月別アーカイブ: 2020年4月

総会中止😥

5月に予定していた語りの森総会を中止します。
残念です。
楽しみにしてくださった方々、申し訳ありません。

新型コロナウイルスの感染拡大がなかなか収束する気配がなく、むしろますます感染者が増えています。
わが市の感染者数も9名になりました。
総会には準備が必要なんだけど、いつ開催するかわからない状態ではどないもしようがないのです。
それに、いつか収束したら、まずやるべきは普段の勉強会だと思うのです。
だから来年まで総会はお預けです。

プログラムはほぼ決まってたんだけどね。
幻のプログラム・・・

語りの森の総会は、初級クラス、中級クラス、日常語の語りクラス、研究クラス、再話クラス、くずは再話クラスから、それぞれ2~3人の精鋭(いや、いけにえ)が、各クラスで勉強した話を語るというお話会なのです。
聞きたかったねえ。
ほんと、いつも聞きごたえがあるのですよ。

私とジミーさんは、立場上、全員の語りを知ってるんだけど、ほかのメンバーは他のクラスにどんな人がいてどんな話を語ってるか、知らないのですね。当然ですが。
それがもったいないので、交流の意味で開くのです。
近隣のおはなし好きのお客さまがたも来てくださって、そういう意味でも交流になるんです。

来年は2年分の積み重ね、楽しみにしよう。

今、お話のこと、何もしてないよ~って思っているあなた、そんなことはありません。
生きている限り、何かを感じ考えています。
いきなり日常を中断されて、わたしたち、今すごい経験をしています。
あなたのレパートリーにそんな話はありませんか?
ヤンも、精神的に不安定になることがあります。
でもそれも含めて、昔話的人生だと思います。
ハッピーエンドに向かって、今目の前にある問題をひとつひとつ片付けていきましょう。

おっと、きのう貼り付けたユーチューブの動画作った人、やっぱり著作権にひっかからはったみたいですね。もう聞けなくなってるので、はずしときました。

おはなし入門😍

ホームページを少しずつリニューアルしつつある。
あ、ご存じですね(笑)

語りの森ホームページはHTMLとCSSで手作りしてるんだけど、最近スマホで見る人が激増しててね。
スマホだと、機種によって、画面が安定しないのね。
で、PCにもスマホにも対応できるように考えたの。

時間かかるけど、お話会がないので、今のうちにがんばるわ。
いつも転んでもただでは起きないヤンですからね。

とりあえず《日本の昔話》やってみた。
きょうは《おはなし入門》
いかがです?

思いがけず、コメント欄を使って双方向のお勉強ができそう。
ふふふ。
おはなし会がないからといって、油断してはいけないよ。
宿題が一つ増えたと思っておくれ。

はい、宿題。初心に帰って《おはなし入門》を読むこと。
で、わからんことがあったら、すぐにコメントすること。
もしコメントがなければ、み~んな、ちゃんとわかってるってことやからね。
次に会ったとき、テストするよ~((´∀`))

あ、そうそう、HOMEのナビ、おはなしひろばは秘密基地に移動しました。
秘密基地から入る必要のある人、つまり通常会員さんは、HOMEで右から左に移動しているヤンのポートレートを見つけて、ひっぱたいておくれ。入れるから。

実は、井戸端会議からでもらく~に入れるんだけどね(* ´艸`)

さてさて、ヤンが今していることは、ホームページのことと、再話。
リニューアルがすんだら、新しい再話をどんどんアップしたい。
コロナ収束まで、おもいっきり再話する~!

ところで、Youtubeで「関白宣言」の替え歌が流行ってるの知ってますか?

『はじめてのおつかい』と『こすずめのぼうけん』

『瀬田貞二 子どもの本評論集 児童文学論上』報告

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第3章書評など
『はじめてのおつかい』と『こすずめのぼうけん』1976年発表

いまでは、名作絵本、古典といわれて、子どもたちに定番人気の2冊ですが、この書評は、1976年にこの2冊が出版された当時に書かれたものです。
出版当初から、瀬田先生は高く評価していました。

『はじめてのおつかい』筒井頼子作/林明子画/福音館書店
『こすずめのぼうけん』エインワース作/石井桃子訳/堀内誠一画/福音館書店

この2冊は、幼い子の文学に必須の「行って戻る」という物語構造を持っています。
で、どちらもOK。
ただ、同じ原理でも、2冊には違いがある。一冊は明るく生活的でもう一冊は深く劇的。
その点で比較しながら論じられます。

『はじめてのおつかい』


当時は筒井頼子も林明子も新人。
内容は、小さい子に納得できる小さい子の生活物語。自然で、しかもリズムがある。
絵は、その物語の自然さを増幅している。「初々しく、楽しく、明るくて自然な筆を持っている
扉絵からもう物語が始まっているといいます。
たしかに!
そして、画家は、物語の舞台を完全に頭の中にセットしてあって、それが15面のすべてに狂いなく表現されている。
たしかに!みいちゃんの住んでいる町内の地図が描けそうな気がしますね。

画家にどれほど描ける力があるかとうのは、見返しか扉のカットをパっと見ればいいんですって。

『こすずめのぼうけん』


石井桃子、堀内誠一というベテラン同士が、よく考え抜き磨き上げた作品。
内容は、日常レベルをぬけた一度きりの選択で味わう興奮と絶望を含む物語。劇的な孤独な人生の「冒険」を含んでいるといいます。
なるほど、だから、力があるんだ。
画家は、ひたすら平明にシリアスに、ゆっくりと丁寧に、よく考え抜いた方法をとった。それで、物語内部の波長を汲みとった絵になった。

各画面についての解説は省略します。
ただ、ひとつだけ、カラス・鳩・・・の画面のあいだに一場面入れてリズムを作っているということは、いままで意識してませんでした。なるほど!

閑居😊 💧

閑居って、笑ってる場合やないですよ。
世界はたいへんなことになってるんですよ。

ただ、わたしのまわりの光景は、ふだんより静かで、山を見れば、空気はいつもより澄んでるし。

わたしはお出かけしなくてよくて、人と話さなくてよくて、お金使わなくてよくて。一生懸命練習しなくてよくて。

在宅の仕事が少しと、読書。

語りの世界にどっぷりつかっていた30数年が、うそのよう。
あれはぜんぶ夢だったんだ。

そして一瞬、緊張をわすれる。
子どもの頃のように。

現実から目をそらして、ほんのちょっと力を抜いてみる。
でないと、やってられないもの。

けど。
テレビ付けたら、新型コロナウイルスが・・・と、アナウンサーがたたき起こしてくれる。
我が街の感染者は9人になった。

そうだった。みんなで手をつないで、自然の脅威をやりすごさねば。

みんなそれぞれの場所で、がんばってるんだ。
わたしも、わたしにできることしよう。

今日の児童文学は、おやすみ。

アルバム:グリム童話の旅(14年前だよ)

 

 

絵本と映画📗🎥

葵祭が中止になり、祇園祭も中止かもしれない。
祭りっていうのはもともと疫病退散の祈りなんだけど・・・

さて、ババはどうするか・・・・

はい、とりあえず今日のお勉強!

『瀬田貞二 子どもの本評論集 児童文学論上』報告

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第3章書評など
《絵本と映画》

これについてはヤン自身が色々考えがあるんだけど、まず先に瀬田先生の文章をまとめますね。

1、昔話は起承転結がはっきりしている。この特徴は幼年童話の大切な要素だ。
起承転結がはっきりしているものはよい絵本になり、よい映画にもなる。
例)「さんびきのこぶた」様々な画家による美しい絵本。ディズニーの傑作漫画映画。

2、映画と絵本では表現の仕方が違う。
映画のカメラ角度は自由自在で、時を前後させたり場所を変えたりして、変化をつける。これは、絵本にはない特徴。

3、映画から絵本が作られた例
@ディズニーの映画絵本 これはただのスチールの連続で、本格的な絵本ではない。アメリカの一流図書館は歓迎しない。
@フランス映画の「赤い風船」 映画のスチール写真絵本、これは成功例。

4、絵本が映画になった例
ウェストン・ウッズ撮影所による名作絵本の映画化。
『100まんびきのねこ』『がんばれヘラクレス』『せかい一おいしいスープ』『かもさんおとおり』『あひるのピンのぼうけん』『アンディトライオン』『黒ねこジェニーのたんじょうび』『ちいさなあかいとうだい』などなど。
評判がよくテレビ学校図書館で利用されている。

以上です。

ちょっと盾突いていいですかあ?

昨日書いたように、映画は映画、絵本は絵本、昔話は語り、ジャンルが違う。表現方法が違う。それを混ぜるには相当の覚悟と力がいるだろうし、なによりなぜ交雑しないといけないのか、わたしには理由がわからない。

1について。
起承転結がはっきりしていることが幼い子の文学にとって重要、なのは、わかる。
だからといって、昔話を利用していいのかな?
映画も絵本も作者のオリジナルで勝負すればいいし、ほとんどの傑作はそうですよね。
どんな昔話映画も、どんな昔話絵本も、ストーリーテリングには負ける。
テーマが子どもに入っていくときの深みが違う。

「さんびきのこぶた」はババ・ヤガーでもがらがらどんでも、勉強会で取り上げて比較したことがあったよね。
ジェイコブズの「さんびきのこぶた」は秀逸。わたしは石井桃子訳で語るけど。
改ざん絵本のなんと多いこと!資料観てて、怒り心頭だったよ。
瀬田先生は「美しい絵」とおっしゃるが、「さんびきのこぶた」は美しくなくていい~~~!
ディズニー映画の中身のなさ。昔話の持つリズム(三回の繰り返し・同じ場面は同じ言葉で語るetc。)、弱肉強食の現実の教え、弱者が強者をやっつけるスリルと達成感、励ましなどなど、原話の持つ力強い魅力がそぎ落とされていると、私は感じます。なぜあの映画が傑作といえるのかわからない。

2について。
この映画の特徴は、絵本にもないが、語りにもない。つまり、昔話にはない。

3について。
これは賛成。ディズニーの映画絵本は、図書館に置かないでください!

映画「赤い風船」1956年、アルベール・ラモリス監督。アカデミー賞脚本賞、カンヌ映画祭短編パルム・ドール賞。
ヤンは学生時代にリバイバルで観たことがあります。泣きました(笑)
瀬田先生の書かれている写真絵本は見つかりませんでした。だから、良し悪しは言えません。
のちに、いわさきちひろが描いています(1968年、岸田衿子文、偕成社)。でもそれは、ちひろの「あかいふうせん」であって、私が映画から得た「赤い風船」のメッセージではない。

4について。
探しましたが、見つかりませんでした。
たくさんの名作絵本が映画になってるんですね。
確かに、なかなか絵本が手に入らない、読み手が事情で読んでやれない、という家庭事情ならば、テレビで見るのは仕方がないかもしれない。でも、学校や図書館でなぜ需要があるんだろう。

あ~
一番ショックだったのは、ディズニーの「さんびきのこぶた」を傑作だと評価していることでした・・・