月別アーカイブ: 2015年6月

6月の日常語講座  by ジミー

こんにちは、ジミーです。
今月の日常語講座の報告はジミーがさせていただきます。
テキスト
①「弓の名人」
語り
②「とら猫と和尚さん」
③「聞き耳ずきん」
④「桃太郎」
⑤「ねずみのもちつき」
⑥「猿の肝」
⑦「捨て子と鬼」
出典は、①⑥が『子どもと家庭のための奈良の民話』
それ以外は、福音館書店の『日本の昔話』です。
ご覧のとおり、テキストがひとつ、語りが6つということで、いつもとは違い先
にテキスト、その後お話会形式にての日常語講座でした。
すべてが日常語で語られるプチお話会という感じで、なごみました〜〜
でも、なごんでばかりはいられません。
語りの後の勉強会の部分、ジミーは「とら猫と和尚さん」でしたから心してご指
導を受けました。
今朝まではテキストどおりに練習していたのが、いざ人前で語ると、より自分の
ふだんの言葉に変わっていたというのが分かりました。
つまり、指摘してもらって初めて分かるという恐ろしさ。
いや、ちゃんと覚えていないだけという反省…。
私は日常語で語るのはとても楽しいです。
でも、楽しいだけではいけない、その先を越えなければ…、とは、スティー
ビー・ワンダーが言ってました。
来週、小学校1年生に語ります。
気を引き締めて練習しなくちゃ!! 

第三回昔話の語法勉強会 ご報告 byぽん

ぽんです。
先週の金曜日に、第三回昔話の語法勉強会をおこないました。
ご参加下さった皆さま、ありがとうございました。
今回は「『七羽のからす』を丁寧に読む」ということで、
グリム童話の「七羽のからす」(出典『昔話絵本を考える』松岡享子/著)を題
材に、
昔話の語法をひとつひとつ丁寧に取り上げて、説明して頂きました。
「昔話の語法」というと、小澤昔ばなし大学に通っていないとわかりにくいので
はと、考えられがちですが、
今回は、「語法ってなに?」という方にも、わかって頂けることを目的に勉強会
を企画しました。
そして、その企画通りに、とても平易でわかりやすい講義だったと思います。
普段、子ども達の前で語るのに、「語法」などという小難しい考え方など不要と
言う方もおられますが、
私は、伝承されている昔話には、独特の語り口(これを昔話の語法と呼んでいま
す)があって、それがあるからこそ、その独特の語り口に沿って語られ ている
からこそ、伝承されてきた昔話は耳で聞いてわかりやすいわけで、それを知った
上で語るのか、それとも知らずに語るのかでは、語り方が随分変 わってくると
思っています。
今後もババヤガーでは、「昔話の語法勉強会」を不定期に続けていくつもりです。
今回参加された方も、また事情で参加できなかった方も、また、次の機会にご参
加下さいね。
お待ちしています。
では。

おはなし会  byぽん

ぽんです。
今週は2小学校にお話会に行っていきました。
○一年生、約30名 45分 ろうそくあり
語り「赤ずきん」 『子どもに語るグリムの昔話5』こぐま社
語り「ひな鳥とねこ」 『子ども世界の民話(下)』実業之日本社
絵本「ふしぎなナイフ」 中村牧江・林建造/作 福田隆義/絵 福音館
絵本「びくびくビリー」 アンソニー・ブラウン/作 灰島かり/訳 評論社
私は「赤ずきん」と「びくびくビリー」を担当しました。
1年生、初めてのお話会でした。クラスの中に2名、私達がお話会にいっている
保育所出身の子がいました。
何人かでも『おはなしを聞いたことがある』子達がいると、語りやすいですよね。
この学校は、お母さん達の絵本の会が活発に活動されているので、私達へのお呼
びは年1・2回程度。
だからこそ、余計に大事にしていきたいと思っています。
「びくびくビリー」はフーンって感じで、いまいちヒットしてないなと思いました。
○一年生2クラス&三年生1クラス
どのクラスも35名弱 約30分 ろうそくなし
この学校は図書の時間に語りに行くので、30分程度お話会です。お話会の後、
子ども達は図書室の本の貸し借りをします。
1年半ほど前から、1年から4年に毎月行っています。なので、3年生は今学期
3回目、1年生はさすがに4月がなかったので今学期2回目のお話会で した。
あっ、ろうそくなしですが、小学校ではろうそくの歌は歌っていません。
1年生2クラス
語り「マーシャとくま」 同名絵本 
  E・ラチョフ/絵 M・ブラートフ/再話 うちだりさこ/訳 福音館書店
語り「ひな鳥とねこ」 『子ども世界の民話(下)』実業之日本社
絵本「びくびくビリー」
お話も絵本もとてもよく楽しんでくれました。
ここでは「びくびくビリー」もヒット。しんぱいひきうけ人形のしんぱいひきう
け人形で、みんな「えーっ!」「どうすんの」と口々に。
読み終わった後、「ぼくは寝れるから、人形いらんわ」とか「ぬいぐるみと寝て
るから大丈夫」とか、またひとしきりいろんな事を言っていました。
「ひな鳥とねこ」.、園児の年齢の子に語ると、ひな鳥のくしゃみの表現が変
わっていくところでは全く笑わず「どうしようー」「くしゃみしたらあか ん」
的反応が広がっていくんですが、今日は『一回の半分きり』などくしゃみの表現
が積み重なっていく所(音の大きさははディミネンドですが、表現 はクレッ
シェンドですよね)を楽しみ、「絶対するで」の声も聞こえ、園児とは違う聞き
方をしているのがよくわかりました。
もちろん、「くしゃみしたらあかんー」の思いも子ども達の中にありましたが。
この変化。おもしろいですよねえ。どこがターニングポイントなんでしょうね。
勿論、その子その子によってその時期は違うし、その集団集団によっても違うと
はおもうんですが。
さて、3年生1クラス
語り「はらぺこピエトリン」 『子どもに語るイタリアの昔話』こぐま社
語り「ちいちゃい、ちいちゃい」 『イギリスとアイルランドの昔話』福音館書店
絵本「バナナのはなし」 井沢尚子/文 及川賢治/絵 福音館書店
「はらぺこピエトリン」、いつも3年生の前半に語っています。
おもしろがって、怖がって、えーっ!?
この子ども達の感じ、語っていて好きなんです。
最後のえーっ!?がいい。子ども達も「石ちゃうん?」「やぶけるん?」と大盛
り上がり。
ただ、私、一度も「汚なー」って言われたことないんですよね。
小澤先生のいうところの水準化作用かな・・・。
この小学校、1年はあと1クラス、3年は2クラス、同じプログラムで行きます。
ああ、いっぱい書いた。
しんど。
最後まで読んでくれた方、ありがとうございます。
                             ぽん

わらべうたの魔法  byぽん

ぽんです。
6月からパート先が変わりました。
今度の所は0才から5才までお預かりしている保育施設です。
実は、私、資格は学生時代に取ったんですが、この資格で働くのは初めてなのです。
バブル真っ只中の就活だったのでね。
年齢はばっちりいってるけど、まだ3年目のパートさん。
一昨日、初めて1才さんのクラスをお手伝いしました。
そしたらなんと、1才半から2才になりたての子ども達、座ってちゃーんと絵本
を読んでもらってるのです。
これには、びっくり。じーっと先生の呼んでくれている絵本を見つめています。
勿論、7・8名いますので、いわゆる読み聞かせのスタイルで読んでお られます。
で、その直後、担任にご用事が発生。「少しお願いします」と、子ども達と私を
置いて保育室から出て行かれたのです。
えっえーっ。どないせえっていうねん。ややパニック気味の私。
と、その時ふと思いついて、わらべうたを歌ってみました。
「にーぎり、ぱっちん、たてよこひよこ、ぴよぴよぴよぴよぴよー」
しかも、振り付きで。
そしたらなんと、子ども達が私の真似をして両てのひらを合わせて身体を左右に
揺らし、ぴよぴよぴよぴよでは、ちゃーんと、てのひらを広げ「ぴよぴ よぴよ
ぴよ」と言ったのです。
で、「もっかい」。えーっ?!先生が帰ってこられるまで、何回も何回もやりま
した。
子ども達はどんどん笑顔になっていきます。一回終わると「もっかい」。また
「もっかい」「もっかい」。
やられました。わらべうたって魔法が潜んでるんですね。
子ども達の笑顔にも、やられました。
昨日も1才さんに行きました。
子ども達、私の顔をみて、両手を合わせ、身体を揺すりました。「ぴよぴよぴよ
ぴよ」
随分遅れてきた保育士ですが、この笑顔に支えられて働いています。
今まで、わらべうたと012才の絵本には手を出さなかったんですが、これから
ちゃんと勉強しようと誓っております。
6/2付けのヤンさんのブログ記事「灰かぶり」の中のかぶタローさんとヤンさ
んのコメントに書かれている「0・1才の絵本リスト」は、
1/25付けのブログ記事「0歳・1歳の赤ちゃん絵本」の中に詳しいことが、
書かれています。
私も明日、注文しーよう。

灰かぶり  byヤン

ぽんのまね。
というか、4、5月のは面倒だから書かない。
今日の分だけ(笑)
5年生の授業。45分。2回
「灰かぶり」 『語るためのグリム童話』小澤俊夫監訳/小峰書店
「かも取り権兵衛」 『日本の昔話②したきりすずめ』おざわとしお再話/福音
館書店
「ありとこおろぎ」 村上郁再話/ババ・ヤガー語りの森
ミニブックトーク「声に出して楽しもう」35冊
「灰かぶり」は、今日初めて子どもに語りました。
この子たちは、去年から学期に1回聞き始めたばかりなので、20分ちかい話、
聞けるかどうか冒険だったのですが、とっても楽しめました。
わたし「みんながよ〜く知ってる話とちょっと似てるから、ようきいてや」
・・・・
わたし「この新しい妻には娘がふたりありました」
子ども「シンデレラ!」
いま、映画が封切られていますね〜
でも、知っているはずの話が、別の筋立てで進んでいく、しかも小澤再話をさら
にこの子たち向きに19分に凝縮してあるので、その集中力の見事なこ と(笑)
口を半分空けて(笑)  
新発見
 ↓
灰かぶりが鳥たちを呼ぶ唱えことば「やさしい鳩さん、キジバトさん……」で、子
どもたちの背筋が一斉に伸びた。おおっ!
灰かぶりがハシバミの木に「木よ、枝をゆすっておくれ〜」
おおっ、ここでも!
王子が娘を連れて城へ帰るとき鳩が歌いますね「クックックー、見てごらん……」
背筋をすっと伸ばして耳をそばだてて聞くのです。
しかも、2回3回と繰り返すのを期待しながら。
う〜ん、そうなんや〜
王子の持ってきた靴を、新しい母親の娘たちがはこうとしたら、小さくてはけない。
で、足の指やかかとを切りおとしますね。
あの場面は、衝撃だったようです。
特に女の子で耳をふさいだ子がいた。
たしかに、血を見ると気が遠くなる子どももいますからね。
それで、できるだけ軽く、下の娘の時は血の水位をあげないで語りました。
話が終わって、自分たちの知っているシンデレラとどう違うか、舞踏会に三回も
行った〜とかひとしきりしゃべってましたね。
わたしが「200年も前はアニメもビデオもなかったからね、みんな、お話で聞
いて楽しんでたんやね。そやから、足切ったっていうても、聞けるで しょ。こ
れがアニメとか人間のやるドラマやったら、恐くて見られへんよね」って、いっ
たら、とっても納得していました。
「あんまりリアルに想像せんように」って言ったら、耳をふさいでいた子が笑っ
ていました。
女の子たちが一番うれしそうにしていたのが、ダンスの場面。
王子さまの「この人は僕と踊るんだ」
三回も繰り返してもらって、ああ嬉し(笑)
男の子も喜んでいましたよ〜
子どもたちに新しい話をするときは、ドキドキするけど、よろこんでくれると幸
せです。
寿命が3年ほど伸びた〜
  ヤン