ集中して考えているのが目に見えておもしろい!
中3でもやってみようかな。あ、6年生でもやってみたい!
この話、冒頭で父親が息子に、自分でやりたい仕事を選ばせようと考えるでしょ。息子はいろいろな職業の中から「まほう使い」を選ぶ。それはたまたま偶然なんだけどね。でも、人生ってそんなもんでしょ。そのとき不意にやりたいって思ってそっちの道に入って行く。父親は、不安なんだけど息子の気持ちを尊重するのね。ここ、親として大事なところ(笑)
結果、息子は自分ひとりの力で、身の安全と富を獲得する。おとーちゃんまでお金持ちになって、親孝行やね(笑)
人生や将来について考える(悩む)若い人たちへのエールだと思って語っています。

6月7日(金)
4年生 朝の20分
おはなし「まほうの鏡」『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』村上再話/語りの森
おはなし「九尾のきつね」同
我が家から小学校に行くまでに中学校と幼稚園があるの。徒歩10分。
朝やからね、つぎからつぎへと、中学生と「おはよー」「おはよー」
校舎に入っていったら、子どもたち「あ、ムラカミさんやー」
教室では、カーテンを閉めたり扇風機の強さを調節したり、みんなでかいがいしく世話してくれました。わたしの肩までもんでくれました(笑)
もうわが子も大人やし孫も遠いし、けど、おはなしのおかげで、にぎやかな老後を過ごしております(笑)
この日は、きつねの話を2話やりました。
「まほうの鏡」はギリシアの本格魔法昔話。3回のくりかえしを、推理しながら楽しんで聞いてくれました。男の子が動物たちの援助によって人生を切り開くのがテーマです。
これ一つ聞けば今日のおはなし会はじゅうぶんなんですが、やっぱりおまけの話がほしいでしょ。で、「九尾のきつね」。
「九尾のきつね」は朝鮮半島の恐い話。めっちゃ喜んでましたよ。
わたし「な、恐かったやろ」
子ども「ううん!まほうの鏡の打ち首のほうが恐かった~」
今回はこの子たちにとって初めてのろうそく無しのおはなし会でした。かわりにオルゴールを持って行ったの。
ドイツで買った思い出の紙の箱の手回し式のオルゴール。モーツァルトの絵が描いてあるの。そっと鳴らしたら、
子ども「きれい!」
わたし「そお?次も持ってこようか?」
子ども「うん!!!!」

あ、そうそう、恐い話といえば。
高校生の選んだ怪談絵本もそうだけれど、九尾のきつねも、「存在の恐怖」やね。存在の恐怖を楽しめるのは、大きい子どもから大人。幼い子どもたちには、理解できない。
だから、幼稚園や低学年では、そんなお話をしてもむだなのね。しかも、それが絵本のようにビジュアルに迫って来たら、子どもの心を傷つける。
ただ、小さい子も恐いお話、大好きでしょ。
小さい子が好きな恐いお話は、鬼ごっこやかくれんぼみたいなスリルのあるおはなし。『ノート式おはなし講座』で確認してみて。
特に食べられる話、好きですね~笑
田辺聖子さんの旦那さんは、子どもに「噛もか~」って脅かすから、かもかのおっちゃんなんだって(笑)

先週報告した1年生の授業のおはなし会を見てごらん、食べられる話で統一してある(笑)
「おおかみと七匹の子やぎ」みんなが知ってる本格的な話
「ついでにぺろり」連鎖譚
「ひなどりとねこ」はらはらどきどき話
しかも、みんな動物昔話。
いま幼い子に向く昔話についてしらべてるんだけど、稲田浩二先生のご本に、人生で始めに聞くのが動物昔話だって書いてはりました。
動物のはなしで食べられる話~
1年生だから、初めてのおはなしだから、楽しんでもらおうって思って、大サービスしたの(笑)
喜んでましたよ~
「ついでにぺろり」は子どもたちもいっしょに「ついでにおまえも食ってやる!」って繰り返してましたね(笑)
でね、そのあと「ひなどりとねこ」で、ねこが「おまえを食ってやる!」っていったら、子どもたち、「またやあ!」って笑ってました。

あれ、話が長くなってしまった。
はいお粗末!